ほぼ週二 横浜の山の中通信

人と異なる視点から見る

東京の地下鉄の路線は行き当たりばったり

2016年02月21日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

都営三田線は、しばらく前まで中途半端な三田駅(田町駅近く)が終点でした。本来は三田駅が終点では無く、いろいろな計画がありましたが、実現しませんでした。しかし、2000年に方向を変えて白金高輪駅を経由して目黒駅に向い、東急目黒線(昔の目蒲線の北半分の線路と駅舎を改良した)と接続し、直通運転を始めました。同時に地下鉄南北線も白金高輪駅を経由して東急目黒線と直通運転をしています。

 

都営三田線が田町駅を目前にしてサヨナラし、西に向きを変えて目黒駅に向っているのはどうも不自然です。一方の南北線は、国道1号線を南下して来ているので、目黒駅に達しても不自然感は無い。

 

地下鉄の路線図を加工しました。位置および距離は正確ではありません。

 

いずれにしても、地下鉄が2本同時に東急目黒線に接続するのは「奇妙だなあ」と思います。東京の南部に線路を伸ばしてくると、接続するなら相手候補は京浜急行かJRか東急しかない。しかし京浜急行は線路の幅が違うし、JRはその気がない。(都営浅草線も線路幅が違う)そうすると、東急しかないのは初めからわかっていた話なのに、都営三田線の路線を見ると意図がわからない。

 

三田線が計画され、完成したのは昭和30年代から40年代前半。鉄道の本を見ると、東急池上線と接続し、旗の台駅付近で大井町線に乗り入れる計画だったと書いてありますが、あのしょぼい、東急で路線距離の一番短い池上線に? それに旗の台駅付近も既に市街地化していて大井町線への連絡線を新規に作るのも大変だったのでは? それなら目蒲線に接続し、大井町線が並行して走る大岡山駅付近で目蒲線から大井町線に乗り入れた方が楽だったのではと思います。運輸省の審議会と東急と東京都は本気だったのでしょうか? もしそうなら先を見る目が全くない。

 

などと思っていたら、品川駅のリニア駅建設や品川―田町間のJR電車基地跡での新駅建設など品川付近の大開発の影響で、南北線の白金高輪駅から品川への延伸案が新聞に載っていました。えっ!三田線じゃないの? 南北線を品川に向かわせる理由は、埼玉まで繋がっているため? それともメトロと都営の力の差?

 

それなら都営三田線は田町駅にサヨナラしないで、何で初めから品川駅に向わなかったの? たった一駅というか、直ぐそこが新駅だし、次が品川。品川の将来を見通せなかった?東京都は、先を見る目が無いね。それに南北線も白金高輪駅を経由せずに、初めから品川に向えば良かったのに。こっちも先を見る目が無いね。

 

結局、交通政策審議会(名前はいろいろ変わっています)も先を見る目が無いねえ。ホントに行き当たりばったり。それに私鉄もいい加減だよね。特に私鉄との約束が簡単に反古にされている。利益の見込めない線路は造れないとハッキリしているのなら、初めからそう言えよという感じ。

 

三田線で言えば、東武東上線に接続する予定だったのが逃げられるし、東急にも池上線への接続を逃げられるし。こんなざまでは、初めからそんな計画を立てなきゃ良いのに! もっともその後、東急は責任を取ったのか、算盤をはじいたのか、元目蒲線の現目黒線に三田線を接続していますが。

 

2016.02.21

 

2016.03.14 題名の「行先」を「路線」に変更しました。

 


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