イーハトーヴ里山の樹木ウオッチング

岩手県の北上山地に住まいする私が四季を通してイーハトーヴの里山の樹木と自然と生活をウオッチング。

北上市内の巨樹その2

2006-09-29 17:30:54 | Weblog


ケヤキとエゾエノキ

真ん中がケヤキで両側がエゾエノキです。

ケヤキの樹齢 約250年
樹周 4.69m
樹高 25m

この間、同じ市内のナラカシワをアップしましたが、そのナラカシワとつい鼻の先にあります、元々畦道のような通りでナラカシワと共に居久根(エグネ)として栗やケヤキの大木が生茂っていた所だそうです。
 それから、エゾエノキの枝がケヤキにかんにゅうして連理となっているというのも珍しい事と記されていました。
 ※ エグネとは屋敷周りの防風林のようなもので、岩手県などではよく見られたものです、が、今はほとんど邪魔者扱いとなって無くなっています。

連理の所がよく写ってないのは失敗でした。
手前はエゾエノキ


ツリバナとニシキギ

2006-09-27 19:03:36 | Weblog


ツリバナの実

 ツリバナの実(仮種皮)がはじけて中から種が出てきました。私的には好きな樹の一つです。
 同じ「ニシキギ科」には「ニシキギ」・「マユミ」・「マサキ」・「ツルウメモドキ」など種子がとても綺麗で目立つものが多いようです。

ツリバナの花

 花はこの写真では大アップにしているので目立ちますが、とても小さくて注意しなければ見落としそうに咲いています。

ニシキギの花

 この写真が春に撮ったニシキギの花です、これも小さくて目立たなくてとても控えめな花です。ところが秋には葉っぱも派手に紅葉するしその実もはじけてとても人の目を引きます。

これがニシキギの実です、すごいですね。それからよく似ています。

 


ルリミノウシコロシ

2006-09-26 20:09:52 | Weblog


サワフタギ=ルリミノウシコロシ

 低木で沢や小道を塞ぐように生えるので「サワフタギ」という名前がついた模様。
 ルリミノウシコロシという別名は、秋になると瑠璃色の実をたくさんつけるのと、ウシコロシというと「カマツカ」という樹木が有りますがそれによく似ているところからきたようです。
 ウシコロシ、なんて穏やかではないんですが、私が聞いたところでは、牛の鼻管にした、(牛の鼻に通す花輪の事)これを初めて牛の鼻に通す時はとても痛いだろうということなんでしょうね。
 この手の木はとてもシナってなかなか折れないので、牛の鼻管や鎌の柄に使われたという事でした。

サワフタギの花


アキアカネ

2006-09-24 18:33:52 | Weblog


アキアカネ 太古の夢から 覚めもせず

 いよいよ「アキアカネ」が里山を埋め尽くす季節、即ち、稲刈りの季節がやってきました。
 写真は私の池のふちの桑の木で一休みしているアキアカネです。
 稲刈りといえば近頃、家族総出で1日ひが暮れるまで働き10時・3時には皆して田んぼの土手に座ってタバコ時(おやつ)をいただくというなんか和やかな、暖かい風景が見られなくなってきました。
 コンバインなどの機械の発達や、農業従事者の減少などが要因なんでしょう、少し寂しい感じがします。

 この間、毎年恒例の栗ご飯を食べました、地元の栗をたっぷり使った栗ご飯とても美味しかったです。


ワルナスビとはひどい

2006-09-23 20:09:51 | Weblog



ワルナスビ<悪茄子>

  何日か前に北上市の107号線を走っていたら、道路際になんだか変わった花が咲いているのを見つけて車を降りて観察。
 チョウセンアサガオにしては、花がナスそのもの、こんな所に茄子が植えられているはずもない、図鑑で調べたらナス科の『ワルナスビ』とありました。
 北アメリカ原産の多年草、昭和初期に関東地方で確認されその後あたたかい地方に広がったと、図鑑にはありました。それがなんと岩手の北上市の国道沿いに沢山咲いていたとは、しぶといというか繁殖力が強いというかたいしたものだ、と感心、しかしこのワルナスビ名前のとうりトゲがあって始末に困るというので害草ということになっています。一株持って帰ろうかと思ったらちくちくしてとても素手では駄目でした。


 
ニセアカシアの花

  害がある植物、生態系にとって有害だとか、繁殖しすぎて他の従来から生きているものを駆逐してしまうので淘汰する、という議論があります、確かにそうだ!
 お上の決めた事ですが、上の『ニセアカシア』も外来種で繁殖力が強くて目にあまるので淘汰するということだそうです。
 いつ頃だか日本に持ち込んだのも人間なのに勝手なものです、確かに繁殖力は強い、、、、、。
 新聞では、養蜂業者が反対しているということも載っていました。ニセアカシアの蜂蜜はたくさん出回っているし美味しいですよね、私たちにはあまり悪者という感じがしていないのも事実です。


道路の真ん中にあるナラカシワの大木

2006-09-22 17:37:37 | Weblog


国道107号線から北上市役所に向かってすぐの所、
中央分離帯にこつ然とたっている
「ナラカシワ」
樹周4.2m
樹高18m
樹齢300年

昭和46年、道路の拡張工事の話が持ち上がった時、
伐採か、保存かで論議されたが当時の市長の配慮で残されたものだそうです。

残念な事に今は安全対策などで樹幹7mで切断されています、
話によると、根っこにマイタケが発生して一時話題になったそうです。
こんな配慮ができるというのは余裕なんですね、
北上市は各所に大木が残っていて保存活動が盛んです。
民間で作っている『きたかみ巨木の会』が中心になって頑張っていますが、
私も地区外ではありますが末席を汚すというか幽霊会員になっています。
情報が知りたい方は連絡してください。

 


美味しい秋が始まる

2006-09-20 19:26:58 | Weblog


「ミヤマガマズミ」の実が赤くなってきました、ガマズミといっても
いくつか種類が有って、ここいら辺では3種類ほどあるようです。
「ガマズミ」「コバノガマズミ」「ミヤマガマズミ」
どれも酸っぱくてジャムにすると酸味が効いてとてもいい物ができます
それから、果実酒にしても最高の部類に入ります。

ご存知、木の実の王者「サルナシ」
この実は霜が降るころトプトプとなって生でも美味しく食べられます
更科 源蔵著「コタン生物記」には
『霜が木々の葉を染め、色づいた葉を大地に返す自然の営みの日々がくると
黄色い巨鳥が翼を広げたような、コクワの葉陰で
緑色の玉が甘い自然の酒を満たした皮袋に変わる。
この実をクッチーといい、蔦はクッチーブンガラという。』
それから、サル酒というのがあって奥山の木の祠に、
酒がたまっているという話があって、
サルがこの実を木の祠に蓄えていた物が発酵して
酒となったといわれているそうです。
でも、実際にそれを味わった人はいないようです、
現実的にはホワイトリカーにつけたほうがいいようです
「香果酒」といってこれも最高の部類に入ります。
サルナシの花はこちら

今年もアケビの美しい実がたわわに成っています、
まだ緑色ですがまもなく紫色になってえもいわれぬ風情になります
そしてぱっくりと口を開け、和菓子のような
あの純白で密のような果肉を見せてくれます。
アケビの花はこちらから
美味しい秋はまだまだ続きます。


里山の秋

2006-09-19 19:37:43 | Weblog


 「ノコンギク」いわゆる野菊でいいのでしょうか、里山の秋にお似合いの花です。

 「ミズヒキ」少し日陰になるところに多い花です、ミズヒキなんてしゃれた名前です。

「ミゾソバ」ソバの花によく似ています、白い花に見えますが実際は少し赤い色がかかっています、側溝など水が流れる所に群生しているので溝に咲くソバ=ミゾソバという事らしいです。

「ヤマユリ」のその後、つまり種です、この緑色の莢の中にひらひらの種がびっしり詰っています、これが枯れてきてはじけると中の種が飛ぶわけですね。

野生の「ホップ」=毬花=セイヨウカラハナ草
秋のがりがりした草の上に薄緑色の毬花が覆い尽くしそうになっている、元気な草だ。

ちよっと見ずらいですが、自然薯の「ムカゴ」です、世話して掘ってやれば自然薯は随分取れるんですがあまり掘らないので毎年つるが伸びて毎年ムカゴを付けてそれが落ちればまた増える、たいした生命料です、このところ少し体力に不安があって、秋の元気な草花に元気づけられています。ムカゴ飯でもして元気を出さねば!


フジバカマでイイのかな?

2006-09-17 17:50:07 | Weblog

 

 田んぼの土手に咲いていました、とても綺麗に見えたのでついアップしてしまいましたが「フジバカマ」でいいのでしょうか?にしては随分赤みをおびています。
 もお一枚「ゲンノショウコ」の花を見て下さい。

 この日は良いお天気でした、私の家の近くにはこのゲンノショウコが沢山有るんです、ツルのようになって沢山花をつけて沢山の実を付けます、これが子供の頃お腹が痛いといっては母親が煎じてくれたゲンノショウコなんですね。
 薬缶に草を入れてぐつぐつと煮込んでさめたのを飲ませられるのですが、苦くて苦くて、嫌だ嫌だといいながら飲んだのを思い出します、漢方というのは心がこもってる。
 いまさらですが有難う。

 今の時期、急がれる仕事は「マキ作り」です、このところ涼しい日が続き朝晩はストーブが欲しいほどになりました、こうなると取り急ぎ薪を作ってすぐ使えるように積んでおかなければなりません、積んだ薪はせっせと運んで長いまんま野積みにしていたものです、それを短く切ったり割ったりしてすぐ使えるようにします。
 右側が林檎園から運んだリンゴの木、左の切り口が赤い奴がクワの木、その他はコナラやクリの木です。
 18年目の冬も暖かく暮らせるように準備万端といきますか。


イネかと思ったらソバだじゃい

2006-09-15 20:04:31 | Weblog

 

 奥の山際に見えるのがイネです、だいぶ黄色くなってきました、そろそろ稲刈りか。
 手前の白いのがソバの畑です、畑といったのですが田んぼです、今年の田んぼにはソバがよく蒔かれているようです、転作作物なんでしょう、ということは転作の面積が増えているということかな?
 平均3割減反が当たり前になっていますが、普通3割生産調整したら他の業種ではとてもやっていけないと思うのですが、逆に考えれば専業農家が少ないという証拠かもしれません。

 そばの花です綺麗ですね、私も何年か前にそばを1反分ほど蒔いて刈り取った事がありました、ソバは肥料が効いた土地は好みません、もともとソバは痩せた土地で稲やその他の経済作物ができずらい土地に蒔かれたものです。
 いってみればお米が取れないからソバを蒔いてソバを食った、今ではよく肥えた田んぼにわざわざソバを蒔いて減反のしるしとしている、なんか変だな?
 それはそれとして、おそばは蒔くのは簡単なですが、刈り取りそして製粉がとても大変なんです、稲の場合は稲刈り機というのが有って比較的簡単に刈れるのですが、ソバは手で刈るか、とても大きな汎用コンバインという機械を使うかどちらかなんです、理由はほかの機械では刈れないという事です、刈れたとしてもうまく行かない。
 そして製粉、今は大きな製粉会社かとても小さな石臼のどちらかでないと出来ません、石臼はとても手間がかかります、電動の石臼もありますが、コットンコットン水車で引いたら最高なんですが。
 大きな製粉会社に頼んだら他の粉と一緒にされてしまって「マイそば粉」とはならないので面白くありません。