山クジラの田舎暮らし

岩手県北の田舎に生息する「山クジラ」です。定年後の田舎暮らしや趣味の山行きのことなど、発信していきます。

年越し料理

2012-12-31 18:27:08 | グルメ

 いよいよ大晦日。岩手県北部から青森にかけては、新年のお節より年越しの料理に比重がかかる。わが家でも1週間近く前から仕込みに入り、最終的に今日の料理になる。真ん中には刺身(マグロ赤み、大トロ、ホタテ、甘海老、ミズダコ)が座り、手前にあるのがナメタの煮物。左側がカズノコ、右側にイクラの醤油漬け、その向こうにナマス、これに茶碗蒸しとソバがつく。今回は子どもたちの帰省もなく、いつもの4人なので質素なほうだが、年間を通してこれだけ豪華なのはないと思う。明日はクルミ雑煮とお節だけ、意外と質素なのである。またこの地域の特徴なのか、新年に家族がそろって「あけましておめでとうございます」というあいさつもない。何となく新年の一日目が始まるという感じで、他所からやってきた私などは戸惑うしかなかった。


孫の写真が届く

2012-12-31 08:05:23 | 日記

 カナダにいる孫=裕真(ゆーま)の写真が届いていた。10月に生まれ2か月余り、かなり表情が生まれてきているようだ。カナダでは、クリスマスから休みで、正月は2日から仕事なそうだ。ところ変われば風習も変わるのであろう。とにもかくにも、3人で元気でいてくれることを望んでいる。彼らを含め、今年は子どもたちも帰省予定はなく静かな正月になりそうだ。さびたスキーでも磨いて、ワックスを引いてスキーにでも行ったら良いのかと思っている。温泉に行くのも良いだろうかとも思う。家でテレビばかり見ているのもつまらない話だ。


『お火役兇状』祇園神灯事件簿四=澤田ふじ子著

2012-12-31 08:05:23 | 読書

 最近、澤田ふじ子の作品を良く読んでいる。澤田ふじ子にはいくつか連続した作品があって、一番最初に読み始めたのは『久慈宿事件帳』シリーズで、NHKのテレビドラマの『はんなり菊太郎』の原作になった。その他『高瀬舟女舟歌』や『足引き寺閻魔帳』なども知られている。最近はまっているのが『祇園神灯事件簿』シリーズである。

 第四巻の『お火役兇状』はこの冊子の中の一つの物語の題名である。他に『悲運の族』『赤い雪』『高下駄の女』がおさめられている。主人公である植松頼助は、馬庭流の剣の達人だが、公家の庶子でありその関係からも立花をたしなむという設定で、第一話の中で立花をする場面が出てくる。澤田ふじ子がえがく京文化の深さを知らされる思いである。東北の片田舎からは想像できない、複雑な人間関係の中で生きてきた京都の人間たちの生き方というものは、私のような「田舎好き」には理解しきれないものがある。澤田作品に共通する、弱者の立場に立った見方がやはり印象的だ。