フリーランス的発想のススメ

~フリー満喫講座~

代表を想ふ

2018年06月09日 | サッカー
 もうすぐロシアW杯ですが、どういうモチベーションで日本代表を応援していいのか、正直よく分からなくなりました。。私はアギーレ・ジャパンが見たかったので(笑)ハリルに変わってからは代表の試合をガッツリ見ていたワケではないんですが、それでもW杯は応援するゾ!と思っていました。思っていたんですけど…ねぇ。
 個々の選手の中には、監督の戦術に合う合わないがあったかもしれません。監督に不満がある場合、クラブチームならクラブを去ることもできるけど、代表となると国を簡単には変えられない。とある報道によれば、監督の考えよりも自分の考えの方が正しい!と思う選手がいて、そのために監督が変わってしまったと…でも、考えてみてください。選手はあくまでも選手であって、監督でも指導者でもなんでもないのです。
 自分はハリルよりも日本代表のことを分かっていると思った選手がいたとします。(←いたとは言っていない)ではその選手はハリルホジッチよりもJリーグを見ていて、日本国内にどういう選手がいるのか細かくチェックをし、また対戦国の情報を収集し、戦略を立て、その戦術を実行できる選手を選別するなど、24時間、365日、代表のことだけを考えて生きてきたのでしょうか? 少なくとも、ハリルホジッチはそれをやっていたと思います。でもハリルと同じことを選手にやれと言ってもムリなんです。なぜなら、選手には選手としての仕事があるから。選手にとって一番大事な仕事は、大切な試合で、自分が持っている最高のパフォーマンスを見せることであり、仲間から最高のパフォーマンスを引き出すことだと思います。監督には監督の、選手には選手の、それぞれ大切な仕事がある。
 ちょっと昔の話になりますが、2008年EUROの大会、当時レアル・マドリードのキャプテンでエースだったラウールの名前は、スペイン代表の中にありませんでした。大会直前から代表に呼ばれなくなっていたんですが、このときラウールは記者会見でこう言っています。「水を運ぶ役でもいいから、EUROに行きたい」。スペインは『強豪』と言われながらも長い間優勝からは遠ざかっていて、その苦しい時代を必死に引っ張ってきたのがラウールだったんですが、結局、2008年の代表メンバーには選ばれなかった。当時スペイン国内では、ラウール派と監督のアラゴネス派で二分されるくらいの大論争になっていたんですが、代表メンバー発表後、ラウールはアラゴネスと笑顔で握手をして、論争を収束させています。レアル・マドリードと代表でキャプテンを担い、エースナンバー「7」を背負っていたラウールが「水を運ぶ役でもいいから…」とまで言った気持ちを考えると涙がでるんですが、それでもアラゴネスと笑顔で和解したのは、これからのスペイン代表を想ってのことだと思います。
 今、日本代表は落ちるところまで落ちてしまいました。それでもやれることはある。ぜひ、未来の後輩のためになる戦いをしてほしい。過去の栄光よもう一度ではなく(栄光があったかどうかは別にして)前に進む決断をしてほしい。同じ負けるにしても、私は中村航輔で負けたい!