スケッチブック30

生活者の目線で日本の政治社会の有様を綴る

スケッチブック30(プロテスタンティズムの倫理云々)

2020-03-03 10:48:21 | 日記
3月3日(火)
 「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」は名著として名高いが、私は昔読んでさっぱり分からなかった記憶がある。ところが三谷先生はこの論理では日本の資本主義を説明できないと、明確に言われる。つまりマックスウエーバーは自分たち西洋人がやっている事柄について解明したのであって、それとは違うやり方をしている日本人の事など眼中になかったという事だ。だから日本の事象しか見ていない私に理解できる筈がなかったのであろう。
 恐らく名著と言われている書物の大部分がこういう類のものなのではないか。「資本論」だって「純粋理性批判」だって、私は全然読めない。私は学者ではないから日本の事象に関する事しか理解できないのだ。学者という人は滅茶苦茶頭でっかちで、目の前の事柄(日本の事象)を捨て去って、本の中の論理で世界を組み立てられる存在なのであろう。だから学者の言を聞くときには注意が必要となる。自分が組み立てた論理が成立し得る社会かどうかの検討なしに、自分の論理を押し付けてくる輩が多いからだ。
 これは逆に言うと日本の事象しか見ない人が外国との交渉において事を間違える理由ともなる。日本人は中国へのODAを援助だとしかとらえられない。援助だからすればするほど中国人が感謝する筈だと思うか、なのに感謝しない中国人を人だと、思うしかない。しかし中国人は賠償だと捉えている。賠償ならいくらしても当然だと受け止められるだけで特別な感謝の心など起こらない。
 

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