フリーランス的発想のススメ

~フリー満喫講座~

レヴェナント:蘇りし者

2021年01月31日 | ハリウッド映画


「レヴェナント:蘇りし者」
監督:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
主演:レオナルド・ディカプリオ
   トム・ハーディ
   ドーナル・グリーソン

 強烈でした。もう序盤から「どうやって撮ったんだ?」と思わせる映像の数々。とにかく近いんです。え? 何が?

私との距離が!!

めちゃめちゃ近くで先住民と侵略者との戦闘が始まって、たくさんの人々が私のすぐ横で死んでいきました…そんな感覚になるようなカメラワークで、ものすごく怖かった。。
 その戦闘からあまり時間をあけずに、今度は巨大な熊に襲われます。襲われるのはディカプリオなんですが、この惨劇もまた私の目の前で起こり、熊の生ぬるく荒い息づかいまで感じさせます。この熊との格闘が長い…(涙目)食われていないだけで、ほぼ死に体のディカプリオ。(映画はまだ前半)主人公はほぼ動けない状態で、極寒の大自然に取り残され、身体が腐っていくのを感じながら、現実と幻覚の間を彷徨います。その時、何度となくある声が聞こえてくる。『息をしなさい。出来るだけ長く』
 侵略者たちは先住民を”野蛮人”だと罵り、彼らから略奪の限りを尽くす。”野蛮人”はいったいどっちなのか? 主人公は1人の先住民に助けられ、その後、別の先住民を今度は主人公が助けます。復讐が連鎖を生むのと同じように、善行もまた連鎖を生んでいました。愚行も善行もすべて人間がしたこと。その行いに審判を下したのは、果たして”神”だったのか?(自然の前では人間は無に等しい。だから出来るだけ長く、息をしよう。☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

安市城 グレート・バトル

2021年01月23日 | アジア映画


「安市城 グレート・バトル」
監督:キム・グァンシク
主演:チョ・インソン
   ナム・ジュヒョク
   パク・ソンウン

 ”魅せる合戦”に特化した『300 スリーハンドレッド』とか『マッドマックス 怒りのデスロード』の派手さに『ジョン・ウィック』の接近戦をプラスしたような、戦さエンターテインメント作品でした。接近戦のときのチョ・インソンは、まさに『鬼神』でしたねぇ。
 武将の知力とバトルアクションをトコトン堪能する映画で、その他のエピソードはおつまみ程度に楽しむ感じでいいと思うんですが、パク・ソンウンの中国語はちょっと気になりました(汗)。とはいえ、香港人でも中国人役のときは吹き替えられるくらい発音が難しいし(アンディ・ラウでさえ吹き替えられた)正直、中国側のセリフは全員、吹き替えでもよかった気がする。パク・ソンウンは立ってるだけで十分存在感あったし。まぁ、発音も修正できる時代が来るんでしょうけど…(バトルシーンは圧巻です!☆☆☆☆☆☆☆)

チェイサー

2021年01月20日 | アジア映画


「チェイサー」
監督:ナ・ホンジン
主演:キム・ユンソク
   ハ・ジョンウ
   ソ・ヨンヒ

 韓国で実際に起こった連続殺人事件がモチーフのクライムサスペンス。犯人は頭脳明晰でも、コワモテの体力自慢でもなく、一見どこにでもいそうな普通の青年。人と違うのは、全ての手段が”殺人”であるということだけ。彼はたくさんの鍵を持っている。たくさんの家があり、その家を手に入れた方法は”殺人”。邪魔な人間を排除する方法も、性的な興奮を感じるのも”殺人”だった。
 犯人は映画の序盤でアッサリ捕まります。そして、人を殺したことを簡単に告白する。「12人殺しました」。でも証拠がなく、数時間後には釈放されてしまう。彼は以前にも捕まった経験があり、証拠不十分だと釈放されることを知っていた。野に放たれた殺人鬼は、そうやって犯行を繰り返していた。
 見ていて凄いジレンマでしたね。警察も、元刑事の主人公も決して無能ではないのに、被害者がいる場所に辿り着けない。辿り着けない理由は1つ。すでに被害者は死んでるから、必死になってもしょうがないという諦めと怠慢。必死だったのは、まだ生きていた被害女性と、その幼い娘だけだった。力の限りを尽くして逃げようとする被害女性とは逆に、犯人を追いかける警察のなんと呑気なことか…。この被害者の娘ちゃんが本当に可愛くて、母親が殺されたかもしれないという状況下で、わんわんと泣く姿が忘れられない。。
 想像の上をいくストーリーや、俳優たちの素晴らしい演技がも〜う最高でした。犯行シーンはめちゃくちゃ怖かったけど(大泣)オススメです!(ハ・ジョンウとキム・ユンソク、そして若干8歳のキム・ユジョンちゃんに。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

ロックンローラ

2021年01月16日 | ヨーロッパ・その他


「ロックンローラ」
監督:ガイ・リッチー
主演:ジェラルド・バトラー
   マーク・ストロング
   ダンディ・ニュートン
   トム・ウィルキンソン

 めちゃめちゃ面白かった!やっぱガイ・リッチーは最高!! 展開が早く、内容もかなり詰め込んでるので、ちょっと置いてかれそうにもなるんですが(汗)あまり深く考えずに、ハチャメチャな登場人物に、笑ったり、呆れたり、または惚れ込んだりしながら、気ラクに観るのがいい楽しみ方だと思います。
 不動産業に強いギャングのボスに、ロシアンマフィアが仕事を依頼。そこに敏腕だけど刺激に飢えた会計士、借金を抱えた街のチンピラ、どこまでも追いかけて来るロシアの傭兵、さらには死んだはずのロックンローラも絡んで、話は二転三転…。”幸運をもたらす絵画”は、ラスト、誰が手にするのか?
 ガイ・リッチーのいいところは、残酷なシーンを上手いこと隠してくれるとこ。まぁ、汚い言葉は飛び交いますが(苦笑)。犯罪映画でありながらかなり笑わせてくれるし、ラストもスッキリする。バカバカしいけどグッとくるストーリーです。(トム・ハーディがいい味出してた!☆☆☆☆☆☆☆☆)

世界から猫が消えたなら

2021年01月14日 | アジア映画


「世界から猫が消えたなら」
監督:永井聡
主演:佐藤健
   宮崎あおい
   濱田岳
   原田美枝子
 
 脳腫瘍で死の宣告を受けた主人公の元に、自分とソックリの悪魔が現れる。大事なものと引き換えに、命を1日ずつ延ばしてやる。そう言われた主人公は、悪魔の条件を受け入れる。電話、映画、時計、猫…主人公の人生で外せないアイテムが次々と消えて、その度に命が1日延びた。
 『映画』が消える前に、映画で仲良くなった親友に「死ぬ前に観る最後の1本を勧めてほしい」と頼むんですが、私だったら最後に何を観るかなぁ〜と考えました。映画には当たりハズレがあるし、死ぬ前にハズレ映画は観たくない(笑)。映画を観るとき参考にするサイトやブログはあるけど、100%同じ感想には当然ならないワケで…やっぱり最後に信用するのは自分自身なのかなぁと。なので、観たことない映画じゃなく、もう一度観たい映画を選ぶような気がします。
 自分がいつ死ぬのか、1ヶ月後なのか50年後なのかは分からないけど、その時に何を観たいと思うのか…恋愛映画?アクション?それともミュージカル? 想像するとちょっと楽しいです♪(今だったら『こまねこ』かなぁ。☆☆☆☆☆☆☆)

オデッセイ

2021年01月10日 | ハリウッド映画


「オデッセイ」
監督:リドリー・スコット
主演:マット・デイモン
   キウェテル・イジョフォー
   ジェシカ・チャステイン
 
 火星の探索中に予想外のストームに襲われ、計画を中断して地球に帰還することにした6人のクルー。ところが、宇宙船に乗り込む途中で1人が嵐に吹き飛ばされ、残りの5人も命の危険に晒されたため、5人だけで火星を脱出することに。その後、取り残されたマーク・ワトニーが生きていることが判明。NASAはあらゆる知力を集めてマークを救おうとする。
 火星にひとり取り残されるというキッツイ設定なので、孤独で苦しいストーリーなんだろうと覚悟して観ていたら、想像に反してかなり陽気な主人公で、意外にも笑いながら観賞できました。しかもこの主人公、サバイバルな状態で生き抜く力をハンパなく持っていて、タイトルの”オデッセイ”(長い冒険)の通り、SFというよりは「無人島(星)で生き残る方法」を観ている楽しさもありました。<注:原題は『The Martian』火星の人> あと、予想外の事故が起こった場合、オタクが力を発揮するのは世界共通なんだなと。(『シンゴジラ』を思い出した)
 でも、さすがに宇宙にたった独りで、酸素や水、食料の心配をしつつ、ときおり襲い来るストームに怯えながら何百日も過ごす(しかも地球に帰れる保証は何もない)って、やっぱりどこかで心が壊れそう…この主人公の心が壊れていたら、また別の物語になっていただろうな。(火星で聴くディスコミュージックに。☆☆☆☆☆☆☆☆)

怪しい彼女

2021年01月07日 | アジア映画


「怪しい彼女」
監督:ファン・ドンヒョク
主演:シム・ウンギョン
   ナ・ムニ
   ジニョン
   イ・ジヌク

 70歳のおばあさんが、遺影のつもりで写真館で写真を撮ってもらう。写真館の店主は「50歳若く見えるように撮りますよ」と言っておばあさんを喜ばせた。写真館を出ると、おばあさんの姿は20歳の頃に戻っていた…というファンタジーコメディ映画。
 このおばあさん、めちゃめちゃ元気で口が悪く、誰彼かまわず悪態をつきまくっていたんですが、それが20歳の姿になってもそのままで、ギャーギャーとうるさい20歳の小娘シム・ウンギョンが相当おもしろかったです(笑)20歳の女の子がババくさいことを言い、ババくさい行動をするんですが、なぜかその言動にイケメンがメロメロになるという摩訶不思議。イケメンにモテたい人は一度試してみるといいかもしれません(笑)
 激動の時代にひとり子供を抱え、プライドも夢もかなぐり捨てて必死に生きてきたおばあさんは、息子を立派に育て上げたことが唯一の自慢だった。そんなおばあさんに突然訪れた青春時代。自分がやりたかったことをやり、イケメンに恋をする。20歳の時間は永遠ではなかったけど、一番いいときを少しでも取り戻せてよかったなぁと思いました。
 ラストシーンではおじいさんが写真館で若返るんですが、超大物イケメンに変身するので、お楽しみに!(ババくさいシム・ウンギョンに。☆☆☆☆☆☆☆☆)