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F1の小部屋 NEO

F1のリザルトについてあれやこれや好き勝手にコメントしてみようと思います。レース終了後1週間以内に更新(目標)。

2021 ROUND 15 RUSSIAN GP

2021年10月03日 08時23分40秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
3位 C.サインツ フェラーリ
4位 D.リチャルド マクラーレン・メルセデス
5位 V.ボッタス メルセデスAMG
6位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
7位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
8位 K.ライコネン アルファロメオ・フェラーリ
9位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
10位 G.ラッセル ウイリアムズ・メルセデス

 ロシアGPです。スターティンググリッドはポールがノリス。以下、サインツ、ラッセル、ハミルトン、リチャルド、アロンソと続きます………。何だってー?ノリスがポールですよ!雨で波乱の展開となった予選をノリスが制しました。そして、もう一人注目なのが3番グリッドのラッセル。非力なウイリアムズのマシンで、来シーズンチームメイトになるハミルトンを凌駕しています。ハミルトンとしてもこれは心中穏やかざるものがあるでしょう。スタートはノリスが無難にダッシュ、直角コーナーのターン2に向かいます。ノリスの後ろにはサインツが着いており、トウを使ってターン2にノリスのアウト側から侵入、ブレーキをロックさせつつも首位に躍り出ます。アロンソはラッセルに追突しそうになり行き場を失いコースアウト。ターン3をショートカットしコースに復帰します。2周目、左に大きく回り込むターン3でハミルトンがアウト側からアロンソに並びかけます。そして、右直角コーナーのターン4でイン側からオーバーテイク。6番手にジャンプアップです。13周目、バックストレートでノリスがサインツの後方でDRSを使い一気に加速。ズバッと前に出てターン13でオーバーテイク、先頭に返り咲きです。47周目、首位を行くノリスにハミルトンが迫ってきました。その差はわずかコンマ6秒と完全に射程距離内に入っています。そして、ここで運命のイタズラか、雨が降ってきます。足元をすくわれ大きくコースアウトするノリス。その隙にハミルトンは一気に差を詰めてきますが、足元がすくわれるのはハミルトンとて同じこと。首位争いの2台は雨が強まる中、不毛な意地の張り合いへと突入していきます。そして、その均衡を破ったのはハミルトン。先にインターミディエイトに履き替えていたボッタスの様子をみて、ハミルトンもチームの指示でピットイン。ラスト4周で20秒差を追いかけます。51周目、雨足が強まる中、ノリスはターン5で止まり切れずコースアウト。インターミディエイトに履き替えたハミルトンに首位を明け渡します。そして、ハミルトンがこの勢いのままトップチェッカー。自身のキャリア通算100勝目となる記念すべき勝利を挙げました。2位はフェルスタッペン。最後尾スタートながらボッタスの助けもあり(?)着々とジャンプアップ。ハミルトンに勝利は譲ったものの、選手権でのダメージは最小限にとどめました。それにしてもボッタス、フェルスタッペンのことをやけにアッサリ前に行かせましたが、来シーズンは違うチームで走るので「もう義理立てする必要は無いや」とでも思ってしまったのでしょうか。そして、7位は傷心のノリス。ポールポジションからスタート。序盤サインツに首位を奪われるものの、すぐに首位を奪い返しました。終盤ハミルトンに迫られるも首位を快走。雨が降り出してからも何とか首位を守り抜きました。しかし、インターミディエイトに履き替えたハミルトンに首位を奪われ、その後は順位をズルズルと落とし結果7位に。首位争いをしている、まさにその時に雨が降り出した訳ですが、あの状況ならドライバーの心理としてタイヤ交換の選択肢は無いでしょう。その点メルセデスは上手くやりましたね。タイヤ交換を拒むハミルトンでしたが、先にタイヤ交換をしていたボッタスのパフォーマンスを引き合いにハミルトンの説得に成功。結果、ハミルトンの勝利に結びついた訳です。今回の勝利はメルセデスのチーム力によるものといえるでしょう。ノリスにとっては非常に残念な結果となってしまいましたが、今回の走りでドライバーとしての株を上げたのは間違いありません。初勝利の時まで精進を重ねて欲しいと思います。

2021 ROUND 14 ITALIAN GP

2021年09月19日 06時31分37秒 | Weblog
1位 D.リチャルド マクラーレン・メルセデス
2位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
3位 V.ボッタス メルセデスAMG
4位 C.ルクレール フェラーリ
5位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
6位 C.サインツ フェラーリ
7位 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス
8位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
9位 G.ラッセル ウイリアムズ・メルセデス
10位 E.オコン アルピーヌ・ルノー

 イタリアGPです。トリプルヘッダーの3戦目。スタッフ達の疲労蓄積度はいかばかりなものでしょうか(汗)。スターティンググリッドはポールがフェルスタッペン。以下、リチャルド、ノリス、ハミルトン、ルクレール、サインツ、ジョビナッツィと続きます。このところ好調のフェルスタッペンが順当にポールを獲得。そして、注目は2番グリッドと3番グリッドを獲得したマクラーレンの2台。強者ハミルトンを退けての上位グリッド獲得です。5番グリッドと6番グリッドはホームグランプリとなるフェラーリの2台。ティフォシ達の前でいいろことをみせられるでしょうか?7番グリッドはジョビナッツィ。前回のオランダに続きシングルグリッド獲得。兄貴分のフェラーリに次ぐ位置に着けております。母国グランプリということもあり、期待がかかるところです。スタートは2番グリッドのリチャルドが好スタート、ターン1手前でフェルスタッペンの前に抜け出しボールショット。4番グリッドのハミルトンは、ターン2でアウト側からノリスをオーバーテイク、3番手に浮上です。その勢いでターン4、ハミルトンはアウト側からフェルスタッペンに並びかけます。しかし、フェルスタッペンも譲らず、ハミルトンはコースアウト。ターン5をショートカットする形でコースに復帰します。その隙にノリスが前に出てハミルトンは再び4番手に後退です。その後方、ジョビナッツィがターン4をオーバースピードで侵入したのか、ターン5でコースアウトします。加速が鈍ったジョビナッツィにサインツが追突。コース外に押し出されてガードレールに激突。フロントウイングを失い、ピットインを余儀なくされます。更に、コース復帰が危険だとして5秒加算のペナルティを課されることに。母国GPで好グリッドと期待されていたジョビナッツィですが、散々な結果となってしまいました。24周目、フェルスタッペンがピットイン。ところが、タイヤ交換の作業に手間取って11.1秒もの時間を要してしまいます。これは痛いですね。同じく24周目、ターン3を立ち上がったハミルトンはその後のストレートでノリスに並びかけます。そして、ターン4の入り口、アウト側から被せてオーバーテイク。最高速が速いマクラーレン、手こずったハミルトンはようやくノリスを仕留めました。26周目、ハミルトンがピットイン。こちらもやや手間取り4.2秒の静止時間を要しております。そして、運命のピットアウト。ハミルトンがコースに復帰するタイミングで、争っているノリスとフェルスタッペンの2台が近付いてきます。そこに、2台の間に割って入ってきたハミルトン。突然のライバルの乱入に激昂したのかフェルスタッペン、ターン1でハミルトンのアウト側に並びかけます。そして、切り返しのターン2。フェルスタッペンは内側の縁石に乗り上げ、その反動で挙動を乱したままアウト側のハミルトンのマシン方向に移動します。タイヤ同士が接触した2台のマシン。フェルスタッペンのマシンはハミルトンのマシンに乗り上げ、そのままコースアウト。2台ともその場でリタイアです。タイトルを争う2台がいなくなり、レースの方は混沌とした展開となってきました。結果、スタートで抜け出たリチャルドが逃げ切りトップチェッカー、2018年、モナコGP以来、3年振りの勝利となりました。2位はノリス。マクラーレン、ワンツーフィニッシュです。マクラーレンのワンツーは11年振り。直線番長だった今回のマクラーレン。ハミルトンがノリスを抜きあぐんでいたことからも、それは明らかですね。強敵が自滅したというラッキーもありましたが、今回のマクラーレンの勝利は、直線番長だったことが最大の要因だったといっていいでしょう。3位はペレス。と言いたいところですが、32周目、ターン4でルクレールをオーバーテイクする際、立ち上がりのターン5をショートカットした為、5秒加算のペナルティ。よって、5位に降格です。3位はボッタス。最後尾から着々と順位を上げ3位ポディウム。ペレスの攻略はならなかったものの、ペレスのペナルティにより3位に繰り上がりました。4位はルクレール。ハミルトンとフェルスタッペンのクラッシュ後のリスタート後、ペースが上がらず、立て続けに順位を落とすことに。残念ながらティフォシ達の前でポディウムに上がることはできませんでした。さて、物議を醸したハミルトンとフェルスタッペンの接触事故。フェルスタッペンのマシンがハミルトンのマシンに乗り上げるという激しいアクシデントです。ハミルトンが自分の無事を確認せずに立ち去ったフェルスタッペンに対して苦言を呈していました。この苦言は正論でありフェルスタッペンにもライバルに対する配慮に欠けていたことは否定できないでしょう。しかし、あの状況では難しいのも事実。ピットアウトしてきたライバルが突然目の前に立ち憚ったのですから、抜きに行くのは当然。オーバーテイクも、悪質な方法ではなく、縁石に弾かれた際の予想外の挙動によりマシンに乗り上げた訳で、通常のレーシングアクシデントの範囲内です。直後のドライバーの心理としては、相当感情が昂ぶっている状態なので、リタイアしたことに対して失望して立ち去ったというのが正直なところじゃないでしょうか。今回のアクシデントで、ハミルトンはHALO(ドライバーの頭部を保護するガード)によって守られたといっていいでしょう。HALOが導入されたのは2018年。2014年、日本GPで起きたジュール・ビアンキの死亡事故も、HALOが導入されていれば防げたと思うと残念でなりません。

2021 ROUND 13 DUTCH GP

2021年09月12日 02時56分40秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
2位 L.ハミルトン メルセデスAMG
3位 V.ボッタス メルセデスAMG
4位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
5位 C.ルクレール フェラーリ
6位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
7位 C.サインツ フェラーリ
8位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
9位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
10位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス

 オランダGPです。1985年に行われて以来何と35年振りの復活です。復活の理由はもちろんオランダ人、フェルスタッペンの活躍によるところが大きいでしょう。舞台となるのはザントフォールトサーキット。レイアウトは、以前開催していた時とはかなり変更されていますが、メインストレートと前半部分は当初のレイアウトを踏襲しております。当時のザントフォールトを知る人にとっては、懐かしさと新鮮さが入り混じった何とも言い知れぬ感覚を覚えることでしょう。ここの立地は海に近いこともあり、砂の影響を少なからず受けていました。過去のレースではエンジンに砂が入らない様に、スタート前にはエンジンにカバーをかけられたるという対策が採られていたことも。そして、最大のキモはヘルマン・ティルケの手が入っていないということでしょう。近年新設・改修されたサーキットはティルケの設計によるものが殆どなので、何となく似たり寄ったりの雰囲気を醸し出していました。しかしここ、ザントフォールトは違います。大きく改修されたとはいえ、やはりクラシックサーキットのオーラが出ている様に思えてなりません。ちなみに、ザントフォールトのコース図ですが、見る角度によってはとぐろを巻いた蛇が状態を起こして威嚇している様にも見えなくもありませんが、自分だけでしょうか?これ、実はロールシャッハテストですか?(笑)さて、スターティンググリッドですが、ポールはフェルスタッペン、以下ハミルトン、ボッタス、ガスリー、ルクレール、サインツ、ジョビナッツィと続きます。ポールを獲得したフェルスタッペン、母国GPでの優勝への最初の布石は、まずは打ち終わったというところでしょうか。7番グリッドはアルファロメオのジョビナッツィ。いつもは後方を走っていることが多いのですが、何とQ3へ進出、シングルグリッド獲得です。スタートはフェルスタッペンが上手くダッシュを決めます。ハミルトンの前に出て被せる様にターン1へ侵入、ホールショットです。後続に大きな混乱は無く、首位のフェルスタッペンは差を広げにかかります。21周目、ハミルトンがタイヤ交換の為にピットイン。続いて22周目にはフェルスタッペンがピットイン、ハミルトンに首位を明け渡すことなくコースに復帰します。30周目、フェルスタッペンがステイアウトして首位を走るボッタスに追いつきます。最終コーナーを立ち上がり、メインストレートでDRSを使用してズバッとオーバーテイク、首位に返り咲きです。さて、今回のサーキットの改修にあたっての一番の目玉はバンク角のついたコーナーでしょう。オンボード映像を観ていると、まるでインディーカーのオーバルサーキットであるかの様な錯覚をしてしまいますヨ。エスケープゾーンが狭いというところも共通していますね(汗)。唯一の懸念材料だったタイヤの耐久性についても問題無かった為、今回無事開催に漕ぎ着けたという訳ですが。”VALTTERI,IT’S JAMES.PLEASE ABORT THE FASTESTーLAP ATTEMPT BEFORE THE END OF THE LAP.”67周目、ボッタスがピットインしてソフトタイヤに履き替えます。そして、チームの制止を振り切って何とファステストを叩き出してしまいます。今シーズン限りでメルセデスからの放出が決定しているボッタスですが、チームへのささやかな抵抗でしょうか。そして71周目、ラスト2周の時点でハミルトンがピットインして同じくソフトタイヤに交換。この時点で、首位フェルスタッペンとの差は3秒以上あり、追いつくのは無理とみてファステストの”EXTRA POINT”1ポイントを狙ったのでしょう。かくして、意地の走りでボッタスのタイムを上回るタイムを更新、ファステストを獲り返しました。レースの方は、メルセデスの内部抗争のおかげでフェルスタッペンが余裕のトップチェッカー、選手権首位に返り咲きです。2位はハミルトン。自分が勝てない時でも2位に入り、しかもファステストの1ポイントまでも追加。決して相手に楽をさせない、この執拗な責めにライバル達が苦しめられてきました。若いフェルスタッペンは、この責めに耐え抜くことができるのでしょうか?さて、35年振りに行われたオランダGP。フェルスタッペンが念願の母国優勝を遂げたことで、スタンドの満員の観客がオレンジ色のスモークを焚いて大盛り上がり、大成功といえるのではないでしょうか。それにしても、この立錐の余地も無いぐらいの満員の観客、スゴイですね。日本ではコロナ対策を充分に採らなかったフェスが、満員の観客を動員してライブを行った為に、各方面から猛抗議を受けました。国によって感染状況が違うので、しょうがないとは思うのですが。ワクチンの接種率が高い欧米は、既にコロナウイルスと共に生きるという方向に舵を切っています。それ故の満席のスタンドなのでしょう。日本での感染状況をみると、まだ日本GP開催に漕ぎ着ける程ではありませんが、いつか開催できる日がくることを願っています。

2021 ROUND 12 BELGIAN GP

2021年09月05日 05時17分35秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
2位 G.ラッセル ウイリアムズ・メルセデス
3位 L.ハミルトン メルセデスAMG
4位 D.リチャルド マクラーレン・ルノー
5位 S.ベッテル アストンマーチン・メルセデス
6位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
7位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
8位 C.ルクレール フェラーリ
9位 N.ラティフィ ウイリアムズ・メルセデス
10位 C.サインツ フェラーリ

 ベルギーGPです。スターティンググリッドはポールがフェルスタッペン、以下ラッセル、ハミルトン、リチャルド、ベッテル、ガスリー、オコン、ルクレール、ラティフィ、サインツと続きます………。何だってー?何とラッセルが2番グリッド、フロントロウですよ!雨の予選、タイヤを温存して一発のアタックに賭けたラッセルの作戦勝ちでした。ラッセルは暫定ポールを獲得したものの、その後のフェルスタッペンの渾身のアタックにより2番グリッドに陥落。とはいえ、サーキットにいる全員を驚かせたことは間違いありません。決勝レースですが、雨足が強まりフルウェット。レコノサンスラップ、ターン6のイン側で挙動を乱したペレスは外側に向かって一直線。バリアに突っ込みサスペンションにダメージを負います。決勝レースはセーフティーカー先導での走行が始まりましたが強い雨の為に、視界が悪く「ドライブできない」とのドライバーの訴えに赤旗中断。全車ピットレーンに整列します。レッドブルは先程クラッシュしたペレスのマシンの修復を始め、レースの復帰を試みます。そして、遂には作業を完了して決勝レーススタートへの手はずを整えました。そして、実に3時間のディレイを挟んでピットシグナルのグリーン点灯によりレーススタート。セーフティーカー先導で走行を続けますが、コンディションが回復しない為、3周目で再び赤旗が提示されます。全車がピットに戻って天候の回復を待機することになるのですが、時間が遅いということもあり、18時44分にレースがそのまま終了となることが決定。セーフティーカー先導での走行はしたものの、実際にレースが行われた訳ではありません。ですが、スタートは切られたということで、ほぼ予選グリッドのままリザルトが確定しました。規定周回数の半分に満たなかったということで、獲得ポイントは半分となります。そして、フェルスタッペンが優勝。選手権首位を行くハミルトンとの差を僅かですが詰めることが出来ました。そして、2位はラッセル!ウイリアムズでキャリア初ポディウムです!初ポディウムとはいてレース内容がアレなので微妙なところですが、本人はいたって喜んでいるので良かったのではないでしょうか。実際ポディウムでも終始上機嫌でしたからね。後方集団を走っているマシンでフロントロウを獲得したのですから、実際のレースが行われなかったとはいえ、このリザルトはその価値に値するものでしょう。3位はハミルトン。フェルスタッペンが優勝した時でも、必ず入賞しているという抜け目の無いハミルトン。今回の入賞は特殊な状況下での結果ですが、それでも、決してライバルに楽をさせないという意思を感じさせる気がして、やはりハミルトン恐るべし、と思ってしまいますね。過去に、赤旗中断となったレースで印象的なのは1984年のモナコGPでしょうか。アイルトン・セナが首位を独走していたプロストを猛追。その年のチャンピオンであるニキ・ラウダをオーバーテイクするなど凄まじい追い上げを見せていました。しかし、大雨により残り31周の時点でレースが赤旗中断。このレースは、セナの幻の初優勝とも呼ばれています。さて、今回雨で赤旗中断。まともにレースが行われないままレースが成立してしまったという前代未聞の展開となりました。時に現実は、人間の手ではどうにもならない事態を引き起こすもの。その時、どう対応するのかに人間の真価が問われるのではないでしょうか。今回のレースの運営に賛否両論はあるでしょうが、主催者側は何とかレースをやろうとあがいているのを感じ取れたので、これが最善の対応だったのではないかと思います。

2021 ROUND 11 HUNGARIAN GP

2021年08月08日 09時38分50秒 | Weblog
1位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
2位 L.ハミルトン メルセデスAMG
3位 C.サインツ フェラーリ
4位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
5位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
6位 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ
7位 N.ラティフィ ウイリアムズ・メルセデス
8位 G.ラッセル ウイリアムズ・メルセデス
9位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
10位 K.ライコネン アルファロメオ・フェラーリ

 ハンガリーGPです。スターティンググリッドはポールがハミルトン。以下、ボッタス、フェルスタッペン、ペレス、ガスリー、ノリス、ルクレール、オコン、アロンソ、ベッテルと続きます。フロントロウをメルセデス勢が独占、セカンドロウにレッドブル勢が続き、それ以降は各チームが入り乱れ混沌とした状況となっております。スタートですが路面は直前に降った雨の影響でウェットという状況。赤のシグナルが消えると各車、水煙を上げながら動き出します。ハミルトンはダッシュを上手く決めてホールショット。一方2番グリッドのボッタスは出遅れ後方に埋もれていきます。ターン1手前でブレーキをロックさせ、直前にいたノリスに追突。追突されたノリスはアウト側に弾き出されてフェルスタッペンをコース外に押し出します。更に、ノリスを弾き飛ばした後、ボッタスはアウト側に直進し、今度はペレスをコース外に押し出します。何とボッタス一人でレッドブルの2台を押し出したことになってしまいました。まさに、レッドブルからしたら「何してくれてんの?」ってな感じでしょうね(汗)。気が付くと止まったマシンの上で頭を抱え、うなだれているルクレールの姿が。後方ではストロールが別の多重クラッシュを引き起こしていました。ターン1手前、イン側のストロールがブレーキをロックさせて縁石と芝生を乗り越えつつコースに戻ります。そして、そのままルクレールのマシンのサイドポンツーンに激突。サイドポンツーンを破壊されたルクレールのマシンは、右リアとストロールの左フロントが絡み合ったままアウト側にいたリチャルドを押し出します。ストロールはそのまま通過し、ルクレールはその場でリタイア。リチャルドはスピンしたものの、走り続けます。これらのオープニングラップのアクシデントにより赤旗中断。4周目にレース再開となります。そして、再スタート時には首位のハミルトンのマシン1台みがグリッドに着くという奇妙な光景に。これは、ハミルトン以外がミディアムタイヤ(晴れ用のタイヤ)に交換する為にピットスタートを選択したことによる珍事でした。晴れ間が出てきたのでミディアムで行けるだろうという読みなのでしょう。何故、ハミルトンがこの晴れ間を見てタイヤ交換をしなかったのかは疑問が残るのですが。さて、果たしてこの選択が、今後のレース展開を大きく左右することになります。そして、ハミルトン1台でのスタート。他のマシンはピットレーンからのスタートとなります。面白いのは、ランキングが下のチームがピットの出口に近い位置にピットの場所が割り当てられるので、ウイリアムズのラッセルやラティフィが上位を走っているという状況に。5周目、ハミルトンがピットインしてミディアムにタイヤ交換、一気に最後尾まで後退します。38周目、気が付くとオコンとベッテルによる2位争いが激しくなっています。ベッテルがオコンのことを後ろから激しく攻め立てます。49周目、オコンが周回遅れのライコネンのインに潜り込んだ際にベッテルがインを窺いますが、ギリギリでオーバーテイクならず。63周目、4番手のアロンソがハミルトンを従えて走ります。ハミルトンはアウト側から並びかけたりしてアロンソにプレッシャーをかけますが、ブロック巧者のアロンソ、そう簡単に前には行かせません。かつて、あのミハエル・シューマッハを抑え込んだことのある強者ですから、ハミルトンもかなり手を焼いています。65周目、アロンソがターン1でブレーキをロックさせます。これを見逃さなかったハミルトン、立ち上がりで一気に前に出て4番手に浮上です。66周目、メインストレートでサインツに追いついたハミルトンはDRSを使い横に並びます。幅寄せしてブロックするサインツをものともせずターン1で前に出てオーバーテイク、3番手に浮上です。そして、レースの方はベッテルの猛攻を抑え切ったオコンが自信のキャリア初優勝。またしても新しいウィナーが誕生しました。2位はベッテル。ペースはオコンよりも上だったものの攻め切ることが出来ませんでした。しかし悲しいかな、燃料規定違反(フィニッシュ後の車検で燃料のサンプルを1リットル採取することが出来なかった)で失格となってしまい2位フィニッシュのリザルトは抹消という結果に。2位(リザルト上の順位)はハミルトン。2回目のタイヤ交換後、猛烈な追い上げをみせたものの、アロンソのブロックに遭い足止めを食らってしまいました。フィニッシュ時のオコンとのタイム差は約3秒。オコンも語っていた様にアロンソの抑え込みが無ければオコンの優勝は厳しかったかも知れません。チームプレイに徹したアロンソ、グッジョブです。雨絡みのレースらしい荒れた展開となった今回のハンガリーGP。意外な勝者が誕生するのもこういうレースの醍醐味ですね。途中で雨が降ってきて荒れた展開となった、1999年ヨーロッパGPでのジョニー・ハーバートの勝利はその最たるものといえるでしょう。さて、この後4週間のサマーブレイクに突入します。ハミルトンに逆転されたフェルスタッペン、追いすがってくるであろうフェルスタッペンに不安な気持ちを抱くハミルトンと両者モヤモヤした気持ちで過ごすことになるのでしょう。ハミルトン、及びメルセデスが選手権をリードされるという近年稀にみる展開故、各チーム共対策に追われることになると思います。あ、モチロン自己最高位を記録した角田裕毅は、晴れ晴れとした気持ちで過ごせると思いますが(多分)。最後になりますが、現在日本でオリンピックが開催されています。コロナ感染拡大を受けて無観客で行われています。かたや、ヨーロッパで行われているF1では、スタンドが満席になっているという状況。感染状況が国や地域によって違うので仕方の無いことなのですが、無観客での開催となってしまったのは残念という他ありません。皮肉なことに、昨年の同時期と比べると感染者数が爆発的に増えています。これなら、昨年予定通りに開催していた方が良かったんじゃないか?、と言えなくもないですが、昨年の時点で現在の爆発的な感染を予想するのは無理でしょうから、1年延期で開催というのが妥当な着地点だったのでしょう。まだ、パラリンピックの開催が控えていますが、オリンピックに関しては日本のメダルラッシュもあって盛り上がったのでひとまず成功と言えるんじゃないでしょうか。

2021 ROUND 10 BRITISH GP

2021年07月24日 06時40分47秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 C.ルクレール フェラーリ
3位 V.ボッタス メルセデスAMG
4位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
5位 D.リチャルド マクラーレン・メルセデス
6位 C.サインツ フェラーリ
7位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
8位 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス
9位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
10位 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ

 イギリスGPです。スターティンググリッドですが、今回はF1初の試み。予選形式のスプリントレースでの結果でグリッドの決定がなされております。スプリントというだけあって周回数は少なく、ピットストップの戦略を考える必要のない、純粋に速さだけを競う形式のレースとなっております。ポールはフェルスタッペン。以下、ハミルトン、ボッタス、ルクレール、ノリス、リチャルド、アロンソ、ベッテル、オコン、サインツと続きます。基本、レッドブル、メルセデス、フェラーリ、マクラーレン、アルピーヌと続き、現在の勢力図をほぼ踏襲する形となっております。スタートはサイドバイサイドでフェルスタッペンとハミルトンがターン1に侵入、アウト側にいたフェルスタッペンは軽く押し出されて土埃を上げるも立ち上がりでハミルトンの前に出ます。ターン3からターン8にかけて時々横に並ぶなどして様子を窺うハミルトン。ターン8の立ち上がりのストレートでフェルスタッペンのインに潜り込もうとするハミルトン。しかし、フェルスタッペンのブロックに遭いますが、フェルスタッペンは直ぐにアウト側に進路を変更した為イン側がガラ空きに。ここぞとばかりに鼻先を突っ込もうとしたハミルトンですが、フェルスタッペンがアウト側から被せてきた格好となり接触。フェルスタッペンがアウト側のグラベルマットに弾き出され、タイヤバリアに一直線、クラッシュです。”JUST TURNED IN ON ME.”(ハミルトン)フェルスタッペン、オープニングラップでリタイア。タイトルを争う上でこれは痛いですね。尚、このクラッシュに関してはハミルトンが悪質な行為でクラッシュを惹起させた極悪人であるかの様な言い方がされていますが、これはどうみても通常のレーシングアクシデントだと思います。この時のハミルトンには悪質な幅寄せを想起させる様な動きはみられません。実際、それまではサイドバイサイドになりつつもフェアなバトルを展開していたわけですからね。このアクシデントにより赤旗中断。4周目にレース再開となります。スターティンググリッドは赤旗中断時点での順位が基になっております。スタートはルクレールがホールショット。以下、ハミルトン、ノリス、ボッタス、リチャルド、アロンソ、ベッテル、サインツと続きます。ターン7でベッテルがスピン、最後尾に転落します。アロンソとサイドバイサイドでの立ち上がりのタイミング、無理にペースを維持して立ち上がろうとした結果、オーバーステアが発生したのかも知れませんね。28周目、ハミルトンがピットイン、タイヤ交換を済ませると同時に、オープニングラップで受けたフェルスタッペンとの接触のペナルティ、10秒を同時に消化して4番手でコースに復帰します。31周目、ターン8の立ち上がりのストレートでノリスのインに侵入したハミルトンはターン9でオーバーテイク、3番手に浮上です。40周目、チームメイトのハミルトンに追いつかれたボッタスはターン15で前に行かせます。これでハミルトン、2番手に浮上です。48周目、先頭をひた走るルクレールが視界に入ってきました。盛り上がるスタンドの観客。ルクレールはこのままハミルトンの盛り立て役になってしまうのでしょうか。50周目、左の直角コーナーのターン6をルクレールよりも大きなライン取りでクリアするハミルトン。ここで、一気に差が詰まってきました。右に大きく回り込むターン7からターン8をルクレールの後ろに着いて続いて行きます。そして、ターン9。やや微妙なタイミングでルクレールの並びかけるハミルトン。ルクレールはプレッシャーからか、バランスを失い縁石の外側のエスケープソーンにはみ出します。ハミルトンはその隙に首位に躍り出ました。直ぐにコースに復帰したルクレールはハミルトンの背後に張り付きますが首位を奪い返すには至らず。その後、ハミルトンはルクレールとの差を広げトップチェッカー。無得点だったフェルスタッペンとの差を一気に詰めました。2位はルクレール。フィニッシュ直後にチーム無線でNGワード連発しています。久々の勝利の目前でハミルトンに逆転されたのが余程悔しかったのでしょう。まあ、今回のペースを維持できれば今シーズンの優勝は期待できるんじゃないでしょうか。さて、物議を醸したオープニングラップでのハミルトンンとフェルスタッペンの接触ですが、残念なことにハミルトンに対して人種差別的な中傷がなされているとのことです。話は戻りますが、昨シーズンのトスカーナGPでハミルトンがハミルトンが人種差別に反対する旨のTシャツを着て物議を醸したことがありました。これは、黒人女性が警官に誤認で射殺された事件に抗議したものです。日本人からすると「何こんな所でムキになっちゃってんの?」という感覚ですが、ハミルトンがこれまで受けてきた人種差別的行為がこの行動に現れたといえるでしょう。幼少期はサーキットから離れると「黒人」であるという理由だけで殴られたりいじめられたりしたそうです。差別意識の特に強いアメリカ南部ではなく、寛容であると思われる「紳士」の国のイギリスですらそうなのですから、人種差別はいかに根深い問題であるかということが窺い知れます。このことを鑑みるにハミルトンは深く傷付いているに違いありません。救いなのはF1全体が一致団結してこの人種差別的な中傷に対して抗議をしているということです。一部のファンが自分の思い通りにならない結果に苛立ち感情的な抗議をしたというのが正直なところでしょう。モータースポーツの世界に”RACE”(競争)ではなく”RACE”(人種)の問題を持ち込むことはすべきではないと思います。

2021 ROUND 9 AUSTRIAN GP

2021年07月11日 03時30分38秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
2位 V.ボッタス メルセデスAMG
3位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
4位 L.ハミルトン メルセデスAMG
5位 C.サインツ フェラーリ
6位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
7位 D.リチャルド マクラーレン・メルセデス
8位 C.ルクレール フェラーリ
9位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
10位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー

 オーストリアGPです。先週のシュタイアーマルクGPに続き、同じサーキットで2周連続開催。各チーム共セッティングが煮詰まっているのではないでしょうか。スターティンググリッドはポールがフェルスタッペン。以下ノリス、ペレス、ハミルトン、ボッタス、ガスリー、角田裕毅と続きます。何とノリスがメルセデスを押しのけてフロントロウですよ!そして、メルセデスの2台の後にはアルファタウリの2台が。7番グリッドは角田裕毅、自己ベストグリッドです。8番グリッドには何とラッセルが!非力なウイリアムズのマシンでQ3まで進出するとは驚異的です。これ程の実力を見せつけられたらボッタスとの交替要望論が出るのも無理からぬことですね。さて、スタートはフェルスタッペンがホールショット。以下、大きな混乱も無く、後続が続いていきます。ターン3でオコンがアルファロメオとハースに挟撃されて接触。右フロントサスペンションにダメージを受け走行不能の状態に。コースサイドにマシンを止めてリタイアです。このアクシデントによりセーフティーカーが導入されることに。4周目にレース再開。ターン1に向かってノリスとペレスがサイドバイサイドで侵入します。アウト側にいたペレスはエスケープゾーンに追いやられるもすぐにコースに復帰し、ターン3に向かって再びノリスとサイドバイサイドになって進んでいきいます。ここではノリスが先行します。続いてターン4でアウト側からオーバーテイクを試みたペレスですが、ノリスにコース外に再び追いやられることに。今度はエスケープソーンがグラベルなっていることもあり、ペレスは土埃を上げて順位を落とすことに。7番手を走行するガスリーと8番手の角田裕毅の間に丁度ギャップができており、グッドタイミングでスポッと収まる様にコースに復帰しました。20周目、ターン3でノリスに迫るハミルトン。ノリスはイン側に寄ってブロックしてポジションキープです。続いてターン4の手前でノリスのインにスッと入るハミルトン。2番手にジャンプアップです。41周目、ターン4の手前でペレスのアウト側に並びかけるルクレール。”WHAT A ******!”オーバーテイクを試みるもペレスに押し出されコースアウト。マシンの半分程をグラベルの上に乗せてしまい、抜くには至りませんでした。47周目、ルクレールがペレスに再び挑みます。ターン4~ターン5の立ち上がりでペレスに並びかけ、ターン6にアウト側から侵入しますが、再びアウト側に押し出されて土埃を上げることに。”COME ON!THIS GUY’S A ****** ******!”ルクレールのアタックは2回とも失敗に終わりました。一方、ブロックしたペレスですがポジションキープしたもののその代償は大きく、5秒ペナルティ×2回分を受けることに。48周目、ターン1でハミルトンが縁石を乗り越えてエスケープソーンにはみ出します。この時マシンにダメージを負ったハミルトンは、この後じわじわと後退していくことになります。52周目、ペースの上がらないハミルトンをボッタスがターン4でオーバーテイク、2番手にジャンプアップです。53周目、ターン4でイン側に寄ってブロックするハミルトン。ノリスはそのアウト側から立ち上がります。そしてターン6でイン側にズバッと入ってオーバーテイク、3番手にジャンプアップです。ペースの上がらないハミルトン、続け様にポジションを落としました。68周目、ターン4手前でイン側に寄ってブロックするラッセル。そのアウト側から前に出てアロンソがオーバーテイク。10番手にジャンプアップです。入賞圏内を走っていたラッセル。昨シーズンのサヒールGPでハミルトンの代役でメルセデスから出走した時に優勝争いをする程の活躍をしましたが、実はウイリアムズではまだ入賞経験がありません。初入賞目前でしたがラスト3周というタイミングで惜しくもその目標が潰えることに。その様子をモニター観ていたスタッフも大きく落胆していました。”GREAT JOB MAX,GREAT JOB!”そして、レースの方はフェルスタッペンがブッチギリのトップチェッカー、3週連続のトリプルヘッダーを見事全勝で飾りました。今シーズンとしても5勝目、チャンピオンへ一歩前進です。スタンドにはオレンジ色のシャツを着た大勢のファンが詰めかけ、オレンジ色のスモークがたかれる等、フェルスタッペンの活躍に「オレンジ軍団」は大盛り上がりです。2位はボッタス、今シーズン初めてハミルトンの前でフィニッシュしました。3位はノリス。メルセデス勢と伍するペースでコンスタントに走行するなど充分な速さを見せつけました。今シーズン最も成長している若手の一人といえますね。フェルスタッペンと共に今後のF1を引っ張っていく存在となることは間違いないでしょう。さて、レッドブルの独走を許しているメルセデス。今シーズンのマシンの開発は凍結して、レギュレーションの大きく変わる来シーズンのマシンの開発に注力しているとのことですが、このままだと「まだ本気を出していないだけ」と言ってられない状況になるやも知れませんよ?

2021 ROUND 8 STYRIAN GP

2021年07月04日 07時13分00秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
2位 L.ハミルトン メルセデスAMG
3位 V.ボッタス メルセデスAMG
4位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
5位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
6位 C.サインツ フェラーリ
7位 C.ルクレール フェラーリ
8位 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス
9位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
10位 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ

 シュタイアーマルクGPです。ポールはフェルスタッペン、以下ハミルトン、ノリス、ペレス、ボッタス、ガスリー、ルクレール、アロンソと続きます。レッドブルとメルセデスが上位グリッドを奪い合う中、マクラーレンのノリスが割り込んできた格好ですね。スタートはフェルスタッペンがハミルトンを抑えてホールショット。その後ろではターン1でルクレールがガスリーに弾き出されてコースアウト。その後のターン3に向かうストレートで再び接触。ガスリーはリアタイヤがパンクし後退していきます。そして、後方集団に飲み込まれてジョビナッツィと接触。コースアウトしてラティフィとも軽く接触してリタイアすることになります。一方のルクレールもフロントウイングを壊し、ピットインを余儀なくされました。10周目、ターン1でペレスがノリスのインに入ってオーバーテイク。その後のストレートでノリスが追いすがりますが届かず。ペレス、3番手にジャンプアップです。11周目、同時にピットアウトしてきたノリスとボッタス。丘陵地帯らしい緩い曲線が続くストレートを登り切ったターン3でボッタスはノリスをオーバーテイク、ポジションを奪い返します。25周目、ハミルトンが下りでブレーキングが難しいターン4の立ち上がりで大きく膨らみます。縁石の外側にはみ出しテールスライドして土埃を上げ、挙動を乱します。タイヤが苦しいのかハミルトン、らしくないミスでしたね。42周目、ターン3でルクレールはライコネンのインに飛び込みますが、タイミングが微妙だったのか、立ち上がりが苦しくなりライコネンがアウト側から抜き返します。続くターン4、手前でライコネンの前に出たルクレールが難無くオーバーテイク、13番手にジャンプアップです。50周目、ターン4でルクレールがベッテルをターン4でオーバーテイク、入賞圏内の10位にまでジャンプアップしてきました。アゼルバイジャンで”SUPER SEB”だった時とは違い、かつてのチームメイトだったルクレールの先行をアッサリ許しています。ベッテルはブレーキングで抵抗を試みたのか、白煙を上げていました。56周目、ターン4の手前でアロンソに並びかけるルクレール。抵抗するアロンソをアウト側からオーバーテイク、8番手にジャンプアップです。60周目、ターン3でイン側からストロールをオーバーテイク、7番手にジャンプアップです。ストロールに抵抗する機会を全く与えませんでした。”THAT WAS ABSOLUTELY CLINICAL MAX.”そして、レースの方はフェルスタッペンがブッチギリでトップチェッカー、今シーズン4勝目でハミルトンとのリードを更に広げております。フィニッシュ直後にフェンスに詰め寄るクルーの前でバーンアウト(ホイールスピンをさせること)を見せるなど余裕のトップチェッカーでした。”NOT THE RESULT WE WANTED,BUT STILL GOT GOOD POINTS.”2位はハミルトン。終盤勝ち目が無いと明らかになった時点でピットインしてタイヤ交換。ファイナルラップにファステストラップを叩き出し1ポイント追加しています。この1ポイントがタイトル争いが佳境に入った時に効いてくるかも知れません。この様な、相手に対して可能な限りプレッシャーを与えてくるハミルトンの姿勢はやはり怖いですね。3位はボッタス。終盤ペレスに迫られるも何とか逃げ切りました。チームのミスによるリタイア等、本人の責任でない原因による失点が目立ちますが、現在ランキング4位。ペレスにも先行されている等、ボッタスの働きにチームが物足りなさを感じているのは間違い無いでしょう。ラッセルとの交替待望論が出る中、ボッタスの将来の雲行きが怪しくなっているのは本人が一番わかっている筈。ここが踏ん張りどころですね。”******! ******!”7位はルクレール。スタート時のガスリーとの接触が原因で最後尾まで下がりましたが、猛追を開始。一時は「ルクレール祭り」ともいえる追い上げをみせましたが、スターティンググリッドと同じ7位までの追い上げにとどまることに。結果としては物足りませんが、本人としてはオーバーテイクを繰り返して満足しているということなので、まあ良かったんじゃないでしょうか。10位は角田裕毅。今シーズン3回目の入賞です。何だかんだと注目を集めている角田裕毅。着々と実力をつけている様に思います。チーム無線での失言が悪目立ちしていますが、そういうことは”RADIO KING”のアロンソとライコネンにお任せして(汗)、角田裕毅には是非とも”SPEED KING”への道を目指して欲しいと思います。

2021 ROUND 7 FRENCH GP

2021年06月27日 09時03分51秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
2位 L.ハミルトン メルセデスAMG
3位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
4位 V.ボッタス メルセデスAMG
5位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
6位 D.リチャルド マクラーレン・メルセデス
7位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
8位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
9位 S.ベッテル アストンマーチン・メルセデス
10位 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス

 フランスGPです。昨シーズンは新型コロナの影響で中止になっており、2年振りの開催となります。スターティンググリッドはポールがフェルスタッペン。以下ハミルトン、ボッタス、ペレス、サインツ、ガスリー、ルクレール、ノリス、アロンソ、リチャルド、オコンと続きます。レッドブル、メルセデス勢の後にフェラーリ、マクラーレン、アルピーヌが続く格好となっております。スタートはフェルスタッペンがイン側をブロックしてターン1に突入、ホールショット、と思いきや切り返しのターン2でオーバーラン、ハミルトンの先行を許します。11周目、シケイン状のターン8でリチャルドはアロンソのインにスッと入ってオーバーテイク、8番手にジャンプアップです。続いて中速コーナーのターン10でノリスがアロンソをオーバーテイク。続け様にオーバーテイクを許してしまったアロンソ、どうやらタイヤに苦しんでいる様です。青いアロンソのアルピーヌのマシンをオレンジ色のマクラーレンのマシンが2台続け様に抜いていきました。気が付くとノリスの前を走っているリチャルド。マクラーレンに移籍してからマシンの順応に悩んできましたが、ついにコツをつかんだのでしょうか。44週目、フェルスタッペンはバックストレートでボッタスの後ろに着き、ターン8で一気に差を詰めます。プレッシャーで集中力が欠けたのか、ボッタスはターン8で膨らみターン9の立ち上がりが苦しくなりました。そこにフェルスタッペンがラインをクロスさせてボッタスに並びかけます。そして、ターン10でイン側からオーバーテイク、2番手にジャンプアップです。49周目ペレスはバックストレートでボッタスの背後に着きます。ターン8~9にかけてもたつくボッタスに対して一気に差を詰めます。そしてターン10でアウト側から一気にオーバーテイク、チームメイトのフェルスタッペンに続いて3番手にジャンプアップです。2台たて続けにオーバーテイクを許したボッタス、どうやらタイヤが苦しい様ですね。49周目、バックストレートでハミルトンの背後に着くフェルスタッペン、一気に並びかけてターン8でオーバーテイク、遂に首位に返り咲きです。”WOW! WHAT THE ******! HA HA!!!”そして、フェルスタッペンがそのまま快走を続け余裕でトップチェッカー。今シーズン3勝目、ランキングでもハミルトンとの差を広げました。シーズン序盤の予想ではハミルトンの連覇は揺るがないと思われていましたが、にわかに雲行きが怪しくなってきました。おそらく、ハミルトンは前人未到の8連覇を成し遂げ、それを花道に引退しようとしていたのかも知れませんがフェルスタッペンという思わぬ伏兵に待ったをかけれれる事態に。モナコでのチームの戦略ミスや、アゼルバイジャンでの自身のミスによる失点など、らしからぬ失態が続いております。このままだと本当に、今シーズンで活動最期のホンダに「花道」を譲ることになるかも知れませんね。

2021 ROUND 6 AZERBAIJAN GP

2021年06月13日 00時45分59秒 | Weblog
1位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
2位 S.ベッテル アストンマーチン・メルセデス
3位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
4位 C.ルクレール フェラーリ
5位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
6位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
7位 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ
8位 C.サインツ フェラーリ
9位 D.リチャルド マクラーレン・メルセデス
10位 K.ライコネン アルファロメオ・フェラーリ

 アゼルバイジャンGPです。スターティンググリッドはポールがルクレール、以下ハミルトン、フェルスタッペン、ガスリー、サインツ、ペレス、角田裕毅、アロンソと続きます。ルクレール、何と2戦連続でポールですよ!モナコに続き、市街地サーキットで圧倒的強さをみせております。今度こそ結果に繋がればよいのですが。2番グリッド、メルセデスのハミルトンの後方はレッドル、フェラーリ、アルファタウリが入り乱れる混戦模様。今シーズン、にわかに力をつけてきた各チームの勢力図を表す様な格好といえるでしょう。スタートはルクレールが無難にダッシュしてホールショット。後続も大きな混乱も無く隊列をなして続いていきます。2周目、最終コーナーを立ち上がったハミルトンは長いメインストレートでルクレールの背後に着くと余裕でズバッと前に出ます。後方では抜かれたルクレールがマシンを左右に振って、後ろからハミルトンにプレッシャーをかけますがハミルトン、余裕でポジションを守り切ります。6周目、フェルスタッペンがメインストレートでルクレールをオーバーテイク。これで、フェルスタッペン2番手、ルクレール3番手となります。8周目、ペレスがメインストレートで一気に加速してルクレールをオーバーテイク。ルクレールはイン側によってブロックを試みて抵抗するも、それが虚しくなる程にアッサリ前に出られました。ペースの上がらないルクレール、立て続けにポジションを落としております。31周目、メインストレートを走行するストロールが突如コントロールを失ってスピン、ウォールに激突します。原因は左リアタイヤのバースト。確かにストロールは左側に回転してウォールに激突に激突しています。このアクシデントによりセーフティーカーが導入されます。36周目にレースは再開。ベッテルがターン1の立ち上がりでルクレールのインに入りターン2の手前でオーバーテイク、5番手に浮上です。ベッテルはフェラーリ在籍時、ルクレールには速さでは敵わなかったのですが、何と中団グループのチームであるアストンマーチンのマシンでルクレールをオーバーテイクしましたよ。更に37周目、ベッテルはメインストレートでガスリーの背後に着きオーバーテイク。4番手に浮上です。好調なベッテル、水を得た魚の様ですね。46周目、メインストレートを走行中のフェルスタッペンが突如コントロールを失ってスピン。ウォールにマシンの正面の角度でヒットした後、横を向いたままマシンがストレートを滑走していきます。こうなってはどうしようもありません。首位を走行していただけにこれは痛いですね。ドライバーズランキイングでハミルトンとの差を広げたいところでしたが無念のリタイアです。このアクシデントによりセーフティーカーの導入。散乱したデブリを回収するため赤旗中断となります。何と残り2周となる50周目にスタンディングスタートでレースは再開。スタート直後のターン1でペレスのインに入ったハミルトンは止まり切れずに直進してコースアウト。大幅に順位を落とします。ファイナルラップ、ターン1でガスリーがルクレールをオーバーテイク、3番手に浮上です。ターン2からターン3にかけて抜かれたルクレールがガスリーにアウト側に並びかけてプレッシャーをかけ続けますが、ガスリーはポジションを守り切ります。”WELL DONE SERGIO!”そして、レースの方はペレスがポジションを守り切ってトップチェッカー。レッドブル移籍後初の優勝、キャリア2勝目です。ペレスは初優勝までの時間が長かったのですが、割と短い間隔で2勝目を挙げました。遂に「勝てる」ドライバーに成長したということでしょうか?”YEAH IT’S AMAZING!”2位はベッテル。2019年シーズン(ルクレールがフェラーリに加入してからですね)頃からうだつの上がらないシーズンを送っていましたが、前回のモナコGP辺りから調子が上向きになってきたのでしょうか。かつての輝きが戻ってきた様に思います。正直、ベッテルがアストンマーチンに移籍すると聞いて、ドライバーのキャリアの終焉を感じていました。しかし、その予想を裏切られたのは正直嬉しい誤算です。これからも、かつてのベッテルらしいレースをしてくれればと思います。”IT’S AN INCREDIBLE WEEKEND.”3位はガスリー。昨シーズン、イタリアGPで優勝して以来、久々のポディウムです。フェラーリのルクレールを堂々と攻略するなど速さも充分にありました。アルファタウリのエースドライバーとしてのステータスを確かなものにしつつありますね。7位は角田裕毅。おとなしそうな外見に反して実はキレやすい角田裕毅。無線ではNGワードを駆使した苦言を呈することが度々あり、キレやすい日本人として関係者に面白おかしくあげつらわれるということがありました。開幕戦入賞の大絶賛からは一転、NGワードの無線のやり取り等で悪目立ちすることが多くなり、ネガティブなイメージでみられていました。しかし、今回の入賞でまたも評価は一転、大絶賛ですよ!やはりレーシングドライバーは結果を残してなんぼということなんでしょうね。評価の振り幅が大きいのがアレな気がしますが、角田裕毅にはこれからも精進して欲しいと思います。やはり、日本人ドライバーが活躍しているとチェックしがいがありますし、世間のF1に対する関心も「明らかに」変わってきますからね。