ユーチの気まぐれ日記

感じたこと、考えたこと、記憶に残った出来事を気まぐれに更新しています。

命の尊さ

2007-03-13 23:21:32 | お仕事日記
一昨日、一人のお年寄りが亡くなった。
昨日の朝、出勤して事務室で話を聞き、そのことを知った。
職場の事務のSさんのおじいちゃん、そして同時にデイサービスの利用者様だった男性。
去年の秋深まった頃に入院し、これまでずっと入院したままだった。
笑顔と、笑う時に声を上げて笑うのが印象的な、とても素敵なおじいちゃんだった。
椅子に座った時にいつも癖で膝を組んでいるのがまたオシャレだったなぁ。
みんないつか退院して元気になって戻ってきてくれることを願っていたんだけど・・・。

職場で、調査や契約、家族との連絡での関わりから、ご本人様をはじめ、息子さん、息子さんのお嫁さん、同じ職場のお孫さんであるSさん、お孫さんのお嫁さん、ご家族の方皆さんとお話したことがある。昨年、ひ孫さんが生まれたばかりで、デイに来所されたときも色んなお話を聞かせてくれていた。
88歳、素敵な家族に囲まれて、幸せな生活だったことが想像できる。
遺影に使われていた写真もとても良い顔をしていた。

人の命ははかない・・・と思う。
必ず終わりがくるもので、どんなに周りや本人が望もうと生き続けることはできない。
でも、だからこそ、それは素晴らしいものなんだとも思う。
どんな生き方をしたか?
そう問われたときに、自信をもって答えられる生き方をしたい・・・と思う。
できるかどうかはわからないけど、少なくてもそうなれるように、それに向かっていけるようにの努力の跡だけでも残せるように。
これからの積み重ねを頑張っていかないといけないな。

Sさんのおじいちゃんは、素晴らしい生き方をしてきたと思う。
デイ利用中にはいろいろな話を聞かせてくれた。
戦争中のこと、その後のこと、野菜作りのこと、子どもさんのこと、お孫さんのこと、ひ孫さんのこと・・・話の内容からは、家族を思い、大切にしていることがすごく伝わってきた。
Sはしっかりやってるか?と利用中にお孫さんの様子を覗きに、廊下でつながる近くの事務室まで散歩に出かけたこともあった。でも、仕事の邪魔をしてはいけないからと、遠くから見守るだけで、声をかけることなく戻ると言った。
ひ孫さん(女の子)が生まれた後には、デイルームにあるピアノを前に、いつか買ってやりたいと話し、その表情はとても嬉しそうだった。
それに、知識もとても豊富で、いろんなことを知っていて教えてくださった。
お孫さんであるSさんからも、おじいちゃんについては色んな話を聞かせてもらった。
うちのじぃは・・・と話すSさんからも、おじいちゃんを大切に思う気持ちが伝わってきていた。おじいちゃん子だったのかもしれないな。
素敵な人に出会えてよかったと思う。

職場が同じSさんのおじいちゃんだったので、昨日ご自宅で行われたお通夜に参列することができた。施設のリフト車に乗り合いで、事務室から4人、デイから2人が代表で伺った。
もうあの素敵な笑顔を見ることはできないけれど、せめて送ることができて良かったと思う。
Sさんのおじいちゃんのご冥福をお祈りいたします。
Sさん、これからもよろしくお願いします。