スケッチブック30

生活者の目線で日本の政治社会の有様を綴る

スケッチブック30(自民党パーティー券問題)

2024-01-20 11:41:06 | 日記
1月20日(土)
 岸田派が解散するそうである。当初、岸田と検察が結託した安倍派潰しだとの意見を吐く人も居たが、岸田派の会計責任者も起訴されるそうではないか。安倍派の幹部たちは不起訴の見込みである。検察は政権のマリオネットだ云々は、本当なのであろうか。検察は検察の論理で動いていると、私は考える。
 では今回の事件における検察の論理とは何か。東京地検は全国から100人の検事を動員したというから、相当熱を込めて動いたと思う。それでいて、傍から見れば、泰山鳴動して鼠一匹の、結果である。この落差は何なのであろうか。私の見方だが、黒川検事総長の定年延長騒動を、思い出さずにはいられない。つまり政治家は官僚の人事に、これからは介入するな、との警告である。介入すれば今回のパーティー券問題のように、政治家の首を飛ばすぐらい簡単に出来るのだぞ、俺たちはその材料を腐るほど持っている、そういう脅しをかけるのが目的だったのではないかと思う。
 政治家に脅しが掛けられる力を持った官僚組織は、検察と財務省(実行役は国税庁、脱税で挙げるのだ)である。大抵の政治家は脛に傷を持っているから、この両者から「ちょとお話を」と来られれば、震え上がってしまう。しかし検察だって、長期に検事を100人も動員すれば、その部署の業務が滞ってしまう。まあ、脅しは済んだからそろそろ潮時、という話ではないのか。
 話がこれで終わるのなら、分からない点は、何故岸田首相は派閥を解消すると言ったのか、という事だ。今回の論点はパーティーそのものは合法だが、収入とキックバックを政治資金報告書に記載しなかった事が、違法になるというものである。ならば今後は収入とキックバックを正確に記載すると誓約すれば、或いは議員にも連座制を適用するとかの法改正をすれば、済む話なのではないかと思うのだが。
 岸田首相は派閥解散の先鞭をつけたとの名声を得て、国民の支持を回復し長期政権を狙う、そういう思惑でした事なのか。確かに派閥が解散されて議員の力が削がれれば、政権に逆らう者が居なくなって有利になるようではあるが、そう巧く運ぶか。派閥が解消されれば議員の力は弱くなるかもしれないが、政権を支える側の議員の力も、同様に弱くなる。岸田派に属して次の大臣を狙えるから、岸田派の議員は首相を支えるのだと思う。安倍派にしても派内から何人かは大臣を送れると思うから、岸田に追随しているのだろう。もし派閥が解消されてそういう力学が働かなくなれば、大臣は岸田個人の一本釣りで選ばれる事になるが、そういう人を他の議員が支持するであろうか。今までは派閥の力学で政権を支持をした。それが無いのだから、足を引っ張る議員ばかりに、なるような気がする。岸田は自分個人による一極支配を考えているのだろうが、私の予感では、結果は反発する力の方が大きくなると、考える。
 それにしても他の派閥は解散するのだろうか。安倍派と二階派はすると言っているが、茂木派は慎重に考えると言っている。麻生派はどうなのだろうか。もし解消する派と解消しない派が出来たら、岸田派安倍派などは麻生派の草刈り場になるのではないか。そうなったら岸田は即首だ。
 岸田には麻生派も含めて全派閥が解散するとの読みがあるのだろうか。だとしたらマスゴミの誤誘導に乗せられている。派閥が悪いと扇動しているのはマスゴミだけである。多くの国民は派閥は必要だと思っている。ただ金権政治を改めろと言っているのだ。裏金を必要としない政治にしろと、言っているのだ。ここを逆手にとって日本を弱くしたい潜在願望を持つマスゴミは、派閥解消をと、世論を間違った方向に進むように誘導しているのだ。赤木さんが自殺した時マスゴミは安倍首相の関与ばかりを言い立てて、財務省のパワハラ体質の糾弾には、ついぞ追及どころか関心さえ持たなかった。赤木ファイルが公開されて改竄された決裁書の復元が出来るようになって、安倍さんの「あ」の字も出てこないことが明らかになると、急速にマスゴミはこの話題を言わなくなってしまった。本当に糾弾されるべきなのは佐川の言語道断の指示と、それを通した財務省のパワハラ体質であったのだが、日本を弱くすることだけを考えているマスゴミはスルーし、国民も見事に問題の本質を見失う、誤誘導をされたのである。
 しかし国民も何時までも馬鹿ではない。マスゴミのメッキは剝げかかっている。そんなマスゴミに乗ったとしたら、岸田の首はあと数日だ。