F1の小部屋 NEO

F1のリザルトについてあれやこれや好き勝手にコメントしてみようと思います。レース終了後1週間以内に更新(目標)。

2019 ROUND 5 SPANISH GP

2019年05月18日 05時50分51秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 V.ボッタス メルセデスAMG
3位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
4位 S.ベッテル フェラーリ
5位 C.ルクレール フェラーリ
6位 P.ガスリー レッドブル・ホンダ
7位 K.マグヌッセン ハース・フェラーリ
8位 C.サインツ マクラーレン・ルノー
9位 D.クビアト トロロッソ・ホンダ
10位 R.グロジャン ハース・フェラーリ

 スペインGPです。スターティンググリッドはポールがボッタス、以下ハミルトン、ベッテル、フェルスタッペン、ルクレール、ガスリー、グロジャン、マグヌッセンと続きます。トップ3に続いて、昨シーズンとは打って変わって苦戦を強いられているハースの2台が続きます。スタートはボッタスがやや出遅れ、イン側のハミルトンが並びかけます。更にアウト側からベッテルが出てきて3ワイドでターン1に向かっていきます。アウト側のベッテルはブレーキをロックさせつつもボッタスの前に出ます。しかし、オーバースピードだった為、アウト側に孕み一瞬エスケープゾーンにはみ出すことに。ボッタスはテールスライドを起こすも立て直してベッテルを抜き返します。ベッテルは加速が鈍り、後続のマシンに詰め寄られています。ルクレールのことは抑えましたが、フェルスタッペンがターン3で一気に加速してアウト側からベッテルの前に出ました。そうやって、後続がつばぜり合いをしている隙にハミルトンは差を拡げ、逃げ切りの態勢に入ります。後方ではガスリーがフェルスタッペンに押し出される形でターン3でアウト側のエスケープゾーンを走ることを余儀なくされますが、程なくコースに復帰。しかし、その隙に後方からグロジャンが横に並びかけます。ターン4、ターン5とサイドバイサイドで通過。ターン5の立ち上がりでガスリーはグロジャンの前方に出てポジションを奪い返しました。12周目、スタートでのアタックでタイヤにフラットスポットを作ってしまい、その振動が原因でペースを上げられないベッテルがチームプレーを優先して、メインストレートでルクレールを先行させます。この時点で、先頭がハミルトン、以下ボッタス、フェルスタッペン、ルクレール、ベッテルのオーダーとなります。25周目、クビアトがターン4でアウト側からライコネンをオーバーテイクして15番手に浮上。ここでアウト側から抜くのはかなり珍しいケースですね。36周目、タイヤを履き替えてペースを上げてきたベッテルがルクレールの背後に迫ります。チームオーダーが出され、ターン4でベッテルがアウト側からズバッとルクレールの前に出て4番手に浮上。更なる追撃態勢に入ります。46周目、メインストレートでノリスが前方のストロールに迫ります。ストロールはイン側に寄ってブロックラインを採ります。対するストロールはアウト側からターン1に侵入。切り返しのターン2で並びかけていたノリスと前方を行くストロールが接触。ストロールはアウト側のタイヤバリア付近まで弾き飛ばされてストップ。一方、仕掛けた方のノリスもダメージが酷く、車体の下部を擦って火花を出す状態になりエスケープゾーンにストップ。両者ともその場でリタイアです。このアクシデントでセーフティーカーが入ります。レース終盤ということもあり、今のタイヤで走り切るのか、それともフレッシュタイヤに交換するのか、各車戦略の分かれるところです。53周目にレース再開。ベッテルはマシンを振ってフェルスタッペンに軽くプレッシャーを掛けます。後方のガスリーはルクレールに並びかけますが抜くには至らず。更にその後方ではチームメイトのマグヌッセンとグロジャンがサイドバイサイドでターン1に侵入。グロジャンは弾き出されターン2をショートカット。一方のマグヌッセンは前方のガスリーに襲い掛かります。ターン3をサイドバイサイドで通過しますが、続くターン4の立ち上がりでガスリーが一歩前に抜け出します。マグヌッセンは後ろに下がり、ここで勝負あり。抜くまでには至りませんでした。57周目、グロジャンがマグヌッセンに対してアウト側から再び並びかけます。しかし、またもやマグヌッセンに弾き出され、ターン2をショートカット。チームメイトバトルが更にヒートアップしていきます。”So both drivers to calm down.”チーム代表のシュタイナーが両者に冷静になる様、必死になだめる一幕も(汗)。58周目、今度はサインツがグロジャンに襲い掛かります。ターン1でサインツはグロジャンのイン側に潜り込みます。しかし、グロジャンはまたもや弾き出されターン2をショートカット。何と今回同じ場所で3度目のショートカットです(汗)。全力でポジションを守り、サインツを前に行かせません。59周目、サインツが満を持してターン1でグロジャンをオーバーテイク。アウト側からズバッっと一気に行きました。すると、客席には55の数字の入ったオレンジンの旗を振る一群が。そうか、これフェルスタッペンじゃなくて、サインツの応援団だったんですね(汗)。アロンソが去った今、唯一のスペイン人ドライバーのサインツに声援が集まります。”Get in there Lewis!”(意味がよく判りませんがおそらく労いの言葉でしょう)レースの方はホールショットを決めたハミルトンが逃げ切り優勝。続いて、ポールポジションのボッタスが悔しい2位。3位はスタートで上手くベッテルに先行したフェルスタッペン。4位はスタートのアタックでフラットスポットを作ってしまい、序盤のペースダウンを余儀なくされたベッテル。こうしてみると、今回のレースはスタートが大きくものを言った展開になりましたね。特にベッテルの場合は、後々までレース展開に大きく影響することになってしまいました。さて、「最強のF1ドライバー」の名を恣(「ほしいまま」って読むんですよ、これ!)にしてきたスペイン人のアロンソが昨シーズンを最後にF1から去りました。昨シーズン、F1の合間を縫って参戦したルマンで優勝。悲願のトヨタ、ルマン制覇に元F1ドライバーの中嶋一貴、セバスチャン・ブエミと共に貢献しました。アロンソはモナコGPでの優勝経験もあるので、世界三大レースを制覇すべく現在インディ500に参戦中です。しかし、この時代に世界三大レースを制覇する可能性のあるドライバーが現れるとは思いもよりませんでした。この偉業を達成したドライバーは1960年代に活躍したグレアム・ヒルただ一人です。特にこの人はモナコGPで5勝もしており、まさに元祖「モナコ・マイスター」。偉業に恥じない記録を残しています。しかも、まともな安全対策の採られていなかったこの時代の記録ですから、ある意味6勝を挙げてるセナよりも上といえるでしょう。もし、アロンソが偉業達成となれば史上2人目。世界三大レース制覇(もしくはインディ500ウィナー?)の看板を引っ提げてF1に復帰するんでしょうかね?

2019 ROUND 4 AZERBAIJAN GP

2019年05月04日 08時41分24秒 | Weblog
1位 V.ボッタス メルセデスAMG
2位 L.ハミルトン メルセデスAMG
3位 S.ベッテル フェラーリ
4位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
5位 C.ルクレール フェラーリ
6位 S.ペレス レーシングポイント・メルセデス
7位 C.サインツ マクラーレン・ルノー
8位 L.ノリス マクラーレン・ルノー
9位 L.ストロール レーシングポイント・メルセデス
10位 K.ライコネン アルファロメオ・レーシング・フェラーリ

 アゼルバイジャンGPです。スターティング・グリッドはポールがボッタス、以下ハミルトン、ベッテル、フェルスタッペン、ペレス、クビアト、ノリス、ルクレールと続きます。メルセデスがフロントロウ独占。もう、この辺りは見慣れた光景になっていますね。ルクレールは8番グリッドと後方に沈み、ガスリーに至っては燃料流量規定違反により最後尾からのスタートとなっております。”Hamilton get the mega start!”(実況)スタートはイン側のハミルトンの加速が良く、ターン1にボッタスとサイド・バイ・サイドで侵入します。ボッタスはアウト側のウォールとの間隔がギリギリで通過。続いてターン2でもサイド・バイ・サイドで通過します。このコースは、幅はそれなりにあるのですが、やはりウォールがあることもあって狭く感じますね。ターン3でハミルトンが引いてボッタスが先頭に立ちます。尚、後方ではペレスがフェルスタッペンをターン2でアウト側からオーバーテイクして4番手に浮上。この時点で先頭からボッタス、ハミルトン、ベッテル、ペレス、フェルスタッペン、ノリス、リチャルド、サインツというオーダーになっております。新人、マクラーレンのノリスがなかなかの好スタートを切っています。10周目、ルクレールはフェルスタッペンをメインストレートでオーバーテイクして4番手に浮上。8番グリッドとやや後方からの位置からのスタートでしたが、ここまで挽回してきました。25周目、ターン15でグロジャンが後方のリチャルドからのプレッシャーを感じてブレーキをロックさせたのか、オーバーラン。ランオフエリアに侵入します。”Are you OK to continue?”(スタッフ)ここは左→左→右と高速で通過するややトリッキーなレイアウトのセクション。グロジャンは、狭いランオフエリアで器用にマシンを回転させてコースに復帰させました。32周目、同じくターン11でリチャルドがクビアトのインに飛び込みます。しかし、オーバースピードで飛び込んだリチャルドは曲がり切れずにランオフエリアに直進。同じくクビアトも飛び込んできたリチャルドに邪魔されて、曲がり切れずにウォールの前にマシンの前部を向けたまま止まってしまいます。そこへ、先ほどランオフエリアを直進したリチャルドがバックしたままクビアトに激突!”Sorry,I didn’t see him.”(リチャルド)どうやら、後方をよく確認していなかった様です。おそらく、ミラーだけで後方確認を行ったのでしょう。バックモニターを標準装備していれば、こんなアクシデントは起きなかったことでしょう(嘘)。尚、リチャルドは、この不可解な接触の過度により、次戦スペインGPで3グリッド降格処分のペナルティを喰らっております。36周目、ルクレールがメインストレートでガスリーの背後に迫ります。が、ここではオーバーテイクには至らず。続くターン2でもガスリーがルクレールを抑え込みます。そしてターン3、ガスリーがイン側に寄ってブロックしますが、ルクレールはアウト側から前に出てオーバーテイク。5番手にジャンプアップです。注目の若手同士の対決は、ひとまずルクレールに軍配が上がりました。それにしてもガスリー、最後尾スタートながらここまで這い上がってきました。先の中国GPではファステストラップを出すなど、実力を発揮し始めております。後は、結果を出すだけですね。39周目、ガスリーがスローダウン。ドライブシャフトの破損です。今回は最後尾から大幅にジャンプアップを果たしていただけに、実に惜しいリタイアとなってしまいました。ガスリーのドライブシャフト破損を受けてか、フェルスタッペンはなるべく縁石に乗らないラインに変えている様です。ターン7などは、縁石を避ける為に大回りし過ぎて、立ち上がりでふらつく等、リズムを欠いて走りが不安定になっていました。結果、前を行くベッテルに見る見る引き離されていくことになります。レース終盤、ハミルトンがボッタスのことを追い回します。プレッシャーをかけ続けますが、ボッタスは動じずにポジションを守り切りトップチェッカー。1ポイントリードながらランキングトップに返り咲きです。2位は地獄の門番として、ボッタスにプレッシャーをかけ続けていたハミルトン。今回目立った活躍の無かったベッテルがひっそりと3位です(汗)。4位はマシンを労わってだましだまし走り続けていたフェルスタッペン。5位は思ったよりも伸びなかったルクレールとなっております。それにしてもバクーの市街地サーキット、スゴいですね。歴史のある建物が立ち並ぶ街並みの中を、最新技術の粋を尽くしたF1マシンが疾走する、って。マジ、これは絵面的にも結構キテますよ(汗)。ただターン8からターン12のコース幅の狭さはいただけませんね。直角コーナーが5連続な上にこの狭さ。ドライバー的には殆ど住宅地の路地裏を疾走している感覚なんじゃないですかね?ルクレールは予選で、まんまとこのコーナーの餌食になった訳ですが。以前、Xファイターズ(モトクロスの大会)が大阪城で行われたことがありましたが、これもかなりキテましたね。大阪城をバックにモトクロスのバイクがアクロバティックなジャンプを繰り広げる。これもスゴい絵面ですよ?秀吉がこれを見たら、一体どう思うでしょうかね?きっと、千利休と同じに全員切腹を命じられることになるのは間違いありません(汗)。さて、4戦を消化してメルセデスの強さがいよいよ鮮明になってきました。危機管理能力の高いメルセデスはやはり隙がありません。何しろ、スタートでの動きをミーティングでキチンと話し合っている程ですからね。ベッテルが出てきたら、前に行かせない様にブロックするとか、その辺の合意がキチンと取れています。更に、フェラーリ同士でバトルをした場合の対処法まで決めているという念の入れ様。さて、他に注目すべきところといえば、やはり若手の台頭でしょうか。結果こそ出せませんでしたが、今回のガスリーの走りは注目に値します。GP2チャンピオンの肩書は伊達ではないということを、早く証明してほしいところです。日本人ドライバーがいない現在、日本にゆかりのあるドライバー(2017年は日本のスーパーフォーミュラに参戦)を応援したいというのもあるんですけどね(汗)。