かつての200勝投手、北別府さん
今日の朝刊で「寛解」という言葉が目に飛び込んできた。あまり聞き慣れない言葉であり、これまでに使った記憶もない。
ただ、字面から受ける印象で多少の想像はふくらむが、確かなものではない。早速調べてみた。
「まずこれだけは」という注釈付きで、症状が落ち着いて安定した状態 と書かれている。つまり、「症状が一時的に軽くなったり,消えたりした状態であって、このまま治る可能性もあるが、場合によっては再発するかもしれない状態のこと」を言う、と説明されている。
さらに詳しく言えば、「病気の症状が一時的に軽くなったり,消えたりした状態です。このまま再発しないで,完全に治る可能性もあります。しかし,場合によっては再発する可能性もまだあるかもしれません。再発しないようによく様子を見ていただく必要があります。ですから,定期的に検査を受けたり,薬を飲んだりしてください」ということである。
我らが愛する広島東洋カープのエースとして君臨し、200勝投手の仲間入りを果たした北別府学さん。62歳にして「白血病に打ち勝つ強い気持ちで病気と向き合った」昨年1年間を回顧した特集記事に心を打たれた。
思いもかけない発病から、抗がん剤治療のため繰り返す入退院。発病から5ヶ月を経て次男の造血幹細胞移植手術を。術後の2週間は「ご飯も食べられない、口内炎がひどくて水分も取れない。味もわからなくなった。入院中の2か月で体重は20kg落ちた」と。
それでも自分には次男というドナーがいたことに感謝し、ドナーの出現を待つ人々を気遣い、ドナー制度の充実発展をに協力したいという。
そして「コロナウイルスは怖い。免疫の落ちた人が取りつかれたら終わり。若い人たちも新型コロナを軽く見ないで欲しい」と要請。
最後に、これからの目標は、先ず本来の元気な体に戻すこと。野球評論家としても、コーチをしている高校の生徒にも野球を教えたい。との決意が述べられていた。
思いがけない病に見舞われたとき、その病と対峙する強い気持ちを忘れず、闘病生活の中で生きがいを求められる心の準備を。と思ってはみるのだが。