F1の小部屋 NEO

F1のリザルトについてあれやこれや好き勝手にコメントしてみようと思います。レース終了後1週間以内に更新(目標)。

2019 ROUND 12 HUNGARIAN GP

2019年08月11日 04時35分16秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
3位 S.ベッテル フェラーリ
4位 C.ルクレール フェラーリ
5位 C.サインツ マクラーレン・ルノー
6位 P.ガスリー レッドブル・ホンダ
7位 K.ライコネン アルファロメオ・レーシング・フェラーリ
8位 V.ボッタス メルセデスAMG
9位 L.ノリス マクラーレン・ルノー
10位 A.アルボン トロロッソ・ホンダ

 ハンガリーGPです。スターティンググリッドはポールがフェルスタッペン、以下ボッタス、ハミルトン、ルクレール、ガスリー、ノリス、サインツと続きます。トップ3の次にマクラーレン2台が並んでいるといった感じですね。スタートでは直後にフェルスタッペンがイン側に動いてブロックラインを採ります。しかし、メルセデスの伸びも良く、あっという間にフェルスタッペンの横に並びかけました。3ワイドでターン1に侵入。ボッタスはタイヤスモークを上げてギリギリまで近づきますが接触はありません。このターン1は下りになっているのでブレーキをロックさせ易い様ですね。ターン2ではボッタスがイン側でブロックラインを採りますが再びブレーキをロックさせます。その隙にハミルトンが大外周りでボッタスの前に出ます。そして、ターン3でインを取る形になりここでオーバーテイク。ずっとハミルトンの横で粘っていたボッタスは、ターン3を通常通りのラインで立ち上がってきたハミルトンに進路を塞がれる形になり加速が鈍ります。その隙を逃さず、後方からきたルクレールがターン3の立ち上がりで一気にボッタスの前に出ました。この際に、左に寄ったルクレールとボッタスが接触。ボッタスのフロントウイングの破片が飛び散ります。ボッタスは、これで一気に2つポジションを失うことになりました。さらに2周目、フロントウイングを破損したボッタスはペースが上がらず、ターン1でアウト側からベッテルにオーバーテイクされます。これで5番手まで後退。後に、フロントウイング交換の為ピットインすることになり、最後尾まで後退します。ボッタスのレースは、オープニングラップのミスが後々まで大きく響くことになりました。38周目、ハミルトンが先頭のフェルスタッペンを射程距離に収めます。右に左にマシンを振り、プレッシャーを与えるハミルトン。やはりというか、予想通りメインストレートで行動に出ます。背後から一気に加速してターン1で、周回遅れのルノーと3ワイドになりながらも、フェルスタッペンのアウト側に並びかけるハミルトン。しかし、突っ込みが甘かった為抜くには至りません。最終コーナーで少し引き離されなければオーバーテイク出来たかもしれませんね。続いて、ターン2でハミルトンはアウト側から並びかけますが、ここではフェルスタッペンがガッチリキープ。ターン3の立ち上がりで背後に着くハミルトン。フェルスタッペンは相変わらずインをガッチリブロックしています。ターン4、ここでハミルトンは意を決した様にアウト側に飛び込みます。ターン4はRが小さく一瞬でクイックに通過するコーナーです。勢いを付け過ぎた為、ハミルトンは曲がり切れずにコースアウト。しかし、ランオフエリアは舗装されているので、すぐにターン5の手前でコースに復帰します。ハミルトンはおそらく、このことを考慮して突っ込んだのでしょう。フェルスタッペンは依然首位をキープしています。49周目、ハミルトンがピットインしてミディアムタイヤに交換。後方のルクレールとのギャップは40秒近くあり、順位を落とすことなくタイヤ交換が出来ると踏んだのでしょう。一時的に19秒にまでフェルスタッペンとのギャップは拡がりますが、タイヤのグリップ差を生かして追撃するという作戦です。結果、このピットストップがレース結果を大きく左右させることになります。ニュータイヤで追い上げを図るハミルトン。フェルスタッペンよりもコンマ6秒早いペースで追い上げます。しかし、フェルスタッペンも対抗し、ほぼ同じペースで均衡を保つ状態が続きます。しかし、残り8周、ハミルトンはファステストを連発してギャップをガンガン詰めて9秒差にまで迫ってきました。不安そうにモニターでその様子を見つめるレッドブルのクルー達。中には頭を抱えて祈る様にしているクルーもいます。ペース配分的にはヤバいところまできています。66周目、最終コーナーで遂にフェルスタッペンを射程内に収めたハミルトン。イン側にブロックラインを採るフェルスタッペンを他所に、ターン1でアウト側からアッサリとオーバーテイク。遂にフェルスタッペンを仕留めました。タイヤが終わっているフェルスタッペンには抵抗する術が無くハミルトンにされるがままの状態です。まあ、例えていうと、遡上して産卵が終わり力を使い果たしてボロボロの「ほっちゃれ」の状態になったサケの様なものですかね?(かなり飛躍した例えではありますが)ハミルトンはそのまま逃げ切りトップチェッカー。今シーズン8勝目。ポイント争いをさらで更にリードを拡げます。2位のフェルスタッペンはその後ピットインしてタイヤを履き替え、ファステストを奪い返すのが精一杯。意地でハミルトンにファステストの1ポイントを加算させるのを阻止しました。3位はベッテル。レース終盤の68周目に、ターン1で幅寄せするルクレールに構わずズバッとインに切り込みます。かなりギリギリの接触する寸前でしたがベッテルが先輩の意地を見せてオーバーテイク。ポディウムをゲットしました。さて、今回のレース、レッドブルはメルセデスのストラテジーにしてやられましたね。レッドブルのタイヤ交換無しで逃げ切る作戦に対し、ニュータイヤで追い上げていくというメルセデスの作戦が当たりました。後からいうのは簡単ですが、もし対抗策があったっとしたらハミルトンと同時にピットイン、もしくはフェルスタッペンのペースが落ち始めた時点でピットインするしかなかったでしょう。タイヤが終わってしまえば、いくらフェルスタッペンでもハミルトンの猛追を防ぐのは不可能でしょうから。ただ、あの状況でそれを判断するのはかなり難しいとは思いますが。何しろ、メルセデスの採った作戦はパッと見、作戦ミスにしか映らないのですから。さて、ハンガリーGPが終わり約1ヶ月のサマーブレイクに入ります。各人胸に去来するものは色々あるとは思いますが、9月1日のベルギーGPには夏休みの宿題を終えて再び集まることになるでしょう。ええ、これは冗談ではなく、各チームの抱えている課題を解決するという意味ですね。レッドブルはメルセデスとガチで戦えるレベルにまで仕上がっている様に思います。深刻なのはフェラーリでしょう。ベッテルがポディウムをゲットしたものの、メルセデスからは1分以上も離されています。今シーズンのフェラーリは調子の波が激しく、安定しません。この原因を突き止めないことには、メルセデスはおろか、レッドブルにも後れを取ることになるでしょう。何はともあれサマーブレイク、1ヶ月後のベルギーGPを楽しみに待つことにしましょう。

2019 ROUND 11 GERMAN GP

2019年08月04日 05時11分38秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
2位 S.ベッテル フェラーリ
3位 D.クビアト トロロッソ・ホンダ
4位 L.ストロール レーシングポイント・メルセデス
5位 C.サインツ マクラーレン・ルノー
6位 A.アルボン トロロッソ・ホンダ
7位 R.グロジャン ハース・フェラーリ
8位 K.マグヌッセン ハース・フェラーリ
9位 L.ハミルトン メルセデスAMG
10位 R.クビサ ウイリアムズ・メルセデス

 ドイツGPです。ポールはハミルトン。以下フェルスタッペン、ボッタス、ガスリー、ライコネン、グロジャン、サインツ、ペレスと続きます。何とフェラーリ勢が上位グリッドに入っておりません。ルクレールは10番グリッド、ベッテルに至っては20番グリッドと最後尾に位置しています。そしてラジオキング………、じゃなくて最年長のライコネンが5番グリッドとレース展開に期待を抱かせるグリッド順となっております。尚、ライコネンはチーム無線でのやり取りで面白いことを言うので「ラジオキング」と呼ばれています。2017年のハンガリーGPでは周回遅れのポール・ディ・レスタに引っ掛かった際に”IF HE CAN NOT SEE BEHIND HIM. HE SHOULD STAY ON THE REPORTING STAFF.”(後ろが見えないならTVのリポーターでもやってろ)と言い放ちました。これはレスタがイギリスのTV局の解説者をやっていたことに対する皮肉を込めた発言で、未だにこれを超える発言は無いんじゃないかと思っています(汗)。ちなみに、昨シーズンいっぱいでF1を去っていったアロンソも、ライコネンと並んで「ラジオ・キング」と呼ばれていましたよ?さて、スタートですが天候は雨。完全なウェットコンディションでのスタートとなりました。ハミルトンがホールショット。その後ろではボッタスがジャンプアップし2番手でターン1を通過します。しかし、思いっきりコースアウトしますが問題なくコースに復帰。ハミルトンに続いていきます。そしてライコネンもフェルスタッペンをかわして3番手にジャンプアップ。ここでのオーダーは先頭がハミルトン、以下ボッタス、ライコネン、フェルスタッペン、グロジャン、サインツ、ヒュルケンベルグとなります。2周目、ターン11のスタジアムセクションに向かう途中でペレスが単独スピン、ウォールにヒット。サンドトラップに捕まって抜け出せません、この雨による最初の犠牲者となりました。予選が好調だっただけに残念ですね。8周目、最後尾から8番手まで這い上がって来た(!)ベッテルがメインストレートでライコネンに並びかけます。ベッテルからするとライコネンはモブキャラ(失礼な表現)にしか映ってないのですが、ターン1でベッテルを抑え込みました。意外な反撃に面食らったのか、ライコネンとベッテルは差が一時開きます。ライコネンはその勢いのまま前方のマグヌッセンもパスしていきました。この一連の流れ、ラジオキング………、じゃなくて最年長としてのの意地を見せた、といったところでしょうか(汗)。26周目、フェルスタッペンがスタジアムセクションで単独スピン。ボディの下面を擦りますが問題無く復帰。走行を続けます。29周目、ルクレールがターン16の侵入でタイヤを滑らせコースの外に直進していきます。コースに止めようとステアリングを右に切って奮闘しますが、非情にもサンドトラップが目前に迫ってきます。結果、ルクレールはマシンの左側をウォールにヒット。サンドトラップに捕まって脱出することが出来ません。”I’M SORRY.”(ルクレール)自らのミスでコースアウトしてしまい、スタッフに対して平謝りです。両手をヘルメットの開口部に当てて悔しがるルクレール。スタンドのティフォジ達も悔しそう。10番グリッドから4番手まで追い上げていましたが、残念ながらここでリタイアです。同じく29周目、ハミルトンがターン16でコースアウト、ウォールにヒットしますが、こちらはダメージが少なくサンドトラップに捕まることもなくコースに復帰。しかし、コースアウトした場所が微妙でしたね。無理無理ピットインしようとした為、ピットレーンをショートカットすることになりました。これが審議対象となり5秒加算ペナルティ。これをきっかけにハミルトンの流れは悪くなり、ズルズルと後退していくことになります。41周目、おそらくこのレース最大の悲劇が起こります。ターン16の立ち上がりでコースアウトしたヒュルケンベルグ。スケートリンクの様に滑る路面に足をすくわれ、なすすべも無くウォールに向かって一直線。そして、そのままウォールに激突し、サンドトラップに捕まってリタイアとなってしまいました。一時2番手を走っていただけにポディウムを期待出来ましたが、残念ながらその夢は叶いませんでした。160戦以上参戦しているヒュルケンベルグは、未だにポディウムに上ったことが無いドライバーとして不名誉な記録を更新しています。今回遂にその不名誉な記録からおサラバできると期待がかかっただけにその失望は大きいものなってしまいました。これ以上の悲劇があると思いますが?あなた!160戦越しの夢がもう少しで叶うところまできていたんですよ!?とまあ大袈裟に言ってみましたが、ヒュルケンベルグも人の子。意識してプレッシャーがかかっていたのかも知れませんね。次の機会に期待しましょう。51周目、ターン5、左の緩い高速コーナーでクビアトがストロールをパス。何と2番手に浮上しています。普段下位を走っているチームが上位を走るというのは、こういう雨のレースならではですね。特に、路面状況が大きく変わるレースはこういうことが起きやすいです。57周目、ターン1の縁石で挙動を乱したボッタスはスピンしてコースアウト。あまり減速しないままウォールに激突しました。サスペンションロッドが折れる程のダメージを負い、その場でリタイアです。62周目、最後尾から追い上げてきたベッテルがターン6でストロールをパス。何と3番手に浮上です。同じく62周目、ターン2手前のストレートでアルボンをパスすべくガスリーはインにマシンを振りましたが、ブロックしようとしたのか、同じタイミングでアルボンも右に移動し接触。破損したガスリーのウイングがタイヤに当たりコンパウンドが剥がれてしまい、その場でリタイアです。63周目、ターン5の高速コーナーでクビアトをアウト側からパス。最後尾から2番手まで挽回してきました。しかし、ベッテルの挽回もここまで。先頭のフェルスタッペンが1度スピンするも盤石(?)な走りでトップチェッカー。今シーズン2勝目を挙げました。2位はベッテル。スタート前は最悪の状況でしたが、蓋を開けてみればまさかの2位。優勝こそならなかったものの、地元ファンの前でオーバーテイクショーを見せられたのだから本人としてもまんざらではないでしょう。3位は何とクビアト!2016年ロシアGPでのミスで降格処分を受けるという不遇に遭い、さらにシート喪失の危機にも見舞われましたが今回見事に結果を出しました。このクビアトのリザルトが重要なのはトップ3のチーム以外でポディウムに上がった、ということですね。昨シーズンはトップ3のチーム以外でのポディウムはアゼルバイジャンGPでのペレスの3位、1回のみです。今シーズンは流れ的にトップ3チーム以外でのポディウムは厳しいかな?と思っていましたが遂にやってくれました。メルセデス勢が地元ドイツで大失態をおかしたという幸運もかありましたが、大殊勲の金星であることは間違いありません。ポディウムの面子を見てみると、前回イギリスGPでアクシデントを起こしたフェルスタッペンとベッテルがいるというのが何とも微妙な感じがしますが(汗)。さて、次回ハンガリーGPの行われるオンガロリンクはエンジンパワーよりもシャーシー性能が物をいう低速サーキット。普段上位に顔を出さないチームが出てくるかも知れないので要チェック。”DON’T MISS IT.”ですよ?