燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医Dr徳田安春の最新医学情報集

脱処方の一般的原則

2021-12-28 | 闘魂症例検討会

みなさん、こんにちは。

 

今回は脱処方の一般的原則を考えてみたい。

 

まず、患者の立場(患者中心)で処方内容を見直すことが重要である。

 

また、脱処方した後は、薬剤中止後の不具合などが起きていないかどうかのフォローアップも必要である。

 

表2に脱処方の5つの手順を紹介する。

 

 

表2:脱処方(De-Prescribing)の5つの手順

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

1. それぞれの処方薬がそもそもきちんと内服されているかどうかを確認する

2. 内服によるメリットと有害作用のリスクを比較検討する

3. どの薬剤が安全に終了できるかを決定する

4. 終了する優先順位を決定する

5. 薬剤を終了したら症状をモニターするためにフォローアップする

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

また、スタチンは脂質異常症患者に対する薬物療法では第一選択となる薬剤である。

 

そのアウトカム改善への効果についてのエビデンスは確立しており、動脈硬化性疾患の薬物療法で中心的役割を果たす薬剤といっても過言ではない。

 

しかし、様々な有害作用が報告されている。

発症頻度が多いものには、筋障害や横紋筋融解症、肝障害がある。

発症頻度は少ないが、末梢神経障害のケースも多数報告されている。

 

 

スタチンは、HMG-CoA還元酵素を阻害し、肝臓内のコレステロールを低下させて肝細胞表面のLDL受容体の数を増やし、血中LDLの肝臓へ取り込みを促進することで、血中LDLが低下させる。

 

コレステロールは末梢神経の重要な構成成分であるので、血中LDLが低下することにより、長期間にわたって末梢組織へのコレステロール供給が抑制されると、末梢神経障害が起こることが示唆される。

 

この副作用のリスクは、特に長期内服者で高く、他の薬剤有害事象の発症時期と異なるので、注意を要する。

 

 

写真:本島北部名護市の海岸

早いもので、当ブログは今回で今年最後となります。

本年も、当ブログをご愛顧いただきありがとうございました。

年明けは四日からの再開を予定しております。

寒い日が続きます、風邪などひかないようにお気をつけください。

それでは皆様、良いお年を。

 

 

 

これを実践するだけで、楽しく食事をして、健康的に若々しく、やせることができます。高血圧や糖尿病も予防するので、コロナウイルスにもかかりにくくなると思います。「病気にならない食事の極意」よろしくお願いします。

 

群星沖縄臨床研修センターのホームページです。沖縄の基幹型8研修病院での研修医教育に貢献しています。

 

マンガ「群星沖縄臨床研修センターとは?」が出ました。これで群星沖縄のすべてがわかる。毎月更新されますので、是非ご覧下さい。

 

一般向け健康情報ブログ「総合診療医からの健康アドバイス」。こちらもご覧下さい。

 

徳田安春・公式ツイッター

https://mobile.twitter.com/yasuharutokuda

健康や医学についてのファクトと徳田安春の個人的意見をお伝えします。

 

好評のメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」の最新内容を厳選編集した本の最新版「知っておくと役に立つ最新医学2019」が出ました。一般の方々の役に立つ最新医学知識を満載。グローバル・スケールでの先端医学のホットな話題もわかりやすく解説。特徴はテレビや新聞より早いグローバルな情報、科学的に正確なエビデンスに基づく情報です。

 

健康と平和について発信する英語版ブログをスタートしました。「Wellness and Peace and Okinawa」 長寿研究で有名なDavid Itokazu先生との共同作業ブログです。

 

徳田安春、荘子万能の「徳田闘魂道場へようこそ」こちらポッドキャストにて配信中、是非お聴き下さい。

 

科学的根拠に基づく最新医学情報とグローバル・スケールでの先端医学のホットな話題を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」。☆まぐまぐ大賞2020のジャンル別賞の健康部門2位を受賞しました。

 

こんなとき フィジカル1と2」立ち読みできます。是非どうぞ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 脱処方を行うことが困難な医... | トップ | 脱処方(De-Prescribing) 成功... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

闘魂症例検討会」カテゴリの最新記事