F1の小部屋 NEO

F1のリザルトについてあれやこれや好き勝手にコメントしてみようと思います。レース終了後1週間以内に更新(目標)。

2021 ROUND 14 ITALIAN GP

2021年09月19日 06時31分37秒 | Weblog
1位 D.リチャルド マクラーレン・メルセデス
2位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
3位 V.ボッタス メルセデスAMG
4位 C.ルクレール フェラーリ
5位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
6位 C.サインツ フェラーリ
7位 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス
8位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
9位 G.ラッセル ウイリアムズ・メルセデス
10位 E.オコン アルピーヌ・ルノー

 イタリアGPです。トリプルヘッダーの3戦目。スタッフ達の疲労蓄積度はいかばかりなものでしょうか(汗)。スターティンググリッドはポールがフェルスタッペン。以下、リチャルド、ノリス、ハミルトン、ルクレール、サインツ、ジョビナッツィと続きます。このところ好調のフェルスタッペンが順当にポールを獲得。そして、注目は2番グリッドと3番グリッドを獲得したマクラーレンの2台。強者ハミルトンを退けての上位グリッド獲得です。5番グリッドと6番グリッドはホームグランプリとなるフェラーリの2台。ティフォシ達の前でいいろことをみせられるでしょうか?7番グリッドはジョビナッツィ。前回のオランダに続きシングルグリッド獲得。兄貴分のフェラーリに次ぐ位置に着けております。母国グランプリということもあり、期待がかかるところです。スタートは2番グリッドのリチャルドが好スタート、ターン1手前でフェルスタッペンの前に抜け出しボールショット。4番グリッドのハミルトンは、ターン2でアウト側からノリスをオーバーテイク、3番手に浮上です。その勢いでターン4、ハミルトンはアウト側からフェルスタッペンに並びかけます。しかし、フェルスタッペンも譲らず、ハミルトンはコースアウト。ターン5をショートカットする形でコースに復帰します。その隙にノリスが前に出てハミルトンは再び4番手に後退です。その後方、ジョビナッツィがターン4をオーバースピードで侵入したのか、ターン5でコースアウトします。加速が鈍ったジョビナッツィにサインツが追突。コース外に押し出されてガードレールに激突。フロントウイングを失い、ピットインを余儀なくされます。更に、コース復帰が危険だとして5秒加算のペナルティを課されることに。母国GPで好グリッドと期待されていたジョビナッツィですが、散々な結果となってしまいました。24周目、フェルスタッペンがピットイン。ところが、タイヤ交換の作業に手間取って11.1秒もの時間を要してしまいます。これは痛いですね。同じく24周目、ターン3を立ち上がったハミルトンはその後のストレートでノリスに並びかけます。そして、ターン4の入り口、アウト側から被せてオーバーテイク。最高速が速いマクラーレン、手こずったハミルトンはようやくノリスを仕留めました。26周目、ハミルトンがピットイン。こちらもやや手間取り4.2秒の静止時間を要しております。そして、運命のピットアウト。ハミルトンがコースに復帰するタイミングで、争っているノリスとフェルスタッペンの2台が近付いてきます。そこに、2台の間に割って入ってきたハミルトン。突然のライバルの乱入に激昂したのかフェルスタッペン、ターン1でハミルトンのアウト側に並びかけます。そして、切り返しのターン2。フェルスタッペンは内側の縁石に乗り上げ、その反動で挙動を乱したままアウト側のハミルトンのマシン方向に移動します。タイヤ同士が接触した2台のマシン。フェルスタッペンのマシンはハミルトンのマシンに乗り上げ、そのままコースアウト。2台ともその場でリタイアです。タイトルを争う2台がいなくなり、レースの方は混沌とした展開となってきました。結果、スタートで抜け出たリチャルドが逃げ切りトップチェッカー、2018年、モナコGP以来、3年振りの勝利となりました。2位はノリス。マクラーレン、ワンツーフィニッシュです。マクラーレンのワンツーは11年振り。直線番長だった今回のマクラーレン。ハミルトンがノリスを抜きあぐんでいたことからも、それは明らかですね。強敵が自滅したというラッキーもありましたが、今回のマクラーレンの勝利は、直線番長だったことが最大の要因だったといっていいでしょう。3位はペレス。と言いたいところですが、32周目、ターン4でルクレールをオーバーテイクする際、立ち上がりのターン5をショートカットした為、5秒加算のペナルティ。よって、5位に降格です。3位はボッタス。最後尾から着々と順位を上げ3位ポディウム。ペレスの攻略はならなかったものの、ペレスのペナルティにより3位に繰り上がりました。4位はルクレール。ハミルトンとフェルスタッペンのクラッシュ後のリスタート後、ペースが上がらず、立て続けに順位を落とすことに。残念ながらティフォシ達の前でポディウムに上がることはできませんでした。さて、物議を醸したハミルトンとフェルスタッペンの接触事故。フェルスタッペンのマシンがハミルトンのマシンに乗り上げるという激しいアクシデントです。ハミルトンが自分の無事を確認せずに立ち去ったフェルスタッペンに対して苦言を呈していました。この苦言は正論でありフェルスタッペンにもライバルに対する配慮に欠けていたことは否定できないでしょう。しかし、あの状況では難しいのも事実。ピットアウトしてきたライバルが突然目の前に立ち憚ったのですから、抜きに行くのは当然。オーバーテイクも、悪質な方法ではなく、縁石に弾かれた際の予想外の挙動によりマシンに乗り上げた訳で、通常のレーシングアクシデントの範囲内です。直後のドライバーの心理としては、相当感情が昂ぶっている状態なので、リタイアしたことに対して失望して立ち去ったというのが正直なところじゃないでしょうか。今回のアクシデントで、ハミルトンはHALO(ドライバーの頭部を保護するガード)によって守られたといっていいでしょう。HALOが導入されたのは2018年。2014年、日本GPで起きたジュール・ビアンキの死亡事故も、HALOが導入されていれば防げたと思うと残念でなりません。

2021 ROUND 13 DUTCH GP

2021年09月12日 02時56分40秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
2位 L.ハミルトン メルセデスAMG
3位 V.ボッタス メルセデスAMG
4位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
5位 C.ルクレール フェラーリ
6位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
7位 C.サインツ フェラーリ
8位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
9位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
10位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス

 オランダGPです。1985年に行われて以来何と35年振りの復活です。復活の理由はもちろんオランダ人、フェルスタッペンの活躍によるところが大きいでしょう。舞台となるのはザントフォールトサーキット。レイアウトは、以前開催していた時とはかなり変更されていますが、メインストレートと前半部分は当初のレイアウトを踏襲しております。当時のザントフォールトを知る人にとっては、懐かしさと新鮮さが入り混じった何とも言い知れぬ感覚を覚えることでしょう。ここの立地は海に近いこともあり、砂の影響を少なからず受けていました。過去のレースではエンジンに砂が入らない様に、スタート前にはエンジンにカバーをかけられたるという対策が採られていたことも。そして、最大のキモはヘルマン・ティルケの手が入っていないということでしょう。近年新設・改修されたサーキットはティルケの設計によるものが殆どなので、何となく似たり寄ったりの雰囲気を醸し出していました。しかしここ、ザントフォールトは違います。大きく改修されたとはいえ、やはりクラシックサーキットのオーラが出ている様に思えてなりません。ちなみに、ザントフォールトのコース図ですが、見る角度によってはとぐろを巻いた蛇が状態を起こして威嚇している様にも見えなくもありませんが、自分だけでしょうか?これ、実はロールシャッハテストですか?(笑)さて、スターティンググリッドですが、ポールはフェルスタッペン、以下ハミルトン、ボッタス、ガスリー、ルクレール、サインツ、ジョビナッツィと続きます。ポールを獲得したフェルスタッペン、母国GPでの優勝への最初の布石は、まずは打ち終わったというところでしょうか。7番グリッドはアルファロメオのジョビナッツィ。いつもは後方を走っていることが多いのですが、何とQ3へ進出、シングルグリッド獲得です。スタートはフェルスタッペンが上手くダッシュを決めます。ハミルトンの前に出て被せる様にターン1へ侵入、ホールショットです。後続に大きな混乱は無く、首位のフェルスタッペンは差を広げにかかります。21周目、ハミルトンがタイヤ交換の為にピットイン。続いて22周目にはフェルスタッペンがピットイン、ハミルトンに首位を明け渡すことなくコースに復帰します。30周目、フェルスタッペンがステイアウトして首位を走るボッタスに追いつきます。最終コーナーを立ち上がり、メインストレートでDRSを使用してズバッとオーバーテイク、首位に返り咲きです。さて、今回のサーキットの改修にあたっての一番の目玉はバンク角のついたコーナーでしょう。オンボード映像を観ていると、まるでインディーカーのオーバルサーキットであるかの様な錯覚をしてしまいますヨ。エスケープゾーンが狭いというところも共通していますね(汗)。唯一の懸念材料だったタイヤの耐久性についても問題無かった為、今回無事開催に漕ぎ着けたという訳ですが。”VALTTERI,IT’S JAMES.PLEASE ABORT THE FASTESTーLAP ATTEMPT BEFORE THE END OF THE LAP.”67周目、ボッタスがピットインしてソフトタイヤに履き替えます。そして、チームの制止を振り切って何とファステストを叩き出してしまいます。今シーズン限りでメルセデスからの放出が決定しているボッタスですが、チームへのささやかな抵抗でしょうか。そして71周目、ラスト2周の時点でハミルトンがピットインして同じくソフトタイヤに交換。この時点で、首位フェルスタッペンとの差は3秒以上あり、追いつくのは無理とみてファステストの”EXTRA POINT”1ポイントを狙ったのでしょう。かくして、意地の走りでボッタスのタイムを上回るタイムを更新、ファステストを獲り返しました。レースの方は、メルセデスの内部抗争のおかげでフェルスタッペンが余裕のトップチェッカー、選手権首位に返り咲きです。2位はハミルトン。自分が勝てない時でも2位に入り、しかもファステストの1ポイントまでも追加。決して相手に楽をさせない、この執拗な責めにライバル達が苦しめられてきました。若いフェルスタッペンは、この責めに耐え抜くことができるのでしょうか?さて、35年振りに行われたオランダGP。フェルスタッペンが念願の母国優勝を遂げたことで、スタンドの満員の観客がオレンジ色のスモークを焚いて大盛り上がり、大成功といえるのではないでしょうか。それにしても、この立錐の余地も無いぐらいの満員の観客、スゴイですね。日本ではコロナ対策を充分に採らなかったフェスが、満員の観客を動員してライブを行った為に、各方面から猛抗議を受けました。国によって感染状況が違うので、しょうがないとは思うのですが。ワクチンの接種率が高い欧米は、既にコロナウイルスと共に生きるという方向に舵を切っています。それ故の満席のスタンドなのでしょう。日本での感染状況をみると、まだ日本GP開催に漕ぎ着ける程ではありませんが、いつか開催できる日がくることを願っています。

2021 ROUND 12 BELGIAN GP

2021年09月05日 05時17分35秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
2位 G.ラッセル ウイリアムズ・メルセデス
3位 L.ハミルトン メルセデスAMG
4位 D.リチャルド マクラーレン・ルノー
5位 S.ベッテル アストンマーチン・メルセデス
6位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
7位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
8位 C.ルクレール フェラーリ
9位 N.ラティフィ ウイリアムズ・メルセデス
10位 C.サインツ フェラーリ

 ベルギーGPです。スターティンググリッドはポールがフェルスタッペン、以下ラッセル、ハミルトン、リチャルド、ベッテル、ガスリー、オコン、ルクレール、ラティフィ、サインツと続きます………。何だってー?何とラッセルが2番グリッド、フロントロウですよ!雨の予選、タイヤを温存して一発のアタックに賭けたラッセルの作戦勝ちでした。ラッセルは暫定ポールを獲得したものの、その後のフェルスタッペンの渾身のアタックにより2番グリッドに陥落。とはいえ、サーキットにいる全員を驚かせたことは間違いありません。決勝レースですが、雨足が強まりフルウェット。レコノサンスラップ、ターン6のイン側で挙動を乱したペレスは外側に向かって一直線。バリアに突っ込みサスペンションにダメージを負います。決勝レースはセーフティーカー先導での走行が始まりましたが強い雨の為に、視界が悪く「ドライブできない」とのドライバーの訴えに赤旗中断。全車ピットレーンに整列します。レッドブルは先程クラッシュしたペレスのマシンの修復を始め、レースの復帰を試みます。そして、遂には作業を完了して決勝レーススタートへの手はずを整えました。そして、実に3時間のディレイを挟んでピットシグナルのグリーン点灯によりレーススタート。セーフティーカー先導で走行を続けますが、コンディションが回復しない為、3周目で再び赤旗が提示されます。全車がピットに戻って天候の回復を待機することになるのですが、時間が遅いということもあり、18時44分にレースがそのまま終了となることが決定。セーフティーカー先導での走行はしたものの、実際にレースが行われた訳ではありません。ですが、スタートは切られたということで、ほぼ予選グリッドのままリザルトが確定しました。規定周回数の半分に満たなかったということで、獲得ポイントは半分となります。そして、フェルスタッペンが優勝。選手権首位を行くハミルトンとの差を僅かですが詰めることが出来ました。そして、2位はラッセル!ウイリアムズでキャリア初ポディウムです!初ポディウムとはいてレース内容がアレなので微妙なところですが、本人はいたって喜んでいるので良かったのではないでしょうか。実際ポディウムでも終始上機嫌でしたからね。後方集団を走っているマシンでフロントロウを獲得したのですから、実際のレースが行われなかったとはいえ、このリザルトはその価値に値するものでしょう。3位はハミルトン。フェルスタッペンが優勝した時でも、必ず入賞しているという抜け目の無いハミルトン。今回の入賞は特殊な状況下での結果ですが、それでも、決してライバルに楽をさせないという意思を感じさせる気がして、やはりハミルトン恐るべし、と思ってしまいますね。過去に、赤旗中断となったレースで印象的なのは1984年のモナコGPでしょうか。アイルトン・セナが首位を独走していたプロストを猛追。その年のチャンピオンであるニキ・ラウダをオーバーテイクするなど凄まじい追い上げを見せていました。しかし、大雨により残り31周の時点でレースが赤旗中断。このレースは、セナの幻の初優勝とも呼ばれています。さて、今回雨で赤旗中断。まともにレースが行われないままレースが成立してしまったという前代未聞の展開となりました。時に現実は、人間の手ではどうにもならない事態を引き起こすもの。その時、どう対応するのかに人間の真価が問われるのではないでしょうか。今回のレースの運営に賛否両論はあるでしょうが、主催者側は何とかレースをやろうとあがいているのを感じ取れたので、これが最善の対応だったのではないかと思います。