今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

リンカーン誕生日(Lincoln's Birthday)」

2007-02-12 | 記念日
今日(2月12日)は、「リンカーン誕生日(Lincoln's Birthday)」 (アメリカ合衆国の30州)
1809年の今日(2月12日)は、奴隷解放宣言を行ったアメリカ合衆国第16代大統領エイブラハム・リンカーンが生まれた日である。
奴隷解放に反対していた南部の諸州では今でも祝日にはなっていないという。また、2月第1月曜日としている州もあるそうだ。
リンカーンは、1809年2月12日、ケンタッキー州の貧しい農家(開拓民)の無学なトーマス・リンカーンおよびナンシー・ハンクス夫妻の息子として生まれたた。7歳の時、一家は貧困と奴隷制度のためにインディア州へ移住、21歳までの多感な青少年期を過している。インディアナ州へ移り住んでから2年後、お母さんナンシーが亡くなり、父 トーマスは、ケンタッキーから後妻セーラを迎えた。しかし、この 継母となった セーラ(Sara ) は子供を抱えた未亡人だったようだが、 子供たちには分け隔てなく接し、しっかり教育を施したとのことであり、その影響でリンカーンも読書に熱中し、手にはいるだけの本を読みあさり、抜群の記憶力で聖書、シェークスピアなどを暗唱していったという。そして、『独立宣言』を読んで、人間がだれでも平等で自由と幸福をもとめる権利があることに目を開いたという。独学で法律を学び、その後、イリノイ州へと移っていって、弁護士となった後、国会議員から大統領にかけあがり、奴隷解放を叫んだために遂に、暗殺された(暗殺参照)。
The sun shines bright in the old Kentucky home,
Tis summer, the people* are gay;
The corn-top's ripe and the meadow's in the bloom
(訳詞)
古いケンタッキーの家は日差しで明るく輝いている
夏の日、人々は皆、楽しそうにしている
トウモロコシの穂先は熟して、牧草地には花が咲いている
アメリカ南部の人々の生活や音楽から影響を受けた19世紀のアメリカを代表する作曲家フォスターの歌曲「懐かしきケンタッキーの我が家 (英:My Old Kentucky Home)」は、アメリカ合衆国ケンタッキー州の州歌でもある。以下ですばらしい曲が聴けますよ。
ケンタッキーのわが家 http://www.dsmeikyoku.jp/subwin/06.html
この歌は、突然の不作による黒人一家の離散の悲劇を描く、当時、まだアメリカに奴隷制が残っていた頃の曲である。今歌われている歌詞の中の people* も、元の歌詞では「黒人」を表す「darkies」 の単語が使われている。
リンカーンはケンタッキー州で生まれた。このケンタッキー州は、南北戦争前は、奴隷州地といわれていたくらい大量の黒人奴隷が労働に従事させられていた地域である。
1850年には、州の人口の1/5が奴隷であり、その中でもレキシントンはケンタッキー州最大の奴隷人口を抱えていたという。しかし南北戦争(1861年-1865年)においては、ケンタッキー州は中立の立場を取った。当時のアメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーンとアメリカ連合国大統領ジェファーソン・デービスは両者ともケンタッキー州出身で、レキシントンに地縁がある。デービスは1823-24年にかけてレキシントンのトランシルバニア大学に在籍していた。リンカーンの妻、メアリー・トッド・リンカーンはレキシントン出身であり、1842年に結婚したのち、幾度もこのレキシントンを夫婦で訪れていたそうだ。
リンカーンは奴隷解放宣言によって黒人奴隷を解放したことで賞賛されている。しかし、リンカーンは大統領就任演説では、連邦統一を何より重視し、南部諸州の既存の奴隷制度に手をつける意図は、無いと述べている。アンティータムの戦いでの勝利を機に、奴隷解放宣言をするが、実際には、連邦軍(北軍)によって制圧された南部連合支配地域の奴隷が解放されただけであって、奴隷制が認められていた北部領域では奴隷の解放は行われていなかった。ただ、反乱州における奴隷制度を廃止した宣言により、戦争は奴隷制廃止の戦いと位置付けられ、独立戦争として諸外国からの支援を期待していた南部連合の意図を挫く事になり、公式な戦争の終結に結びついた。
1863年11月19日のゲティスバーグでの演説の一節「人民の人民による人民のための政府(政治)」(...government of the people, by the people, for the people...)という言葉が有名であるがリンカーンのこのときの演説はわずか3分間ほどの短いスピーチであったようである。
この演説でリンカーンは、「国民 (Citizen または Nation)」という言葉を避け、「人民 (People)」という言葉を使用しているが、これは当時のアメリカが南北戦争が終わったばかりで、二つに割れた国家を再び一つに統合することに腐心していたリンカーンが、南部諸州の人々に特に気を使っていたことがその背景にあるという。リンカーンが訴えかけていたのは、勝利した北部アメリカ合衆国の国民でも、敗北した南部旧アメリカ連合国の国民でもなく、分け隔てないすべての人民に他ならなかったのである。
2007年1月13日付産経新聞にリンカーンのこの有名な演説のことが掲載されていた。
この中で、藤岡信勝氏は、(1)「人民による政府」は政府をつくる「主体」が人民であることを表現し、(2)「人民のための政府」は人民の利益をはかるという政府の「目的」を示していることには何の疑念もない。しかし、(3)(government of the people〉を「人民の政府」と訳すのは完全な誤訳であり、これは「人民」を『対象』として統治する政府」という意味だといっている。(以下参考の【正論】藤岡信勝 リンカーン演説と「戦後民主主義」 参照)
英語の前置詞〈of〉をどのように解釈するかなど、そのような専門知識のない私には難しすぎる話ではあるが、当時のアメリカ合衆国の代表としての建前や、時代的背景を考慮すると、of the peopleは「全ての人民を人民として扱える」政治、と言う解釈が妥当と言えるように思う。
振り返ってみれば、戦後の日本では「人民のための」・・・ばかりが強調され過ぎていたように思われる。義務を軽んじ、自由など権利ばかり主張するまど、勝手な要求型の民主主義のいきついたところが、今の日本の状況を生みだした。つまり、莫大な財政赤字、利己主義の横行、またこれらからおこる様々な社会問題である。これからは、まず、「我々国民から、国民の手によって」、今までの日本が持つっていた義理、人情、真心あふれる潔き、美しい国に変えていかなくてはならないのではないか。
(画像は、アメリカ合衆国 16代大統領リンカーン。フリー百科事典Wikipediaより)
参考:
エイブラハム・リンカーン - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%B3
エイブラハム・リンカーン/出典: フリー引用句集『ウィキクォート(Wikiquote)』
http://ja.wikiquote.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%B3
リンカーン 自由と平等をもとめた人
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=30545276&introd_id=Xmo46Wk9oo6A9491i81GiXX86oG53964&pg_from=u
奴隷解放宣言 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B4%E9%9A%B7%E8%A7%A3%E6%94%BE%E5%AE%A3%E8%A8%80
レキシントン (ケンタッキー州)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%B3_(%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%BC%E5%B7%9E)
ケンタッキーの我が家 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%88%91%E3%81%8C%E5%AE%B6
「ケンタッキーのわが家」/童謡・唱歌の世界・英語歌詞とMIDI
http://www5b.biglobe.ne.jp/~pst/douyou-syouka/04gaikok/natu_k_k.htm
アメリカ連合国 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E9%80%A3%E5%90%88%E5%9B%BD
藤岡信勝 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%B2%A1%E4%BF%A1%E5%8B%9D
【正論】藤岡信勝 リンカーン演説と「戦後民主主義」 産経新聞(SankeiWEB)(2007/01/13 05:34)
http://www.sankei.co.jp/ronsetsu/seiron/070113/srn070113000.htm