やまちゃん奮闘記

1970年代から海外に出かけ、滞在した国が合計26か国、21年の海外生活が終わりました。振り返りつつ、日々の話題も、

また日本人がノーベル賞を受賞。悔しさを滲ませる中国

2016-10-06 | 歴史・文化
ノーベル賞東京工業大栄誉教授の大隅良典氏が2016年のノーベル医学生理学賞を受賞した。

生物の細胞が持つ、細胞内のたんぱく質を分解する「オートファジー(自食作用)」を解明したことが評価されての受賞だ。

大隅氏のノーベル医学生理学賞受賞によって日本人のノーベル賞受賞者は計25人目となった。(平和賞 1人。文学賞 2人。物理学賞 11人。化学賞 7人。生理学賞 4人。経済学賞 0)

「ノーベル賞の受賞者数だけが一国の科学技術力を示すものではない」としながらも、ノーベル賞はやはり世界で認められた世界的な賞であるため、中国でも重視される存在だと指摘。

ノーベル賞受賞という点において、日本と中国の差は「あまりに大きい」と指摘し、毎年のように日本人がノーベル賞を受賞する現実に対して悔しさを滲ませた。←Searchina


今の中国人は、ノーベル賞は、研究発表から直ちに評価され、受賞が決まると思っているようだ。
ノーベル賞受賞者が、ノーベル賞に値する研究をいつ頃行ってたか? その研究が評価され、社会に役立つのにどのくらい時間がかかるのか、理解していないようだ。



ノーベル賞受賞者が受賞案件を研究していたその頃は中国はどんな状態だったかを理解できていないようだ。

例えば、中国と日本の1980年前後を見てみよう:
1989年4月に中国に渡ったが、私より少し年上の英語通訳者は、文化大革命(1966~1976)時代は、英語をしゃべるとの理由で、僻地に追いやられ、労働を強いられ、研究どころではなかったと嘆いていた。

四人組の判決が決まる(1981年)まで、中国では、研究どころではない状況だったと、また、研究施設も整っていないと予想される。

この頃は、日本は、1964年東京オリンピックの開催や、1970年の大阪万博などによる特需もあり、高度成長時期にあたり、国民総生産がGNPがドイツを抜き、世界2位になった。

現在の中国に似ているところがある。



ところで、2000年に科学技術基本計画が発表され、「ノーベル賞に代表される国際的科学賞の受賞者を欧州主要国並に輩出すること(50年間にノーベル賞受賞者30人程度)」が目標とされた。

2000年から今年までに16年間に日本人受賞者は、なんと17人である。すでに今世紀だけでもう17人のノーベル賞受賞者を輩出したことは、目標の実現に向けて日本が着実に歩みを進めていると、中国ではみている。←Searchina

しかし、この見方は現実とは会っていないようだ。
これ等の受賞者のほとんどが、旧来的な大学の環境で育っている、と言う事である。

「科学技術基本計画の目標は、「50年間にノーベル賞受賞者30人程度」を生みだす環境を作り出す事である。で、数値は、それを凌駕するものが既に存在する(した)ことを証明している。
では、なぜそんな素晴らしいものを、外部から振り回して変える必要があるのか?折角存在する素晴らしい環境を、破壊している可能性を考えたことは有りませんか?」と疑問を投げかけている人がいる。→こちらの研究室の人 及び 近藤さん


こちらの衆議院議員の方は、上記の疑問をまったく感じておられないようです。

さて、このノーベル賞受賞の快挙はいつまで続くのだろうか?
10年後、20年後は?

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