1月上旬に、インドネシアのロンボク島で活動してきました。
ロンボク島には、JICAの青年海外協力隊員(環境教育部門)がいて、ゆいツールとともに活動してくれています。(写真左)
今回の目的は、ごみを減らすことを子供たちや住民に伝えるためのプログラム作りを行うために、現地調査と関係者とのワークショップ(話し合い)をすることでした。
現地ではすでに自治体やNGOが行う「ごみ銀行」がスタートしていますが、住民自らごみを回収することはまだメジャーにはなっていません。
まず最初に訪れたのは、KMPSL(ごみと環境を考える住民コミュニティ)というNGOの事務所。
なにやらたくさんのママたちが集まって作業をしています。
このNGOでは、インドネシアで大量に消費され捨てられるインスタントコーヒーの空きパックなどでカバンを作ったり、コップ型の水の入れ物の一部を切り取ってお皿やバックを作ったり、ごみを減らす活動を行っています。
そのあと、ごみの集積場も訪れました。集積場では、プラスチックごみ、ペットボトルゴミ、鉄ゴミ、紙ごみなどに分類されて、リサイクル工場のあるスラバヤ(東ジャワ)へまとめて送る、ということでした。
インドネシアでは、日本のように自治体が熱心にごみを集めるというより、 貧しい人たちが自分たちの生活の糧としてお金になるごみを集めて、集積所に持ってくる、という光景も普通にみられるようです。
翌日は、北ロンボクの第一中学校を訪れました。10月にJICAの隊員がコンポストの実演をした学校だということで、先生も環境美化に熱心でした。プラスチックごみを分別して集めていたり、コンポストづくりも続けていました。
写真(上)は、プラスチックコップごみを捨てるためのオブジェ。
写真(下)は、プラスチックごみを捨てる場所と左側にあるのが学校で作っているコンポスト。
そして、ギリトラワンガン島という観光地へ船で渡り、観光客でにぎわうエリアを抜けてごみ集積場に行き、様子をうかがいました。
ここには、ビールの空きビンや洗濯機や乾燥機などの電化製品も集められ ていました。
次の日は、海の環境を守る活動をしているNGO、JARIの事務所を訪ねました。
彼らはダイビングをしながら、海の中のごみを拾ったりサンゴ修復を行ったり、子供たちへ環境教育を行ったりしているそうです。
海の生きもののイラストが描かれた「ORIGAMI」が売られていたので、思わず買ってしまいました。
最終日は、ロンボクの各県から集めた環境事務所と教育事務所のスタッフや、学校の先生、ごみ銀行を行っているNGO、清掃事務所のスタッフと一緒にワークショップ(プログラム体験と話し合い)を行いました。
まずは、ゆいツールが開発してスマトラで活用しているプログラムを体験してもらい、参加型のプログラムの面白さを実感してもらいました。
それから、ロンボクのごみの現状を清掃事務所のスタッフに紹介してもらい、JICA隊員もスライドを見せながら現状の報告をしてくれました。
そして、ゆいツールが開発したいと考えているプログラムの内容について説明し、みなさんから意見をもらいました。
言葉の壁があったものの、いろいろな人に助けられ、なんとかワークショップを無事に終えることができました。
JICA隊員や協力してくれている州の環境事務所のスタッフによると、参加者のみなさんはお互い刺激を受けてやる気になったようでした。
今回のワークショップの目的のひとつは、ロンボクで環境活動を行っている人た ちをネットワークする、というものだったので、学校とNGO、環境事務所とNGOなどが情報を共有することができてよかった、と感じています。
ゆいツールはこれから、プログラム作りに入ります。
今回現地で手伝ってもらった、日本語が少しできるPatiさん(上の写真の中央)がイラストも描けるので、ツールのイラストを依頼しようと計画中です。
それにしても、インドネシアのごみの問題は深刻です。
今後、ゆいツールの活動が、現地のNGOや学校の取り組みと連動して、ロンボクのごみを減らすことに役立っていけるようにがんばりたいと思います。
(山)
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