台風は往ったものの、遠くの島が近くに・・・
猛威を振るった台風12号が、四国・本州を我が物顔に蹂躙し、日本海に抜けた。
と思ったら13号が北海道方面に接近しているとか。
二百十日に12号。それに続いて13号とは、今年は台風の当たり年の様相である。
記憶からぬぐい去ることのない、前代未聞の大地震と太平洋の大津波に襲われた、東日本大震災の傷跡を再現するような、台風被害の惨状。目を覆いたくなる。
今回は、台風がもたらす集中豪雨による山津波と河川氾濫の大洪水。
海に囲まれ、山を抱える我が国の特性につけいったような自然災害が繰り返される。
お年寄りは実体験から「こんな雨は初めてだ」「あの山が崩れるなんて・・・」と口を揃える。確かに、河川も道路も交通網も、現在のように発展していなかった昔は、これほどの集中豪雨・ゲリラ豪雨などは少なかったのだろう。
国土そのものが、人間の手によって開発され、高度化することで脆くなり、簡単に破綻を来すようになったのか。それとも、地球温暖化による自然態系が狂った来たのか。
人間の肉体と同じように、生活水準が大きく向上し、何もかも贅沢になったことで、新たな病気が生じたり人間そのものが、脆弱になっていくのと似ている。
それでも、医療の進歩で全体的には長生きである。
津波を想定して、低い土地の人々を高台に移転させる。この構想やよし。但し、地震や台風、ゲリラ豪雨・山津波という自然災害にある程度対応出来る町作りを望みたいものだ。
高台であるからといって、一点に集中して急激な開発をしすぎると、必ずや人災としてしっぺ返しが来ることを念頭に入れ、ゼネコンや土木会社が儲け主義に走らない、確かな国土作りができないものかな~・・・と。そこには確かな行政の手腕が求められるのだが。
台風12号は往ったが、遠くの島が気圧の関係か非常に近く見える。不気味だ。