眠って失敗を繰り返す
私の数少ない特技のうちに、寝つきの良さがある。
生まれつき歯と目は良いと自慢していたのだが、その歯も自慢げに奥歯でビール瓶の栓を抜いたり、
梅干しの種を噛み割ったりと乱暴を重ねているうちに、徐々に傷みが出てきた。
その頃、悪いことが重なり、バドミントンのダブルスでパートナーの後頭部と、上の前歯が激突。
何せフットワークの悪いパートナーで、特に後方に打たれたショットと言ったらまず、取れない。
そこで、フットワーク自慢の私がカバーに入ったら、
奴めそんなときばかり妙にフットワーク良くバックしたものだからたまらない。
ガツンと言う衝撃で歯はぐらぐらになってしまった。
当時勤めていた六日町の歯医者で診察を受けると、上の前歯三本が「歯槽骨脱臼」で抜歯するしかないと言われた。
何回もの通院を繰り返さざるを得なくなり、勤め先の昼休み時間を利用して通院することにした。
(続く)