今回も徳田語録の続きです、どうぞ
今後に向けて
OSCE に関する現状ですが、OSCE は、あくまでも SP (模擬患者)を相手にやっています。異常所見のない人たちを診察していることになりますので、かなり限界があると思います。やはり診療に参加して、実際の患者さんの病歴を取り、仮説を立てて、この「新しい OS 」のもとで診察して、所見を探して「宝物」を見つける、その喜びというのは OSCE では得られません。例えば、病歴から心内膜炎を疑って、そのサインを見つける、その喜びは心エコーで異常を見つけるより大きいと思うんですね、そういった実習を、卒前にもやってくれたらありがたいです。
もう1点は、内科医の医師としてのスタイルは早いうちに決まると思うのです。私は、procedure は非常に重要だと思いますし、それが人を助ける側面はものすごく大きいです。しかし、内科医の一生を考えると、procedure を身に付けて30歳代前半で一人前で、35歳ぐらいで脂がのりきる。それからだいたい50歳を過ぎると体力の限界というのがありますから、マキシマムに Procedure でパフォーマンスできるのは15年ぐらいじゃないですか。
それで、50歳を過ぎてから20年ぐらいは、だいたい皆、開業したりしてジェネラルをやるんですね。
そのためにも、医師としての最初の3年間はジェネラルをやってもらって、内科医のトレーニングを見直すことが、「新しい OS 」を運営する最大のベースラインのスタートになると思います。
今回は以上です、しかし、あのオリンピック重量級を二連覇した斉藤仁さんが亡くなられましたね、ご冥福を祈ります、肝内胆管がん、だったらしいですね、このがんは症状が出難く、しかも症状が出てからではかなり進行している場合が多いです、早期発見は基本のキですね、では次回に。