F1の小部屋 NEO

F1のリザルトについてあれやこれや好き勝手にコメントしてみようと思います。レース終了後1週間以内に更新(目標)。

2020 ROUND 3 HUNGARIAN GP

2020年07月24日 02時44分48秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
3位 V.ボッタス メルセデスAMG
4位 L.ストロール レーシングポイント・メルセデス
5位 A.アルボン レッドブル・ホンダ
6位 S.ベッテル フェラーリ
7位 S.ペレス レーシングポイント・メルセデス
8位 D.リチャルド ルノー
9位 C.サインツ マクラーレン・ルノー
10位 K.マグヌッセン ハース・フェラーリ

 ハンガリーGPです。何と開幕から3連戦、トリプルヘッダーです。ちょっと、詰込み過ぎじゃないですか?大丈夫?と、思わずこの強行日程に関係者の負担を心配してしまいます。ということで(どういうことで?)、気分転換にひとつ問題を出しましょう。フィンランド人の祖先はフィン人。デンマーク人の祖先はデーン人。それではハンガリー人の祖先は?答えはお楽しみということで後程。さて、スターティンググリッドですが、ポールはハミルトン。以下ボッタス、ストロール、ペレス、ベッテル、ルクレール、フェルスタッペンと続きます。何だってー?何とレーシングポイントの2台がセカンドロウに並んでますよ!フェラーリを下してのこの快挙。「ピンクメルセデス」と揶揄されるレーシングポイントのマシンですが決勝での走りが楽しみですね。図らずも、メルセデスエンジン搭載マシンが1~4番グリッドまで独占です。決勝の天候は雨は降っていないものの、路面はウェットコンディション。徐々に路面が乾いていくことが予想される難しい状況です。スタートはハミルトンがホールショット。一方フロントロウだったボッタスはスタートで出遅れ、レーシングポイント、フェラーリ、更にはフェルスタッペンにも先を越され7番手でターン1を通過します。フェルスタッペンはジャンプアップ。先頭はハミルトン、以下ストロール、フェルスタッペン、ベッテル、ルクレール、ボッタス、ペレスのオーダーとなっております。スタート時のボッタスは、どうやら微妙なタイミングで動き出したので「あれ、俺やっちゃった?」という感じで一瞬ビビッて止まったのがスタートで遅れた原因。最初に動き出した瞬間にセンサーで引っ掛かっていれば、止まろうが何しようがペナルティはとられてしまうので、どうせならそのままダッシュしてた方が良かったんじゃないでしょうかね。3周目、路面が乾いてきたのをみて、各車次々とピットイン、ドライタイヤに交換していきます。スタートでドライタイヤを履いていたハース勢、ギャンブル成功で3・4番手に浮上です。7周目、ストロールがそのグロジャンのインを突いて4位に浮上。やや、遅めの飛び込みでしたが見事オーバーテイクしました。10周目、メインストレートでボッタスがルクレールのインに入りオーバーテイク。スタートで出遅れたボッタス、順位を挽回しようと必死の追い上げをしています。それにしても今シーズンのフェラーリ、本当に元気がありませんね。成す術も無く、アッサリとボッタスの先行を許しました。32周目、ターン1の立ち上がりでノリスの後ろに着けるルクレール。ターン2でインに入りますが立ち上がりでアウト側からインに切り返してきたノリスと接触しそうになり、これを避ける為に一旦引きます。33周目、ターン1でルクレールはノリスのアウトから侵入、立ち上がって続くターン2でもアウトから侵入、ここでズバッと並びかけます。そして切り返しのターン3に向けた立ち上がりででインに入る格好になり、立ち上がりでノリスを大きく引き離すことに成功。どうやら、ここのターン2はアウト側のラインを採った方がスピードを維持することが出来、立ち上がりが速くなる様ですね。2ラップに亘るバトルはルクレールが見事制しました。そして、レースの方はハミルトンが盤石の走りでトップチェッカー。ファステストラップで1点追加のおまけ付きでボッタスを逆転しランキングトップに立ちました。2位はフェルスタッペン。レース前の走行でコースアウト、クラッシュし、メカニック達が懸命にグリッド上で修復作業を行っていました。既に終わった感を醸し出し、絶望的な雰囲気の中でのレーススタートでしたが、蓋を開けてみれば2位フィニッシュ。ピット戦略が上手くいきましたね。特に序盤で全車がタイヤ交換を行う中、次の周まで引っ張ったのが奏を功したのではないでしょうか。”I WANT TO SAY A BIG THANK YOU TO THE MECHANICS.”フェルスタッペンのこの言葉通り、今回の一番の功労者はグリッド上で修復作業に奮闘したメカニック達でしょう。3位はボッタス。フェルスタッペンを抜きあぐねていたボッタスは、タイヤ交換をしてまでフェルスタッペン攻略に全力を尽くしたものの、結局抑え込まれて3位に終わりました。さて、メルセデスの優位が明らかになったものの、フェルスタッペンが一矢を報いた今回のハンガリーGP。今後も、今回の様な波乱含みの展開が続くと面白くなりそうですね。さて、冒頭で出した問題で、ハンガリー人の祖先は何人?という問題の答えですが(もうスッカリ忘れてました?)、それは「マジャール人」です(爆)。それまでの流れだとハン人とかフン族とかになるところなので、全然違うじゃん!?と言われそうですが、あくまでも「問題」です。「なぞなぞ」ではありません(キリッ)。ということでハンガリー人の祖先は騎馬民族のマジャール人です。祖先がアジア系だけあって名前の表記が姓・名の順になっていたりします。サッカーハンガリー代表のことを「マジック・マジャール」と呼んだりもします。ちなみに、この問題には別バージョンも存在して、空港のスリーレターコードというものがあるのですが、預けた荷物に付いているタグとかに書いてある3文字の英文字のことです。成田空港は”NRT”、羽田空港は”HND”、それでは大阪空港は?というものです。大阪空港を使ったことのある人なら即答ですが、予想してからググってみてください。勘で当たった人はスゴイ、というかどうかしていると思います(爆)。

2020 ROUND 2 STYRIAN GP

2020年07月19日 10時26分24秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 V.ボッタス メルセデスAMG
3位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
4位 A.アルボン レッドブル・ホンダ
5位 L.ノリス マクラーレン・ルノー
6位 S.ペレス レーシングポイント・メルセデス
7位 L.ストロール レーシングポイント・メルセデス
8位 D.リチャルド ルノー
9位 C.サインツ マクラーレン・ルノー
10位 D.クビアト アルファタウリ・ホンダ

 シュタイアーマルクGPです。シュタイアーマルク、何だかプロレス技の「フランケンシュタイナー」に語感が似てて強そうですね(違)。冗談はさておき、このシュタイアーマルクという名前、聞き慣れない名前ですが、これはレッドブルリンクがあるシュタイアーマルク州のことです。何と同じサーキットで2連戦ですよ。1ヶ国1レース開催の原則を破るどころか、同じサーキットでの連続開催。これって恐らく史上初じゃないでしょうか?まあ、これもコロナウイルスの影響なのは明らかです。レース数を増やしつつ、移動に伴う感染リスクを考慮するとなると、同じサーキットでの連戦がベストな選択となるでしょう。そして、当初年間8戦だったレース数が2戦追加で10戦になりました。追加になったのはトスカーナGPとロシアGP。トスカーナGPはフェラーリのテストコースであるムジェロで開催されます。サーキットのデータを豊富に持っているフェラーリが圧倒的有利になりそうですが、他チームはどう思っているんでしょうかね?そして、ロシアGP。プーチン大統領がロシアにF1を誘致したのは有名な話です。ルノーF1をデモンストレーション走行させるなど、ドライビングの腕前も相当なもの。さすがはよく訓練されたエージェント(プーチン大統領は元KGB職員)、やることなすこと卒がありません。ちなみに、ポディウムで優勝者にトロフィーを渡すのもプーチン大統領です。先日、ロシアでは憲法を改正して大統領を連続して3期以上続投することが可能になりました。既に4期目(2期終了後にメドベージェフ政権に交代、但しその時は首相に就任して影響力を維持し続けていました、メドベージェフの任期終了後大統領に復帰)に入っている訳ですが、更に続投が可能になりました。この憲法改正、一見するとプーチン大統領が権力の座にしがみつく為にやった様にも思えますが、どうやらそうではない様です。それは、ロシアを取り巻く状況が関係しているのです。ロシア経済を左右する原油価格の下落、そしてロシアが支援しているシリアのアサド政権軍と反体制派を支援するトルコ軍との戦闘の激化。この様な状況の中、政権交代をするのはよろしくない、と政権内で力を持つ、元KGB出身者らで構成される「シロビキ」という勢力がプーチン大統領に進言したのがことの真相ということです。政権の続投は可能になったものの、本気で続投するのか疑問になる様な言動をとっているプーチン大統領。数多の勢力の思惑が交錯する中、憲法改正が成立した訳ですが、ロシアはどこに向かおうとしているのでしょうか?さて、またも話が大きく逸れてしまいましたが(汗)スターティンググリッドです。雨で荒れた予選、ポールはハミルトン。2番グリッドのフェルスタッペンに1.2秒の大差をつけています。雨に滅法強いハミルトン、さすが「雨の中嶋」の通り名は伊達じゃありませんね(違)。フェルスタッペンも雨に強いのですが、今回のハミルトンには全く太刀打ちできませんでした。以下、サインツ、ボッタス、オコン、アルボンと続きます。決勝はドライの路面でスタート。ポールのハミルトンがホールショット。その後ろでは、サインツがフェルスタッペンにアウトから被せますが抜くことは出来ません。ターン2、ターン3と続けざまにフェルスタッペンに仕掛けるサインツ。そんな後方のバトルを他所にハミルトン、独走態勢を築くべくギャップを拡げていきます。そして、さらにその後方ターン2、ルクレールがベッテルのインに飛び込み接触!何だってー?何とフェラーリ同士討ち、最悪の事態ですよ!ベッテルはリアウイングにダメージを負ってリタイア。一方のルクレールもモノコック本体にダメージを負いリタイアです。予選がダメダメだったフェラーリ、レース開始早々に全滅と近年稀にみる最悪のレースとなってしまいました。6周目、ターン3でリチャルドがオコンをアウトからズバッと抜いていきました。チームメイト同士のバトルだけにオコン、あっさりリチャルドに先に行かせましたね。まあ、チームメイト同士でもガンガンやり合っているドライバーはいる訳ですが(汗)。さて、注目のオコン、昨シーズンはメルセデスのリザーブドライバーとして過ごし、今シーズン、ヒュルケンベルグの後任としてルノーでF1に復帰しました。今のところパッとした活躍はみせていませんが、そのうちやってくれるのでしょうか?66周目、ターン2でボッタスがアウトからフェルスタッペンに並びかけます。が、ここはフェルスタッペン抑えます。続いてターン3、ボッタスがアウトからオーバーテイク、と思いきやアウトから並びかけたフェルスタッペン。立ち上がりでボッタスのアウト側に回り込みターン6でイン入り、ポジションを奪い返します。続いて67周目、ターン2で先ほどと同じ様にフェルスタッペンのアウトに並びかけるボッタス。フェルスタッペンは先程と同じ様に、これを抑え込みます。一方、ボッタスは立ち上がりでフェルスタッペンの後方にピッタリと張り付くきます。続いてターン3、これまた先程と同じ様にボッタスがアウトからフェルスタッペンの前に出ます。そして先程と違うのはココ!今回のボッタスはブレーキングを遅らせてフェルスタッペンに攻め込ませる隙を与えません。立ち上がりでボッタスにみるみる引き離されていくフェルスタッペン。抵抗する余力は既に無く、ここで勝負がつきました。それにしてもフェルスタッペン、これだけ密度の濃いバトルを展開したにもかかわらず、実にクリーンなドライビングをみせました。これは、ドライバーとして成熟してきたということなんでしょうね。そして70周目、ターン2でストロールがリチャルドのインに飛び込みます。かなり強引な突っ込みだった為、2台共アウト側のエスケープゾーンに膨らみます。そして、その隙に後方を走っていたノリスが一気にギャップを詰め、立ち上がりでストロールの後ろに割って入ります。ターン3でストロールのアウトに被せますが、ブロックされ抜くには至らず。続いてファイナルラップ、ターン3でノリスがアウトからストロールをズバッとオーバーテイク。更に、アルボンとの接触でウイングを損傷し、ペースダウンしているペレスを最終コーナー手前で捉えて5位でフィニッシュ。ノリスはラスト2周で一気に順位を3つ上げるという活躍をみせ、先週の初ポディウムに続き、ここレッドブルリンクで2週連続好成績を残しています。一方トップ3に迫る速さをみせていたペレス、70周目にターン3でアルボンのインを突くも接触、ウイングを破損して後退を余儀なくされました。とはいえ、開幕から目を見張る速さを見せているレーシングポイント、今後の活躍が楽しみですね。さて、そんな後方でのバトルを他所にハミルトンは一人旅、ブッチギリでトップチェッカー、2位のボッタスに13秒の差をつけています。いや~、今シーズンもハミルトンがヤバそうですね。現在、ランキングトップはボッタスですが、前回ハミルトンが4位になったのは、アルボンとの接触で5秒加算のペナルティを食らったからです。実際、コース上では終盤、ボッタスに迫る速さをみせていましたからね。ハミルトンの速さを一番実感しているのはボッタスですから、現在のランキングトップが非常に危うい立ち位置にあるということは理解しているでしょう。注目のホンダ勢ですが、今回はフェルスタッペンの3位ポディウムが精一杯という結果に終わっています。とはいえ、前回はアルボンがハミルトンに迫る速さをみせていたので、今シーズンも展開によっては優勝の可能性はあるのではないでしょうか。昨シーズンのオーストリアGPでは、ホンダの高地対策(レッドブルリンクの標高は800m)が功を奏してフェルスタッペンが優勝をかっさらいましたが、今回は上手くいかなかったのでしょうか?レッドブルがそれ程でもなく、フェラーリが不振をかこっている中、メルセデスの圧倒的優位という構図が早くもみえてきた感のある、レッドブルリンクでのこの2連戦。この後もメルセデスが独走するんでしょうかねえ?

2020 ROUND 1 AUSTRIAN GP

2020年07月11日 00時01分30秒 | Weblog
1位 V.ボッタス メルセデスAMG
2位 C.ルクレール フェラーリ
3位 L.ノリス マクラーレン・ルノー
4位 L.ハミルトン メルセデスAMG
5位 C.サインツ マクラーレン・ルノー
6位 S.ペレス レーシングポイント・メルセデス
7位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
8位 E.オコン ルノー
9位 A.ジョヴィナッツィ アルファロメオ・フェラーリ
10位 S.ベッテル フェラーリ

 遂に開幕しましたF1グランプリ、2020年シーズン。今シーズンは史上最も遅い7月5日開幕となりました。その原因はというと、皆さんもご存じの通りコロナウイルスの影響によるものです。3月には既に世界中で流行の兆しがあったコロナウイルスですが、F1グランプリはスケジュール通りオーストラリアGPの予選を強行、その結果マクラーレンのスタッフがコロナウイルスに感染する事態となり中止に追い込まれました。戦争以外では中止にならなかったオリンピックや高校野球が延期・中止に追い込まれているのですから、F1グランプリもその例に漏れず延期に追い込まれたのは無理からぬことでしょう。余談になりますが、1940年には東京オリンピックが第二次大戦の影響で中止の憂き目に遭っています。その前回大会はドイツで行われたベルリンオリンピックでした。この大会からナチスが国威宣揚の為に始めたある式典があるのですが、現在もその式典は綿々と引き継がれて現在も盛大に行われております。その式典とは………、「聖火リレー」ですよ!ちなみに、ヨーロッパではナチスに対する規制が大変厳しいのです。車のナンバーに「SS」という文字はナチスの親衛隊を連想させるということで使用できません。数年前、日本のアイドルグループがナチスに似た衣装を着ていたということで、通称「ナチスハンター」と呼ばれる、サイモン・ヴィーゼンタールセンターから抗議を受けたことは記憶に新しいですね。何でそんなことぐらいで抗議してくるのかと思われるかも知れませんが、何しろヨーロッパの人達はナチスの弾圧を直接受け、レジスタンス活動など命懸けでナチスと戦ってきたので、ナチスに対する厳しさは日本とは比べ物にはなりません。その様な事情の中、何故聖火リレーがノータッチになっているのかは分かりませんが、「大人の事情」がきっとあるのでしょう。まあ、自分は聖火リレーに反対とか、どうこう言うつもりは全くありませんがね。さて、話が大きく逸れてしまいましたが(汗)、コロナ禍という状況の中、2020年に開催されるレース数は全8戦。その内の2戦はダブルヘッダーで開催されるオーストリアとイギリスという2戦が含まれているので、実際の開催国は6ヶ国となっております。そして、開催される国は全てヨーロッパということになっており、感染防止対策の労力や、移動に伴う感染リスクを考慮するとこの線が妥当ということになるでしょうね。そして、開幕前ながら大物ドライバーの異動が確定しております。それは、ベッテルが2020年シーズン一杯でのフェラーリの離脱が確定したということです。まあ、事情通の人からすると、この話は意外なものではありません。生前のセルジオ・マルキオンネ、フェラーリ元会長は、とっくにベッテルを見限っており、ハミルトンに対してラブコールを送っていたという話です。ハミルトン獲得がならなかった為、ライコネンを放出、ルクレールの大抜擢と相成ったというのが事の真相。フェラーリ離脱が決まったベッテル、老後(え)はライコネンと仲良くアルファロメオで過ごすのでしょうか?さて、スターティンググリッドですがポールはボッタス。前シーズンに引き続き開幕戦ポールです。続いてはハミルトン、と言いたいところですが黄旗無視で3グリッド降格のペナルティとなっております。替わって2番グリッドはフェルスタッペン、以下ノリス、アルボン、ハミルトン、ペレス、ルクレールと続きます。スタートはボッタスが手堅くホールショット。マシンひとつ抜きん出てターン1を通過していきます。後方ではノリスが出遅れたフェルスタッペンにアウトから被せますが、フェルスタッペンは譲らず。ノリスは行き場を失い、ターン1の立ち上がりで縁石の外側に追いやられますが、舗装されているので特に挙動を乱す様なこともなく、フェルスタッペンに続いてターン2に向かいます。その後方、ターン3ではハミルトンがアウト側からアルボンに仕掛けますがアルボン、これを譲らず。アウト側に追いやられたハミルトン、若干の後退を余儀なくされます。後方でバトルを繰り広げている間にボッタス、独走態勢に入るべく後続を大きく引き離しております。9周目、アルボンに前を抑え続けられていたハミルトン。イン側でブロックラインを採るアルボンの後方でスリップにつくと、ターン3の手前でアウト側からアルボンの横に並びズバッと抜いていきした。下りでブレーキングが難しいコーナーでしたがハミルトン、見事なオーバーテイクをみせております。11周目、ターン1を通過してターン2に向かう上りのストレート(といっても結構湾曲してますけどね)でスロー走行するフェルスタッペン。無情にもその脇を他のマシンが次々と通過していきます。PUのセッティング変更を行った瞬間、マシンの電源がシャットダウンしてスローダウン。アンチストール機能がオンになったままとなり、ピットに戻ってリタイアです。しかし、マシンの電源がシャットダウンとか30年前のF1ではありえないトラブルですね。現在我々が運転している自家用車は、ボタンを押してエンジンをスタートさせるのですが、何か家電製品を扱っている様です。まあ、自家用車も家財道具であり、装備されているその機能の殆どが電気で作動しているので、家電製品といっても当たらずとも遠からじといったところでしょうか。31周目、ターン2に向かうストレートでルクレールの後ろに着くサインツ。アウト側から仕掛けますが抜くには至りません。その瞬間イケると思ったのかベッテル、ルクレール攻略に失敗して後れを取ったしたサインツのインに飛び込みます。サインツは通常のラインを採り、ベッテルと接触。ベッテルはスピンして後ろ向きになって止まってしまいました。これで最後尾まで後退したベッテル、フェラーリからの離脱が決まり、後輩のルクレールにも予選で先を越されるなどいいことがありませんね。51周目にはウイリアムズのラッセルがエンジントラブルでリタイア。後方グリッドの常連ですが、今回は予選で気を吐いてアルファロメオの2台を下しましたが、残念ながら結果には結び付きませんでした。ちなみに、昨シーズンはウイリアムズのスポンサーに”MARITINI”がついていました。スーパーで”MARITINI”のワインを見かけて初めてワインメーカーだということを知りました(汗)。ずっと、航空会社か何かかと思っていましたよ。今では”MARITINI”のワインを見かける度にウイリアムズを連想してしまいます。スポンサー効果、恐るべしですね。さて、このラッセルのマシントラブルでセーフティーカーが導入されます。アルボン、ノリス、サインツ、ルクレールがタイヤ交換を行いますが、メルセデス陣営には動きはありません。55周目にレース再開。先頭はボッタス、以下ハミルトン、ペレス、アルボン、ノリス、ルクレールのオーダーです。何とペレスが3番手を走ってますよ!荒れた展開のレースに強いペレス、したたかに上位進出を狙います。ターン2で、そのペレスにアルボンが襲い掛かります。インに飛び込んでペレスをオーバーテク!、と思いきやイエローフラッグが降られていました。ライコネンの右フロントタイヤが外れて飛んだのが原因です。タイヤを失い火花を散らすライコネンのマシン。ベッテルの目の前だったので少しヒヤッとしましたね。せっかくペレスをパスしたアルボンですが、ペレスにポジションを戻して再びセーフティーカーの導入となります。61周目、ペレスをパスして3番手に浮上したアルボン。2番手のハミルトンに襲い掛かろうとギャップを詰めていきます。ターン2でアウト側から仕掛けますが届かず。迎えたターン3、同じくアルボンはアウト側から仕掛け前に出ることに成功!と思ったのも束の間、ハミルトンに弾き出されたアルボンはサンドトラップの餌食となってしまいます。かろうじでサンドトラップから脱出したものの、最後尾でレースを終えることになりました。昨シーズンのブラジルGPに続き接触してしまったこの2人。「またお前か!」というのが正直なところでしょう。特にアルボンは2回も初ポディウムをフイにされているので、胸中憤懣やるかたないに違いありません。実際、無線でも絶叫していましたしね(汗)。64周目、ターン3で先ほどのアルボンと同じ様に、ルクレールがノリスをアウト側からオーバーテイク、今度は両車とも接触無く通過していきます。続いて66周目、ターン2でペレスをオーバーテイク、ルクレール3番手に浮上です。69周目、先ほどルクレールにパスされたペレスをノリスがインに割り込んでオーバーテイク。ていうかこれ、思いっきりぶつけてますよ?まるで、レーシングカートみたいですね(汗)。ペナルティを採られなかったのはペレスが走行を続けていたからでしょうか。そして、ボッタスがトップチェッカー、以下ハミルトン、ルクレール、ノリス、サインツ、ペレスの順でフィニッシュ。しかし、ハミルトンはアルボンとの接触の過度で5秒加算のペナルティ。実際の順位はボッタス、ルクレール、ノリス、ハミルトン、サインツ、ペレスということになります。昨シーズンに引き続き開幕戦を制したボッタス。まさに、開幕戦男の呼び名が似合いそうな感があります。今シーズンこそは、やってくれるのでしょうか?そして、ノリスの初ポディウムに沸くマクラーレンのピット。ハミルトンに5秒加算のペナルティがあることは判っていたので、フィニッシュ時にハミルトンとのギャップが4.8秒だったのを確認してノリスのポディウムを確信しました。ペレスにぶつけながらも、からくもオーバーテイクしたノリス。まさに、「体当たり」で掴んだ初ポディウムといえるでしょう(汗)。さて、蓋を開けてみれば今シーズンもメルセデスの優位は変わらない様です。ペナルティで5番グリッドに沈んだハミルトンが、最終的にコース上で2番手を走っていたのをみれば明らかですね。ひとつだけ不安要素があるとすれば、会長のディーター・ツェッチェ(たまにピットに来ている眼鏡をかけた口ヒゲのおじいさんですよ!)が退任したことでしょうか。ツェッチェはメルセデスF1の陰の功労者であり、株主総会でF1に参戦することの意義を問われた時には、擁護する発言をするなど、まさに精神的支柱といってもいい存在でした。もし、経営方針が変わり、多額の資金を投入して参戦することへの意義がやり玉に挙がった時、ひょっとすると参戦が危ぶまれる事態になるかも知れません。サーキットで無敵の速さを誇るメルセデスの不安要素が、サーキットの外にあるとは何とも皮肉な話ではありますが。