©東京新聞
立憲民主の「顔」だれがいい? 9月代表選へ動き出す 続投目指すか泉健太代表…取りざたされる顔ぶれは 東京新聞 2024年7月26日 06時00分
立憲民主党の泉健太代表の任期満了に伴う代表選が9月に実施される。裏金事件で支持率が低迷する自民党でも同時期に総裁選が見込まれる中、立民では政権交代を見据え、自民と対峙(たいじ)できる「顔」を選ぶべく、党内で動きが活発化している。現段階で出馬を表明した議員はいないが、泉氏や枝野幸男前代表ら複数の議員の名前が浮上している。
◆泉代表は野党党首と相次ぎ会談
泉氏は25日、国会内で社民党の福島瑞穂党首と約1時間にわたって会談した。会談を呼びかけた泉氏は、特定の政策を旗印に野党が結集する「ミッション型内閣」構想について説明。福島氏は政治改革や教育無償化などの政策で立場が重なっていると応じ、互いの選挙区事情も話題に上った。
泉氏は今月に入り、国民民主党の玉木雄一郎代表、日本維新の会の馬場伸幸代表とも相次ぎ会談。共産党の田村智子委員長との面会も検討している。泉氏は記者団に一連の会談を「政権準備の一環だ」と説明した。代表選出馬は明言していないが、周辺は代表続投への意欲と受け止めている。
◆枝野氏に自治体議員有志が面会「再び先頭に」
泉氏以外を推す声もある。立民の自治体議員の有志約20人は25日、国会内で枝野氏と面会。会合は冒頭を除き非公開で、出席者によると「再び先頭に立ってほしい」と再登板を求める声が相次いだ。枝野氏は代表選について「熟慮している」と語ったという。枝野氏は立民の創設者で、党内最大グループ「サンクチュアリ」の顧問も務める。出馬すれば有力な候補となる。
保守系議員を中心に、野田佳彦元首相の待望論も根強い。野田氏は22日に都内で講演し、「自分がトップになったら引く人も出るかもしれない」と慎重な姿勢をにじませつつ、出馬を完全には否定しなかった。
重徳和彦衆院議員が率いる「直諫(ちょっかん)の会」も独自候補の擁立を視野に対応を協議中だ。月内にも会の政策集を発表し、立ち位置を明確にして代表選に臨む方向。このほか、小川淳也前政調会長らの名前も挙がる。
一方、自民総裁選も出馬を正式表明した議員はおらず、構図は固まっていない。立民中堅は「自民の新たな総裁と比べて遜色ない人を選ばないといけない」と訴える。(大野暢子)