( この漫画は、前回と同じ「覇王の船」の一部です。悪役が正義のヒーローたちに
向かって見栄を切るシーンです。 作者自身がお気に入りのワンシーンです。 )
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その42
漫画家アシスタントの画力と同じ様にその人格も十人十色です。 Jプロ
に勤めるリョウさん( 仮名:内海遼一、岡山出身、81年当時 27歳 )は、決
して高くない月給の中から、毎月、故郷の岡山に住む母親に送金されてい
たそうです。
まったく偉い人です。漫画家アシスタントにはめずらしい学者タイプの真
面目な人でした・・・。その対極に位置するのが私の様なチャランポラン
です。月給というものを計画的に使えません。
「 金は天下の回りもの 」
「 遊びは芸の肥やし」
「 寝るより楽はなかりけり 」
「 浮世の馬鹿は起きて働く 」
・・・等、負け組人間の捨て台詞の様な事をモットーに暮らしていました。
Jプロに入ってから3年目( 80年、私25歳 )で、初めてサラ金から借りたお
金は5万円ほどでした。
「 この程度の金額はたいした事ない。すぐ返せる 」
そう思うところにサラ金地獄の落とし穴があります・・・
12万円の給料では足らずに1万円借金しなくては暮せない人間が毎月
の元金1万円と利息( 5万円に対して月利1500円 )を返済にまわすと・・
・・・残り10万8500円。これで5か月辛抱すれば借金はなくなるのですが
・・・。
「 この程度の借金はたいした事ない 」
という油断が・・・
「 たいした借金じゃないんだし・・・5か月間の耐乏生活はきついか
ら・・・・・ 」
と気楽な借金生活を選び・・・ジワジワと債務残高が増えてゆきます。
こうして始め5万円だった借金が1年後には10万円になり、次の1年で20万
円に・・・・・と、増えていゆきます。
サラ金利用者の私とアシスタントの先輩2人を含めた3人は・・・1981年当
時、流行っていた「 たのきんトリオ 」や「 イモ欽トリオ 」になぞらえて
・・・
「 サラ金トリオ 」
などと陰で揶揄(やゆ)されたものです。 もっとも笑われているうちが華で、
10年経って金額が10倍に増えていると話題にするのもオゾマシイ、陰々滅
々たる噂となります。
5万円から10万円ほどの小額の時は「 すぐ返せる 」と油断し、額が大きく
なると・・・
「 漫画家に成ったら単行本の印税で返そう・・・ 」
などと、考えるわけです。
私がもし、普通の会社員だったなら・・・。 あるいは、私がもし、漫画家
アシスタントになってから10年後にもアシスタントをやっていると予見出来
ていたなら・・・・・絶対に借金なんかしなかったと思います。
漫画家アシスタント物語、血の教訓
『 絶対(!)漫画家に成る自信があるなら、借金してでも遊びましょう。
もし、そうでないなら貯金するべし! 』
「 漫画家アシスタント 第5章 その43 」 へつづく・・・
★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第5章 その41」へ戻る 】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ お知らせ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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【 各章案内 】 「第1章 改訂版」 「第2章 改訂版」 「第3章 改訂版」
「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
向かって見栄を切るシーンです。 作者自身がお気に入りのワンシーンです。 )
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その42
漫画家アシスタントの画力と同じ様にその人格も十人十色です。 Jプロ
に勤めるリョウさん( 仮名:内海遼一、岡山出身、81年当時 27歳 )は、決
して高くない月給の中から、毎月、故郷の岡山に住む母親に送金されてい
たそうです。
まったく偉い人です。漫画家アシスタントにはめずらしい学者タイプの真
面目な人でした・・・。その対極に位置するのが私の様なチャランポラン
です。月給というものを計画的に使えません。
「 金は天下の回りもの 」
「 遊びは芸の肥やし」
「 寝るより楽はなかりけり 」
「 浮世の馬鹿は起きて働く 」
・・・等、負け組人間の捨て台詞の様な事をモットーに暮らしていました。
Jプロに入ってから3年目( 80年、私25歳 )で、初めてサラ金から借りたお
金は5万円ほどでした。
「 この程度の金額はたいした事ない。すぐ返せる 」
そう思うところにサラ金地獄の落とし穴があります・・・
12万円の給料では足らずに1万円借金しなくては暮せない人間が毎月
の元金1万円と利息( 5万円に対して月利1500円 )を返済にまわすと・・
・・・残り10万8500円。これで5か月辛抱すれば借金はなくなるのですが
・・・。
「 この程度の借金はたいした事ない 」
という油断が・・・
「 たいした借金じゃないんだし・・・5か月間の耐乏生活はきついか
ら・・・・・ 」
と気楽な借金生活を選び・・・ジワジワと債務残高が増えてゆきます。
こうして始め5万円だった借金が1年後には10万円になり、次の1年で20万
円に・・・・・と、増えていゆきます。
サラ金利用者の私とアシスタントの先輩2人を含めた3人は・・・1981年当
時、流行っていた「 たのきんトリオ 」や「 イモ欽トリオ 」になぞらえて
・・・
「 サラ金トリオ 」
などと陰で揶揄(やゆ)されたものです。 もっとも笑われているうちが華で、
10年経って金額が10倍に増えていると話題にするのもオゾマシイ、陰々滅
々たる噂となります。
5万円から10万円ほどの小額の時は「 すぐ返せる 」と油断し、額が大きく
なると・・・
「 漫画家に成ったら単行本の印税で返そう・・・ 」
などと、考えるわけです。
私がもし、普通の会社員だったなら・・・。 あるいは、私がもし、漫画家
アシスタントになってから10年後にもアシスタントをやっていると予見出来
ていたなら・・・・・絶対に借金なんかしなかったと思います。
漫画家アシスタント物語、血の教訓
『 絶対(!)漫画家に成る自信があるなら、借金してでも遊びましょう。
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