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F1の小部屋 NEO

F1のリザルトについてあれやこれや好き勝手にコメントしてみようと思います。レース終了後1週間以内に更新(目標)。

2022 ROUND 3 AUSTRALIAN GP

2022年04月17日 08時37分57秒 | Weblog
1位 C.ルクレール フェラーリ
2位 S.ペレス レッドブル
3位 G.ラッセル メルセデスAMG
4位 L.ハミルトン メルセデスAMG
5位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
6位 D.リチャルド マクラーレン・メルセデス
7位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
8位 V.ボッタス アルファロメオ・フェラーリ
9位 P.ガスリー アルファタウリ・レッドブル
10位 A.アルボン ウイリアムズ・メルセデス

 オーストラリアです。コロナの影響で3年振りの開催となります。以前は最終戦の顔、その後は開幕戦の顔としてお馴染みでしたが、コロナの影響でそのポジションを他の開催国に譲っております。スターティンググリッドですが、ポールはルクレール、以下フェルスタッペン、ペレス、ノリス、ハミルトン、ラッセル、リチャルド、オコン、サインツ、アロンソとなっております。開幕戦と合わせて2回目のポールとなるルクレール。2番グリッドのフェルスタッペンに約コンマ3秒の大差を着けてのポール獲得です。その後にはフェルスタッペンとペレスのレッドブル勢が続きます。5番グリッドと6番グリッドには今シーズン不振をかこっているメルセデス勢が。一応トップ3の位置には着けていますが、常勝軍団であったことを考慮すると、物足りない位置ということになるのでしょう。スタートはルクレールの出だしが良く、マシンを左右に振り、後ろを牽制しながらターン1に侵入、ホールショットです。その後方ではハミルトンが中央突破でジャンプアップ、ペレスの前に割って入ります。2周目、ターン9でサインツがアウト側からおそらくミック・シューマッハでしょうか、抜きにかかりますがオーバースピードでコースアウト。芝生の上を走行しつつも何とか踏ん張りますが、シケイン状になっているターン10をスピンしながら横切りコースアウト。グラベルにはまりそのままリタイアとなります。このアクシデントにより早々とセーフティーカーの導入となります。11周目、ブレーキングが遅れたのか、ターン11でベッテルがコースアウト。サインツと同じ様にグラベルに突っ込みますが、こちらは無事に脱出。マシンが埃だらけになりながらも走行を続けます。23周目、ターン8の立ち上がりでペレスがハミルトンの背後に迫ります。左の高速コーナーでアウト側から一気にまくりターン9で抜き去ります。何の迷いも無く一気にアウトから行きました。これで5番手にジャンプアップです。同じく23周目、ターン3でベッテルがアウト側の縁石に乗った際、挙動を乱します。横を向いたままマシンは内側のウォールに激突。マシンはフロントウイング周辺が損傷して走行不能になり、そのままリタイアとなります。このアクシデントにより2回目のセーフティーカー導入です。27周目にレース再開。スタートではフェルスタッペンがアウト側から並びかけますがルクレール、しっかりブロックしてホールショット。先頭からルクレール、フェルスタッペン、ラッセル、アロンソ、ハミルトンのオーダーでレースは続きます。36周目、ターン10を立ち上がったペレスは一気に加速。ターン11手前でラッセルの前に出てオーバーテイク。3番手にジャンプアップです。殆どタイムロスすること無く前のマシンをオーバーテイクしていくペレス。素晴らしい判断力の持ち主ですね。39周目、フェルスタッペンがコース脇にマシンを停めます。マシン後部から煙が出ているところを見るとエンジントラブルでしょうか。ルクレールに選手権争いで離されたくないフェルスタッペンにとってはこのリタイアは痛いですね。”YES! LET’S GO!COME ON!YES!”そして、レースの方はルクレールがトップチェッカー。20秒もの大差をつけてブッチギリです。2位はペレス。追い上げ著しく、要所要所で見せた鋭いオーバーテイクがものを言いました。”OBVIOUSLY GOT A LITTLE BIT FORTUNATE THERE BUT PART OF THE GAME.”3位はラッセル。メルセデス移籍後初のポディウムです。先輩のハミルトンを凌ぐ走りを見せております。自身も言っている通り、フェルスタッペンがリタイアしたおかげで繰り上げ3位になった訳ですが、これもレースの内。その時にポディウムに上がれるポジションにいたドライバー故にポディウムに上がる資格があるのです。3戦を終えてラッセル、絶対王者のハミルトンに9ポイントの差をつけてランキング2位に着けております。これがもし、タイトルを争う様な状況でしたら、それこそハミルトンの心中は穏やかではないでしょう。しかし、現在のハミルトンはラッセルどころか、8度目のタイトル獲得をも危うい状況。誰がこの展開を予想した?という感じですね。昨シーズンまでの絶対王者の風格が全く感じられない現在、ルクレールの独走を指を咥えて見ているだけしかなさそうです。さて、久々に行われたオーストラリアGP。明るい日差しの下での市街地レースというのもいいものですね。市街地レースというと最近はナイトレースばかりだったので、日中のレースというのがとても新鮮に感じられました。また、オーストラリアというリゾートを想起させる土地柄、余計に陽光が明るく感じられたのかもしれませんね。久々のオーストラリアGP、大成功だったんじゃないでしょうか。

2022 ROUND 2 SAUDI ARABIAN GP

2022年04月03日 04時21分51秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル
2位 C.ルクレール フェラーリ
3位 C.サインツ フェラーリ
4位 S.ペレス レッドブル
5位 G.ラッセル メルセデスAMG
6位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
7位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
8位 P.ガスリー アルファタウリ・レッドブル
9位 K.マグヌッセン ハース・フェラーリ
10位 L.ハミルトン メルセデスAMG

 サウジアラビアGPです。レース前の3月26日(金)、何とサーキットから程近い所にあるアラムコ(F1のスポンサーでお馴染みですね)の石油精製所にミサイルが撃ち込まれ火の手が上がりました。突然のテロにレースの開催を危ぶむ声も聞かれましたが、サーキットの所在地がミサイルを迎撃システムの守備範囲内にある、そして石油精製所が守備範囲外にあったということを受けレース開催の運びとなりました。そもそも、市街地にミサイル迎撃システムが設置されているというのも驚きですが、中東の危機管理の意識の高さを垣間見た思いです。2005年のイギリスGPでも、レースウイーク中にロンドン同時爆破テロが発生するという出来事がありました。しかし、今回はミサイル攻撃ということで、危険度はこの時の比では無く緊迫した状況での開催だったのではないでしょうか。スターティンググリッドですが、ポールはペレス。以下、ルクレール、サインツ、フェルスタッペン、オコン、ラッセル、アロンソ、ボッタスと続きます。ポールのペレスですが、自身初のポールポジションということで、これは意外な感じがしましたね。これまでキャリア優勝2回、ポディウムにも何度も上がっていましたが、ポールだけは獲れてなかったということですね。2番グリッドはルクレール。0.025秒という僅差でポールを逃しました。そして、ハミルトンは15番グリッド。昨シーズンまでレースを席巻していた最強ドライバーがQ3でノックダウンという屈辱です。メルセデスはどうやら新レギュレーションに上手く対応出来ていない様ですね。レースの方ですが、角田裕毅がスターティンググリッドに向かう途中でエンジンが止まって立ち往生。再起動を試みましたがチームからの指示で電源を落としてマシンを降り、走ることなくリタイア。開幕戦は8位入賞と調子が良かっただけにこれは悔しいですね。それにしても、「再起動」とか「電源を落とす」とかまるでパソコンを扱っているかの様な表現です。まあ、実際現在のF1マシンは完全コンピュータ制御なので、そういう扱いになるのでしょう。CPUのクロックは?メモリの容量は?といった野暮なことを訊くのは止めておきましょう(汗)。スタートは、ペレスが好スタートでホールショット。2番グリッドのルクレールがそれに続きます。3番グリッドのサインツは、ルクレールの動きにつられてアウト側にマシンを寄せましたが、ガラ空きになったインにフェルスタッペンが飛び込みます。先頭からペレス、ルクレール、フェルスタッペン、サインツのオーダーでレースは進んでいきます。16周目、ラティフィが最終コーナーでクラッシュ。これを見て各車ピットインしてタイヤ交換、程なくセーフティーカーの導入となります。21周目、レース再開。先頭からルクレール、フェルスタッペン、ペレス、サインツ、ラッセル、マグヌッセンのオーダーです。42周目、フェルスタッペンがターン25の立ち上がりでルクレールの背後で加速。大きく回り込んで最終コーナーでオーバーテイク、先頭に躍り出ます。と思ったのも束の間、直後のメインストレートでルクレールが加速、ターン1でフェルスタッペンを抜き返します。続いて43周目、再びフェルスタッペンが最終で仕掛けます。イン側から前に出ようとしたところ、ルクレールの防戦に遭い叶わず。ブレーキをロックさせて、退くことになります。46周目、最終コーナー手前でルクレールの背後で様子を窺うフェルスタッペン。メインストレートで満を持して一気に加速。ターン1でルクレールを仕留めます。焦ったのかルクレール、ターン2をショートカットします。その後、コーナーが連続する区間が続く為DRSが使えません。その隙にフェルスタッペンはリードを拡げます。そして、フェルスタッペンはルクレールに付け入る隙を与えずトップチェッカー。今シーズン初勝利です。そして、2位には今シーズン、選手権でフェルスタッペンとタイトルを争うことになりそうなルクレール。前回のバーレーンGPでもマッチレースを繰り広げたこの2人、今シーズンの本命とみて間違い無さそうですね。5位にはラッセル。前回バーレーンGPの4位に続き入賞です。今のところ、移籍間もないながらもチーム古参のハミルトンよりも安定しており、早くもタダ者ではないオーラを発しております。状況次第ではポディウムも充分に狙えるんじゃないでしょうか。さて、今シーズン、マシンが大きく変化を遂げましたが、一番わかり易いのはホイールの大径化ですね。今までの13インチから18インチに大きくなりました。13インチのタイヤは悪く言うと「ちくわ」みたいに肉厚が大きく迫力はありましたが、重そうな印象は拭えませんでした。18インチとなったことでスッキリ、かなりスポーティーな印象に。大体、今日日の軽自動車でさえ13インチよりも大きいタイヤを履いていますからね(汗)。まあ、今シーズン採用になった18インチといっても、3ナンバークラスの車は普通に装着していたりしますが。ただ、あんまり扁平率を下げ過ぎるとF1のパワーにタイヤが耐えきれないというのもあるので、見た目と性能の兼ね合いで18インチということになったのでしょう。さて、ホイールが大径化したことで何が変わるかというと、そのドライバビリティ。要するに、ステアリングを切ったときの反応がかなりシャープになります。間違い無く足回り全体の設計の見直しをしなければならなくなるでしょう。その見直しに上手く対応出来たのがレッドブルとフェラーリということになるんじゃないでしょうか。2014年以来の地殻変動となりそうな今シーズン。レッドブルとフェラーリのタイトル争いに、メルセデスの巻き返しはあるのかと見所盛り沢山ですね。

2022 ROUND 1 BAHRAIN GP

2022年03月27日 07時55分43秒 | Weblog
1位 C.ルクレール フェラーリ
2位 C.サインツ フェラーリ
3位 L.ハミルトン メルセデスAMG
4位 G.ラッセル メルセデスAMG
5位 K.マグヌッセン ハース・フェラーリ
6位 V.ボッタス アルファロメオ・フェラーリ
7位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
8位 角田裕毅 アルファタウリ・レッドブル
9位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
10位 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ

 2022年シーズンの開幕です。今シーズンは史上最多の23戦、となる筈でしたがロシアGPがキャンセルとなり2021年と同じ全22戦となりました。理由は皆さんご存じの通りロシアのウクライナ侵攻に抗議してのものです。1979年にソ連(当時)がアフガニスタンに侵攻しました。それを受けて西側諸国は1980年のモスクワ五輪をボイコット。構図としてはこれと同じということになるでしょうか。ロシアは2014年にウクライナのクリミア半島を強引に編入。これは軍事戦略的に重要な不凍港を手に入れる為に行ったとみられています。今回のウクライナ侵攻はウクライナのNATO加入を阻止する為とみられていますが、国際社会全てを敵に回してまで行う必要があるのか甚だ疑問と言わざるを得ません。そもそも、侵略行為自体人道的にも許されるものではなく、アジアの安全保障にも影響を及ぼしかねないこの侵略行為の早期終結をただただ願うだけです。FIAの人事ではレースディレクターのマイケル・マシが解任されました。昨シーズン終盤戦、アブダビGPでのセーフティーカー導入時の混乱に対して責任を取らされた格好です。この人事にも各チームとも同情的な意見等賛否両論はありますが、事態の収拾を図るにはこうするしかなかったのでしょう。ただ、ハミルトンは人種差別的な見地からアブダビGPで、あの様な順位操作をされたのではないかと、懐疑的な見方をしている様ですが。さて、バーレーンGPです。スターティンググリッドはポールがルクレール、以下フェルスタッペン、サインツ、ペレス、ハミルトン、ボッタス、マグヌッセンと続きます。ルクレールが久々のポールポジション。本命と目されていたハミルトンが5番グリッド。アルファロメオに移籍したボッタスが健闘の6番グリッド。そして、2シーズン振りに復帰したマグヌッセンが驚異の7番グリッドと大健闘しております。昨シーズンとは明らかに異なる勢力図を予感させるスターティンググリッド、これは大いに期待できそうですね。スタートはフロントロウのルクレールとフェルスタッペンは順調にスタート。ルクレールは思いっ切りイン側にマシンを寄せて後続を牽制、そのまま1コーナーに侵入しホールショットです。後続のマシンは大きな混乱も無く続いていきます。17周目、メインストレートでルクレールの背後に迫るフェルスタッペン。イン側にマシンを寄せ牽制してくるルクレールの更にイン側に入り込んでオーバーテイク、首位に立ちました。しかし、ルクレールも譲りません。ターン3の立ち上がりの加速に勝るルクレールはターン4手前でアウト側から被せる様にフェルスタッペンをオーバーテイク、首位に返り咲きます。18周目、フェルスタッペンが再びルクレールに襲いかかります。メインストレートで一気に加速したフェルスタッペン、ターン1でルクレールのインに飛び込み再び首位を奪い返します。しかし、先程と同じ様にターン3の加速に勝るルクレールにがターン4でインに入り更に首位を奪い返します。19周目、三度フェルスタッペンが襲いかかります。メインストレートで一気に追いついたフェルスタッペンはターン1でルクレールのインに滑り込みますが、オーバースピードでスモークを上げてアウト側に孕んでしまいます。加速の鈍ったフェルスタッペンの隙を突きルクレールがフェルスタッペンを抜き返してポジションを戻します。高速域で速いレッドブルと中低速域で速いフェラーリというマシン特性の違いが見てとれますね。意地でも抜こうとするフェルスタッペンと、頑として首位を譲らないルクレール。次代を担うであろうこの2人のバトルはとりあえずここで落ち着くことになります。47周目、ガスリーのマシンからオンボードカメラでも確認出来る程の発煙が。マシンをコース脇に停めリタイアとなります。この時、マシンから火の手が上がるまでに状況が悪化していました。ガスリーのリタイアを受けてセーフティーカーの導入。レースは仕切り直しとなります。50周目、スロー走行をしている隊列先頭のルクレールに対してフェルスタッペンが並びかけプレッシャーを与えます。そして、ルクレールが最終コーナーで一気に加速。レースの再開です。出遅れたフェルスタッペン、サインツの猛攻を防ぐのが精一杯で、ルクレールにアタックするまでには至りません。54周目、バックストレートでサインツがフェルスタッペンの後方でトウを充分に使って加速。ターン11でフェルスタッペンのインに入ってオーバーテイク、2番手にジャンプアップです。これでフェラーリのワンツー態勢となります。その直後、ターン13を立ち上がった時点でフェルスタッペンが失速。後続のマシンが次々と抜いていきます。そして、フェルスタッペンはそのままピットイン、リタイアとなります。ファイナルラップ、ペレスがターン1で突如スピン、、ペレスはそのままリタイアとなってしまいます。レッドブルにとっては悪夢の展開。終盤にきて立て続けに2台リタイアとなってしまいました。そして、レースの方はルクレールがトップチェッカー、続いてサインツが入りフェラーリ、ワンツーフィニッシュです。3位はハミルトン、優勝争いに絡むことはありませんでしたが、レッドブルの2台がリタイアしたことで、かろうじて3位表彰台をゲットしました。今回のレースを見る限り、勢力図が大きく変化したのは明らかです。メルセデスが後退し、フェラーリが急浮上。中団のチームではハースの躍進が著しいですね。2シーズン振りに復帰したマグヌッセンが5位入賞。チームメイトのミック・シューマッハも序盤、オコンにぶつけられながらも11位と入賞目前まで挽回しています。アルファロメオも中団で躍進したチームといえるでしょう。メルセデスから移籍したボッタスが6位。そして、中国人初のF1ドライバー、周冠宇が10位とダブル入賞を果たしております。久々に起こった勢力図の大幅な変化、今シーズンは見どころが多そうですね。

2021 ROUND 22 ABU DHABI GP

2021年12月19日 08時51分54秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
2位 L.ハミルトン メルセデスAMG
3位 C.サインツ フェラーリ
4位 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ
5位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
6位 V.ボッタス メルセデスAMG
7位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
8位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
9位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
10位 C.ルクレール フェラーリ

 アブダビGPです。同点で迎えた最終戦。ハミルトンフェルとスタッペン、最後の戦いが始まります。ここまでタイトル争いがもつれ込んだのは、ニコ・ロズベルグが王者になった2016年以来じゃないでしょうか。スターティンググリッドはポールがフェルスタッペン。以下ハミルトン、ノリス、ペレス、サインツ、ボッタス、ルクレール、角田裕毅と続きます。ポールポジションのフェルスタッペン、初戴冠に向けて準備万端といったところでしょうか。そして、3戦連続でシングルグリッド獲得と好調の角田裕毅。今回はチームメイトのガスリーよりも前のグリッドということで期待が持てますね。スタートはハミルトンの出だしが良く、ポールのフェルスタッペンの前に出て余裕のホールショット。後方ではターン1の立ち上がりでノリスがアウト側に孕んでエスケープゾーンを走行するも大きな混乱は無く後続が続いていきます。そしてターン6、フェルスタッペンがハミルトンのインに飛び込みます。ハミルトンは押し出された格好となりターン7ショートカットしてコースに戻り首位を走り続けます。これは明らかにトラックリミット違反でフェルスタッペンにポジションを譲るのが筋だと思うのですがお咎め無し。どゆことー?と思ってしまいますが、アクシデントを避ける為にショートカットしたのは仕方が無かった、ということなのでしょうか。”HE HAS TO GIVE THAT BACK!”フェルスタッペンは不満タラタラです。そらそうでしょう。自分の時は散々ペナルティを食らっていたのに、ハミルトンに対しては寛大な措置を採られているのですから。20周目、タイヤ交換をして2番手に下がったハミルトン、ステイアウトして首位を走るペレスに迫ります。バックストレートでペレスのイン側から前に出ます。しかし、ペレスも負けずに、すぐさまターン6手前でハミルトンのイン側に入りポジションを取り戻します。続いて次のストレート、ハミルトンがペレスをオーバーテイクしますが、先程と同じく、すぐさまターン9の手前でペレスがハミルトンのインに飛び込んで再びポジションを守ります。前に出られてもすぐに抜き返し、何としてもハミルトンを前に行かせまいとするペレス。このつばぜり合いは21周目のターン6で決着が着くまで続きます。ペレスがハミルトンを足止めしている間に後方から迫ってきたフェルスタッペン、その差は2秒以下にまで縮まりました。ペレス、グッジョブです。53周目、ターン14でラティフィがクラッシュしてコース上にストップ。セーフティーカーの導入となります。ここで2番手のフェルスタッペン、すぐさまピットにピットに入りタイヤ交換を済ませます。隊列に戻ったフェルスタッペン、ハミルトンとの間には5台の周回遅れのマシンがいたのですが、オフィシャルはこの5台をセーフティーカーの前に出させ「整理」します。結果、ハミルトンとフェルスタッペンの間に遮るものは何も無くなりました。そして、このままセーフティーカー先導で終わると思われたこのレース、ラスト1周でレース再開です。再スタートに先立ってハミルトン、必要以上にペースを落として周りのマシンに対して駆け引きを仕掛けます。フェルスタッペンはハミルトンの横に並び、ハミルトンを威嚇する様な動きをみせます。果たして、ターン14で満を持してハミルトンがフル加速、レース再開です。スタート直後のターン5でインに飛び込むフェルスタッペン、ハミルトンをオーバーテイクしました。続くバックストレートでフェルスタッペンはマシンを左右に振って、ハミルトンにトウを使われるのを警戒します。フェルスタッペンはターン6でイン側に着いた為、ターン9に向かうバックストレートでやや加速が鈍ります。そこに追いすがったハミルトン、ターン9でアウト側からフェルスタッペンにけし掛けます。ここでもフェルスタッペンはイン側でブロックしてこれを防ぎました。これで勝負あり。タイヤが消耗しているハミルトンは追いすがる力が無くなりフェルスタッペンとの差は開くばかり。結果、フェルスタッペンは2秒以上の差を着けてフィニッシュ。遂に念願の初戴冠を果たしました。スタンドに詰めかけたオレンジ色の人たちは大喜びです。って、中東までフェルスタッペンのファンがこんなに来ていたんですね。そして、大はしゃぎするレッドブルのクルー達。フェンスを乗り越えてしまうんじゃないかと心配してしまう程でしたよ(汗)。レッドブルとしてもドライバーのタイトルを獲るのは2013年のベッテル以来となります。コンストラクタータイトルはメルセデスに譲ったものの、遂にトップに返り咲いたという訳です。また、忘れてならないのはペレスの援護射撃でしょう。20~21周目にかけてハミルトンを足止めしたことでフェルスタッペンとのギャップが縮まりました。そして極めつけはこれ。終盤、セーフティーカー先導中にペレスはピットからの指示でピットに入りリタイアをしております。理由はエンジンのデータに異常があったとのことですが、もしこのまま走り続けてエンジンブローでも起こして止まってしまったならば、セーフティーカーの先導が続くことになり、フェルスタッペンの逆転の可能性が完全に潰えることになります。3位の座を捨ててまでチームメイトのタイトル獲得の為に自己犠牲的な献身をしたペレスはまさに”LEGEND”と呼ぶに相応しいでしょう。つまり、レッドブルはチーム一丸となってタイトルを獲りにいったのです。一方のハミルトンはボッタスの援護が無かった為、終盤苦しい状況に追い詰められたともいえます。セーフティーカーの先導中は首位に着けている上に残り周回数が少ないこともあって、ピットインしてニュータイヤに履き替えるというリスクを採ることは出来ず、消耗したタイヤでファイナルラップに一方的に不利なバトルをさせられたという訳ですね。お葬式の様に静まり返ったピットの中、インカムを通してF1レースディレクターのマイケル・マシとせわしなく交信を続けるトト・ヴォルフが現場の困惑を象徴していました。十中八九手にしていた8回目のタイトルを失った訳でそれはもうショックでしょう。メルセデスは再スタートに対する提訴は取り下げましたが、FIAの年間表彰式を欠席することで抗議の意思表示をしたといえます。彼らとしてはFIAに不当にレースを台無しにされたという思いが強いに違いありません。このインシデントが引き金となって、メルセデスがF1から離れるという事態にならなければ良いのですが(汗)。さて今回のレース、予想外の形での決着となりましたが、心配していた接触による決着とならずに済んで良かったと思います。際どいバトルが続きましたが、実にフェアにバトルが行われ手に汗握る展開となりました。近年、タイトル争いでここまで白熱したレースは無かったんじゃないでしょうか。それにしても、恐るべきはフェルスタッペンです。ファイナルラップで訪れた唯一無二のチャンスを、プレッシャーに臆すること無く見事モノにしました。十中八九不利だった状況を見事ひっくり返したのです。ファイナルラップの再スタートについては物議を醸しましたが、フェルスタッペンがやり遂げたことは間違いなく称賛に値するもので、やはりチャンピオンたる資格のあるドライバーであることは疑いありません。ともかく、今は初戴冠おめでとうと言いたいです。さて、今シーズンの総括といきます。前半はフェルスタッペンが選手権をリード。これはメルセデスが開発を来シーズンのマシンに注力していた為で、危機感を感じたのか、シーズン途中で方針を転換。シーズン後半はレッドブルを上回るパフォーマンスを見せるまでに至りました。そして、最終戦アブダビでの謎のファイナルラップ再スタートによってタイトルを失うことになるのですが。メルセデスはハンガリーGPでスタート時にタイヤ交換のタイミングを見誤った等、つまらないミスを何度かやっちゃっていました。結果論ですがこういうミスが無ければタイトルを獲れていたかもしれませんね。ドライバーに関してですが、まずはレッドブルに「栄転」したペレス。優勝1回、ランキング4位とまずまずの成績ですね。前述した様に、フェルスタッペンのタイトル獲得に大いに貢献しました。よって、来シーズンのシートも安泰でしょう。数少ないメキシコ人ドライバーが活躍しているということで本国でも大いに盛り上がっているんじゃないでしょうか。そして、放出されたベッテルに代わりフェラーリに抜擢されたスペイン人のサインツ。ポスト・アロンソともいえる立ち位置ですが、フェラーリのマシンの出来がアレなのでまだ真の実力は推し量れませんが、あのルクレールよりもランキングが上ということで、これは上出来でしょう。ルクレールは速さでは完全にベッテルを凌駕していましたので、ベッテル<ルクレール<サインツという図式が成り立つのでしょうか?モナコGPでは2位表彰台とその実力を遺憾なく発揮しました。まだまだ期待できそうですね。とはいえ、最高位が2位の「セカンドプレイス・フィニッシャー」です。来シーズンの目標はまずは優勝といったところでしょうか。そして、アルピーヌのオコン。ハンガリーGPではハミルトンの判断ミスに助けられたこともあり、見事キャリア初優勝。またも新たなウィナーが誕生しました。終盤、ベッテルとの激しい優勝争いを展開したのですが、2位フィニッシュのベッテルは燃料規定違反で失格という悲しい結果に終わっています(泣)。F1はぶっちゃけ別クラス混走レースなので上位陣が潰れないと中団以下のチームはなかなか上位に食い込むのが難しいのですが、オコンは見事そのチャンスを逃さずモノにしたという訳です。そして、ボッタス。2020年サヒールGPでピンチヒッターのラッセルの後塵を拝したことにより以前からあったボッタス不要論が決定的に。それ以来、苦悩を滲ませたかの様な表情が多くなります。優勝も1回とメルセデスに移籍して以来成績が最も落ち込みました。最終戦の終盤では使い古しのタイヤを履いていたこともあり、ハミルトンを援護するどころかアルファタウリの2台にオーバーテイクされて逆に順位を落とすことに。ウイリアムズ時代は非ワークスチームながらもポディウムに何度も上がるなど光る活躍をしていましたが、ここ数シーズンは歯車が上手く噛み合わなくなっていた様に思います。来シーズンは、奇しくも同郷であるライコネンの後釜としてアルファロメオをドライブすることに。正直優勝争いをすることはまず無くなると思いますが、それでも時折光る走りを見せてくれればと思います。そして、日本期待の星、角田裕毅!成績は同僚のガスリーに見劣りするものの、回数を踏む毎にパフォーマンスは上昇。最終戦アブダビではガスリーよりも上の順位でフィニッシュしています。今後の成長が楽しみが存在ですね。只一つ難点を挙げるとすれば暴言の多さですか(汗)。”F***”や”IDIOT”等のお上品でないワードが飛び交うチーム無線は人によっては聞き苦しく思うこともあるでしょう。「ラジオ・キング」度ではまだまだライコネンに及びませんので、更に精進する必要がありますね。最低限のNGワードでボケたり皮肉ったりするあの話術は中々真似できるものではありません。ライコネンは引退しますので、来シーズンはアロンソと「ラジオ・キング」の座を争うことになるでしょう(違)。さて、来シーズンはメルセデスにラッセルが加入することになります。2020年サヒールGPでのパフォーマンスは圧巻でした。レギュラードライバーのボッタスよりも明らか上回るパフォーマンスを披露。結果、このレースで印象を悪くしたボッタスがシートを失う原因になったといっても間違い無いありません。ボッタスよりも速いラッセルが、ハミルトンの脅威となって立ちはだかる、とはいかないまでも足を引っ張る存在になるのは十分に予想出来ます。その時にはまた、ロズベルグの時の様にチーム内に緊張が走ることでしょう。そうすると、レッドブルにとっては好ましい状況となります。メルセデスのチーム内がギクシャクし、足を引っ張り合っている間にレッドブルのリードを広げることが出来るのですから。ハミルトン的にはボッタスぐらいの速さのドライバーが一番組み易かったんじゃないでしょうか?優勝出来る実力はありつつも、自分への脅威とはならないということで。チーム内の緊張が高まれば8回目のタイトルという夢にも黄信号が灯ってしまいます。ともあれ、来シーズン台風の目になるであろうラッセルには要注目ですよ?

2021 ROUND 21 SAUDI ARABIAN GP

2021年12月12日 07時25分30秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
3位 V.ボッタス メルセデスAMG
4位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
5位 D.リチャルド マクラーレン・メルセデス
6位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
7位 C.ルクレール フェラーリ
8位 C.サインツ フェラーリ
9位 A.ジョビナッツィ アルファロメオ・フェラーリ
10位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス

 サウジアラビアGPです。ここも、前回カタールに続き初開催です。舞台となるのはジェッダという都市に設けられたストリートコース。コースレイアウトは横に長く細かいコーナーが多く、クネクネと蛇行している様な印象。コーナー数は全部で何と27!モナコGPのモンテカルロ市街でもこんなに多くないですよ?平均速度が高い割にエスケープゾーンが狭いという安全面に疑問の残る謎の設計です。よくこんなサーキットで開催の許可を出しましたね!と疑問に思ってしまいますよ。多額のオイルマネーの誘惑に抗し切れなかったのでしょうか?さて、スターティンググリッドですが、ポールはハミルトン。以下、ボッタス、フェルスタッペン、ルクレール、ペレス、ガスリー、ノリス、角田裕毅と続きます。フロントロウはメルセデスが独占。タイトル争いが佳境に入り全力で取りにきました。対するフェルスタッペンは3番手。タイム的にはコンマ1秒差とやや不利な印象。ちなみに4番手のルクレールはフェルスタッペンのコンマ4秒落ちで1分27秒台。メルセデスとフェルスタッペンの3台が別次元の速さを発揮しております。スタートは上位陣は綺麗にスタート。ペレスがターン1でルクレールのアウト側を窺いブレーキをロックさせて白煙を上げますが、ルクレールはターン2のアウト側から全力でポジションを奪い返しました。以下、後続に特に大きな混乱は無く次々とマシンが通過していきます。10周目、ターン22でテールスライドを起こしたミック・シューマッハはコントロールを失いコースアウト。横向きになったままバリアに激突します。このインシデントによりセーフティーカーの導入です。その後、赤旗が提示され、レース中断となります。18分の中断を挟んでレースは再開。スタンディングスタートでの再開となります。再スタートは2番グリッド、イン側のハミルトンが猛ダッシュを見せややリードした状態でターン1に突入。ポールポジションのフェルスタッペン、負けじとアウト側から強引に被せていきます。ターン2でイン側の縁石に内側を通過しつつも強引にハミルトンの間に出てポジションを死守。無理矢理に前に出て来たという印象です。その混乱に乗じてオコンがハミルトンをパスして2番手にジャンプアップ。しかし、後方では多重クラッシュが発生。ルクレールとガスリーに”SQUEEZE”されたペレスがスピン。そのままウォールにヒットしてクラッシュ。そのクラッシュを見てスローダウンしていたラッセルにマゼピンが激しく追突。これで再び赤旗が提示されることになります。再々スタートの前に話し合いが持たれ、フェルスタッペンがハミルトンの後ろでスタートすることになりました。再スタートの際、ターン2でのフェルスタッペンのコーナリングが明らかにトラックリミット違反だったことを受け入れた形です。再々スタート時のグリッドはポールがオコン、以下ハミルトン、フェルスタッペンというオーダーになります。再々スタートはオコン、ハミルトン、フェルスタッペンが3ワイドになってターン1に突入。”SQUEEZE”されたハミルトン、かなり際どい状況でしたが接触は免れました。オコン、フェルスタッペン、ハミルトンのオーダーでレースは進みます。18周目、ハミルトンがオコンをパス。これでハミルトンが首位のフェルスタッペンを追う形となりました。37周目、ターン1でフェルスタッペンをパスしにかかるハミルトン。アウト側から並びかけますが、フェルスタッペンも負けじと並んで突入します。しかし、ブレーキを遅らせ過ぎたのかフェルスタッペン、突然アウト側に直進してターン2をショートカットします。このトラックリミット違反を受けてハミルトンにポジションを戻す様指示を受けるフェルスタッペン。ターン27手前でハミルトンにポジションを譲りますが、ハミルトンがフェルスタッペンに追突。これで、ハミルトンはウイングを破損しますが、そのまま走行を続けます。”HE JUST BRAKE TESTED ME!”どうやら「ブレーキテスト」を行ったとみられるフェルスタッペン。この行為に対してレース後、10秒加算のペナルティが課されることになります。42周目、フェルスタッペンはターン27手前でハミルトンにポジションを譲りますが、すぐさまインに飛び込んで再びポジションを奪い返します。しかし、これはスチュワードに認められず、翌43周目、同じくターン27でハミルトンにポジションを譲ります。結果、レースの方はハミルトンがそのままフェルスタッペンを引き離してフィニッシュ。次回、最終戦のアブダビGPはフェルスタッペンとの同点で王者決定戦を迎えることにまりました。ハミルトンはフェルスタッペンに追突してフロントウイングを破損した訳ですが、それにも拘わらず終盤にファステストラップを叩き出す程の速さをみせました。本当に恐ろしい存在ですね。それにしても今回のフェルスタッペン、タイトルがかかっているとはいえ、感情的になり過ぎてドライビングがラフになっているという感じを受けました。このままだと、「危険なドライバー」という悪印象を周囲に与えかねません。自分のドライビングを貫いていけば結果は必ずついてくると信じて欲しいです。

2021 ROUND 20 QATAR GP

2021年11月28日 07時32分41秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
3位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
4位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
5位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
6位 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス
7位 C.サインツ フェラーリ
8位 C.ルクレール フェラーリ
9位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
10位 S.ベッテル アストンマーチン・メルセデス

 カタールGPです。初開催となります。中東地域ではトルコ、バーレーンに続く開催国となりますね。日本ではサッカーW杯の開催国としての方が有名でしょうか。スターティンググリッドはポールがハミルトン。以下ガスリー、アロンソ、ノリス、サインツ、ボッタス、フェルスタッペン、角田裕毅と続きます。何とアルファタウリのガスリーがフロントロウを獲得。アルピーヌのアロンソもセカンドロウと健闘しております。とはいえ、フェルスタッペンとボッタスが黄旗無視のペナルティによりペナルティを受けているので、このグリッドの順番がタイム順になっている訳ではないのですが。スタートはポールのハミルトンが好発進。そのままターン1に向かってイン側にマシンを寄せます。後ろのガスリーはこれに反応してアウト側にマシンを寄せます。そしてアロンソも続いて行きます。そして、フェルスタッペンが見事なスタートダッシュを見せ、いつの間にかアロンソの後ろに接近します。しかし、アロンソはそれに気付かずターン2でマシンを寄せた際に、避けたフェルスタッペンがコースアウトして土埃を上げるという場面が見受けられました。そして、その騒擾を他所に前方ではターン3でアロンソがガスリーをオーバーテイク。ターン2の立ち上がりでアウト側に並んだアロンソが切り返しのターン3でそのままインを奪った格好です。3周目、メインストレートでガスリーの背後に着くフェルスタッペン。DRSを使い、そのままオーバーテイク。7番グリッドスタートのフェルスタッペン、早くも3番手にジャンプアップです。5周目、フェルスタッペンは先程と同じメインストレートでアロンソをオーバーテイク。これで2番手にジャンプアップ。前を走るのは宿敵ハミルトンだけというポジションに着けました。9周目、メインストレートで角田裕毅の背後に着けるボッタス。角田裕毅はボッタスを牽制する為にイン側にマシンを寄せますが、ボッタスは更にイン側に進路を採ります。そして、アウト側からはストロールが。スリーワイドになってターン1に飛び込むこの3台。果たして最初に飛び込んだのは大外からまくったストロールです。ボッタスと角田裕毅の2台が争っている隙を突いて2つ一気にポジションアップ。正に漁夫の利といったところでしょうか。一方、イン側に着いたボッタスもオーバーテイク。何と角田裕毅、一気に2つポジションダウンしてしまいました。予選結果が良かっただけにこれはガッカリですね。33周目、ボッタスの左フロントタイヤがパンクします。マシン底部から火花を散らしながら走行を続けますが、コントロールを失ってコースアウト。後続のアロンソのオンボードカメラにはヤバい程の火花が飛び散っている映像が映っています(汗)。何とかコースに復帰して火花を散らしながら何とか走行を続けてピットイン。大きく順位を落としました。そして、マシン底部を擦りながら走行を続けたことによりマシンが深刻なダメージを受けた為、後程リタイアとなります。そして、レースの方はハミルトンが逃げ切ってトップチェッカー。フェルスタッペンとの差を更に縮めました。2位はフェルスタッペン。7番グリッドからの追い上げです。残り2戦の時点でハミルトンとのポイント差は8ポイント。ハミルトンが優勝、フェルスタッペンが2位というのを2戦続けても逆転されてしまうので、あと1回の優勝は必須条件ですね。2016年のロズベルグの時は、終盤戦、ハミルトンが優勝しても2位に連続入賞することで逃げ切ることができましたが、今回の場合はそうはいきません。地獄の門番の様にフェルスタッペンの前に立ちはだかるハミルトン。フェルスタッペンは彼を打ち負かすことができるのでしょうか?そして、3位はアロンソ。何と7年、105戦振りのポディウムです。4位のペレスとの差は3秒を切っていました。チームメイトのオコンがペレスに抜かれた後もしつこく絡んでアロンソの援護射撃をした甲斐がありましたね。久々のシャンパンファイトを楽しむアロンソ。迷惑そうな(?)フェルスタッペンを他所にメチャ楽しそうでした。思えば、アロンソはフェラーリからマクラーレンに移籍した後は戦闘力不足のマシンに泣かされた(というより怒り狂った)時期もありました。その後、2年間マシンを降り、今シーズンアルピーヌで現役復帰した訳です。ライコネンが今シーズン限りで引退することで現役最年長になります。史上最年少でタイトルを獲ったアロンソが最年長だなんて時の流れを感じさせますね。今後もベテランらしい老獪なドライビングを期待したいところです。

2021 ROUND 19 BRAZILIAN GP

2021年11月21日 03時41分00秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
3位 V.ボッタス メルセデスAMG
4位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
5位 C.ルクレール フェラーリ
6位 C.サインツ フェラーリ
7位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
8位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
9位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
10位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス

 ブラジルGPです。今回もイタリアGPに続き久々のスプリント予選が行われました。決勝レースのスターティンググリッドはスプリント予選の結果で決まります。ポールはボッタス。以下、フェルスタッペン、サインツ、ペレス、ノリス、ルクレール、ガスリー、オコンと続きます。尚、ハミルトンは予選でトップタイムを叩き出したものの、DRSに技術的な違反が見つかりタイム抹消。スプリント予選は最後尾からスタートしました。そして、怒涛の追い上げを見せ5位でフィニッシュ。しかし、パワーユニットの交換をしている為5グリッドの降格。結果、10番グリッドからのスタートとなっております。スタートはフェルスタッペンの出だしが良くポールのボッタスをややリード。ボッタスも張り合ってサイドバイサイトのままターン1に突入しますが、やはり不利なアウト側、縁石を乗り越えた後にフェルスタッペンの先行を許します。後方ではノリスとサインツが接触。出遅れたサインツをノリスが白線の外に出て前に出ようとしますが、コース内に戻ることを意識し過ぎてインに寄り過ぎたのが、サインツにぶつけることになり、瞬間、タイヤがら白煙が上がり挙動を乱してコースアウト。パンクの為ピットインすることになり大幅ポジションダウンです。48周目、度重なるペナルティで大幅にグリッド降格を言い渡されてきたハミルトンがスプリント予選に続き怒涛の追い上げ。何と、フェルスタッペンの背後に迫って来ました(汗)。バックストレートでアウト側に並びかけるハミルトン。フェルスタッペンはブレーキを遅らせ過ぎたのか、アウト側の縁石の外に飛び出します。ハミルトンも押し出される様に同じくコースアウト。エスケープゾーンは舗装されているので問題無く2台共コースに戻ります。フェルスタッペンに追い付くも、左右にマシンを振って応戦するライバルを前に抜きあぐねるハミルトン。この後はしばらく膠着状態が続きます。そして、迎えた59周目。先程と同じバックストレートでフェルスタッペンの背後に着くハミルトン。フェルスタッペンはイン側にブロックラインを採っていますが、かまわずアウト側からズバッと抜きにかかります。今度は余裕を持って前に出たハミルトン、遂に首位に躍り出ました。そして、レースの方はハミルトンがそのまま逃げ切ってトップチェッカー。フェルスタッペンとのポイント差を5ポイント縮めることに成功しました。度重なるペナルティにもめげずに怒涛の追い上げで勝利を掴み取ってみせたハミルトン。恐ろしいですね。これまで数多の勝利を挙げてきましたが、今尚勝利にかける貪欲さはどこから湧いてくるのでしょうか?前人未到の8度目のタイトルがかかっているというのもあるでしょうが、フェルスタッペンはこの難敵を伏してタイトルを収めることが出来るのでしょうか?

2021 ROUND 18 MEXICO CITY GP

2021年11月14日 06時17分38秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
2位 L.ハミルトン メルセデスAMG
3位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
4位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
5位 C.ルクレール フェラーリ
6位 C.サインツ フェラーリ
7位 S.ベッテル アストンマーチン・メルセデス
8位 K.ライコネン アルファロメオ・フェラーリ
9位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
10位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス

 メキシコGPです。スターティンググリッドはポールがボッタス。以下、ハミルトン、フェルスタッペン、ペレス、ガスリー、サインツ、リチャルド、ルクレールと続きます。フロントロウをメルセデスに、セカンドロウをレッドブルに分け合う形となっております。メルセデスとレッドブル、激突必至の様相です。レッドブルに続いて弟分、アルファタウリのガスリーが5番グリッド。フェラーリ2台を抑えてのこのポジション、絶好調ですね。スタートはメルセデスの2台が横並びで加速。ボッタスがややリードしていましたがイン側のハミルトンが伸びてきてホールショット、と思いきや、大外のフェルスタッペンがターン1のブレーキングでポーンッと前に出てホールショット。メルセデスの2台が競り合っている間においしいところも持って行ったフェルスタッペン。まさに「漁夫の利」といったところでしょうか。そして、ボッタスは後方でペレスと競り合っていたリチャルドと接触してスピン。最後尾まで後退します。そして、その後方でもアクシデントが発生。スピンしたボッタスを避けようと左に寄ったミック・シューマッハがオコンと接触。マシンが少し浮き上がるくらいの衝撃でコースアウト。そのままリタイアとなりました。角田裕毅は、その時左に寄ったオコンと接触。こちらはマシンが派手に大きく浮き上がる程の衝撃。コース脇にマシンを停めてリタイアです。その2台、ミック・シューマッハと角田裕毅にサンドイッチされたオコンはそのまま走行を続けます。この騒擾により早くもセーフティーカーの導入です。そして、4周目にはレース再開。フェルスタッペン、ハミルトン、ペレス、ガスリー、ルクレール、サインツのオーダーでレースは進みます。その後、ハミルトンはフェルスタッペンにじわじわと引き離されて行くことになるのですが。60周目、当初6秒程あったハミルトンとペレスとのギャップは1秒程にまで縮まってきました。DRSでも使われたら一気にオーバーテイクされる可能性があります。そうなったら、タイトルを争う上でも大きな痛手となることでしょう。地元メキシコのペレスのファンは大盛り上がりでイケイケムードです。そして、レースの方はフェルスタッペンが逃げ切りトップチェッカー。ランキングでのポイント差を更に広げました。2位はハミルトン。ペレスからのプレッシャーを跳ね除けてのフィニッシュです。いつもは攻める側に回ることが多いハミルトンですが、守りに回るのは珍しいですね。まさに、現在のチーム間の勢力図を現しているかの様です。3位はペレス。ハミルトンを攻め切れずレッドブルのワンツーフィニッシュは逃しましたが、地元レースで初のポディウム。レース終了後、メキシコ国旗を掲げての大喜びです。フィニッシュの瞬間、スタンド全体が盛り上がりをみせました。さすが、ラテンアメリカ、アツいですね。ドライバーズランキングですが、優勝を逃しても必ず2位に入ってくるハミルトン。やはり手強いですね。フェルスタッペンは無事に逃げ切ってタイトルを戴冠できるのでしょうか。今後の展開に増々目が離せなくなってきました。

2021 ROUND 17 UNITED STATES GP

2021年10月31日 08時22分42秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
2位 L.ハミルトン メルセデスAMG
3位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
4位 C.ルクレール フェラーリ
5位 D.リチャルド マクラーレン・メルセデス
6位 V.ボッタス メルセデスAMG
7位 C.サインツ フェラーリ
8位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
9位 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ
10位 S.ベッテル アストンマーチン・メルセデス

 アメリカGPです。スターティンググリッドはポールがフェルスタッペン。以下、ハミルトン、ペレス、ルクレール、サインツ、リチャルド、ノリス、ガスリー、ボッタスと続きます。タイトルを争っているフェルスタッペンとハミルトンがフロントロウに並んでいます。これは、スタートの競り合いが見ものですね。その後ろに目を移すとフェラーリ、マクラーレン勢の面々が。スタートはフェルスタッペンがホールショット、と思いきや、ハミルトンがインから伸びてきてフェルスタッペンに並びかけます。フェルスタッペンはイン側に寄ってブロックしますが、ハミルトンも譲らず。ピットレーンのラインを跨ぎつつもぎにターン1に飛び込みます。そして、立ち上がりではアウト側にいたフェルスタッペンがコース外へ押し出される形となりコースアウト。すぐにコースに復帰しますが、立ち上がりの加速が鈍ったところにチームメイトのペレスが被せてきます。が、ペレスもターン2の立ち上がりで苦しくなったのか、すぐにフェルスタッペンを先行させます。レッドブルのチームメイトの小競り合いを尻目にリードを拡げにかかるハミルトン。とはいえ、それほど差は広がってはおりません。しかし、フェルスタッペンはハミルトンに接近して走行を続けていた為、タイヤがタレ始めていました。ここで、フェルスタッペンはアンダーカットを仕掛けます。予定より10周早くピットイン。続いてチームメイトのペレスもピットインしてアンダーカットを狙います。これで、ハミルトンもピットインせざるを得なくなりフェルスタッペンが首位に立ちます。49周目、2番手を走行するハミルトン。首位フェルスタッペンとの差を詰めてきました。S字が続くテクニカルセクションをもの凄い勢いで通過していきます。これはもう、フェルスタッペンの背後に迫るのは時間の問題ですね(汗)。ファイナルラップ、ラップマーカーに引っかかっている隙にフェルスタッペンとハミルトンの差は0.8秒まで縮まります。フェルスタッペン風前の灯か?しかし、フェルスタッペンもペースを上げ、再びギャップを1秒以上に拡げます。”UNBLEAVABLE,HA HA!”そして、フェルスタッペンがそのままフィニッシュ。ドライバーランキングでも12ポイントに差を拡げました。2016年にニコ・ロズベルグがタイトルを獲って以来、圧倒的な強さでシーズンを席巻してきたハミルトン。今シーズン、フェルスタッペンにリードを許していますが、自身、ここまで苦しめられるとは思っていなかったでしょう。メルセデスは開発を来シーズンのマシンに注力している訳ですが、そのツケが回ってきたのでしょうか?ともあれ、今後のタイトル争い、増々目が離せなくなってきました。

2021 ROUND 16 TURKISH GP

2021年10月17日 04時14分08秒 | Weblog
1位 V.ボッタス メルセデスAMG
2位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
3位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
4位 C.ルクレール フェラーリ
5位 L.ハミルトン メルセデスAMG
6位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
7位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
8位 C.サインツ フェラーリ
9位 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス
10位 E.オコン アルピーヌ・ルノーー

 トルコGPです。スターティンググリッドはポールがボッタス。以下、フェルスタッペン、ルクレール、ガスリー、アロンソ、ペレス、ノリス、ストロール、角田裕毅と続きます。今シーズン限りでメルセデスからの放出が決まっているボッタスがポール。角田裕毅が久々のシングルグリッド獲得と期待を抱かせます。尚、ハミルトンはトップタイムだったものの、パワーユニット交換のペナルティにより10グリッド降格、11番グリッドからのスタートとなっております。決勝レースですが、コンディションは朝から降っていた小雨は上がってはいるものの、空は薄暗く路面はウェット。スタートは水煙が上がる中、ポールのボッタスが上手く決めホールショット。後方では、ターン1の侵入でペレス、ガスリー、アロンソが3ワイド。ガスリーと接触したアロンソはコースアウト、17番手まで後退します。35周目、ハミルトンがバックストレートでペレスに迫ります。ターン12でイン側でブロックするペレスに対し、アウト側からハミルトンが侵入。しかし、ペレスも譲らず、ターン12からターン14の最終コーナーにかけて左→右→左と続くテクニカルセクションなのですが、サイドバイサイドのままメインストレートを立ち上がってきます。そして、ターン1でもペレスがイン側に侵入してブロックラインを堅持、ハミルトンを抑え切りました。46周目、最終コーナーでボッタスがルクレールの背後に着きます。メインストレートでDRSを使い、一気にオーバーテイク、と思いきや、意外とストレートの速いフェラーリ。そう簡単にボッタスを前に行かせません。意外と苦戦を強いられたボッタス、ギリギリでターン1に飛び込みオーバーテイク。”COME ON VALTTERI!”タイヤ交換で一時的に順位を落としていましたが、首位に返り咲きです。51周目、ターン10を立ち上がってきたペレス、バックストレートでルクレールに一気に迫ります。イン側にブロックラインをとるルクレールですが、ペレスはアウト側からスルッとオーバーテイク。3番手にジャンプアップ。これで、レッドブル、2-3体制です。52周目、タイヤ交換したハミルトンがルクレールに迫ります。しかし、これ以上ポジションを落とす訳にはいかないルクレール。逃げ切って何とか4位を確保します。そして、レースの方はボッタスがトップチェッカー。今シーズン初勝利です。これで、メルセデスに移籍して以来、毎シーズン優勝していることになりますね。昨シーズン、サヒールGPでハミルトンの代役として走ったラッセルが大活躍して以来、表情に苦悩を滲ませていたボッタス。ですが、今回トルコGPでの勝利で自信を取り戻したのか、明るい表情になりましたね。すでに、メルセデスからの放出は決まっていますが、この調子なら移籍先のアルファロメオでも活躍できるんじゃないでしょうか。2位はフェルスタッペン、3位はペレスとレッドブルが2-3フィニッシュ。日の丸カラーのレーシングスーツでポディウムに登壇です。さて、この日の丸カラーですが、ホンダのワークス活動最後のシーズンとなるので、レッドブルが感謝の気持ちを込めて提案したとのことです。レッドブルも粋なことをしますね。本来は日本GPでお披露目する筈だったのですが、コロナの世界的パンデミックにより日本GPが中止。本来日本GPを開催していた日程の今週に合わせて日の丸カラーの採用に相成ったという訳です。ふと思ったのですが、シーズン途中でカラーリングを変更してもいいのか?とも思ったのですが、「同一チームのマシンは単一のカラーリングでなければならない」というレギュレーションに引っかからないので大丈夫なのでしょう。余談になりますが、以前、BARというチームがスポンサーの商品であるタバコ、ラッキーストライクと555のカラーリングを2台のマシンに別々に施そうとしたところ、先のレギュレーションに抵触することになり敢え無く断念。苦肉の策として、マシンの左右半分ずつ分けてカラーリングするという手段に打って出ることに。アイデア的には画期的でしたが、いかんせん見た目が奇抜に映ってしまい不評を買ってしまいました。別名「あしゅら男爵」と呼ばれていました(爆)。ネタが古過ぎてすいません(汗)。殆どFIAへのあてつけとしか思えませんが、この様なカラーリングが存在していたということも、覚えておいても悪くはないと思いますよ?