フリーランス的発想のススメ

~フリー満喫講座~

イエスタデイ

2023年01月24日 | ヨーロッパ・その他


「イエスタデイ」
監督:ダニー・ボイル
主演:ヒメーシュ・パテル
   リリー・ジェームズ
   ジョエル・フライ
   エド・シーラン

 ある日、世界中の電力がダウンする。12秒間、暗闇に包まれた世界に再び光が戻ると、人類にとって重要な”あるもの”が世界から姿を消した。その”あるもの”とは…

ビートルズ。

 誰もが口ずさめるビートルズの名曲が、すべて消えてしまった世界。さらには、ビートルズに影響を受けたバンド(例えばオアシス)やハリー・ポッターも消えてしまうというコメディ映画で、結構おもしろかったですね。私はビートルズ世代ではないので、曲に対する思い入れはそこまで強くないんですが、私の心を鷲掴みにしたシーンがあって、それはリバプールの街並み。あぁぁ懐かしのリバプール!(←行ったことはない)マージートンネルって、あのマージー川のトンネルですかっ!!キャァーーーー!!!なぜこんなにも興奮するかと言うと、数年前までイングランドサッカー「プレミアリーグ」を見まくっていたからです。マージーサイドダービー(リバプール vs エバートン)の、あのマージー川を歩いて渡れるトンネルがあるの?!行きたぁぁぁい!となるくらいハマっていました(笑)
 ストーリーは、ビートルズの曲を自分のオリジナルだと偽ってデビューしたシンガーが主人公。ビートルズの曲を覚えていたのは、果たして自分だけなのか?いつか盗作だとバレるのではないか?そんな主人公の前に黄色い潜水艦のオモチャを持った人物が現れる…。あぁ〜やっぱりビートルズって凄いわ〜と再認識できる映画です。(リバプールに行きたぁぁぁい!☆☆☆☆☆☆☆☆)

ロックンローラ

2021年01月16日 | ヨーロッパ・その他


「ロックンローラ」
監督:ガイ・リッチー
主演:ジェラルド・バトラー
   マーク・ストロング
   ダンディ・ニュートン
   トム・ウィルキンソン

 めちゃめちゃ面白かった!やっぱガイ・リッチーは最高!! 展開が早く、内容もかなり詰め込んでるので、ちょっと置いてかれそうにもなるんですが(汗)あまり深く考えずに、ハチャメチャな登場人物に、笑ったり、呆れたり、または惚れ込んだりしながら、気ラクに観るのがいい楽しみ方だと思います。
 不動産業に強いギャングのボスに、ロシアンマフィアが仕事を依頼。そこに敏腕だけど刺激に飢えた会計士、借金を抱えた街のチンピラ、どこまでも追いかけて来るロシアの傭兵、さらには死んだはずのロックンローラも絡んで、話は二転三転…。”幸運をもたらす絵画”は、ラスト、誰が手にするのか?
 ガイ・リッチーのいいところは、残酷なシーンを上手いこと隠してくれるとこ。まぁ、汚い言葉は飛び交いますが(苦笑)。犯罪映画でありながらかなり笑わせてくれるし、ラストもスッキリする。バカバカしいけどグッとくるストーリーです。(トム・ハーディがいい味出してた!☆☆☆☆☆☆☆☆)

ぼくのエリ 200歳の少女

2020年12月12日 | ヨーロッパ・その他


「ぼくのエリ 200歳の少女」
監督:トーマス・アルフレッドソン
主演:カーレ・ヘーデブラント
   リーナ・レアンデション
   ヘンリック・ダール

 12歳でヴァンパイアになってしまったエリ。子供がひとりで生きていくのは容易じゃなかったでしょうね。12歳では働くことも、結婚することもできない。でも成長は止まってしまっていて、いつまで経っても12歳のまま。トム・クルーズの映画『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』でも子供のヴァンパイアが登場しますが、彼女は子供であることを恨んでいた。心は成長しているのに、見た目のせいで大人と一緒じゃないと何もできなかったから。
 エリには父親らしき人物が側についていて、その関係は主従関係(エリが主)のように見えました。映画ではハッキリと描かれてはいないけど、原作にその人物は小児性愛者だと書かれているようで、エリはそうやって生き延びてきたんだろうなと想像します。
 子供同士の逃避行は、長くは続かないでしょうね。。いずれオスカーは大人の男性へと成長してしまう。オスカーの成長を止めるには同類にするしかない。でもオスカーが大人になった方が生活はしやすくなる。成長したオスカーにとって、エリが重荷になる日が来るのだろうか。その後エリは、どうやって生きていくのだろうか…(男の子でも女の子でもないエリに。☆☆☆☆☆☆☆☆)

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密

2020年10月18日 | ヨーロッパ・その他


「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」
監督:モルテン・ティルドゥム
主演:ベネディクト・カンバーバッチ
   キーラ・ナイトレイ
   マーク・ストロング

 第二次世界大戦中にドイツ軍の難解な暗号『エニグマ』を解読するマシンを作った天才数学者、アラン・チューリングの物語。序盤は、仲間から孤立する変わり者の天才アランが、ジョーンという女性の味方を得て、仲間とも分かり合うようになるちょっとチープな展開で、若干肩透かしを食らったんですが(汗)暗号解読から終盤の展開はとにかく圧巻で、ベネディクト・カンバーバッチとキーラ・ナイトレイが素晴らしかった!
 キーラ演じるジョーンの考え方には共感しまくりでした。アラン・チューリングが同性愛者だと知っていながら結婚を決めたのは、アランのことが人として好きで、彼と仕事をするのが好きで、普通であることには全く興味がなかったから。アランも彼女と話をするのが好きだったし、暗号解読のマシンを作るのに彼女が必要だった。とてもいい関係で、2人ならお互いを尊重し合えるはずだったのに…時代がそれを許してくれない。たかが同性愛者というだけで断罪される時代。なんてバカげたことだろう。
 警察に逮捕されたアランはこう言います。「イミテーション・ゲームをしよう。質問に答えているのはマシンか人間か当てるゲーム。私の話を全て聞いた後、ジャッジして欲しい。私は、マシンか?人間か?」話を聞き終わった取り調べ官は、答えることができなかった。私も、答えられなかったです。(あなたが普通じゃないから、世界はこんなにも素晴らしい。☆☆☆☆☆☆☆☆)

キングスマン:ゴールデン・サークル

2020年09月21日 | ヨーロッパ・その他


「キングスマン:ゴールデン・サークル」
監督:マシュー・ヴォーン
主演:タロン・エガートン
   コリン・ファース
   ジュリアン・ムーア
 
 明るく、楽しく、皆殺し〜的な、普通に考えるとかなりエグイ、アクション・ブラックコメディ。大量の人の頭を吹っ飛ばしながら、映像はキレイな花火だった前作「キングスマン」よりは、今回若干おとなし目でしたね。(いいのか悪いのか?)
 前作を見ていればある程度耐性ができているので、ヒドイ描写も笑って見られるんですが、さすがにミンチマシーンは無理でした。。エルトン・ジョンはソックリさんかと思いきやご本人様で(!)嬉々として演じていたのがこの映画の楽しさを物語っています。最新作が2021年2月公開だそうで、なんだかんだまた見ちゃうんだろうなぁ。(たぶん主役が死んでも驚かない。☆☆☆☆☆☆☆)


なまいきシャルロット

2017年06月18日 | ヨーロッパ・その他


監督:クロード・ミレール
主演:シャルロット・ゲンズブール
   ジュリー・グレン
   ベルナデット・ラフォン

 シャルロット・ゲンズブールが好きなんですが、『女優として好き』というよりも『その存在自体が好き』だったりします。なので彼女の映画は7、8本くらいしか観たことがなく、今回の「なまいきシャルロット」も未見でした。当時13歳のシャルロットが、同じ13歳の『シャルロット』を演じているんですが、この映画を観ている間「ヤバイ…キケン…ヤバイ…キケン…」と、まるでサスペンス映画を観ているかのような気分になりました。
 なにがそんなにヤバかったのかと言うと、13歳という『少女』と『女性』の間の、不可思議で不安定な存在の危うさ、いや、妖しさに「アカン!世の中の13歳女子は1人で歩き回っちゃアカン!」と心配になるほどの妖気を放ち、大人の女性であれば自分の意志で『色気』の出し入れができるけど、そんな技術をまだ持ち合わせていない13歳女子の無防備なしぐさに、知らず知らず魅了される大人が出てくるワケで、観てるコッチはハラハラしっぱなし…もし自分に13歳の子どもがいたら、「明日から1人歩きは絶対にさせない!」と心に誓ったことでしょう。
 この映画にはもう1人の13歳女子が登場します。その子は13歳にして天才ピアニストと呼ばれ、金髪で美しい顔をしているんですが、彼女からはいっさい『性』を感じませんでした。あれ?ということは、世界中の13歳全員が妖しい存在なのではなく、シャルロット・ゲンズブールだけが突出していたの?? だったらよかった〜、うちの子も外で遊ばせられるわ〜(いや子どもいないけど)
 この映画を13歳のときに観ていたら「なんだかよく分からない」という感想だったかもしれない。20代で観ていたら「おもしろくない」と思ったかもしれない。今、13歳の子どもがいてもおかしくない年齢になって「ヤバイ!キケン!」という感想になったのかもです。いや〜まじサスペンスでした(笑)
 そんなサスペンス映画の(←違う)一服の清涼剤が、近所に住む少女ルル(推定8歳)。この子は少女らしい少女で、本当に愛らしかった。シャルロットはそんなに好きじゃないという人も、ルルのために観ていい映画だと思います。(13歳の輝きは一瞬でしかない。☆☆☆☆☆☆☆)

裏切りのサーカス

2015年09月29日 | ヨーロッパ・その他


監督:トーマス・アルフレッドソン
主演:ゲイリー・オールドマン
   ベネディクト・カンバーバッチ
   コリン・ファース
 
 1974年のイギリスを舞台にしたスパイ小説「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」の映画化だそうで、スパイ映画の代名詞「007」や「ミッション・インポッシブル」の派手さとは真逆の、脳がジリジリするような内容(展開)は、とにもかくにもおもしろかったです!
 ただし、観てる間は「?」だらけでした(苦笑)「この人最初の方に出て来た気がするけど…誰だっけ?」的な、ちょっと巻き戻しただけでは分からないことがいくつかあって、1回だけの観賞では消化不良ぎみ。。でもご安心あれ!2回観ればだいたい把握できます(笑)ってか、もう1回最初から観たくなります!
 スパイ映画なのにアクションシーンが皆無なのは、主人公がオッサンを通り越してオジイちゃんに近いから、というのもあるかもしれませんが、正直この映画にアクションシーンは必要なかったです。アクション以外にも必要ないものが徹底して排除されていて、例えば『顔』。主人公の奥さんや、職場のアイドル的な女性の『顔』が、ほぼ映し出されません。奥さんの顔を認識させるために、登場シーンに数分費やすよりも、それを排除してさっさとストーリーを進めたのが素晴らしい。こんなのハリウッド映画だったら考えられないですけどね。意味もなく主人公(男性)にピッタリくっついて離れないヒロインが当たり前のハリウッド映画で、女性の顔を出さないなんてことをやっちゃったら、某女性団体からクレームがきそう。イギリス映画でよかった!
 もう1人、重要な人物の『顔』が出てこないんですが、これ以上は映画を観てのお楽しみということで。あと、とってもよかったのが、ゲイリー・オールドマンのイギリス紳士っぷりです。オジさん好きにはたまらないカッコよさでした。(若い子好きさんにはカンバーバッチ君がいい味だしてますよ!)
 原作は「スマイリーシリーズ」として何作か出ているようなので、映画もぜひ続編を作ってください!(イギリス紳士ゲイリー・オールドマンに☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

鑑定士と顔のない依頼人

2015年05月05日 | ヨーロッパ・その他


監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
主演:ジェフリー・ラッシュ
   ジム・スタージェス
   シルヴィア・ホークス

 ミステリー映画を観るときに気をつけたいのは、先の展開を予想しないこと。展開を予想して、そのとおりになったら意外性がなくてつまらないし、逆に、そのとおりにならなくても、やっぱりつまんないのです(笑)。結局なにも考えずに、監督の思惑どおりに騙されるのが一番おもしろい。なんですが、この映画の途中で、この後に起こりそうな展開が頭をよぎり「ああ、どうかこのまま何も起こりませんように…」と強く願ってしまった。
 映画なのに「なにも起こるな」と願うのはおかしな話しですかね(苦笑)。この映画の結末を書くつもりはありませんが、主人公はおそらく『幸せ』だったんじゃないかなぁと思うのです。(観る人によって感じ方は違うと思うけど)たくさんの素晴らしい名画に囲まれることが幸せだった人生の中で、その名画の数々が陳腐に思えるほどの、かけがえのない経験をした。しかもそれは、誰もが体験出来ることじゃない、とても特別な経験。主人公と同世代の男性に感想を聞いてみたいわぁ。(本物の中にも贋作があり、贋作の中にも本物がある。☆☆☆☆☆☆☆☆)
 

ドライヴ

2015年02月26日 | ヨーロッパ・その他


監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
主演:ライアン・ゴズリング
   キャリー・マリガン
   アルバート・ブルックス

 シビレた。カッコよすぎて(笑)とにかく主人公が寡黙で、いっさい自分のことを語らないため、何を考え、次に何をするのかが、まったく分からない。同じ感覚に陥った映画といえば「ジャッカルの日」。ジャッカルはフランス大統領の暗殺を請け負ったプロのスナイパーで、何もしゃべらない。ただ黙々と暗殺の準備をするだけ。次の行動がまったく読めないので、いつ実行をし、どういう展開になるのか分からなかった。
 ジャッカルというのはコードネームで名前ではないんですが、この「ドライヴ」の主人公にも名前がない。周りからはドライバーとだけ呼ばれていて、凄腕のドライブテクニックで、映画のカースタントや、夜は「逃がし屋」として逃走の手伝いをしている。どこから来たのか、誰も知らない。本人も語らない。謎すぎる主人公。前半はそういう「謎」の部分はあまり気にならなかったけど、後半は主人公がいままで何をしてきたのかが、気になってしょうがなかったなぁ~。
 もう1つ、主人公が「謎」の映画といえば「ジェイソン・ボーン」シリーズ。記憶喪失なので、自分で自分が分からないから、観てるコッチも分からない。この「分からない」ことが、ハラハラさせるんですよね。展開が読めないし、予想しても裏切られる。ぜひ「ドライヴ」を観て、予測のナナメ上を走り続ける展開に、最後は「カッコええやん!完敗!!!」と叫んでほしいです・笑(サソリのスタジャンが、いい仕事しています。☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

オープニングシーン ↓

抱擁のかけら

2013年02月17日 | ヨーロッパ・その他


監督:ペドロ・アルモドバル
主演:ペネロペ・クルス
   リュイス・オマール
   ホセ・ルイス・ゴメス

 おもしろかったですねぇ。特にラストが好きです。「いい映画だったな~」と思うのはやっぱり、ラストが好きかキライかに寄るところが大きいですね。「抱擁のかけら」という邦題や、日本版のポスタービジュアルからは想像し難いんですが、この映画はサスペンスです。(想像し難いのでスペイン版を貼ってます)「サスペンス」で「ラストがいい」と言うと、「大どんでん返し」を想像するかもしれませんが、そういう映画ではないです。サスペンス色の強い人間ドラマ。人間って、愚かで愛おしい生き物だな~と思いました。
 主人公は映画監督で、この映画の中で「謎の鞄と女たち」というコメディを撮ってるんですが(サスペンス映画の劇中劇がコメディって、その感覚がスゴイ)、どうやら内容は「神経衰弱ぎりぎりの女たち」に近いらしい。そっちも観たくなりました。(ペネロペ最強!☆☆☆☆☆☆☆☆☆)