F1の小部屋 NEO

F1のリザルトについてあれやこれや好き勝手にコメントしてみようと思います。レース終了後1週間以内に更新(目標)。

2020 ROUND 9 TUSCAN GP

2020年09月20日 09時47分52秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 V.ボッタス メルセデスAMG
3位 A.アルボン レッドブル・ホンダ
4位 D.リチャルド ルノー
5位 S.ペレス レーシングポイント・メルセデス
6位 L.ノリス マクラーレン・ルノー
7位 D.クビアト アルファタウリ・ホンダ
8位 C.ルクレール フェラーリ
9位 K.ライコネン アルファロメオ・フェラーリ
10位 S.ベッテル フェラーリ

 トスカーナGPです。史上初のムジェロサーキットでの開催です。このサーキットってフェラーリが所有していますので、フェラーリの地元、というよりはフェラーリのお膝元のグランプリとなりますね。。スターティンググリッドはポールがハミルトン、以下ボッタス、フェルスタッペン、アルボン、ルクレール、ストロール、ペレス、リチャルドと続きます。メルセデスがフロントロウを独占、相変わらず強いですね。そして、セカンドロウはレッドブル、その次には一人気を吐いたフェラーリのルクレール、そして「ピンク・メルセデス」のレーシングポイント勢という布陣。スタートはハミルトンが出遅れて、その隙にボッタスがダッシュ。首位に躍り出ます。一方のハミルトン、これ以上前に出す訳にはいかないとイン側に寄って懸命にブロック。何とか2番手でターン1を立ち上がっていきます。その後方では、ガスリーが左側にいたライコネンと接触。そのあおりでガスリーと右側にいたグロジャンが接触。更に、そのあおりで左前方にいたフェルスタッペンと激しく接触。ガスリーとフェルスタッペンはコースアウトしてリタイアとなります。フェルスタッペンはサンドトラップから脱出しようと試みますが、リアタイヤは空しく砂を巻き上げるだけでマシンは動きません、残念。更に、ターン3の入り口ではサインツとレーシングポイントのマシンが接触します。後方からやってきたベッテルはスピンしたサインツを避けきれずに、サインツのフロントウイング付近に接触。ベッテルは一瞬左に避けたのですが、右に方向転換。しかし運悪く、スピンしたサインツと同じ方向に動いてしまいました。この後方の混乱によりイエローフラッグが振られ、セーフティーカーの導入となります。7周目、セーフティーカーがピットに入りレースは再開。レース再開を知らせるライト消灯が遅く、首位のボッタスはトウ(TOW:引っ張るの意。転じて前車のスリップストリームを利用して加速すること)を使われることを嫌い、コントロールラインギリギリまで加速を遅らせます。これによって後続は混乱。隊列の加速が遅れていることを認識している前方のマシンと、それを認識していない後方のマシンとの間に速度差が出てしまいます。コースのど真ん中をスロー走行していたマグヌッセンを、急加速したラティフィは間一髪避けますが、同じく急加速したジョヴィナッツィはモロに追突。その衝撃で、マグヌッセンを上手く避けた筈のラティフィに激突。更に、その後方からサインツが追突します。この一連のクラッシュで破片が散乱した為、レースは赤旗中断、仕切り直しとなります。10周目にレースは再開。今度はスタンディングでのスタートとなります。再スタートはボッタスが無難にダッシュを決め集団をリード。しかし、ターン1に向けてハミルトンの伸びが良く、アウト側からボッタスを被せてオーバーテイク、首位を奪い返します。しかし、ボッタスとの差は開かず、着かず離れずの状態で周回を重ねていきます。15周目、リチャルドがホームストレートでペレスの後ろに着きます。そして、アウト側に出てズバッとオーバーテイク、5番手に浮上です。18周目、ストロールがターン1でルクレールをオーバーテイク。中団グループのチームにこうもアッサリとかわされてしまう辺り、フェラーリは相変わらず不調の様です。同じく18周目、アルボンがやや強引にブレーキをロックさせて白煙を出すペレスをオーバーテイク、これで6番手に浮上です。続いて19周目、ホームストレートでリチャルドがルクレールのスリップに着いてオーバーテイク、4番手に浮上です。次々と前のマシンをオーバーテイクしてジャンプアップしていくリチャルド。さながらリチャルド祭りを展開しているかの様です(笑)。43周目、ターン9でストロールがコースアウト。アウト側の縁石に乗ったのが原因でしょうか、突然スピンしました。スピンしながらダイヤバリアに激突。このクラッシュが原因で3度目の赤旗が振られ、レースは仕切り直しとなります。コース上に残るマシンは12台。コース上のスターティンググリッドは、かなり寂しい光景となっております。再々スタートはハミルトンがホールショット。一方2番グリッドのボッタスはリチャルドにかわされ3番手に転落です。その後ろのアルボンは、スタートで出遅れてペレスに先行されるものの、ターン4でアウト側から加速してオーバーテイク、ポジションを奪い返します。48周目、ターン1でアウト側からボッタスがリチャルドをオーバーテイク、これでポジションを取り戻して2番手です。51周目、ターン1でアルボンがリチャルドをアウト側のラインを回り込む様に加速して、やや強引にオーバーテイク。ホームストレートにいた時は、ややギャップが空いている状態でしたがDRSを使い一気に加速、見事に3番手にジャンプアップです。そして、レースの方はハミルトンがトップチェッカー、今シーズン6勝目を挙げました。続いてボッタス。これでメルセデス」のワンツーです。3番手はアルボン。自身キャリア初のポディウムとなりました。昨シーズン、ブラジルGPで2番手を走行中、ハミルトンに接触されてスピン、大きく順位を落とすことになります。この時、初ポディウムのチャンスを台無しにされた挙句、下位チームのガスリーに初ポディウムをかっさらわれるという屈辱にあいました。それ以来、なかなかポディウムのチャンスは巡ってこなかったのですが、今回見事に3位入賞。これで、アルボンも溜飲が下がったことでしょう。アルボンの今回のレースのハイライトは51周目にリチャルドをオーバーテイクした瞬間、これに尽きますね。さて、今回トスカーナGPの主役になる筈だったフェラーリですが、8位と10位に終わっております。ルクレールは予選5番手と久々に好位置に着けましたが、スタート時の順位からはポジションを落とす結果となりました。ベッテルはスタート時の接触で最後尾に下がってから挽回しての10位ですが、完走が台数が12台ですから、大きく挽回したという訳ではないんですよね。前回のイタリアGPよりはマシですが、まだ長いトンネルからは抜け出せない様です。

2020 ROUND 8 ITALIAN GP

2020年09月13日 07時21分20秒 | Weblog
1位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
2位 C.サインツ マクラーレン・ルノー
3位 L.ストロール レーシングポイント・メルセデス
4位 L.ノリス マクラーレン・ルノー
5位 V.ボッタス メルセデスAMG
6位 D.リチャルド ルノー
7位 L.ハミルトン メルセデスAMG
8位 E.オコン ルノー
9位 D.クビアト アルファタウリ・ホンダ
10位 S.ペレス レーシングポイント・メルセデス

 イタリアGPです。新型コロナの影響で今回も無観客、ティフォシ達のいない中での開催となります。ちと寂しいですが事情が事情なだけにしょうがないですね。まあ、ここ数戦のフェラーリの不調を考慮すれば、むしろ無観客で良かったのかもしれませんよ?ティフォシ達をガッカリさせずに済みますから………。さて、スターティンググリッドですが、ポールがハミルトン、以下ボッタス、サインツ、ペレス、フェルスタッペン、ノリスと続きます。指定席になりつつあるフロントロウにはメルセデスの2台が。そして、セカンドロウにはサインツとペレスという珍しい面子が。打倒メルセデス筆頭のフェルスタッペンは5番手に沈み込んでおります。スタートはハミルトンがスムーズに加速してホールショット。一方2番グリッドのボッタスは出遅れてサインツに先行されます。更にはアウト側からノリスにも並びかけられますが、シケインの立ち上がりで何とか抑え込みます。しかし、ターン4、ノリスが再びボッタスにアウト側から仕掛け、シケインの立ち上がりでオーバーテイク。新鋭のノリス、王者メルセデスに臆することなく果敢に攻め立てます。まあ、これぐらいの気概が無いとこの世界では生き残れませんからナイスファイトだと思いますよ?そうこうしている内に何とボッタス、リチャルド、ペレスにも抜かれて大幅にポジションダウンです。”PUNCTURE. OR SOMETHING.”「パンクだ。それか、何かおかしい」(ボッタス)どうやら、マシンの調子悪い様です。19周目、マグヌッセンがマシントラブルにより、ピットレーン入り口脇の芝生にマシンを止めます。結果、このインシデントがレース結果を大きく左右することになります。その後、セーフティーカーの導入になり、各車ピットインしてタイヤ交換、と言いたいところですが、マグヌッセンがマシンを止めた場所はピットレーンの入り口。マシン撤去の必要がある為、ピットレーンのエントリーがクローズの状態になっております。ハミルトンはタイヤの選択を無線で議論しているのに夢中で、それに気付かずにそのままピットイン。マシンがピットの前に止まった時点でチーム側は気付くのですが後の祭り。ハミルトンはペナルティを甘受せざるを得ない状況となりました。ピット側からはレーンの封鎖は判らないということで、チーム側の責任は無いでしょう。ハミルトンは気付かなかったと主張しておりますが、オンボード映像にはパラボリカのアウト側に大きく×マークの付いた液晶モニターが点灯している様子がしっかり映っているので、言い逃れはできません。実際、2番手を走っていたサインツは封鎖されれいることに気付いていたのですから。24周目、最終コーナーのパラボリカでルクレールがクラッシュ。このコーナーは入り口のRが小さく、出口が大きくなっているという、前半は強めにブレーキを踏んでタイヤの縁に荷重がかかっているのを確認しつつタメをつくり、後半はアクセル開けっ放しで一気に加速するというコーナーなのですが、ルクレールは小さいRからの立ち上がり部分でコントロールを失いカウンターを当てます。一瞬態勢を立て直したかにみえましたが、再びコントロールを失いコースアウト。タイヤバリアに激しくぶつかりました。このクラッシュでのタイヤバリアの損傷が酷く、修復作業の為赤旗が振られレースは一時中断。現在の順位を反映したグリッドで再スタートとなります。今シーズンのフェラーリのマシンは挙動が不安定で本当に運転しずらそうです。パラボリカの様な高速コーナーでマシンの挙動が不安定ともなれば、ドライバーの方も安心してドライブできたものではありません。かなり激しいクラッシュでしたが、ルクレールが無事だったのは何よりですね。レース再開時の順位はポールがハミルトン、以下ストロール、ガスリー、ライコネン、ジョヴィナッツィ、サインツ、ノリス、ボッタス、ラティフィ、リチャルド、フェルスタッペン、オコン、クビアト、ペレスのオーダーとなります。再スタートはハミルトンがホールショット。2番グリッドだったストロールは出遅れて5番手に順位を落とします。更にターン4でブレーキをロックさせてしてしまいシケインを直進、サインツに先行され6番手にまで順位を落とします。しかし、ターン8でアウト側からサインツをオーバーテイク、5番手に順位を戻します。29周目、ハミルトンが10秒ペナルティを消化する為ピットイン、最後尾に順位を落とします。これで首位はガスリー、以下ライコネン、サインツ、ストロール、ノリス、ボッタス、リチャルド、オコン、クビアト、ペレスのオーダー。メルセデスとレッドブルの2強が優勝戦線から離脱するという荒れた展開となっております。34周目、ターン1でサインツがライコネンをアウト側からやや強引に被せます。そして、切り返しのターン2でライコネンを押し退ける形でオーバーテイク、2番手にジャンプアップです。この後、首位のガスリーを追いかけるることになります。続いて35周目、ターン4、シケインの入り口でストロールがライコネンをアウト側から被せてオーバーテイク、こちらは3番手にジャンプアップ。一方のライコネン、ポディウム圏内を走っていましたが、立て続けに順位を落とす格好となりました。そしてファイナルラップ、首位のガスリーと2番手のサインツの優勝争いが佳境に入ります。それ以前の周回からサインツはガスリーにジワジワと詰め寄り、ファイナルラップではその差はコンマ3秒まで縮まります。サインツはガスリーに追いすがりますが決定打に欠け、ガスリーがトップチェッカー。ガスリーはサインツのプレッシャーに耐え見事キャリア初優勝を成し遂げました。トロロッソ改めアルファタウリ、兄貴分のレッドブルを差し置いて優勝です!スゴいですね。2008年にイタリアGPで、当時トロロッソをドライブしていたベッテルの初優勝を思い出してしまいましたよ。ベッテルはこの勝利を評価され翌シーズン、レッドブルに移籍。その後、4年連続でタイトルを獲ってスターダムへのし上がることになります。ガスリーの場合は、一度レッドブルから降格になっているので、この図式は単純に当てはまらないところがあります。ガスリーはアルファタウリの方が、ウマが合ってるみたいなので、昇格の話があってもレッドブルには戻らない方がいいんじゃないですかね。実際、レッドブルにいた時よりも好成績を残している訳ですから。降格処分時に入れ替わりとなったアルボンよりも好成績を残しているのですから、ガスリーとしてもしてやったりといったところでしょう。それにしてもガスリー、一時は最後尾付近の15番手を走行していた時点では、まさかその後優勝するとは思ってもみなかったでしょうね。昨シーズン、ブラジルGPの2位に続いての大金星となりました。2位はサインツ。再スタート時の順位は6番手とそれ程でもなかったのですが、前にいたハミルトンとジョヴィナッツィのペナルディ、そしてストロールとのバトルに競り勝ったことが2位という結果につながりました。3位はストロール。再スタートでのミスが痛かったですね。それと後半、サインツのペースについていけなくなりました。この時点で、ジャンプアップする可能性は無くなったといえます。さて、今回のポディウムの面々を見回してみますと、メルセデスもレッドブルもいません!スゴですね。予選グリッドをみる限り、ハミルトンの圧勝が目に見えていたのですが見事に予想が覆されました。おおよそ、大番狂わせが起こる場合は雨絡みの天候のことが多いのですが。2008年イタリアGP、トロロッソでのベッテルの優勝、1999年ヨーロッパGP、スチュワートでのハーバートの優勝等。もっと遡ると1975年オーストリアGP、マーチでのヴィットリオ・ブランビラの優勝というのもありますよ?(汗)今回、完全なドライの路面で大番狂わせが起こったのは、大変珍しいケースじゃあないでしょうか。さて、一方今回の主役になる筈だったフェラーリですが、ベッテルがブレーキトラブルでリタイア。ルクレールはクラッシュで戦線離脱と全滅の憂き目に遭っています。今回無観客レースだったから良かった様なものの、もしこれティフォシでスタンドが埋まっていたら暴動が起きかねませんよ?(滝汗)まあ、地元チームであるアルファタウリのガスリーが、喜ばしい初優勝を遂げたので暴動にはならなかったと思いますが。今回は全く冴えなかったメルセデスとレッドブル。しかし、次にはしっかりと立て直しを図るでしょうから、今回好成績を残したチームも油断は禁物ですよ?

2020 ROUND 7 BELGIAN GP

2020年09月06日 09時57分25秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 V.ボッタス メルセデスAMG
3位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
4位 D.リチャルド ルノー
5位 E.オコン ルノー
6位 A.アルボン レッドブル・ホンダ
7位 L.ノリス マクラーレン・ルノー
8位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
9位 L.ストロール レーシングポイント・メルセデス
10位 S.ペレス レーシングポイント・メルセデス

 ベルギーGPです。”GET IN THERE TAKU!”。ビー・アイ・ジー、ビッグニュースが飛び込んできました。何と、佐藤琢磨が2度目のインディ500制覇ですよ!2017年に続いての快挙となります。今回は、ラスト15周で先頭に立ってからは、危なげな場面も無く、ラスト5周でスペンサー・ピゴットのクラッシュによりイエローコーションになり、そのままフィニッシュ。フィニッシュ時にはライバルが横に並んでブリックヤードを通過するというニクい演出もありました。まあ、ラスト15周で先頭に立ったとはいえ、それは先頭がピットインしたからであって、その前の周回から事実上の先頭争いがスコット・ディクソンとの間で繰り広げられていた訳ですが。琢磨とディクソンはほぼ同じペースで周回を重ね終盤までもつれ込んだ訳です。今回に比べると、2017年の終盤の先頭争いは熾烈を極めていました。ラスト5周で琢磨はエリオ・カストロネベスを抜いて先頭に出ますが、背後にカストロネベスが張り付いたまま周回を重ね、アウト側から仕掛けられるという危うい場面もありました。しかし、カストロネベスがアタックに失敗したおかげでギャップが広がります。ほんの少しアクセルを緩めただけでギャップが開いてしまうのがオーバルの怖いところですね。その後は、カストロネベスを寄せ付けずトップ・チェッカー。この時の先頭争いの映像は観ていると本当に心臓に悪いですよ(汗)。これで琢磨は押しも押されぬインディ500ウィナー。アメリカンドリームを体現した日本人ともいえるでしょう。ぶっちゃけ、琢磨がF1にいた時は「おっちょこちょい」というイメージが強かったのですが(バリチェロに強引なアタックをヘアピンで仕掛けて接触、ウェットでブレーキをロックさせてシューマッハに追突、間違ってスイッチを押してエンジン停止等)まさか、インディでこんなに活躍するとは思ってもみませんでしたよ(汗)。最も成功した日本人ドライバーといっても過言ではないでしょう。話は変わりますが、アメリカでは新型コロナにより17万人もの犠牲者が出ており、ベトナム戦争の犠牲者(5万8千人)をはるかに上回っています。この様な状況の中、感染者を出さずにインディーカーシリーズの開催を続けているのは並大抵の努力ではないと思います。他のスポーツにも言えますが、特にモータースポーツは人の「熱」に支えられている面が多々あると思います。チーム等参加者側の「情熱」。レースを開催する主催者側の「熱意」。これからも「熱量」を保ちつつ、F1とは似て非なるシリーズを続けて欲しいと思います。ぶっちゃけ、ロードコースではF1の方が遥かに速いですが(※)、観客を楽しませる点においてはF1はインディーカーシリーズに学ぶべき点は多いですからね。さて、スターティンググリッドですが、ポールはハミルトン。以下、ボッタス、フェルスタッペン、リチャルド、アルボン、オコンと続きます。メルセデスがフロントロウ独占、そして、レッドブルに割って入って躍進著しいルノーが割って入るという布陣です。スタートは並びかけてきた2番グリッドのボッタスを牽制しつつイン側ポールのハミルトンがホールショット。ケメルストレートでは3番手フェルスタッペンのインにリチャルドが並びかけます。レ・コーム、マルメディと右・左・右と切り返すセクションをサイドバイサイドのまま通過。フェルスタッペンも譲りません。右ヘアピンのリバージュでリチャルドを抑え込み、元チームメイトバトルは、まずはフェルスタッペンに軍配が上がります。11周目、ジョヴィナッツィが1ターン16でクラッシュ。右から左へ切り返すコーナーなのですが、いきなりテールスライドしてコースアウト。そのままクラッシュパッドにぶつかりコース内に弾き返されました、この時に外れた左リアタイヤが後続のラッセルに直撃しクラッシュ。”THERE WAS NOWHERE I COULD GO GUYS.”(ラッセル)ラッセルももらい事故でリタイアとなっております。F1ではこの様な事故を防ぐ為にタイヤをテザーで繋いでいるのですが、今回起こってしまった事故に対してFIAが調査に乗り出しています。実際、タイヤがラッセルのハロに直撃するという危うい事故でしたからね。16周目、ライコネンがケメルストレートでベッテルのインに着けてオーバーテイク。フェラーリのベッテル、アルファロメオのライコネンに対し成す術も無くオーバーテイクを許しました。入賞圏外を走っている「名門」フェラーリ、中団グループのチームにこうもアッサリ抜かれるとは、相当深刻な不振に陥っている様ですね。ちなみに、この二人も元チームメイト。今回は元チームメイトバトルが多いですね。17周目、ケメルストレートでリチャルドがペレスに並びかけます。ブレーキングを遅らせてレ・コームのアウト側からズバッとオーバーテイク。5番手にジャンプアップです。続いて21周目、ガスリーに続いてリチャルドがオールージュを駆け上がっていきます。そして、オールージュでのスピードの伸びを生かしてケメルストレート一気に加速。ガスリーをズバッと抜いていきました。これで更に、リチャルドは4番手にジャンプアップ。ここ数戦躍進著しいルノー。リチャルドにも全盛期のキレが戻ってきた様でゴキゲンな様子が伝わってくる様ですね。ファステストラップを獲得したことだし、次に目指すはポディウム獲得といったところでしょうか。そして、レースの方は”GET IN THERE LEWIS!”ハミルトンの圧勝、ブッチギリ、横綱相撲ですよ。ちなみに、この”GET IN THERE~”というフレーズはハミルトンが本家本元ですから(汗)。意味は「よくやった!」ということになる様です。優勝した時にスタッフが無線でこの言葉をハミルトンにかけています。ハミルトンに続いてチームメイトのボッタス、そしてレッドブルのフェルスタッペンとなっており、現在の力関係を如実に表したリザルトといえるでしょう。そして、4位と5位にリチャルドとオコンと続きます。開幕当初はマクラーレンの好調が目立っていましたが、いきおい、ここにきてルノーが伸びてきました。ワークスチームとしての面目躍如といったところでしょうか。フェラーリ失速やルノーの躍進など、いよいよ面白くなってきた今シーズン。せっかく名門フェラーリへの移籍が決まったマクラーレンのサインツにとっては、フェラーリの失速は不安材料にしかならないでしょうが(汗)。

※デトロイトのストリートコースでシケインが無い状態で、CART(当時のインディーカーシリーズの名称)のマシンはF1よりも2秒以上ラップタイムが遅かった。