頂上に着いたが、天候に誘われてもう一歩足を延ばすことにしました。
上り下りを繰り返して、もう一つのピークに到着。ここはさえぎるものが無い越後三山の姿。
この見晴らしの良いピークには方位盤が設置されている。
これは見るたびに涙がにじむような方位盤なのです。
「山に入る日何故か心がおどる 調」と方位盤の基礎にはめた文字。
33年前に、越後三山縦走中に転落死した同級生で、山友達でもあった男の墓標でもあるのです。
さて、方位盤に別れを告げて帰りましょう。
後方を見ていると、ゴーンと小さく鐘の音。スベルべママが頭をぶつけてしまったのでした。
しばらくゆっくりして、下りにかかりました。
途中の斜面には朝日を浴びて赤く輝く「イワカガミ」の群生。
なおも下り続けていると見慣れた姿が登ってきました。
御歳81歳の山の会の重鎮、大先輩です。あの三浦雄一郎さんにも負けないと思っていましたが、
足の故障で、最近山行の回数が減りつつあり、心配です。
登り始めた際にはスベルべ夫婦が乗ってきた軽トラしかありませんでした。
でも、帰る際にはこの他にも停まっていて、結構賑やかな堀之内遊歩道でした。
(終わり)