( この写真は、私がアシスタントの仕事をしているデスクの床を写したものです。 散乱するゴミのほとんどは
スクリーントーンの切れ端です。ホコリも粉雪の様に積もっていますが、柔らかい状態から石化しつつある様
です。 左側は押し入れですが、その戸ははずされ、中は雑誌とゴミの山になっています・・・・・《 2011年
12月、撮影 》 )
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その11
《 漫画家アシスタントが・・・テレビを信じない理由2・・・!? 》
予定では数日の取材( ※参照 )で済ませるはずだったのに、面白い画像が撮れないために、取
材期間をさらに延長してまで撮ろうとしたものが何なのか・・・・
それを番組のディレクターは何も喋りはしないわけです。ただ、私の友人の部屋に24時間カ
メラを設置するという奇妙な( 露骨な )取材をもくもくと続けたのです・・・・
前回も書きましたが、「 ADHD 」( 注意欠陥多動性障害 )と言っても、その症状は健常者から
見て「病的」であると判断するのは非常に難しく、家族や本人さえ、医師から「病気です」
指摘されるまで分かっていない場合が多いのです。
そのため、取材班が期待する「 面白い 」映像を撮る事が困難な状態になっていたわけです。
さて、24時間監視すれば、きっと何かが撮れる・・・・そう期待しても、結局「 面白い 」映
像は何も撮れないまま時間だけが過ぎていきます・・・・
徐々にイライラを募らせる取材班に対して私の友人は、相当にプレッシャーを感じていたそう
です・・・・
つまり・・・・
「 協力しないと( 奇行を見せないと )、いつまでたっても取材が終わらない・・・・ 」
と・・・・諦めにも似た心境になり・・・・
そこで・・・・
友人は、わざと「 異常 」な行動をとって撮影を終えてもらおうとしたわけです・・・・・
そのシーンは、ちょっと「 オタクっぽい 」とか「 キモい 」とかのふりをしているだけのたわ
いない「 演出 」ですが・・・・・( 飼っているペットを抱いてトイレに入るとか・・・・ )
そんなシーンを二つ三つ撮れたことでやっと取材班は、撮影を終えてくれたそうです。
これは、事実を報道しているのではなく、あらかじめ取材サイドの企画に合わせてフィルムを
作っているだけにすぎません。( 都合のよいフィルムの断片だけを繋いでいる )
そして・・・・
もう一人・・・・作家志望の友人がいるのですが、彼も某公共放送の報道番組に出演した事が
あるのですが・・・・
その当時、彼は会社( 某新聞社 )を自主退社して失業していたのですが・・・・その時、に「 失
業者 」の一人として番組の取材を受けたわけです。
つまり・・・・『 失業しても、作家への夢を追う青年 』というシチュエーションで・・・・
ところが、実際にオンエアされた番組は・・・・・・
「 失業 」ではなく「 リストラ 」という言葉に変更されていました。
彼は取材班に対して失業中であると言っていただけなのですが・・・・「 リストラされた青
年 」として放送したのです。( 番組タイトルが『 リストラ 』だったためにそれにこじつけた )
そのため放送後、彼の元勤務先から「 ウチの会社はクビになんかしてない! 」と注意を受け、
弁明に追われるハメになったそうです。
テレビには元々、ごう慢なところがあって・・・・
『 テレビに出させてやってるんだから・・・・! 』
という雰囲気( 事大主義的 )がある様な気がします。
本当は自分たちこそがテレビに出演したいとか、スターになりたいとか、潜在意識の中で思っ
ているためなのか・・・・実際の出演者に対して歪んだ心理が働いているのかも知れません。
さて、テレビ報道の話はこの辺にして、次回は・・・・私の様な者が大学講師になる経緯につ
いて書いてみたいと思います・・・・・・
「 漫画家アシスタント 第9章 その12 」( 3月10日頃公開 ) へつづく・・・・
★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第9章 その10」へ戻る 】
【 ※参照 】
・取材・・・・・・・・・・・某民放テレビ局から障害者のドキュメンタリー番組の取材を受けた
のが、私の友人。彼は絵の仕事をして独立していますが、長年ADHDの症状に苦し
んでいます。(外見上はまったく健常者と変わりません)
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【 各章案内 】 「第1章 改訂版」 「第2章 改訂版」 「第3章 改訂版」
「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
ご友人の方が出られた番組、もしかすると見た記憶があるような気がします(間違っていましたらすみません)。その番組はよく見てる番組で、その回でのご友人はお優しい人物に見えました。ペットの下りはナレーションで奇行のように紹介されてたので、イエスさんの説明で納得しました。その番組の別の回に出演されてたある方もブログで取材スタッフに不信感を抱いてました。
ドキュメンタリーは良質なのもあると思っていましたが(個人的に思うのはNHK特集の手塚治虫先生に密着した回とか)、これからは少し見方を変えて見なくてはとも思いました。
で思い出したのですが、1週間ほど前、「少年マガジン」を読んだら、昔は2つか3つは面白い連載があったのですが、今のは全然だめ。「ヤングジャンプ」で、やっと何とか読める作品が一つぐらい。
カウンタックなんてのは、実に陳腐。
http://annex.s-manga.net/countach/main.html
「ライアーゲーム」は去年テレビで見て、びっくりするほどつまらなかった。
ビックオリジナルは、やはり雲です。
先週号は「しあわせって、なんですか」と息子がいろんなところに聞いてまわる話。
アシュラ以来、一貫したテーマですが、雲の答えもよかった。
しかし、画面全体の絵柄が、しっとりと時代の情緒にあふれていて、さいこうです。
これは芸術作品ですね。
>ヤング肉じゃがさん へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はじめまして。
>もしかすると見た記憶があるような・・・・
たぶん・・・・それだと思います。
>ドキュメンタリーは良質なのもあると思っていましたが・・・・
私もドキュメンタリー番組は好きですし、信頼もしたいのですが
・・・・・裏側を疑いながら見ていてもつまらないですし・・・・・ホント、
せつないです。
>まーくん へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>これは芸術作品ですね。
「雲」についての嬉しいお言葉、ありがとうございます。(師匠に
代わりましてお礼申し上げます)
他の読者様方に記しておきたいのですが・・・・・
まーくんは、長くこのブログを読んで下さってはいますが、決して、
Jプロや出版関連の方などではありません。(J先生のお身内の方な
どでもありません・・・)
僕的にはJ先生のドキュメンタリー番組が見てみたいなと思っています。
以前、クイックジャパンでのJ先生のインタビューがとても面白く、尚且つその後の号で別の漫画家さんがJ先生のインタビューの一部で本人が思ってる事とは違う事を言ってるみたいな記述がありました。
ですので作られればJ先生の作品「告白」に比べればあれですが、虚実いりまじった面白いドキュメンタリーになりそうだなと勝手に想像してます。
イエスさんのブログは竹熊健太郎さんのブログ経由で初期の頃から見させてもらってます。
これからもご活躍期待しています。
・・・・・裏側を疑いながら見ていてもつまらないですし・・・・・ホント、
せつないです。
こういうのは、作る方の思想や何を見せたかによって、陳腐にもなりますし、すばらしいものにもなると思います。
特にドキュメンタリーものは、とても製作者の意図によって、白いものが黒いものにもなることもありますので、鵜呑みは信じない方がいいとおもいますね。なので、私はこういうときは、同じテーマで違う方の作品やら意見やらをたくさん聞くことしてますね。そうすることによって、ある程度は、現実に近いものが得れると思ってます。
それと、製作者が勉強不足ってのもありますかねー。なんか流行ってるからコレやってみようみたいなノリで、難しい問題を軽はずみに作るとこうなるんですよね。
世に出ることにより脚光を浴びることは損なことも多いですけど、誰からも知られないということよりも、いいと思ってます。知られている間、話題になっている間は、偏見も変えることも可能ですが、話題にならなくなれば、偏見は変えることも難しくなりますからね。
>ヤング肉じゃがさん へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>J先生のドキュメンタリー番組が見てみたいなと・・・・
私も見てみたいと思いますが・・・・・実現の可能性は低いかと思い
ます・・・・・
ちなみに、今年の秋に劇場版アニメ「○シュラ」が公開されると
いう話がありますので・・・・・その評判次第では・・・・・ひょっとす
ると・・・・・ひょっとするかも知れません。
>ラティさん へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>作る方の思想や何を見せたかによって、陳腐にもなります
>し、すばらしいものにもなると・・・・
料理にも似ていて、素晴らしい料理もあるのですが・・・・とんで
もない物を食べさせられる場合もあったりして・・・・・・作り手次
第なのは確かですね。
※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。}
>現在、コメントを受け取らないよう・・・・
ご指摘、ありがとうございました!
「設定」にミスがありましたので、さっそく修正させてもらい
ました。
ご迷惑をかけてスイマセン!
今後とも、よろしくお願いいたします!