シカゴ、オリンピック候補地に

シカゴがアメリカの2016年、オリンピック候補地になった。
アメリカでは20年ぶりになるとのことで、ブラジルのリオデジャネイロとともに有力候補値とみられているようだ。

東京も立候補しているため、ネットを見る限り日本の新聞には「東京の手強いライバル」などと報道されているようだ。
まあ、シカゴのほうが東京よりはいいだろう、とは思う。競技場たてる場所もたしかにあるし、オリンピックが開かれる光景も、想像しやすい。東京は北京の直後という点をのぞいても、悪条件そろい過ぎ。（都知事も含め、、）

しかしながら、シカゴに問題がないわけではない。オリンピックの主な競技場や、選手村が作られる予定の地域は、現在私が住む近所の地域にあたる。シカゴ市南側の、湖沿いの地域一帯だ。

まず思いつくのは、交通問題だ。シカゴ市の南部にあるわが家から、市の北西部、メインの空港であるオヘア空港の方向に行く際の交通渋滞はかなりひどいものがある。本来だったら30分くらいで行く距離を、１時間というのはざらだ。オリンピックにそなえて、道路の渋滞はどうするつもりなんだろう？フリーウェイをもう一本作るにも、場所がない気がするし、、電車も通っているが、私が住むエリアから空港方面への直行の電車はない。新しく電車の路線を作るつもりなのだろうか？そして、市営のバスや高架鉄道運営のCTAは、資金問題やら老朽化問題、労働問題やら山積み状態の様子。（まあそれでも、公共交通が機能してないLos Angelesより全然マシだが、、）

もうひとつ。シカゴ市南部地域は、全米でも有数の貧困地域にあたる。オリンピックの施設が作られる予定地域は、すでに再開発がされているエリアもあるが、新たに再開発されていく地域もあるだろう。
となると、その地域に住んでいる貧困層はどうなる？おそらく、そこには住めなくなってしまい（家賃などが急激にあがるなどして）、出て行くしかなくなってしまうのではないか。。

湖ぞいをもっと公園っぽく整備することにもなっていくようだが、シカゴ市南部の、ビジネスなどがはいりこんでいない光景が、そうやって整備され、開発されていくことでだいぶ変貌してしまうことになるのだろうか。全国スケールのビジネスが入り込んでくることで、地元の商店やビジネスはどうなってしまうのだろうか。たしかにシカゴ南部は貧しく荒れているので、開発されたほうがいいという面もあるのだろうが、そこでしわ寄せがどこに出るのか、、心配だ。

以下の記事も、貧困層がどうなるのかという問題に言及していた。
http://www.faithfullyliberal.com/

東京と比べたら、シカゴのほうが全然マシとは思う。（まあ北京の後そうたってないのに東京ってのはどう考えてもないだろうが。）でも手放しで喜べることでもないような、、
もうひとつの有力候補という、リオデジャネイロはどういう状況なんだろうかなー。