パンズ・ラビリンス

監督：ギレルモ・デル・トロ
主演：イナバ・バケロ
　　　セルジ・ロペス
　　　マリベル・ベルドゥ

　無惨な現実の中で、オフェリアはもう1つの世界（王国）と出会う。決して美しい世界ではない、魔物の住むその『王国』に行きたいと願うほど、彼女にとって現実は耐え難くつらいものでした。魔物よりも恐ろしい現実の悪魔の手によって、その王国の扉が開いたとき、知らず知らずのうちに涙が流れてましたねぇ。嬉しくて泣いたのか、悲しくて泣いたのか・・。分からないと言うよりは、分かりたくない、と言うか、それが真実でも、妄想でも、全てはお伽話だったんだと思いたい・・。
　これは夢のあるファンタジーではなく、猛毒を持った残酷な童話です。果たして「マッチ売りの少女」は、幸せだったのか？ 不幸せだったのか？（オフェリアの未来に☆☆☆☆☆☆☆☆☆）