ここでは、自家用車は使わないと言う前提です。自家用車だと、駐車した所に戻って来なければならないので、歩くルートが制限されるからです。といっても、片品村戸倉の駐車場に止めて鳩待峠から入る人や福島県の御池の駐車場に止めて沼山峠から入る人も多いようですが。
尾瀬には五つの入山ルートがあります。
新潟県からの
①奥只見ルート
福島県会津からの
②沼山峠ルート
群馬県片品村戸倉経由の
③大清水ルート
④鳩待峠ルート
⑤富士見下ルート
①奥只見から入るルートと⑤富士見下ルートはほとんど利用されていないので、ここでは省略します。
②沼山峠ルート
沼山峠は沼山峠休憩所から少し登ったところにあります。しかし、登る距離も下る距離も少なく一番楽して尾瀬沼に入れるルートです。ということは帰りも楽と言うこと。ただし、神奈川県の人間にとっては、会津地方をぐるっと大回りしなければならないので、アクセスに時間がかかります。
ツアーバスもあるようですが、東武鉄道が運行する夜行列車2355(私鉄で唯一の夜行だとか)という方法もあります。2355はその名の通り、11時55分に浅草駅を出発して4時頃に野岩鉄道会津高原尾瀬口駅に着きます。そこで待っているバスに乗り換えて、6時頃に沼山峠休憩所に着くという無駄のない旅行が出来ます。
問題は二つあって、一つ目はこの列車(特急用らしいのですがスペーシア用ではない)の座席が硬くリクライニングにならないこと(数年前の話ですが今も?)、二つ目はキップの販売が駅では無く東武トップツアーズ(以前は東武観光だった)しか扱っていない事。
こういうツアーではない場合、東武鉄道で会津高原尾瀬口駅から乗る会津乗合自動車の路線バスは、沼山峠まで約2時間かかるので途中で飽きてきます。
(追加 2024年9月7日)
2024年10月から、沼山峠への会津乗合自動車(会津バス)の路線バスは、会津高原尾瀬口駅から会津田島駅の発着に変更になります。沼山峠まで1日4往復(最終便は御池まで)のままで、2時間20分程度かかります。(会津高原尾瀬口駅からは2時間なので、20分ほど多めにかかります)東武鉄道の夜行列車2355は会津高原尾瀬口駅に到着し、待機していたバス(路線バスではない)に乗って沼山峠へ向いますが、来年は会津田島駅まで行くのか、今の会津高原尾瀬口駅のままなのか?
会津田島駅は、会津高原尾瀬口駅より5駅先で、ここまで電化されているので、東武の電車は直通できます。会津高原尾瀬口駅前は何もありませんが、会津田島は大きい町で駅前にはいろいろあります。
(追加 2024年9月9日)
夜行列車2355は、発車時刻が変更になり2345になっています。また、車両が変更されて、座席はリクライニング可能となっています。
③大清水ルート
昔はここがメインストリートでした。夜行列車を沼田駅で降りて(新幹線が無い頃の話です)、満員の東武バス(現在は関越交通に移管されています)に乗り換え、終点の大清水で降りると大混雑していました。今はとても静かです。下の写真は早朝なのでより静かです。
ここの問題は、未舗装の車道(福島県の沼山峠に到る予定の道路でしたが工事が中止になっている)を一ノ瀬まで約3㌔㍍、約1時間歩いてから山道になるので無駄をした気分になります。(昨年から有料の自動車が運行しているようです)おまけにここから登る三平峠はダラダラした峠で、どこが峠かわからない割に結構きつい。
大清水には新宿から関越交通の夜行バスが出ていて、10時に新宿(実は今は代々木駅のすぐ隣から出ます、新宿南口にバスターミナルが完成すれば移るはず)を出発すると3時40分ごろに大清水に到着します。当然外は真っ暗。バスがいるうちはヘッドライトで明るいけど、バスがあっという間に戸倉へ帰って行くと、乗客は闇の中にほっぽり出されます。あとは鍵がかかって中に入れない休憩所の非常灯だけが寂しく灯っているだけ。夜明け前が一番暗いと言いますがその通りで、満点の星空がきれいです。夜行バスで来るときは懐中電灯かヘッドランプが必須です。夜行バスと同じような時間に自家用車で来る人もいます。地元の人かな?
④鳩待峠ルート
昔は今ほど人気がありませんでした。戸倉でミニバスに乗り換えるためなのでしょうか?昔も今も同じ状況なのですが? なぜ?
今はほとんどのツアーが鳩待峠ですね。いつも人が多い。ここの良い点は、尾瀬ヶ原まで下る一方なことと、しかも木道が整備されていて非常に歩き易いことです。
しかし、「行きはよいよい、帰りは登り」です。尾瀬ヶ原に一旦降りてしまうと、後はどこのルートをとっても、登らないと帰れない。
私のお勧めは、アクセスに時間がかかりますが、沼山峠ルートです。初心者・高齢者には楽ですし、尾瀬沼と燧ヶ岳が近くにあり、小さいけど湿地帯もあって風景がバラエティーに富んでいるのも魅力。一方、尾瀬ヶ原は、季節によっては風景が単調だと言う人もいました。
2015.10.27
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