フリーランス的発想のススメ

~フリー満喫講座~

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

2022年12月01日 | ハリウッド映画


「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
監督:クエンティン・タランティーノ
主演:レオナルド・ディカプリオ
   ブラッド・ピット
   マーゴット・ロビー
   カート・ラッセル(ナレーション)

 なんの予備知識もなく、ただただ『タランティーノがブラピとディカプリオを主演にして撮った映画』という認識で見始めて、速攻で後悔しました…。というのも、冒頭でロマン・ポランスキーとシャロン・テートが出てきたのです。1960年代のハリウッドが舞台の映画、そしてシャロン・テート…

アカン!!絶対アカンやつやん!!

うわぁ〜!やってもうたぁ〜(泣)と思うも後の祭り…タランティーノがあの事件をどう映像にするのか…もうしょっぱなからドキドキが止まらなかったです。。
 『ローズマリーの赤ちゃん』で有名になったポランスキーと、妻のシャロン・テートがハリウッドの豪邸に引っ越してきたところから物語は始まります。その隣家には、元TVスターで今は旬を過ぎた俳優のリック・ダルトン(ディカプリオ)が住んでいて、リックの世話を焼くスタントマンのクリフ・ブース(ブラピ)と「ポランスキーの映画に出たいな」などと話をする、なんでもない日常が繰り広げられます。そう、彼らにとっては”なんでもない”普通の日常。でもその中には、ヒッピーが出てきて、チャーリーという名前が出てきて、1969年の8月9日に刻一刻と近づいていく…。もう完全にホラーですよ。ホラーなんですが、不思議なことに、彼らの日常を見ていると心があたたかくなっていきます。

 とにかくリックの親友クリフが、めちゃくちゃカッコイイのです!!こんなに素敵なブラピを見るのは『ジョー・ブラックをよろしく』以来かもしれない。『ジョー・ブラック〜』のブラピは恐ろしいほど美しいんですが、この映画は外見の美しさではなく、内面がとにかくカッコイイ!!惚れる!!たぶん老若男女、誰もが好きになると思う(笑)

 そしてもう一人の主役ディカプリオもめっちゃイイ!ディカプリオは演技の天才なのでなに演らせても上手いんですが、今回の落ちぶれた元人気スターをとってもチャーミングに演じていました。そんな元スターを利害関係なしに支える親友のクリフ。友達ってイイよねぇ〜と思えたし、そんな2人をブラピとディカプリオが演じるという奇跡。ちょっと前なら絶対に共演はあり得なかっただろうけど(ギャラ高すぎ問題で)こうして年齢を重ねて初めて共演することができた2人。なんだか、歳をとるって悪いことばっかりじゃないよなぁと。若い頃とは違う新たな楽しみ方もできるようになるんだなぁって、シミジミ感じました。

 そんな、そこはかとなくカッコいいブラピと、チャーミングなディカプリオと、とってもいい子なシャロン・テートのたわいない日常を垣間見て、彼らのことがとっても好きになった頃、あの”夜”がやってきます。。その日のことをタランティーノがどう描いたか…ぜひ、見てほしいです。(ムチャクチャでファンキーでヒューマンな映画に☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

はじまりのうた

2021年05月09日 | ハリウッド映画


「はじまりのうた」
監督:ジョン・カーニー
主演:キーラ・ナイトレイ
   マーク・ラファロ
   アダム・レヴィーン

 『ONCE ダブリンの街角で』の監督が、キーラ・ナイトレイをシンガー・ソングライターにして歌わせた『はじまりのうた』。いやぁ〜、とってもよかったです。希望にあふれた映画でしたね。陽の当たらない場所で好きなことに没頭していた人たちが、ひとりふたりと集まって、いろんな場所でゲリラライブをしながらアルバムを作っていくという、ある種の”おとぎ話”。”おとぎ話”なんですけど、とっても夢がありました。とにかく楽曲がいい!1日中サントラを聴いていられるくらい好き!特に「Lost Stars」がいいですねぇ。

Adam Levine - Lost Stars (from Begin Again)


 マルーン5のアダム・レヴィーンがキーラの彼氏役で出てるんですが、初めて演技したとは思えないほど上手かったです。キーラの歌声はとってもキュートで聴き心地がいいし、極端にイヤな人も出てこないし、いろんな愛に溢れた映画でした。(劇中で流れる全ての楽曲に。☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

レヴェナント:蘇りし者

2021年01月31日 | ハリウッド映画


「レヴェナント:蘇りし者」
監督:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
主演:レオナルド・ディカプリオ
   トム・ハーディ
   ドーナル・グリーソン

 強烈でした。もう序盤から「どうやって撮ったんだ?」と思わせる映像の数々。とにかく近いんです。え? 何が?

私との距離が!!

めちゃめちゃ近くで先住民と侵略者との戦闘が始まって、たくさんの人々が私のすぐ横で死んでいきました…そんな感覚になるようなカメラワークで、ものすごく怖かった。。
 その戦闘からあまり時間をあけずに、今度は巨大な熊に襲われます。襲われるのはディカプリオなんですが、この惨劇もまた私の目の前で起こり、熊の生ぬるく荒い息づかいまで感じさせます。この熊との格闘が長い…(涙目)食われていないだけで、ほぼ死に体のディカプリオ。(映画はまだ前半)主人公はほぼ動けない状態で、極寒の大自然に取り残され、身体が腐っていくのを感じながら、現実と幻覚の間を彷徨います。その時、何度となくある声が聞こえてくる。『息をしなさい。出来るだけ長く』
 侵略者たちは先住民を”野蛮人”だと罵り、彼らから略奪の限りを尽くす。”野蛮人”はいったいどっちなのか? 主人公は1人の先住民に助けられ、その後、別の先住民を今度は主人公が助けます。復讐が連鎖を生むのと同じように、善行もまた連鎖を生んでいました。愚行も善行もすべて人間がしたこと。その行いに審判を下したのは、果たして”神”だったのか?(自然の前では人間は無に等しい。だから出来るだけ長く、息をしよう。☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

オデッセイ

2021年01月10日 | ハリウッド映画


「オデッセイ」
監督:リドリー・スコット
主演:マット・デイモン
   キウェテル・イジョフォー
   ジェシカ・チャステイン
 
 火星の探索中に予想外のストームに襲われ、計画を中断して地球に帰還することにした6人のクルー。ところが、宇宙船に乗り込む途中で1人が嵐に吹き飛ばされ、残りの5人も命の危険に晒されたため、5人だけで火星を脱出することに。その後、取り残されたマーク・ワトニーが生きていることが判明。NASAはあらゆる知力を集めてマークを救おうとする。
 火星にひとり取り残されるというキッツイ設定なので、孤独で苦しいストーリーなんだろうと覚悟して観ていたら、想像に反してかなり陽気な主人公で、意外にも笑いながら観賞できました。しかもこの主人公、サバイバルな状態で生き抜く力をハンパなく持っていて、タイトルの”オデッセイ”(長い冒険)の通り、SFというよりは「無人島(星)で生き残る方法」を観ている楽しさもありました。<注:原題は『The Martian』火星の人> あと、予想外の事故が起こった場合、オタクが力を発揮するのは世界共通なんだなと。(『シンゴジラ』を思い出した)
 でも、さすがに宇宙にたった独りで、酸素や水、食料の心配をしつつ、ときおり襲い来るストームに怯えながら何百日も過ごす(しかも地球に帰れる保証は何もない)って、やっぱりどこかで心が壊れそう…この主人公の心が壊れていたら、また別の物語になっていただろうな。(火星で聴くディスコミュージックに。☆☆☆☆☆☆☆☆)

ジョン・ウィック:パラベラム

2020年12月17日 | ハリウッド映画


「ジョン・ウィック:パラベラム」
監督:チャド・スタエルスキ
主演:キアヌ・リーブス
   ハル・ベリー
   ローレンス・フィッシュバーン

ザンネン!!!おもしろくなかった!!!(泣)

 元々ストーリーはあって無いようなものなので、このシリーズにストーリー性を求めていたワケではなくって、今まで見たことのないアクションを堪能したかっただけなんですが、その重要なアクションシーンがマンネリ化してしまったと言うか、ワクワクしなかったと言うか…とにかく期待ハズレでした。。もうこのシリーズはムリなのかなぁ。(キアヌはがんばってた。☆☆☆☆)

フォードvsフェラーリ

2020年11月12日 | ハリウッド映画


「フォードvsフェラーリ」
監督:ジェームズ・マンゴールド
主演:マット・デイモン
   クリスチャン・ベール
   ジョン・バーンサル

 車が大好きな人にとっては、垂涎ものの”男のロマン大全開”映画だと思います。ザンネンなことに、私はまったく車に興味がないので(爆)普通に映画として観たんですけど、映画として観た場合、ワザとらしい演出が結構目に付きます(汗)。男友達との殴り合いだったり(アレいる?)、分からず屋の上層部が常に嫌がらせをしたり(ベタ中のベタ)、結局最大の敵は身内だった的な展開だったり(王道)。
 でもですね、この映画はそんな演出を観るための映画ではないんですよね。それよりもフェラーリとフォードの美しい車体、轟くエンジン音、迫力のレースシーンを見て「キャッキャ、ウフフ♡」するための映画なんだと思います。つっても私には分からない世界ですが。。(マットにあんなワザとらしい演技をさせるなんて…涙。 ☆☆☆☆☆☆☆)

search/サーチ

2020年09月18日 | ハリウッド映画


「search/サーチ」
監督:アニーシュ・チャガンティ
主演:ジョン・チョー
   ミシェル・ラー
   ジョセフ・リー
 
 映画の視点が変わっていて、とても面白かったです。どういう”視点”かと言うと「画面越し」。1時間42分の間ず〜っとパソコンの画面(ときどきスマホ&隠しカメラ)を通して展開します。行方不明になった娘を探すために、父親が娘のパソコンからヒントを探ろうと奮闘する物語で、ここで出てくる”ネットあるある”が、かなり面白い。SNSは全て非公開でパスワードが必要だったり、友達登録されている人の大半が大した知人じゃなかったり、娘の親友や失踪時の行動が知りたいのに、核心になかなかたどり着けない。。そして、ネットから得られる情報には、たくさんの”嘘”が隠されている、というところもよかったです。
 娘のことをなにも知らなかった父親が、ネットを通していろんな顔を見せる娘に驚く様子は、もしかしたら世のお父さんたちにはグサグサ刺さるんじゃないかなぁと想像しながら観てました。
 この映画で「オオッ」と思ったのが、パソコンのスリープ画面が全面に出てきた時。斬新!と思いましたね(笑)。監督は20代だそうで、若い感性と手法がピッタリ合っていて、それがこの映画をさらに面白くしていたと思います。新しい情報が出てくる度に、状況が二転三転して最後まで楽しめたし、オススメです!(娘のことをよく知らなくても、それはあなたのせいじゃない。☆☆☆☆☆☆☆☆)

ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ

2020年09月12日 | ハリウッド映画


「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」
監督:ステファノ・ソリマ
主演:ベニチオ・デル・トロ
   ジョシュ・ブローリン
   イザベラ・モナー

 『ボーダーライン』のスピンオフと位置づけられたこの映画、前回から監督が変わっているのでトーンは若干違うんですけど、それでもやっぱりおもしろかった!!! もしもあなたが『ボーダーライン』を見ずにこの映画を見ようとしているなら、ちょっと待った!! 悪いこと言いません。先に『ボーダーライン』を見てください。そうすると、より一層ベニチオ・デル・トロに対する思い入れが深まります。ハッキリ言いますが、この『ボーダーライン』シリーズは、ベニチオ・デル・トロを愛でるための映画です! もう一度言います。ベニチオ・デル・トロを愛でるための映画なんです!! どうぞ、骨の髄までご堪能ください。(デル・トロ様ぁぁぁ。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

ボーダーライン

2020年09月11日 | ハリウッド映画


「ボーダーライン」
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
主演:エミリー・ブラント
   ベニチオ・デル・トロ
   ジョシュ・ブローリン

 とんでもない映画でした。ひとことで言うなら”怖い”。優秀なFBI捜査官の女性が特別部隊の一員としてメキシコに入国。現地では「後ろでただ見ていろ」としか言われず、作戦の内容も教えてもらえない。なぜ彼女は派遣されたのか? 理由は後で分かるんですが、アメリカとは何もかも違うメキシコの状況は、目を覆いたくなるほど残忍な犯罪が横行していて、何もさせてもらえないのは当然だなと感じました。エミリー・ブラントが主役だけど、ベニチオ・デル・トロの存在感に後半は圧倒されまくりで、こういう世界が本当に存在していると思うと、何もできないエミリーは私たちなんだなと感じます。続編の『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』も見なければ!(必要悪に。☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

プレミアム・ラッシュ

2020年09月10日 | ハリウッド映画


「プレミアム・ラッシュ」
監督:デヴィッド・コープ
主演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット
   マイケル・シャノン
   ダニア・ラミレス

 アマゾンで高評価だったので観てみたんですが、正直…面白くなかったです。。自転車(ロードバイク)が大好きで、NYの街をチャリ(チャリ言うな)で疾走する疑似体験ができて楽しい!と思える方にはいい映画なのかもしれない。車と自転車のカーチェイスや、チャリ対チャリ(チャリ言うな)のスピードレースなど、自転車で走るスリルを魅せる映画で、ストーリー?何ソレ?的な雑さは否めなかった(汗)。何も考えずに見るといいのかしら…であれば、ツール・ド・フランス見た方が100倍楽しいと思うのは私だけ?(交通ルールは守りましょう!☆☆☆)