犬の散歩

見たこと、聞いたこと、感じたこと、思ったこと

2013年8月12日(月)

2013-08-12 07:21:24 | 日記


 朝5時は暗く、街灯が頼りだ。犬はにおいを嗅ぎにあちこちへ。国道に出て信号の押しボタンを押して待つ。待っている間、車のいない間にさっさと渡ったほうが良かったのではと思った。こっちが青になると、国道の方が赤になり止まらなければならない車は朝早いとはいえ、数台はあるのだ。実際、朝、信号を無視をする人をよく見かける。或は合理的な判断といえるかもしれない。車の方は流石に信号無視はない。交通法規のイロハであるし、習慣として身に付いている。

 草原ではコオロギが静かに鳴いている。耳を傾ける。虫の意図は別にあるが、何か心の安らぎを感じる。嘆息することがある。そういう時がある。そういう心に沁み込む音色である。それで、特効薬のような作用をするわけではないが。
 アブラゼミの声がする。ジジジ、或はジリジリジリと聞こえる。聞きたくないので脳は感覚を鈍くしているはずなのだが、それでも堂々と耳に入ってくる。

 丘陵の頂の手前で折れようと思ったが、犬が駄々っ子のように直進しようとする。その一途さに、そうか、久し振りに行ってみるかという気持ちになった。一方では、また腹這いになって、かなりの時間を過ごすことになるぞとの心配もあった。
 水田の稲は殆どが穂を伸ばしていた。中にはかすかに垂れ始めたものもある。大事に大事に育てられている。役に立つからである。

 リードを付けていない白い犬が主人と思しき人からかなり離れて歩いていた。こっちを見たが、別に近寄りもしない。リードなしでOKなら、理想の散歩である。羨ましいものである。

 川に至り、明治十二年の丘を越えて駅裏に出る。そこで犬は腹這いになった。苦しくて休んでいるのか、暑くて休んでいるのか、単に外出の時間を伸ばしているのか。上りのヂーゼルが入る知らせのベルとアナウンスがあった。とても適切な音量だったので、よく覚えている。

 それから、市の施設の敷地に入る。オルゴールの音楽が聞こえる。6時だ。表に出てすぐに犬は腹這いになった。目の前に2m四方位の貯水槽がある。いつも黄緑色に濁っている。ある時、猫がその傍らにいて水面をじっと見つめていることがあった。黄緑色がある時、赤でかき混ぜられた。10cmはあろう、ヒブナが3,4匹いた。それをネコが狙っていたのだ。しかし、跳ねて外に出でもしない限り、ヒブナは安全だろう。ネコはわざわざ水に入ることがないからだ。

 それ以降も、2,3度、犬は路面で腹這いになった。やはり無理をさせているのだろうか。全体を見ず、その時の気分で犬は動く。仕方がない所だ。全体はこちらが見ないと。

 家が近付くと、脚を意識した。少し疲れているようだ。散歩1時間半が復活したからだ。周囲はずっと前からすっかり明るくなっていた。

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