「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「Respect for the Aged」

2021年09月20日 | 季節の移ろい・出来事

            
                      昔懐かしい、ハゼに架けられた稲穂

我が家からクルマで3kmも走ったところには、米どころが広がり、取り入れ前のハゼに架けられた干し稲や、黄金色波打つ田んぼが広がる。
晩年の母がお世話になった介護施設がこの道のはるか向こうにあるため、2年間は週に2・3回は通った懐かしい農免道路である。
今は広島カープの二軍練習場に通うとき以外あまり通らなくなった。でもこの季節になると必ず一度や二度はカメラを提げて小1時間、ゆっくり歩いてみたくなるなんでもない自然そのままの風景である。

  
             ハゼ架けの労をねぎらうように。紅く咲いて応援しているような彼岸花

近代農業ではあまり見かけなくなった、稲刈り後の稲を太陽光で干すハゼ架けがここには残されている。実はこの作業は大変な労力が要る。長~い太~い竹竿を何本も運び込む。その竹竿を支える脚木材を何本も何本も、全て手で運ばなければならない。設備投資はかかるものの、作業そのものはクルマに乗った気分のコンバイン運転とは雲泥の差。莫大な労力を要する。こんな作業は若い人はやらない。
ということは、今日敬老の日をお祝いされるべきお年寄りが、こんな重労働を担っているのに違いない。

似たような年寄りがカメラを提げて「素晴らしい秋の風景だね」などと呑気に構えている自分が、贅沢な人に思えてくる。
自然に「ご苦労様です」とつぶやく、ちょっと切なさもある秋たけなわの田園風景ではある。            
                 黄金色と競演するように紅。今しか見られないコントラスト

黄金色を縁取るように咲く目の覚めるような彼岸花の紅。これほど心豊かにさせてくれる光景はまさしく今このときしかない。
この美しが、重労働に耐えたお年寄りの慰労、つまりRespect for the Aged、『敬老』の風景である。ちょっとこじつけが過ぎたかも。
奇しくも敬老の日の今日、いい景色に出会ったものだ。我が身も含めてまた明日からも元気に過ごそう。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

横幅を広げる

一行の文字数を増やしたい