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単調な生活に新発見を!  
日々の小さな出来事の写真日記

■ yosshy の短歌・俳句・川柳

2012-07-03 07:35:00 | 短歌・俳句に親しむ

短歌・俳句に親しむ 目次
■ yosshy の短歌
■ 短歌会 ・ 歌集 ・ yosshy の短歌 奮闘記
■ 稲継さんの短歌・俳句・川柳
■ 短歌に親しむ
■ 俳句に親しむ(2) 
■ 俳句に親しむ(1)


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■ yosshy の短歌  
2016/08/26 《紙いちまい重ぬるごとく稽古せよ音楽教師にわれもうなづく》 ( yosshy 産経新聞奈良歌壇 150
2016/08/12 《弓なりになりて若きは太鼓打つ一打一打にわが血のさわぐ》 ( yosshy 産経新聞奈良歌壇)
2016/08/11 《シルバーカーにおはようと声かけられて草引くわれはもうひと頑張り》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2016/07/29 《検査さるる強き光に眼が痛み加齢のせいとまた言はれたり》 ( yosshy 産経新聞奈良歌壇)
2016/07/21 《団塊のわが世代次々退けど成長支へし自負は消えざり》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇 

2016/07/07 《若者はひたすら太鼓を連打する六月の空破れんばかり》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2016/06/29 《出たくとも同窓会に行けぬ友は集合写真のひとりを見つむ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2016/06/22 《投下せし国の大統領と被爆者が抱き合ひ願ふは核なき世界》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2016/06/16 《酒を酌み未来語りし友といま野菜作りを教へ合ひをり》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇 
2016/06/09 《朝に咲き夕べ萎るるアザサの花今を生きよと教ふるごとく》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)

2016/06/02 《新しき小学校の金次郎児らの高さに降り来て本読む》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇 140
2016/05/26 《連休に図書館通ひの学生ら頼もしく見ゆ日本の未来》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2016/05/19 《老人会の名簿作りて八年目人口減少ここにも及ぶ》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2016/05/18 《道順を変ふれば小さき幸のあり遅咲きの桜まさに満開》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2016/05/05 《よもぎ葉を擂りつぶすほど色増せり叔母の好めるわが家の草餅》 ( yosshy 産経新聞奈良歌壇)

2016/04/22 《朝八時職員つぎつぎ塵拾ひ小さきことが役場を変へる》 ( yosshy 産経新聞奈良歌壇)
2016/04/21 《手をつなぎ首振り歌ふ園児らのどんぐりころころに胸熱くなる》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2016/04/06 《花を植ゑ野菜育つが生き甲斐と熱き媼にわれも畑打つ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2016/03/30 《ひとり欠きまた一人減る同窓会別れの握手の次第に長く》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2016/03/25 《血液の検査で服薬ひとつ減り梅の開花に心ほころぶ》 ( yosshy 産経新聞奈良歌壇)

2016/03/24 《大学に合格せりと碁仇は孫のことにて碁は上の空》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2016/03/23 《角の立つことを言ふのも務めなり二年の修行と役を引き受く》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2016/03/17 《ネコ通る窓辺はわれの指定席「籠もよみ籠持ち」あれから何年》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇 
2016/03/10 《朝の日とともに出て来し旅のバス新婚以来ねと妻は寄り添ひ》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2016/03/02 《幼子に世話好きがゐて凧上げの糸の引き方教へまはれり》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2016/02/25 《二センチの庭の氷を取り出して新しき遊びを子らは始める》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2016/02/25 《束の間の後先かなし二本の紅梅白梅競ひつつ咲く》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2016/02/12 《ひと月を思案かさねて作りたる回覧板が三日で戻り来》 ( yosshy 産経新聞奈良歌壇)
2016/02/10 《一年を欠詠なしに投稿せりおのれの歌に励まされつつ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸 
2016/02/10 《毎週の歌壇切り抜き四冊目言葉作法のよき辞典なり》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2016/01/06 《バイオリンの弓の動きは皆おなじオーケストラがどどつと迫り来》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/12/17 《食事待つ人はなくなり二人して沈む夕日をいつまでも見る》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇 
2015/12/03 《眼鏡屋につづき銀行・量販店はがきでバースデイを祝いてくるる》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2015/11/26 《職退きて六年経るに昨日また夢に出で来つネジ締め忘れ》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2015/11/12 《職退きしその日に手帳の三十冊焼きて新たな一歩踏み出す》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇 

2015/10/28
 《さうだなあと頷くだけのこの人に話せば片づくわが悩みなど》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸 
2015/10/16 《戸襖の猫の爪あと消さぬまま四度目の暑い夏が過ぎたり》 ( yosshy 産経新聞奈良歌壇)
2015/10/15 《思いつく言葉並べて叱りたる子は出でゆきぬ論理矛盾と》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2015/10/08 《いつになく上機嫌なるわが母の十年前を今日のごと言う》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2015/10/07 《二〇二〇東京五輪にケチがつきわが青春が汚さるるやう》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
   
2015/09/17 《年毎に夜中の目覚め増ゆること誰にもあると「深夜便」言ふ》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇 
2015/09/04 《泣き虫は大石先生だけにあらず映画観るたび思ひ似かよふ》 ( yosshy 産経新聞奈良歌壇 
2015/09/03 《この怒り何日たてどおさまらず茄子の紫咲きつぐ日々を》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2015/09/02 《出でゆきて電話の一本せぬ息子を父親似だと妻はまた言ふ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/08/21 《茄子胡瓜いちどに生りて食べきれず小分けにして妻は近所をまはる》 ( yosshy 産経新聞奈良歌壇)

2015/07/16 《健康の話のはずむシルバー会ちから自慢は昔を語らず》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇)
2015/07/09 《無意識の叔父のハミングわれも知る廃校となりし小学校歌》 ( yosshy 毎日新聞やまと歌壇 
2015/07/08 《還暦も耳順はず夢多き二十歳のころとなんら変はらず》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸 
2015/07/01 《怪我をせし鷺の眼はするどかり一歩また一歩とわれより離る》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/06/26 《背伸びせる立ち居振舞に疲れたりすべてをさらしてここちよき風》 ( yosshy 産経新聞奈良歌壇)

2015/06/25 《飲めぬのに酒強ひられき職退きて新茶の一服のんびり縁で》 ( yosshy 毎日新聞奈良歌壇 ) 入選百首目 
2015/06/11 《裸の子を服持ちて追う若き母を久々に見る小児科待合》 ( yosshy 毎日新聞奈良歌壇)
2015/06/03 《子を強く叱りしことは忘れ去りわれは深夜に囲碁ゲームに興ず》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/05/29 《ひとり身の訳など聞かばつらからうこちらは元気と電話を置きぬ》 ( yosshy 産経新聞奈良歌壇)
2015/05/27 《もうすでに摘みし人あり寺川の急斜面登り蓬をさがす》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2015/05/01 《子ら孫ら引き連れそぞろ花まつりみたらし団子の行列につく》 ( yosshy 産経新聞奈良歌壇)
2015/04/22 《黒猫の二匹じやれあふ見つめつつわが齢思ひ飼ふをあきらむ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/04/20 《音程の少しずれたる風に乗りコンドル飛び来真昼の畑に》 ( yosshy NHK短歌 永田和宏選
2015/03/20 《校歌など疾つくに忘れてお開きは恩師の好きな青い山脈》 ( yosshy NHK短歌 永田和宏選
2015/03/04 《寒に入り炬燵は魔もの吸ひこまれ首だけ出してテレビ見てゐる》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2015/01/29 《かたまりて廃品回収する子らは白き息はきペコリとお辞儀》 ( yosshy 朝日新聞朝日大和歌壇)
2015/01/21 《隣との間隔きちんと測りつつ玉ねぎ千本植ゑ終へて冬》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/01/14 《劇場に大歓声の湧きおこりき黄色いハンカチあまたはためきて》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/01/07 《十五年乗りし車の前うしろのへこみを撫でて今朝別れたり》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2014/12/11 《村中の風の抜け道人まばらスマホ片手の車が通る》 ( yosshy 朝日新聞朝日大和歌壇)

2014/11/12 《目が合ひて膝にすわり来る白黒猫ゐのこづちの実をわれに取らせる》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/10/23 《守り来し三百年の当屋相撲 女人解禁少子化に負けて》 ( yosshy 朝日新聞朝日大和歌壇)
2014/10/22 《口論の間あひ計りて入り来し十九年を暮らしし猫はも》 ( yosshy NHK短歌 梅内美華子選
2014/10/08 《八月を過ぐれば結球せぬといふ母の教へにけふ白菜を蒔く》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/09/10 《南京の垂直栽培は棚を抜け伸びたる蔓は鉄塔と競ふ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2014/08/26 《六人の兄弟姉妹を見送りて幼き日日を語る叔母はも》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2014/08/05 《繰り返す同じ映像飽きあきてコマーシャル見ればときにおもしろ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/07/29 《青鷺は一点見つめて動かざり早苗田の鉄塔しづかに揺るる》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/07/24 《早苗田に建築クレーンが伸びてきて核家族化がまた進みたり》 ( yosshy 朝日新聞朝日大和歌壇)
2014/07/20 《二人きりなりて一年なにもかも四分六に切り妻と食ひゐる》 ( yosshy NHK短歌 斉藤斎藤選

2014/07/08 《生ごみの堆肥のなかに発芽せる南瓜八本択びて植うる》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/07/03 《この年の同窓会は黙祷からわれらも考ふ歳になりたり》 ( yosshy 朝日新聞朝日大和歌壇)
2014/07/01 《六百本の太き玉ねぎ軒下に縛りて吊るす母なししごと》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/06/24 《先生の手を離したる園児らは蓮華畑をまろびまろべる》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/06/12 《寺川を皐月の風が吹き抜けて光の粒が堰つつみ込む》 ( yosshy 朝日新聞朝日大和歌壇)

2014/05/27 《寅さんの映画見終へて寺川の桜の下の蓬を摘みぬ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/05/21 《早期退社したるわれには花束もおめでたうもなし言ふてはならぬが》 ( yosshy NHK短歌 斉藤斎藤選
2014/05/20 《手にしたる岩波文庫の万葉集 いや重け吉事より読み始む》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸 
2014/04/22 《流し雛巡り合はせの身代りは細き目のままわれを見つめる》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2014/04/13 《母のため作りし手摺けふはわれしかと掴まり膝を庇ひぬ》 ( yosshy 奈良県万葉短歌祭

2014/04/02 《大寒も風がなければ暖かし脚立にのりて柿の枝切る》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2014/02/11 《お千代さんの「あひたいなー」が流れ来て戻れない日を想ひめぐらす》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2014/01/28 《もうわれを諫むる人はなくなりぬやんはり諭しし亡き母憶ふ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2014/01/26 《指さしてTHATと教ふを後悔す徒歩一時間伝はらざりし》 ( yosshy NHK短歌 斉藤斎藤選
2014/01/21 《するすると古老数人木にのぼり心配よそに剪定すすむ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2014/01/07 《収穫も終りとなりてうら寂し明日にしやうか南瓜の二つは》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2013/11/26 《オリンピックの招致活動すさまじやその精力を注げ復興に》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2013/11/05 《猛暑日の続くさなかの冬支度キャベツの種を多めに蒔きたり》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2013/10/22 《五十回の入選記念に手作りの歌集を編みぬ軌跡たどりつつ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2013/10/01 《生り口の真白くなりて爪立たず小暑の朝の南瓜収穫》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2013/09/24 《から梅雨の真つただなかの短歌会窓打つ雨に拍手がおこる》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/09/17 《職退きて新しき出会ひ始まりぬ囲碁の翁と短歌の媼》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2013/09/10 《勲章なく勤めを終へて畑を打つ名知らぬ草と共に生きつつ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/09/03 《また留守とさみしげに妻は受話器置く日曜の定時の子への電話の》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/08/06 《池の鯉ごぼつと体をよぢりたり黒き鱗は濁りへと消ゆ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2013/07/30 《身を賭して渡航なしし鑑真和上の里帰りかなふ千二百年を経て》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/06/25 《面塚の桜はまだかとブログの友けふ満開と写真載せたり》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)  
2013/06/04 《つまるところ他人事として見てをりぬ遅ち進まざる復興のさま》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/05/21 《二月の野に微小粒子の飛来して山やま霞み大空かすむ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸 ) 
2013/04/16 《この年は一本減りたる恵方巻亡き母の好む甘さそのまま》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)  

2013/03/26 《寒の日を幼に戻り突きたり張りたる氷のつめたさ楽し》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/02/26 《晴れ女最後のさいごも晴れ女十月の空に母を送りぬ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/02/19 《一人逝きまた一人逝くこの年の急な冷え込み身体に沁むる》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)  
2013/02/13 《このままの病状続けと願ひしも一日二日と医師は告げたり》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸 ) 
2013/01/22 《妻とわれも母の病室に暮らしたり小さき机に広ぐる弁当》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2013/01/15 《寒き秋きのふ雄弁けふ寡黙日び衰ふる母に付き添ふ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/01/08 《もうええわ、百まで生きたと言ひし母あんじようしてと医師に願へり》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/12/11 《四十年精一杯に働けど妻に及ばぬ米磨ぎ教はる》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/12/04 《選りに選つてこの日に台風襲来す月見あきらめ供への芋食ふ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/11/27 《朝日浴び古墳を泳ぐ鴨たちも千五百年の歴史語るや》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2012/11/1
6 《子の寝顔のぞくがごとく朝夕を発芽せるやと畑見回る》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/11/06 《蚊取り器を二つぶらさげ草引きす顔に食ひつきし藪蚊放れず》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/10/09 《見るたびに大きな西瓜と母は言ひとぼけたふりでわれを喜ばす》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/10/02 《漸くに畑の盗人見つけしが愛くるしき顔のイタチを追はず》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/09/25 《デイの朝嫁に化粧をしてもらひ手鏡もちて母はほほ笑む》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2012/09/18 《梅雨半ば今朝の目覚めの清すがし八キロの梅甘き香放つ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/09/04 《おでこには汗が出るまで浸かれよと言ひし母いま介護の入浴》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/08/28 《出不精の吾に届きたる子のメール、スカイツリーは空を突き抜く》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/08/07 《茄子胡瓜初もの二つ食ひ終へて妻らと笑ひぬ寿命延びむと》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/07/31 《インゲンは目のあるごとく正確に左に巻きて空に伸びゆく》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2012/8月号 《光陰矢気がつきたれば古りにしに囲碁と短歌を基礎より始む》 ( yosshy NHK短歌 坂井修一選)    
2012/07/17 《丸顔の同窓生が四角顔どいつもこいつも親御に似たり》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/06/19 《わが母校へ幼入学す待ちまちし朝を花一片帽子にのせて》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸 ) 
2012/05/29 《日曜を妻のかけをる長電話向かうの声が弾みて聞こゆ》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2012/05/15 《生きてきた証しに何か残したく早き目覚めに指を折りゐる》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2012/05/08 《看護師はごめんねと言ひ針を刺すその手のぬくもり胸までとどく》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/04/24 《十人のをみなに囲まるる短歌会おきな一人にまなざし優し》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/04/17 《九十過ぐれば早き一日らし目覚めのたびに日の進む母》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)  
2012/04/03 《屋上に出でて眺むる二上山いつかは登らむ約しし人と》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/03/27 《大寒に赤黄青白傘の列跳ねる子駈ける子喋る子過ぐる》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2012/02/28 《食べたこと記憶にないと言ひはじめ日日に老いゆく母を見つめる》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2012/02/19 《寄り添ひて道端の落ち葉踏みしむる二人五脚の老老散歩》 ( yosshy NHK短歌 坂井修一選 ) 
2012/02/07 《若き日の血がざわめきて立ち止まり詰将棋解きぬ文化祭にて》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/02/02 《鴨去りて園児の声は静かなり落ち葉の濠に初氷見ゆ》 ( yosshy 朝日新聞大和歌壇) 
2012/01/31 《青年は耳にささやき手をとりて恋人のごと祖母を介助す》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸 ) 

2012/01/17 《天候も人の心もままならず砕けぬ土を砕きゆくなり》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/01/10 《亀二匹が岸を離れて平泳ぎさざ波広がり大空揺する》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/1月号 《光より速き乗り物出来たとふあの日のあなたも一度会ひたい》 ( yosshy NHK短歌 坂井修一選) 
2011/11/26 《椋鳥の先頭一羽かじを切り分離融合群れて塒へ》 ( yosshy 朝日新聞大和歌壇) 
2011/10/18 《デイサービス初日の様子を母が言ふ何度も何度も「風呂がよかつた」》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2011/10/04 《雨の三日続けば胡瓜育つなり糸瓜のごとくぶら下がりをる》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2011/07/05 《町議選終へて人らにしこりなし静けさ戻りて胡瓜植ゑをり》 ( yosshy 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2011/05/12 《鬱金香花びら二片頬につけ今が盛りの桜のもとで》 ( yosshy 朝日新聞大和歌壇)
2011/04/14 《映像に一瞬写りし小さき文字願いを込めた「あきらめるな」と》 ( yosshy 朝日新聞大和歌壇) 
2011/02/24 《どか雪となりて見舞いの客も止み静寂なりし談話室午後》 ( yosshy 朝日新聞大和歌壇) 

選者は
朝日新聞: 高岡哲二先生(2011/09/01~ ) 
      : 鏑木正雄先生(2011/06/02 まで。2011/11/13 ご逝去) 
讀賣新聞: 高蘭子先生  


■ 短歌会  歌集  yosshy の短歌・俳句・川柳 奮闘記

2012-07-03 07:34:00 | 短歌・俳句に親しむ

◇ 歌集  
2014/05/06 『家』 この人にしてこの言葉 『家』
2014/04/21 『体力』 『体力』
2014/03/20 『歳月』―― 家族でいられる時間はそんなに長くない 『歳月』
2014/02/28 『歩く』 『歩く』 
2014/02/20 『万葉集』より『新古今和歌集』 『新古今和歌集』 
2014/02/17 『紅』 『紅』 
2014/02/05 『はやりを』 『はやりを』 
2014/01/23 『日付のある歌』 悔しい思いも綴られている 『日付のある歌』 
2013/12/27 『季の栞』 『季の栞』 
2013/12/24 『桜森』 『桜森』 
2013/11/29 『庭』 『庭』
2013/11/18 『ひるがほ』 『ひるがほ』 
2013/11/11 『森のやうに獣のやうに』 『森のやうに獣のやうに』 
2013/10/26 金木犀のかおり & 河野裕子著 『母系』 『母系』 
2013/09/10 勲章なく勤めを終へ & 『蝉声』 『蝉声』  
2013/09/05 『葦舟』 『蝉声』 & 囲碁名人戦2013始まる 『葦舟』 
2012/08/27 『山の辺 2012年9月号』 
2012/07/10 『たとへば君』 『たとへば君』  
2012/06/22 風景がない 『悲しみは憶良に聞け』  
2012/05/15 生きてきた証しに 『私の万葉集』 
2012/05/04 もう一つの解説書 『折々のうた』  
2012/05/01 ワイド版 岩波文庫 & 摘心 『岩波文庫 万葉集』 
2012/04/30 『日めくり万葉集』 『日めくり万葉集』 
2011/10/11 ガク、ガク、ガク & 『プーさんの鼻』 『プーさんの鼻』 
2011/06/10 『山の辺』 歌誌『山の辺』 
  

◇ yosshy の短歌・俳句・川柳 奮闘記  
2015/06/26 すべてをさらしてここちよき風 百一首の入選 『入選百首』
2015/05/10 坪内稔典氏の講演 「 短歌的・俳句的 」 『坪内稔典氏の講演』
2015/04/29 奈良県万葉短歌祭2015 『奈良県万葉短歌祭2015』 
2015/02/24 勝手に短歌記念日も4回目 『短歌記念日4
周年』
2014/11/25 河野裕子さん「短い一生は駅間の時間」 『河野裕子さん歌集15冊』 
2014/04/14 吉川宏志氏の講演 「歌の作り方・歌の読み方」 『吉川宏志氏の講演』
2014/04/13 奈良県万葉短歌祭2014 『奈良県万葉短歌祭2014』 
2014/03/26 万葉短歌祭入賞の通知、速達で
2014/02/24 始動 & 勝手に短歌記念日3周年 『短歌記念日3周年』 
2013/12/21 冊子の製本はおもしろい 『短歌会2013年の小冊子』 
2013/10/22 五十回の入選記念に
2013/09/04 小島ゆかりさん 
2013/08/16 近鉄百貨店の額縁、大和三山も映える 『大和三山の万葉歌』 
2013/08/06 濁りへと消ゆ
2013/07/30 塵が積もって50首目 『入選50首目』  
2013/07/14 大和歌人協会夏期短歌教室2013 & 雨の中の村まつり 『大和歌人協会夏期短歌教室2013』 
2013/06/10 『二人五脚』 ――― 失敗しない手作り本の作り方  
2013/06/06 手作りの本 ――― 4冊作り、1冊が完成 『歌集 二人五脚』  
2013/05/21 微小粒子の飛来 『NHK短歌2013/05/12のメモ』 
2013/04/24 時間の錘 『NHK短歌2013/04/21のメモ』  
2013/04/21 伊藤一彦氏の講演 『奈良県万葉短歌祭 伊藤一彦氏の講演』 
2013/04/16 一本減りたる恵方巻 『NHK短歌2013/04/14のメモ』 
2013/02/24 勝手に短歌記念日 『短歌記念日2周年』 
2013/01/04 切り抜きを集めれば 『朝日歌壇』 
2012/12/31 2012年、この1年 
2012/09/18 今朝の目覚めの清すがし 『30回目の入選』  

2012/09/17 『利休』 & 額 
2012/07/21 予定が重なりて 『短歌会入会』 『短歌会2012年7月』  
2012/07/09 イタチ君どうした 『大和歌人協会夏期短歌教室まとめ』 
2012/07/08 大和歌人協会夏期短歌教室 
2012/05/15 生きてきた証しに 『私の万葉集』 
2012/05/08 手のぬくもり胸までとどく 『今年の短歌の活動』 
2012/05/03 万葉集ウイーク 
2012/04/05 ってなんや・・・なんや・・・頭が割れそう 『文語文法』 
2012/03/24 突風 & 『NHK短歌 2012年4月号』 
2012/02/24 私の短歌記念日 
2012/02/19 テレビデビュー 『NHK短歌』 
2012/02/18 初めての短歌会 & 明日は早起き 『地域の短歌会』 
2012/02/17 明後日、テレビデビュー 
2012/01/30 NHKから電話 『NHK短歌入選』 
2011/11/15 鏑木正雄さんに感謝 
2011/09/01 二百十日 & 再開  
2011/08/18 新選者に高岡哲二さん & 秋播きの種2011 
2011/07/12 万葉集ってこんな時代のもの 
2011/07/06 俵万智さん 『短歌との出会い』  
2011/06/24 短歌をはじめたきっかけ 
2011/04/23 雨の一日 
2011/03/27 持続は力、懲りずに投稿  
2011/03/10 我が名はあらず 
2011/02/27 短歌入門書 
2011/02/24 恥ずかしながら・・・ 短歌初入選 

◇ 短歌会  
2014/04/17 思うことあって脱会 『短歌会脱会』
2014/03/15 短歌会2014年3月 & ロボットアーム 『短歌会2014年3月』 
2014/02/15 短歌会2014年2月 『短歌会2014年2月』  
2014/01/18 短歌会2014年1月 & ボケます、ボケません小唄 『短歌会2014年1月』 
2013/12/14 餅つき大会 & 短歌会2013年12月 『短歌会2013年12月』 
2013/11/16 短歌会2013年11月 『短歌会2013年11月』 
2013/10/19 短歌会2013年10月 『短歌会2013年10月』 
2013/09/21 短歌会2013年9月 『短歌会2013年9月』 
2013/07/21 蓮の花 & 短歌会2013年7月 『短歌会2013年7月』 
2013/06/15 待望の雨 & 短歌会2013年6月 『短歌会2013年6月』  
2013/05/18 短歌会2013年5月、文法はちんぷんかんぷん 『短歌会2013年5月』 
2013/04/20 短歌会2013年4月 『短歌会2013年4月』 
2013/03/16 短歌会2013年3月 & トータル閲覧数がヘン 『短歌会2013年3月』  
2013/02/16 短歌会2013年2月 『短歌会2013年2月』 
2013/01/19 落書き? & 短歌会2013年1月 『短歌会2013年1月』 
2012/12/15 『三等重役』 & 短歌会2012年12月 『短歌会2012年12月』  
2012/11/17 短歌会2012年11月 ちょこっと直せば見違える 『短歌会2012年11月』    
2012/09/15 短歌会 2012年9月 『短歌会2012年9月』  
2012/07/21 予定が重なりて 『短歌会入会』 『短歌会2012年7月』  


■ 稲継さんの短歌・俳句・川柳

2012-07-03 07:33:00 | 短歌・俳句に親しむ

◇ 稲継久嘉さんの短歌・俳句・川柳に親しむ  
2015/12/17 《ぼやいてもマイナンバーは殴りこむ》 (稲継久嘉 毎日新聞やまと柳壇)
2015/12/03 《なだらかで先はまぶしい老いの道》 (稲継久嘉 毎日新聞やまと柳壇)
2015/11/12 《新蕎麦の美味いまずいは分らねど座を盛るために旨いと叫ぶ》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)

2015/10/16 《ほがらかに闘病談を交はしつつ共に快癒の日を夢に待つ》( 稲継久嘉 産経新聞奈良歌壇)
2015/10/14 《いつまでも争ひやめぬ人間の性を悲しみ歩むあぜ道》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/10/02 《ラニーニャとエルニーニョとが腕組んで太平洋の静けさ破る》( 稲継久嘉 産経新聞奈良歌壇)
2015/09/03 《内心は異議持つ者は多けれど水の流れの大同につく》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2015/09/02 《老いていく鏡姿に逆らひて三原色の衣装をえらぶ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2015/07/23 《年金の鉄壁保護を守るべしウイルスごときにゆめ荒さるな》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2015/07/22 《八方を海の囲へるこの国をたつた四本の溝が揺るがす》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/07/01 《吾妹子は炊事ゴミ出し洗濯と明るく雄をしく励んでくるる》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/06/17 《見つむれば四股を覆へる皮膚はみな瀬戸内海のさざなみのごと》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/06/03 《やられたら百倍返すなど唱へつつ四股に活入れ上り坂行く》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2015/05/27 《官製の弔意の文を読むだけで真心おくると言へるだらうか》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/05/14 《とり立てて羨むことは持たざるも目前すぐる健やかな脚》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2015/04/23 《休み明けの整形外科は多忙なり一割負担がきらりと光る》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2015/04/22 《あれほどの親しき友ら沙汰もなく木の芽吹き出る春は来たらず》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/04/08 《おもむろに地図をひらけど手をつなぎ家路たどりし細道はなく》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2015/03/26 《若きらが初発の便につどい来て黄色き声が飛び交いし朝》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2015/03/19 《玄関の施錠気になり起き上がる明けっぱなし昭和なつかし》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2015/03/04 《そこそこの長寿果たむこの四股で廃炉の目途をしかと見るまで》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/02/26 《ひそひそと支給を減らす話し声思い込みたるたる高齢者から》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2015/02/18 《存続の危機迫りゐる単線で先のみじかき級会に行く》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2015/02/05 《フィリピンの裸の子らは貧しさを幸せに変え果敢に生きる》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2015/02/04 《砂丘越しの潮騒のうた聞かむとして虫らと共に耳をそばだつ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2015/01/14 《はからざるGDPのマイナスは仕掛け人の匂ひをのこす》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/12/10 《核ゴミの中間置場も決めずして再稼働論たけなはなるらし》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/11/26 《動乱の十一年に生まれ出で戦争参加を見ざるわが身は》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2014/11/05
 《帰りたきふる里の夢連なれど心を解かす抱擁はなく》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/10/29 《住みつきし民の日常異なれど環太平洋で地震がつなぐ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/10/15 《生涯は魚も虫もみな同じ慈悲の思ひは明日も変はらぬ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/09/24 《ぎりぎりで次の四季への戸を開ける自然は人をよく知りゐたり》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/09/11 《アイデアの浮かばぬ日には自分史の見えぬ部分を目を皿にして》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)

2014/09/04 《秘境めく笠荒神の森翳へ詩情ゆたかに蕎麦食べに行く》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2014/08/26 《今日もまた独り居の部屋寂しくてテレビのボリューム少し上げたり》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/07/29 《次つぎと身の不具合な部位増えて耐へ得る角度をひねもす探す》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/07/03 《バスにして明日もゆっくり老いてゆく》 (稲継久嘉 朝日新聞大和柳壇「ゆっくり」)
2014/07/01 《弁当を食べずこらへて残し置き友と河原で開けし日のあり》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2014/06/17 《もののふの天下をめざす鬨の声夕霧となりて城跡に満つ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/06/03 《街なかは高層ビルの並び立ちわが古里は眠りにつきぬ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/05/01 《マチュピチュにまがう石積む城跡に歴女は集い何を夢見る》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2014/03/25 《登り来ていまや父母なき古里の不変の山河になぜか涙す》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2014/03/18 《ふるさとの峠に立てば田や畑に別離さけびし日の浮かび来る》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2014/03/04 《シビアなる表情うかべ始まりし会議はなべてアハハと終へし》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2014/02/20 《核ゴミの数十年後地底にて相見るはこの子らの誰ぞ》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2014/02/04 《はるかなるチェルノブイリが列島に日び迫り来る秋の日の午後》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2014/01/28 《地球はいま迷路に入るや列島の四季の巡りを壊しにかかる》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2014/01/14 《氷塊の一つか二つ生るるらし耳遠く聞く冷蔵庫の音》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2014/01/07 《パズルにておぼえし語彙の二つ三つ老いゆく脳にさだかに生きる》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2013/12/17 《田も畔も水のぬるみも共どもに万物震る冬に向かひぬ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2013/12/12 《ドラマには涙に無援の質ながら蟹のお産になぜか涙す》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2013/11/21 《秋風のすすきの原をかき分けて初粉匂う蕎麦たのしみに》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇) 
2013/11/13 《マンションのペットの許可の申請にメダカ十尾とふ報告のあり》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2013/11/05 《ふるさとを夢見てをれば夭折の健ちゃん連れて蝉取りの夏》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2013/10/16 《ヨーロッパ周遊旅行の便り増えアベノミクスの靴音響く》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2013/10/10 《着順の寸分の差を馬たちは計器にまかせ神にまかせる》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇) 
2013/10/01 《終日を一人こもりて意味なさぬ大声出してわれを確かむ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2013/09/17 《格好の悩みの種の汚染水》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2013/08/27 《核の出すごみは地底に塗りこめて素知らぬ顔で日日過ごせるや》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/08/06 《騒がしく桑食む音の満つるなか豊かな日日を送りゐし祖母》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2013/07/30 《わが父の倍の歳月生き延びて未完に満つる無様を詫ぶる》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/07/25 《こそこそと胸に刻みて横向けばもう忘却よこれも楽しき》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇) 
2013/07/02 《新聞の取り替へに来し若き娘は身の丈の束エイと持ち上ぐ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)

2013/06/25 《四年間わが通学を担ひ来し過疎鉄道の星霜しのぶ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/06/18 《あたふたと着たり脱いだり一枚を彼岸はわれの覚悟を試す》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/06/04 《ややおきて朧なイメージ張り合はせ会話をためす喜寿のクラス会》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/05/30 《渋滞の車列ごときにいら立てり免許は生涯無縁と決めたり》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇) 
2013/05/21 《久びさを夢路に会ひし亡き父はわれに気づかず仕事してをり》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2013/05/21 《三代の絆をつなぐまるポスト》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/05/14 《半鐘の姿は疾うに消えたまま変らぬ村に「ふるさと」ひびく》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/04/25 《この国は几帳面の三文字にて紙一枚も網棚になく》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇) 
2013/04/09 《行間を読んでください人生の終末に書く熱きおもひを》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/03/29 《車中なる取るにも足らぬいさかいを事件に曲げる世情訝る》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)

2013/03/19 《ただ独り壁と会話の日に慣れて今は事態の継続のぞむ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/02/19 《子ら共に漕ぎ出し行かむ疾風と怒濤の荒海ごとき今の世》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/02/05 《両親にもらひし躯幹にて生き行かむペースメーカー胸に蔵ひて》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2013/01/29 《診療の呼出しまでは笑みうかべ知己なるごとく語りかけらる》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸)
2013/01/15 《体内の削除ボタンをさがし出し汚れし部位をすべて消したし》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2013/01/08 《細胞を組み換へ取り替へ補修して二百歳まで生きゆかむとか》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/12/18 《降りるのはたつた二人の無人駅開業の日の歓喜秘めつつ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/11/27 《朝夕の乗客減を嘆きつつワンマンカーは気丈に走る》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/11/15 《新調のバスなり若き運転手「お気をつけて」と輝ける朝》 (稲継久嘉 産経歌壇、小島ゆかり選) 
2012/10/31 《妹は誰の血筋を継ぎたるや踊りと聞けば嬉きと出でゆく》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2012/10/16 《片隅に肩をすくませ集ひ来てすぐ打ちとける喫煙仲間》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/10/04 《闇の中すべての事象打ち消してリセット図る結氷の音》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇) 
2012/10/02 《増税は鼠のやうに忍び来て狭き米櫃かじり始める》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/09/27 《すぐ沈む麦わら束につかまりて泳ぎ覚えし一片の夏》 (稲継久嘉 産経歌壇、小島ゆかり選) 
2012/09/25 《山崩し里を流しし雷雲は一気に去りて夏が焼きつく》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2012/09/11 《故郷に集へる友と力抜き播州訛りの湯船に浸かる》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/09/06 《おそろしき写真を見たりオスプレイ並木の枝を削ぎ落とし往く》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇) 
2012/07/31 《パソコンの修練の度にしたがひて書ける漢字が目に見えて減る》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/07/19 《朝夕の昇降客を為せるあと単線電車は午睡に入れり》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇) 
2012/07/17 《ふるさとの同胞の安寧見てゐむや赤く輝く鰯雲流る》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2012/07/03 《人名を思ひ起さむとて究極のア行カ行にて検索はじむ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/06/28 《職退いて留守番役を任される》 (稲継久嘉 朝日新聞大和柳壇) 
2012/06/07 《世の中の迂闊の話を聞き飽きてテトラポッドのごとく居眠る》 (稲継久嘉 産経歌壇、小島ゆかり選) 
2012/05/17 《さびしきは大声あげて誰何せず名前告げずに中座する会》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)  
2012/05/15 山を越え単線伸ぶる故郷へ友の笑顔を追ひかけに発つ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2012/05/03 《立ち飲みの最後の一滴こぼさずに昭和のマナーひしと守らん》 (稲継久嘉 産経歌壇、小島ゆかり選) 
2012/04/17 
《知ることや心残りの多過ぎてエンディングへの遠きを祈る》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/04/12 《原発の再起動への発想の裏に渦巻く黒き蠢き》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2012/03/22 《日本史の人名得意なこの友にさよなら言ひて柩を離る》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)
2012/03/13 《孫持たぬこの身に雪は降り積もり明日の世代をひとり見てゐる》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2012/02/28 《陽だまりに早や先客の猫のゐて君も来たかとまじまじと見る》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/02/21 《山茶花の散りざまや良しくれなゐの花びら撒きて有終飾る》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/02/07 《デゴイチの通過の音が聞きたくてオープンリールテープ買ひたり》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2012/02/02 《出しゃばらず君の空気でいてあげる》 (稲継久嘉 毎日新聞やまと柳壇 題「空気
」)
2012/02/02 《昼食か足を早めて病棟の廊下を歩む看護師の列》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)

2012/01/26 《年金が見えぬペースで細りゆく納屋のネズミの米齧るらし》 (稲継久嘉 産経歌壇、小島ゆかり選) 
2012/01/14 《三陸の港に鬨の声あがる受難後初のかつを揚がりて》 (稲継久嘉 産経新聞産経奈良歌壇) 
2011/12/13 《もう一度この身を奮ひ職安の「年齢不問」の欄に挑まむ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2011/12/13 《十二月ズバリ結論から入る》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2011/12/08 《一部には奢侈商品を現金で買い行く人のあるは不況か》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇)  

2011/11/15 《老人は路傍にしやがみ飼犬と人生につき話しゐるらし》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2011/11/01 《膝を折りわれの目線にかがまりて次診告げたり若きナースは》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2011/10/27 《改札機あいさつもなく居並びて慇懃無礼に事務処理をせり》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇) 
2011/10/21 《怪物は太く長くをモットーに》 (稲継久嘉 朝日新聞大和柳壇)  
2011/09/27 《なでしこの柔はしなやかに剛を制し復興日本の双肩を押す》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2011/09/13 《蕎麦を食ひいつも何かを待つてゐるこんな私を変へたくはない》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2011/09/08 《牛馬無く人影日々に薄れゆく稲田の里をディーゼルは行く》 (稲継久嘉 朝日新聞大和歌壇) 
2011/08/30 《老齢の生活改善約しつつ豪も果たさずただよふ与党》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2011/08/02 《酸性雨を騒ぎし記憶薄くなりいま線量に取り乱さるる》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 
2011/07/12 《復興の手段のひとつ年金の受給を減らす気配ただよふ》 (稲継久嘉 讀賣新聞大和よみうり文芸) 

2011/05/19 《雨の日はすることなくて藁打ちと縄綯いし貧いまだにつづく》 (稲継久嘉) 
2011/05/12 《夕焼けの雲は故郷へまっしぐら》 (稲継久嘉) 
2011/04/02 《東京は歩むに楽しき庭なりき殿様、浪士、芭蕉までゐて》 (稲継久嘉 2011/03/30 読売新聞) 

2011/02/24 《引き出しに奇想奇策が詰めてある》 (稲継久嘉) 
2011/02/17 《悲しみと僅かながらの喜びを胎に刻みし一年でした》 (稲継久嘉) 

2011/01/13 《睡眠を十二分にと言われても残り少なき時間思えり》 (稲継久嘉) 
2010/12/20 《閣僚にゃ国語辞典を持たせなきゃ》 (稲継久嘉 2010/11/23 産経新聞) 
2010/12/04 《くりかへし昔を語る会よりも昼餉で帰る同志あつまる》 (稲継久嘉 2010/12/03 産経新聞) 
2010/10/14 《ピーポーと車列を弾き救急車われの受難を告げつつはしる》 (稲継久嘉) 
2010/09/02 《皺の数と体重過多はとどまらず象への進化すすみゐるらし》 (稲継久嘉) 

2010/06/25 《稲刈りの畝の一列終へるたび痩せたる砥石で鎌を研ぎゐし》 (稲継久嘉) 
2010/05/13 《足を病み旅に出る機は失せしいま旅行検定試験に挑む》 (稲継久嘉) 
2010/03/11 《群像が息せき切って過ぎて行く》 (稲継久嘉) 
2010/03/11 《障りなき島を求めてあてどなく空軍基地は今日もさまよふ》 (稲継久嘉)
2010/02/18 《わが神は長き苦闘を顕彰し再充電の激を飛ばしぬ》 (Iさん)

2010/02/04 《見せないが俺には俺の翼持つ》 (Iさん)  
2010/01/14 《もうもうと湯気立つ臼に子らあつめ権威示しし父の昭和よ》 (Iさん)
2010/01/14 《下校どき小さきいじめの記憶ある細き農道ふるさとにあり》 (Iさん)
2009/11/05 《大人用自転車に足差し入れてケチケチこぎし昭和の子らよ》 (Iさん)
2009/10/29 《神仏が助けくれたる思ひ出にふくめて拝む夭折の兄》 (Iさん)

2009/10/15 《記録とて素麺6キロ流すてふ有意義無意味を考えてゐる》 (Iさん)
2009/08/14 《日食の「神々とすむ」時むかへ森羅万象襟を正せり》 (Iさん)
2009/06/12 《噴水に出遅れまどふ水ありてわが姿ともくらべ目で追ふ》 (Iさん)
2009/04/09 《氷河期を耐えて生きゆく若人に幸たまわれと祈るみ仏》 (Iさん) 
2008/09/18 《神の手が微妙に生死ふり分ける》 (Iさん)


■ 短歌に親しむ 

2012-07-03 07:32:00 | 短歌・俳句に親しむ

   

2015/05/22 《
うち日さつ 三宅の原ゆ 直土に 足ふみ貫き ・・・》 (万葉集 巻13 3295)

2015/05/22 《父母に知らせぬ子ゆゑ三宅道の夏野の草をなづみ来るかも》 (万葉集 巻13 3296)
2014/11/25 《残すほどの何があらうかこんなにも短い一生は駅間の時間》 (河野裕子 『葦舟』)
2014/11/25 《おはやうとわれらめざめてもう二度と目を開くなき君を囲めり》 (永田和宏)
2014/11/25 《手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が》 (河野裕子 『葦舟』)
2014/11/25 《あの胸が岬のように遠かった。畜生! いつまでもおれの少年》 (永田和宏 『メビウスの地平』)

2014/11/25 《逆立ちしておまへがおれを眺めてた たつた一度きりのあの夏のこと》 (河野裕子 『森のやうに獣のやうに』)
2014/05/20 《新しき年の始の初春の今日ふる雪のいや重け吉事》 (大伴家持 ②-166)
2014/05/06 《借りものの言葉で詠へぬ齢となりいよいよ平明な言葉を選ぶ》 (河野裕子 6-13 、 『家』)
2014/05/06 《ひとつ家に寝起きしてゐし日のことを大切に思ふ日この子にも来む》 (河野裕子 『家』)
2014/05/06 《じやがいもを買ひにゆかねばと買ひに出る この必然が男には分らぬ》 (河野裕子 『家』)

2014/04/29 《終りなき時に入らむに束の間の後前ありや有りてかなしむ》 (土屋文明 ⑤-178)
2014/04/21 《育つほどいよいよ父に似てきたるもの言はず傍へに佇つ気配まで》 (河野裕子 『体力』)
2014/04/21 《末つ子の紅の仕合はせはその父と兄にはさまれ雑踏を来る》 (河野裕子 『体力』)
2014/04/21 《白桃の生皮剥きゐて二人きりやがてこんな時間ばかり来る》 (河野裕子 『体力』)
2014/04/14 《怪態な新語なれども納得す歌会の後半暖房を切る》 (河野裕子 『日付のある歌』)

2014/04/14 《酢を打ちし飯を混ぜつつ甦りくる真中の二十代吉川の十代》 (河野裕子 『日付のある歌』)
2014/04/14 《読みながら息はしずかに合いてゆく西行の肺大きかりけむ》 (吉川宏志)
2014/03/20 《身をかがめもの言ふことももはや無し子はすんすんと水辺の真菰》 (河野裕子 7-42 、 『歳月』)
2014/03/20 《母さんとめつたに言はなくなりし子が二階より呼ぶユウコサンなどと》 (河野裕子 『歳月』)
2014/03/20 《こぞり立つぶ厚き鶏頭に手触れたり君を知り君のみを知り一生足る》 (河野裕子 『歳月』)

2014/02/28 《捨てばちになりてしまへず 眸のしづかな耳のよい木がわが庭にあり》 (河野裕子 『歩く』)
2014/02/28 《長くてもあと三十年しか無いよ、ああ、と君は応ふ椋の木の下》 (河野裕子 『歩く』)
2014/02/28 《賢くならんでよろしと朝のパン食ひつつあなたが私に言ふ》 (河野裕子 『歩く』)
2014/02/28 《湯湯婆とルビを打たねば読めぬ字に婆が居るのが何となく分る》 (河野裕子 『歩く』)
2014/02/17 《二人子の尻こもごもに掌に享けて湯の中のわれら父と母なり》 (河野裕子 『紅』)

2014/02/17 《朝に見て昼には呼びて夜は触れ確かめをらねば子は消ゆるもの》 (河野裕子 『紅』)
2014/02/17 《不意に来し雪風の中エプロンに子らを包みて走りし日ありき》 (河野裕子 『紅』)
2014/02/05 《逸雄の三十代とさせむ睡りゐる太き眉毛をしばし撫でゐつ》 (河野裕子 『はやりを』)
2014/02/05 《子の友が三人並びてをばさんと呼ぶからをばさんであるらし可笑し》 (河野裕子 『はやりを』)
2014/02/05 《たつたこれだけの家族であるよ子を二人あひだにおきて山道のぼる》 (河野裕子 『はやりを』)

2014/01/23 《チグハグに暮らす家族に猫二匹怪しみもせず付き合ひくるる》 (河野裕子 『日付のある歌』) 
2014/01/23 《パソコンの青き画面に向きゐるに「何やこれ」と言うて君に触らす》 (河野裕子 『日付のある歌』 
2014/01/23 《わたしよりわたしの乳房をかなしみてかなしみゐる人が二階を歩く》 (河野裕子 『日付のある歌』)
2013/12/27 《ふくふくと弾み返せる赤ん坊からだのどこも土に触れしことなし》 (河野裕子 9-58、『季の栞』) 
2013/12/24 《君を打ち子を打ち灼けるごとき掌よざんざんばらんと髪とき眠る》 (河野裕子 『桜森』)

2013/12/24 《子がわれかわれが子なのかわからぬまで子を抱き湯に入り子を抱き眠る》 (河野裕子 『桜森』)
2013/11/29 《このひとを伴侶に選びて三十年栗粒ほどの文句もあらず》 (河野裕子 『庭』) 
2013/11/18 《まがなしくいのち二つとなりし身を泉のごとき夜の湯に浸す》 (河野裕子 『ひるがほ』)
2013/11/18 《胎児つつむ嚢となりきり眠るとき雨夜のめぐり海のごとしも》 (河野裕子 ⑩-114、『ひるがほ』)
2013/11/11 《逆立ちしておまへがおれを眺めてた たつた一度きりのあの夏のこと》 (河野裕子 『森のやうに獣のやうに』) 

2013/11/11 《たとへば君 ガサッと落ち葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか》 (河野裕子 『森のやうに獣のやうに』)
2013/11/11 《ブラウスの中まで明かるき初夏の日にけぶれるごときわが乳房あり》 (河野裕子 1-54 『森のやうに獣のやうに』)
2013/11/11 《わが頬を打ちたるのちにわらわらと泣きたきごとき表情をせり》 (河野裕子 ④-87 『森のやうに獣のやうに』)
2013/10/26 《四人居て玲ちやんだけが女の子いけませんよ鼻くそ食べては》 (河野裕子 『母系』)
2013/10/26 《三人の男の兄弟の中にゐて二人の弟にパンツをはかす》 (河野裕子 『蝉声』)

2013/09/10 《手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が》 (河野裕子 『蝉声』)
2013/09/05 《誰からも静かに離れてゆきし舟 死にたる母を葦舟と思ふ》 (河野裕子 『葦舟』)
2013/08/16 《香具山は 畝傍ををしと 耳梨と 相争ひき 神代より かくにあるらし 古昔も 然にあれこそ うつせみも 妻を争ふらしき》 (天智天皇 万葉集 13)
2013/08/16 《味酒 三輪の山 あをによし 奈良の山の 山のまに い隠るまで 道の隈 い積るまでに つばらにも 見つつ行かむを しばしばも 見放けむ山を 心なく 雲の 隠さふべしや》 (額田王 万葉集 17)
2013/08/16 《春過ぎて 夏来るらし 白たへの 衣干したり 天の香具山》 (持統天皇 万葉集 28)

2013/08/16 《思ひ余り いたもすべなみ 玉たすき畝傍の山に 我は標結ふ》 (作者不詳 万葉集 1335)
2013/05/21 《春霞いよよ濃くなる真昼間の何も見えねば大和と思へ》 (前川佐美雄) 
2013/04/21 《近江の海夕波千鳥 汝が鳴けば心もしのに古思ほゆ》 (柿本人麻呂 万葉集 266) 
2013/01/01 《冬晴れの天二上よ山頂で酒あたためて皇子と飲みたし》 (高野公彦 朝日新聞新春詠) 
2012/04/30 《風をだに恋ふるはともし風をだに来むとし待たば何か嘆かむ》 (鏡王女 万葉集 4-489) 

2011/10/17 《打久津 三宅乃原従 常土 足迹貫 ・・・》 (万葉集 巻13 3295・3296) 
2011/07/06 《万智ちゃんを先生と呼ぶ子らがいて神奈川県立橋本高校》 (俵万智 「サラダ記念日」) 
2011/07/06 《「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日》 (俵万智 「サラダ記念日」) 
2011/04/16 《鳥獣虫魚のことばきこゆる真夜なれば青人草と呼びてさびしき》 (前登志夫 ①-128) 
2010/11/24 《うつそみの人なる我れや明日よりは二上山を弟背と我が見む》  (万葉集巻二165 大伯皇女)

2010/11/24 《ももづたふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ》 (万葉集巻三416、①-26 大津皇子)
2010/08/14 《しつかりと飯を食はせて陽にあてしふとんにくるみて寝かす仕合せ》 (河野裕子 7-29)
2010/08/14 《たつぷりと真水を抱きてしづもれる昏き器を近江と言へり》 (河野裕子 ⑥-161)
2009/12/27 《女子フィギュアの丸きおしりをみてありてしばしほのぼのと灯れり夫は》 (馬場あき子 6-182)
2009/11/22 《赤い実の無くなる順を教はりぬ鳥らに美味きものの順番》 (石川不二子 4-161)

2009/03/14 《春過ぎて夏来るらし白栲の衣干したり天の香具山》 (持統天皇)
2009/03/14 《春すぎて夏来にけらし白妙の衣干すてふ天の香久山》 (持統天皇)
2008/03/31 《桜ばないのち一ぱい咲くからに生命をかけてわが眺めたり》 (岡本かの子 3-28)
2008/03/30 《ちさきもの喜びあひて手を振ると思う桜の花の上の雨》 (与謝野晶子 6-23)
2008/01/25 《海鳥の風にさからう一ならび一羽くづれてみなくづれたり》 (若山牧水 1-19)


■ 俳句に親しむ(2) 

2012-07-03 07:31:00 | 短歌・俳句に親しむ

   
2015/07/01 《ゆるやかに着てひとと逢ふ螢の夜》 (桂 信子 ①-64)
2015/06/01 《風の百合雌蕊受粉のよろこびを》 (西島麦南 2-73)
2015/05/10 《たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ》 (坪内 稔典)

2015/05/10 《三月の甘納豆のうふふふふ》 (坪内 稔典)
2015/05/01 《青蛙おのれもペンキぬりたてか》 (芥川龍之介 ④-81)
2015/04/01 《腰衣をまとひ甘茶を浴びたまふ》 (平畑静塔 6-28)
2015/03/01 《片隅で椿が梅を感じてゐる》 (林原耒井 ③-17)
2015/02/01 《山頂に杭打ちて山目覚ましむ》 (吉野義子 ⑥-20)

2015/01/03 《長松が親の名で来る御慶かな》 (志太野坡 ④-168)
2014/12/01 《ままごとのお金はもみぢ兄いもと》 (井本農一 ④-140)
2014/11/01 《茫々と取り乱したる薄かな》 (上島鬼貫 6-130)
2014/10/01 《足もとはもうまつくらや秋の暮れ》 (草間時彦 ⑤-135)
2014/09/01 《おさへねば浮き出しさうな良夜なり》 (平井照敏 ⑦-103)

2014/08/01 《夕顔や女子の肌の見ゆる時》 (千代女 ②-89)
2014/07/01 《土くれはどんな味する燕の子》 (正木ゆう子 2-62)
2014/06/01 《水底の影も尾を振り蝌蚪泳ぐ》 (大川俊哉 8-53)
2014/05/01 《文もなく口上もなし粽五把》 (服部嵐雪 2-45)
2014/04/01 《女身仏に春剥落のつづきをり》 (細見綾子 ①-5)

2014/03/01 《衣手の松の色はえ木彫雛》 (水原秋桜子 5-15)
2014/02/01 《梅の花空より降りて地の鱗》 (原コウ子 3-3)
2014/01/02 《二日はや青三日月に塵もなし》 (原コウ子 4-167)
2013/12/01 《咳をしても一人》 (尾崎放哉 5-152)
2013/11/01 《新米へ手を差し入れしぬくさかな》 (福地記代 3-135)

2013/10/01 《ゆびずもう親ゆびらしくたゝかえり》 (阿部青鞋 2-111)
2013/09/01 《単線の鉄路押し上ぐ曼珠沙華》 (杉山とし 8-121)
2013/08/01 《玉葱の転がるやうに妻の来し》 (小澤克己 9-94) 
2013/07/01 《瀧の上に水現れて落ちにけり》 (後藤夜半 ①-79) 
2013/06/01 《越後屋に衣さく音や更衣》 (榎本其角 ①-51) 

2013/05/01 《目には青葉山時鳥初鰹》 (山口素堂 ①-37) 
2013/04/01 《ゆで玉子むけばかがやく花曇》 (中村汀女 ⑧-20) 
2013/03/01 《両方に髭がある也猫の恋》 (小西来山 ⑤-10) 
2013/02/01 《医者患者同じ薬を嚥(の)んで冬》 (草間時彦 5-153) 
2013/01/01 《しんしんと寒さがたのし歩みゆく》 (星野立子 ②-162) 

2012/12/01 《竹馬の子のおじぎしてころびけり》 (星野立子 4-173) 
2012/11/01 《木がらしや目刺にのこる海のいろ》 (芥川龍之介 ①-127) 
2012/10/01 《梨食ふと目鼻片づけこの乙女》 (加藤楸邨 ①-110) 
2012/09/30 《ふりかねてこよひになりぬ月の雨》 (江左尚白 1-118) 
2012/09/01 《秋来ぬと目にさや豆のふとりかな》 (大伴大江丸 ①-83) 


2012/08/01 《金魚売買へずに囲む子に優し》 (吉屋信子 ③-48)  

2012/03/01 《いきいきと三月生まる雲の奥》 (飯田龍太 ⑤-14)  
2011/12/31 《除夜の妻白鳥のごと湯浴みをり》 (森澄雄 ④-167) 
2011/10/15 《牡丹雪水に映りて水に入る》 (堀田薫 西大寺境内の句碑) 
2011/07/26 《閑かさや岩にしみいる蝉の声》 (松尾芭蕉 ①-69)  

2011/06/01 《青梅の臀うつくしくそろひけり》 (室生犀星 ⑨-64) 

2011/03/23 《土筆摘穂先に黒き焦げのあと》 (安部桂 8-18) 
2011/03/03 《笑ふかに泣くかに雛の美しく》 (上野泰 6-11) 
2011/02/01 《梅一輪一りんほどのあたたかさ》 (服部嵐雪 ⑥-179) 
2011/01/20 《枯枝ほきほき折るによし》 (尾崎放哉 ②-155) 

2010/12/15 《糸瓜咲て痰のつまりし仏かな》 (正岡子規 ⑥-113) 
2010/12/15 《筒袖や秋の柩にしたがはず》 (夏目漱石 9-109、全集23巻p.166、27巻p.177) 
2010/12/15 《手向くべき線香もなく暮れの秋》 (夏目漱石 3-121、全集23巻p.166、27巻p.177)
2010/12/15 《霧黄なる市に動くや影法師》 (夏目漱石 ⑧-113、全集23巻p.166、27巻p.177)
2010/12/15 《きりぎりすの昔を忍び帰るべし》 (夏目漱石 全集23巻p.166、27巻p.177)

2010/12/15 《招かざる薄に帰り来る人ぞ》 (夏目漱石 全集23巻p.166、27巻p.177)
2010/12/14 《街燈のしやつくり点り冬の暮れ》 (後藤綾子 3-163) 
2010/12/10 《葛湯して佳境にちかき水滸伝》 (飴山實 3-163)  
2010/12/07 《いくたびも雪の深さを尋ねけり》 (正岡子規 ①-159)
2010/11/11 《手で顔を撫づれば鼻の冷たさよ》 (高浜虚子 ⑤-160) 

2010/10/22 《初秋の蝗つかめば柔かき》 (芥川龍之介 ⑤-104) 
2010/10/12 《水に止まり土に休めり秋の蝶》 (出口善子 5-111) 
2010/10/08 《寝がへりの方になじむやきりぎりす》 (内藤丈草 4-120) 
2010/10/07 《にせものときまりし壺の夜長かな》 (木下夕爾 ⑨-114) 
2010/10/06 《低く言ひ高く笑ふはおもしろき》 (武玉川 ⑥-120)