創価学会・公明党が日本を亡ぼす

  政教一体で憲法(20条・89条)違反だ!-打首獄門・所払い(=解散)せよ!

続・創価学会を斬る-19

2017-09-26 08:21:35 | Weblog

続・創価学会を斬る  藤原弘達 (昭和46=1971 日新報道)
    ------(P120)---(以下、本文)-------

背伸びがまねいた公明党の“四面楚歌”
 矢野書記長は、公明党の“中道革新路線”に基づく社会改革のピジョンとしての“人間性社会主義”とは何かという問いに対する具体的な答えとして「まず人間性尊重を基調とする社会主義であり、漸進的な社会主義、民主的な社会主義、平和的な社会主義、日本の政治経済的状況を踏まえた社会主義、未来志向型の社会主義などと定義しています」(「変容する政治状況と公明党の路線」『公明』四六年七月号)と述べている。しかし、これはまったく思いつくままに述べたような羅列的な総花的社会主義であり、公明党の経済基本政策特別委員会が出した具体的な答としては、あまりにお粗末としかいいようがない。
 ともあれ以上のようにいろいろ並べているが、少し考えてみれば、--

 人間性尊重を否定する政党などはなく、ただ人間性尊重というだけならば、自民党から共産党まで異口同音に唱えているものである。
 「漸進的な」ということで非合法的、急進的革命の手段を排除するならば、また民社党も説いているところであり最近は共産党もその主張のなかにそうしたニュアンスが含まれている。
 また民主的ということが議会制民主主義を守ることであるならば、これまた全野党共通しているし、平和に至ってはこれを否定する政党はなく、日本の政治経済的状況をふまえたという点では、むしろ共産党の自主独立路線の方が最近ではピッタリしているように思われる。
 未来志向型の社会主義などといっているが、過去を志向する社会主義などは資本主義のなかではあり得ないぱかりか、如何なる政治も一応は未来を志向し、内容の優劣はともかく、ある一定のビジョンを描いているのである。

 --つまりもっともらしく述べているが、実は何もいっていないということだ。
 こうした言葉の羅列修飾によって国民をごまかし、実体を覆い隠すのが公明の“革新”ともいうべきものの正体なのであろう。その意味において、公明党の病理はむしろまこと根深いものがあるというべきであろう。
 こうした政党が四十六年六月の参院選では、どのような成績をあげたか、ここでいささか調ベてみることにしよう。
 公明党は言論出版妨害事件によって大きな打撃を受けた。その後、既述のように党再建を期すべく党網領を改正し、“政教分離”を打ちだしたわけである。今回の選挙はこうしたいわゆる政教分離後の初めての国政選挙であり、党の浮沈はこの選挙にかかっていたといってよい。
 それ故に“七〇年代は自由とヒューマニズムの中道革新で”というのをメイン・スローガンとし、日中復交、安保反対、沖縄返還協定反対を打ちだし、いわゆる革新色を鮮明にして選挙に臨んだのである。立候補者としては全国区は前回より一人少ない八人、地方区は三人少ない二人と手堅くしぼった。これは言論出版妨害事件、政教分離による得票数の減少を考慮してのことであったことはいうまでもない。結果は全員当選で、とにかく最初の山は乗り切つたと評する向きもあった。
 公明党は参院選終了後、「党声明」をだし、その中で「激烈をきわめた選挙を戦い終えて、わが党は全国区八人、地方区二人の全員当選の大勝利を収めることができました。わが党にとって昨年いらい、国民政党としての新しい路線で初めて迎える国政レベルの選挙であり、今後の発展を占う、いわば試金石ともいうべき選挙でありました。
 われわれの『自由とヒューマニズム』を基調とする中道革新、大衆福祉の党の政策、実績、卓抜した実行力が、国民の期待や要求に合致した結果であると確信いたします」といささか得意気に述べたものだ。
 しかし本当に公明党の選挙結果は、彼等のいうように大勝利であっただろうか。公明党にとっては、いわば比例代表制的意味合いをもつ全国区の得票が何よりも問題であったはずである。ところが今回の選挙における全般的な投票率の低下、それに伴う有効票の減少にかかわらず、公明党の全国区における都道府県別得票率をみると、東京で〇・八%、福岡で三・〇%、愛知で一・四%と、ごくわずか三都県で伸びた以外は、四十二道府県にわたり軒並み低下し、また地方区では大阪で前回より下り、東京は前回と同じということで、明らかに停滞または後退を示したのである。全員当選とはいうものの、とても大勝利といえる内容ではなかった。ことに同党の得票は、依然として浮動票が少なく、この党がまだ大衆政党になっていないことが証明されたわけである。
 公明党の全国区における得票率は一四・一%であり、前回を一・三%下回っている。ことに岐阜では五・九%、三重では四・九%、徳島では四・八%、高知では四・六%、愛媛では四・四%、香川では四・二%と、いずれも大きく得票率がそれぞれ低下したのである。前回の参院選で得票率が二〇%を越したところは徳島、愛媛、和歌山、髙知と四地方区あったが、今回は二〇%を越したところは一つもなく、最高は大阪の一九・九%であった。なお岩手は七・七%、新潟は八・三%、富山は七・六%、石川は六・八%、福弁は八・七%と、まこと低率のところがあり、北陸をはじめ裏日本一帯では依然としてこの党が伸長していないことが示されたのである。
 この党は何といっても都会政党であり、都市の社会的連帯を失い、原子化された精神的ないしは経済的デクラッセから成り立つている。そのことが今回の選挙結果からもうかがえるのである。
 票数からいうならば、前回は六六五万六七七一票であったが今回は、五六二万六二九二票で一〇三万票もその票数を滅らしているのである。これは創価学会を主要な支持母体とする、否、むしろ創価学会のみを母体とするものにとって実に重大な結果といわざるをえない。もし創価学会がいうように会員が七五五万世帯あるとするならば、一世帯当りの票数はわずか〇・七五票にしか過ぎない。このことは学会員でありながら、なお投票しない人がでてきたのか、それとも名前だけ残っている幽霊会員が多いのか、あるいは実質的な創価学会の退潮を物語るものかねいずれかといわねばならない。

 三年前の会員数は六五〇世帯といわれた。れに対して全国区の得票数は六六五万であったからほぽ一世帯一票は確保できたわけだ。ところが今回はやっと四分の三票を獲得するにとどまったのである。この結果は表面では大勝利と謳っているものの、実はその内容において創価学会・公明党にとって大きな衝撃であっただろうことは疑いえないところである。
 今回の参院選の結果について矢野書記長は、「ひと口で言いますと公明党が提唱している『中道革新』路線、すなわち自由とヒューマ二ズムを掲げる人間尊重の政治理念が、この七〇年代を通じて非常に大切であると国民の各界各層の方々から評価されたということ、さらにまた公明党は、今後も日本の将来を背負って立つ責任政党の一翼をになうべきだと、国民の皆様から期待され信託を与えられたからであると考えております」(「参院選の勝利と今後の政治展望」『公明』四六年八月号)と述べているが、一〇三万票減ったということはひと口でいうと、公明党が提唱している中道革新路線から、一般国民のみならず創価学会員ですら離反していったということを物語るものといえよう。国民は今後公明党は責任政党の一翼をになうべきでないと判断したともいえよう。
 有賀弘は「公明党自身の説明によれば、昭和四十年の参議院選挙における、信者一世帯あたりの得票数は一・七七票であり、四十二年の衆議院選挙においては、一・九八票に増大したとされている。四十一年について得票数から逆算すると、信者世帯数はおよそ二八八万となるが、当時公表されていた世帯数は五三〇万である。また、四十二年に候補者を立てた選挙区については発表された信者数は意外といえるほど少ない。今年の公称世帯数が七五〇万、参議院全国区における得票数が五六二万余り(一世帯当り〇・七五票)であることを考えれば、信者世帯数は公称の半分程度に見積っても、それほど間違いではないであろう」と述べている。(「脱宗教化への公明党の道」『別冊経済評論』四六年八月五日発行、七一年秋季号)
 あるいはこの有賀の説が当たっているかもしれない。創価学会の会員数というものは、同会としては決して減ってはならないものなのである。何故ならば一種の“神話”として創価学会というのはもっばら伸長する一方でなければならないということになっている。そこで常に折伏成果が水増しされ、とんでもない数字となる可能性がある。あるいは案外、三~四〇〇万世帯というのが実質的な信者世帯数といえるかもしれない。それはともかく、公明党支持票が初めて一〇三万票も減ったということは、創価学会・公明党の歴史からいって、重大な意味をもつといわざるをえない。学会も三代目にしておごりたかぶり、そして初めて池田大作会長のもとで下降線をたどり始めたのである。言論出版抑圧問題も、中共べースにのった公明党使節団の訪中も、ヒューマニズムをうったえた中道革新路線のスローガンも、ともにそれほど効果がなかったということになるかもしれない。むしろ次第に雜反してゆく末端学会員をこの程度で食い止めたということが、学会幹部にとってのわずかな慰めであったかもしれない。もし学会員が普通の常識をもち、そして冷静に客観状勢をみつめるゆとりをもつならぱこれからもなお停滞状態をつづけ、池田大作、竹入義勝の意に反し、やがては大きく下降してゆかねばならぬことになるであろうことは火をみるより明らかである。
 ちなみに『週刊朝日』(四六・九・三)の「コンピューター・フィクション次の総選挙をうらなえば…」(上表・略)によれぱ、公明党は現議席四七に対し次回は四一という解答がでているのである。
       ---------(127P)-------つづく-- 

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