イーハトーヴ里山の樹木ウオッチング

岩手県の北上山地に住まいする私が四季を通してイーハトーヴの里山の樹木と自然と生活をウオッチング。

紅葉・黄葉その1

2008-10-30 17:17:50 | 葉っぱ


 山の紅葉がそろそろと里に下りてき始めました。近くの雑木林ですがなにやらレモンイエローの葉っぱです。

 コシアブラですね、コシアブラといえば春には大人気でその若芽は山菜として沢山食べられます。私の家の近くでは「コサバラ」なんていって人によってはタラノメより美味しいとか言っています。
 さてこのコシアブラの黄葉が雑木林の中で薄黄緑に透き通ってとても綺麗です。

 こちらの黄葉は、つる性の「マツブサ」です、これも透き通ってとてもいいですね。蔓も葉っぱもブドウのような実も松の香りがします。別名「ウシブドウ」と呼んでいます。

ウシブドウ

 さて今度は真っ赤な紅葉です、その木が育つ環境などで少し色が違うようですが概ねこんな色に紅葉します。里山には沢山ある樹木です。

 これは「ヤマウルシ」です、ヌルデと一緒にいち早く真っ赤に紅葉するのでこの時期よく分かります。

 これはウルシでも私たちは「里ウルシ」と呼んでいる本物?のウルシです、本物といっていいのかどうか解からないのですが、もともと中国原産で漆を取るのに各所に植栽された物が野生化したものです。
 これとツタウルシはかぶれると大変です。

 これは「ニシキギ」です、赤い実がまだ残っています。ニシキギの親戚には「コマユミ」とか「ツリバナ」とか「ツルマサキ」「ツルウメモドキ」など綺麗に紅葉する樹木が沢山あります。そうそう「マユミ」もそうですね。

つづく

 


西和賀・未来の森

2008-10-24 20:53:27 | 奥羽自然観察会(カタクリの会)


 この間の日曜日19日、「カタクリの会」主催の「奥羽自然観察会」に参加してきました。
 ご存知の方も多いと思いますが「カタクリの会」は自然保護活動家で写真家でもある「瀬川 強」さんが代表をしている会です。
 私は今回で3回目の参加となりましたが、1990年以来毎月観察会を開いて今回で214回目だそうです、それだけでもすごいと思います。

 さて今回は「落ち葉とキノコ」というテーマで西和賀町の未来の森周辺を観察しました、ここが自然環境保全地域として指定されている森の入り口です。熊の看板を指差している方が瀬川さんです。

 この未来の森は中心に「湯川沼」という沼があります、秋田県との県境近く海抜580メートル、奥羽山脈のブナ林の中にあります。
 この湯川沼には天然記念物に指定された浮島があり高層湿原といった感じがします。

 ヒツジグサが一面に自生していました、花は有りませんでしたが葉っぱが紅葉し始めていました、因みにヒツジグサの名前の由来はひつじの刻に花が咲く、からだそうですよ。さてひつじの刻とは?(午後2時頃)

 さて観察した草木を紹介します、上の写真は「クサボタン」私としては初めて知った植物でした。面白い形をしてますね。

 見えずらいですが「ウゴツクバネウツギ」花が落ちた後のようです、ツクバネウツギのなかでも「ウゴ」というのは「羽後」と書くそうで東北地方の日本海側に主に自生しているそうです。

ミヤマガマズミの紅葉

 ヒメヤシャブシ、これは紅葉しないで散りそうです、因みにオオバヤシャブシはこの地域にはもともとないそうですがたまに誰かが種を運んだりして道路沿いなどに生えているそうです。

ツクバネ、ほんとに自然の造形って面白いし美しいですね。

 「アカミノイヌツゲ」赤い実が付いているのでそれと知れますが、実が無ければ経験不足の私には分からないでしょう。

 これも常緑の「ヒメモチ」、常緑では他に「カラスシキミ」「ツルシキミ」「ヒメアオキ」「エゾユズリハ」「ハイイヌツゲ」などが自生していました。

 これがとてもいい感じNO1、「ルイヨウショウマ」の実です、「サラシナショーマ」によく似た花が咲くようです。

 青いというか紫の実では「ムラサキシキブ」が綺麗でした。

 ブナの実を少し分けてもらいました、熊も沢山食べたでしょう。

熊のフンがありました、木の実を沢山食べた熊のようでした。

 楽しく沢山勉強できた観察会でした、瀬川さん御夫妻に感謝、有難うございました、またよろしくお願いいたします。


稲刈り始まる

2008-10-20 22:01:26 | 米作り


 いつもコメントをいただいているfagus06さんにもご心配いただきましたがとうとう我が家の田んぼでも稲刈りが始まりました。他のほとんどの田んぼではすでに稲こきが終わりに近づいているところですが。

 今年は去年よりはいい感じになりました、稲の茎の長さも穂の長さもいいです、しかしどのくらい獲れるかは稲こきをして精米してみなくてはわかりません、といいながらもうれしさを隠せない私です。

 途中の様子です、稲杭の本数も倍近くいるようです、今日はちょっと疲れたのでこのへんで。


自然観察会

2008-10-17 19:08:28 | 珍しい樹木


 この間の日曜日、私は東和町土沢の「アート&クラフトフリーマーケット」にお店を出していましたが、午前中だけ野鳥の会の自然観察会に行ってきました。10月は毎週のように観察会が入っています、19日も26日もです。
 さて今回は町内の樹木を何種類か見学しましたが、なんといっても有名なのが国指定の天然記念物「カズグリ」です。

 「カズグリ」は別名八房栗といわれていて小さな栗のイガがブドウのように連なって実ります、食べるには不向きのようです。突然変異とはいえ変わった栗があるものですね。

 つぎは「しらき」です、この地域では無いという先入観からなのかもしれませんが私は始めて見ました、図鑑では見ていましたが確認したのは初めてでした。なんだかしつこい言い方ですね。

 この地域は看板のように「泥金山」と呼ばれている地域です、なぜか沢山のシラキが自生していました。北限のシラキ。
 ほんとはこの上の「泥金牧場」を訪ねて自然観察会をする予定でしたが、2匹の熊がその牧場に落ち着いて動こうとしないので危険だということになり樹木と史跡の見学となったようです。

シラキの実ですが面白い格好をしています。
この実から昔は油を絞って食用油や灯油にしていたという

実が沢山付いていましたが紅葉も綺麗なようです

変わった葉っぱです、次に見たらきっと分かるでしょう。

幹です、これだけではシラキと同定するのは難しそう
シラキの語源は材が白いところから来ているそうです。
それから若い枝や葉を傷つけると白い乳液が出るそうです。

次にどちらもエドヒガンザクラの大木2本です

ソメイヨシノの大木はあまり聞いたことがありませんが、?このエドヒガンは案外大木が有るようです。


猿酒

2008-10-16 17:43:21 | 俳句


夢一夜 さしつさされつ 猿酒(ましらざけ)

 俳句会の兼題で「猿酒」という難しい題をいただいた、というわけではないのですが、猿酒に挑戦してみました。

 この「サルナシ」が原材料です、そろそろ寒くなりおおかたの実が熟し始めています、そのまま生でも美味しく食べれますが今回は俳句の季題の「猿酒」にして見ました。して見たとはいうもののどんな結果になるのか分かりません。

 今年は当たり年でうんと沢山実がつきました、これで4,5キログラム有ります、これで家の近く2箇所の収穫量ですから、イヤー今までにない大漁です。

 猿酒とは、昔々あるところ、猿がサルナシなどの木の実を沢山集めたそうな、食べ飽きたので大木の「ウロ」に貯蔵して置いたところ、そのうちに忘れてしまいました.、ある猟師が狩りを、するのに森を歩いていたところ、とてもいい香りがする大木があったとさ、覗いて見たらウロになったところには美味しそうな木の実のお酒がたっぷり出来ていたという話です。
 どんとはれ!?


アート&クラフトフリーマーケット<土沢>

2008-10-14 15:47:25 | 展示


 11,12,13日の連休に隣の花巻市東和町土沢商店街で行われたフリーマーケットに出展してきました。土沢といえば芸術家の「萬鉄五郎」の生まれた町で芸術のにおいのする里山という感じがするところです。
 「萬鉄五郎美術館」がどうやら文化の中心のようですが町の商店街や各種団体が力を出し合ってがんばっています。それから現在この地域に住んでいる芸術家やクラフトマンの活躍も大きいようです。
 過去3年間は「街かど美術館」アート@つちざわ<土沢>として開催し閑散とした田舎の街全体が美術館に突然変身してしまうという不思議なイベントをやっていました。
 4年目の今年、街かど美術館がこのフリーマーケットという形で開催されたというわけです。そして来年からは一年おきに二つの企画を交互に開催するそうです。前置きが長くなりましたが私の展示など見てください。

 初日の様子です、「キクヤ」さんという薬屋さんの軒先を借りました、後ろのウインドウの絵画は知り合いの芸術家の作品です。
 沢山並べました、左下の大きなこね鉢には家のカーチャンが焼いたお菓子とパンも置いてあります。
 椅子や木の器フォトフレーム、木の箱、一輪挿しなど展示しました。もちろん販売をしました。

 こんな街角ですが3日間は沢山のお客さんがこの小さな町にやってきました、この写真は始まったばかりで目立たないようですがこの後大変忙しくなりました、そんなことで写真を撮るのを忘れるほどでした。

隣の旧岩手銀行後を利用した展示とイベントホール

隣の展示
布つなぎ「手古」という古布で日用雑貨小物を作っている人

こんな感じ

 三日間忙しく寒いやら半そででも厚いやら結構疲れましたが面白い三日間でした。


ガマズミ属の「ゴマギ」

2008-10-09 18:33:58 | Weblog


 春のうちに見つけた「ヒロハゴマギ」に実がついているかどうか、見てきました。春は山菜など採りに行ったちょっとした山なんです、昨日時間を見つけてというか時間の隙間をぬって訪ねましたが草を刈っていない道は無残にも背丈ほどある草に覆われていました。
 それでも軽トラックでヤブコギ、下手すると谷へ落ちてしまうかもしれないという怖さはあったもののどうやらそれらしい現場に着き捜索を開始しました。
 草や木が伸びて解かりづらい所でしたがしばらく探してようやく見つけました。

 「ヒロハゴマギ」です、実がなっていました、ガマズミ属ですからやはり「ガマズミ」に良く似ています、「ゴマギ」は図鑑によると関東以西の太平洋側、四国、九州沖縄に分布、日本固有の植物だそうです、そして、「ヒロハゴマギ」はゴマギの変種で東北地方と日本海側に見られるということです。

 「ヒロハゴマキ」の葉っぱです。

 ゴマギの葉っぱをちぎるとゴマの匂いがするところから「ゴマギ」と呼ぶそうです。


「ミヤマガマズミ」の葉

「ガマズミ」の葉

 スイカズラ科のガマズミ属は結構沢山種類があります、西のほうだけにしかない物も多くありますが、東北地方で見れるのが「ガマズミ」、「ミヤマガマズミ」、「カンボク」、「ヤブデマリ」、「オオデマリ」、「ムシカリ」(オオカメノキ)などです、私がまだ見たことがないもので「オオミヤマガマズミ」というのがありますが一度見てみたいものだと思っています。
 以前にここら辺には無いといわれている「コバノガマズミ」を見たと思っていましたが、勘違いだったような?今となってはよく分かりません。

「ヒロハゴマギ」と食べごろの「マタタビ」の実

 


ゲンノショウコの色は?

2008-10-06 21:47:58 | 


 お宅の近くで咲いている「ゲンノショウコ」の花の色はどんなでしょうか?

 先日の日曜日「花巻野鳥の会」の自然観察会で胡四王山に行きました、胡四王山といいますと、かの宮沢賢治記念館がある地域の里山です、というより胡四王山の中に賢治記念館を作ったのが正しいようです。

 さて、この山の観察記録は次の機会にするとして、今日のテーマのゲンノショウコの花の色ですが、皆さんの地域で咲いているものはどんな色でしょうか?普通私の家のあたりで咲いているのは「白」もしくは薄い「ピンク」色です。

 通説では北の方は白やピンクで西のほうに行くと赤い色のものがあると聞いていました。今回の観察会の後で花巻市の田園地帯で赤い花があるというので見に行くことになりました。それが下の写真です。

 どうですか、ピンクではなくて赤?です。どんな経緯で花巻の田園地帯に咲いたのでしょうか?誰かが種を持ってきたのでしょうか?何かにくっ付いて来たのでしょうか?突然変異なんでしょうか?
 よく植物図鑑などでこの種類は関東以西に分布するなどと自生する地域が説明されていたりしますが、これが案外当てにならないんですね。でもそれとこれとは違うような気もしますが、知る人ぞ!ということですか。

 それから別名「ミコシグサ」と呼ばれています、そのいわれは種の入った鞘がはじけてとんだ後お神輿のような形になるところから来たそうです。

 ゲンノショウコといえば下痢止め、健胃の民間薬として昔から使われていました、私が子供の頃もよく飲まされました、ヤカンに乾燥したゲンノショウコを入れて煮出した物をいただいたのですがその苦いのなんの、「良薬は口に苦し」と言うけれどおなかに効いたのでしょう。
 今となっては懐かしい思い出です。

秋も深まり、疲れがにじみ出ているチョウチョ
なんとかヒョウモンでしようか。


ヒヨドリジョウゴの花と実

2008-10-03 18:52:56 | Weblog


 人のうちの庭ですが「ヒヨドリジョウゴ」の花と実がついていました。
 日本中どこにもあるという風に図鑑にはありましたが、私が見たのは2度目です。

 ナス科とあってやはり「なす」を感じさせます、花は可愛い感じです、ナスの花にも似ていますね。

これがヒヨドリジョウゴの実です。


自然のブドウ3種

2008-10-01 19:07:20 | Weblog


 いよいよ秋です、西のほうでは台風の影響で大変のようですが東北地方は良い天気が続いています、それも秋らしく朝晩は10度を切ってストーブがほしくなるようです。そのうち”あ”もう雪が、、、、ということになるのでしょうが。

 そこで、秋をたっぷり満喫しなくては、山歩きも美味しい秋を食べるのも頑張りたいですね。

自然のブドウ3種類を紹介します。

 このあたりでは「ウシブドウ」と呼ばれていますが正式名は「マツブサ」です、全体に松の匂いがします、焼酎につけるとすごい色になります、「クリムソンレーキ」という色かな。人によりますが、生食は美味しいとはいえないようです。蔓はしなやかでいいです。

葉っぱです。

 ご存知「ヤマブドウ」です、とにかく山葡萄を見つけると急に「マシラ」になって大木でもなんでも登って採りたくなります。
 「ヤマブドウ」はジュースにして良し、ワインにして良しジャムにして良し、最高の秋の贈り物です。

 色がじゃんじゃん変わる「ノブドウ」人によっては宝石の様だそうです、もう少し季節が進むと葉っぱなんかが枯れてこの実が日に照り輝いてとても素敵です。「メクラブドウ」とも言われています。

 今年の秋は山の物が豊作のようです、ブナの実も最高とはいえないそうですが沢山なっていました。