イーハトーヴ里山の樹木ウオッチング

岩手県の北上山地に住まいする私が四季を通してイーハトーヴの里山の樹木と自然と生活をウオッチング。

近所の木の実のつづき

2009-10-26 16:58:10 | Weblog


 今日は1日雨が降っています、なんか珍しい感じがします、やはり秋晴れが嬉しいのですが晴ればかりではこれも大変です。

ツリバナの実、はじけたとたんに不思議な物に変身

 「ツルリンドウ」の実です、うちの近くにはけっこう見られます、名前の通りつる性のリンドウで地面を這ったり他の木や草に絡んで花を咲かせ実をつけます。

 これは樹木では有りませんが「スズメウリ」です、カラスより小さいからスズメだそうです。

 「ノブドウ」の実、不食、「ノブドウミタマバエ」などの幼虫が入って肥大したり色が変わったりするそうです、この色はチト怖いですがもっと多彩で美しいと思えるものも沢山あります。因みにノブドウは木本であろうと思いますが草の図鑑にもありました?ツルが木質化して来年も残るので樹かなと思っているのですが。

 「ヤマガシュウ」の実、前回で紹介した赤い「サルトリイバラ」と親戚です。葉っぱもよく似ていますが少し優しい感じがします。草本の「シオデ」とも親戚です。シオデ科でくくられるようです。

ちよっと分かりづらいですが「ヘクソカズラ」の実です。花は綺麗ですね。

 「ムラサキシキブ」の実です、この葉っぱは黄色くコウヨウします、お庭などで沢山の実をつけているのを見ますが、あれは栽培種の「コムラサキ」だそうです。

 ちょっとこれも分かりづらい!「クマノミズキ」の実ですね。「ミズキ」とよく似ていますが葉のつき方も枝の出方も違うし花の時期も1ケ月以上遅く咲くので区別できます。葉柄が赤く目立つので秋に赤い花が咲いたのではないかと勘違いするほどです。

 美味しそうですね、山葡萄ではなくて「マツブサ」というつる性の実です、これは食べられます、人によっては美味しくないので見向きもしませんが私は食べます、名前のとおり蔓も葉も実も松の香りがします、私は生でも食べますが焼酎にも漬けました。とても綺麗な赤になります。別名「ウシブドウ」

 最後にご存知ハイノキ科の「サワフタギ」の実です。瑠璃色の実ということから別名「ルリミノウシコロシ」と呼ばれていますが、ウシコロシはバラ科の「カマツカ」の別名、牛の鼻管に使われたからとか強靭だからとかあるようです。鎌の柄にはいいようです、今となっては牛の鼻には使われないようです。因みにカマツカの実は赤色です。ドントハレ!


近所の木の実

2009-10-19 18:24:42 | Weblog


 稲刈りもすんで一息ついていますが、いよいよ秋本番紅葉がだんだん里に下りてきています。この時期は春と同様じっとして居られません、日一日と変わる季節をしっかり見てゆきたい。ということで今回は木の実を特集しました。

先ずはミズナラの実、ドングリ、もう芽が出始めているのも有ります。

これは落ちていましたがコブシの実です
見た感じ全体が拳のようだからこの名がついたそうです。

 よく飾りにもなる「ツルウメモドキ」の実です。黄色いそと皮がはがれて赤い実が飛び出す、この感じが喜ばれているのですね。

珍しいところで「オオウラジロノキ」の実
食べられそうな感じです

春にはこの芽が好んで食べられる「コシアブラ」の実

カラスのくちばしのように開いています

キリの実です。

いち早く紅葉する「ニシキギ」の実

サルトリイバラの実、これもお花の材料などにされています。

つづく


台風一過、そして稲刈とストーブ

2009-10-13 18:20:37 | 米作り


 この間の台風18号は日本を縦断して去っていきました、岩手県は直撃を逃れましたが早い頃から強い風が吹いてそれなりの被害が出たようです、「風の又三郎」が来たのか!りんごも沢山落ちてしまいました、稲も写真のようにせっかく稲刈りをしてハセにかけ自然乾燥しているところだったのに、残念ながら倒れてしまいました。といってもこれは私の田んぼでは有りません。

 この状態をほおって置くと稲が萌え出してしまいます、それはお米の劣化、食べられないお米になってしまいますのですぐに又掛け直しをしなくてはなりません、これが又何倍ものエネルギーが要るのです。
 白黒猫よ君は何を考えるのか。

 さて、これは私の田んぼの稲です、運がいいのか何なのか台風一過私のうちではようやく稲刈りをしました、昨日のことです。約一反部ばかりの田んぼですが稲刈りが終わればやはりやったな!という達成感です。これで来年もご飯が食べられる。

今年は期待できそうです。 
昨年もまあまあではありました。

 稲刈り時期になるとやはり朝の気温がぐっと低くなります、10度を切って7度くらいの日が続きます。そこでとうとう我慢が出来なくなって一昨日ストーブを部屋に入れました久しぶりに赤々と燃える炎を見て心も温かくなりました。

灯油や電気のストーブとはぜんぜん違う暖かさです。

これは贅沢という奴ですか。


薬師岳つづき

2009-10-07 18:43:25 | 山歩き


 薬師岳と早池峰山の登山口から少し下がった河原坊あたりの紅葉を少し見てください。

大好きな「イタヤカエデ」の葉っぱ

ブナの黄葉

赤く紅葉していたのは「コミネカエデ」ですね、

 例外はつき物で断定は出来ませんがミネカエデは黄色くなり、コミネカエデは赤くなると思います。概ねとか一般的にはといったほうがいいのかもしれません。一般的には黄色くなるマンサクの葉っぱが赤く紅葉していたのを見たことがあります。

 「シウリザクラ」の実でいいと思いましたが美味しそうに熟していました、ウワミズザクラとイヌザクラによく似ていますが葉っぱとか樹皮とかを見て区別しています、またシウリザクラは平地では見たことがありませんのでそれも鑑定の一つの材料ではあります。

 ちょっと分かりづらかったのですが、たぶん「タチシオデ」だと思いました、やけに慎重ですが知ったかぶりはよく有りません、この仲間はサルトリイバラとかヤマガシュウというのがあって時期によっては区別しやすいのですが時期によっては間違いやすいと思います。

 春は山菜として喜ばれる「コシアブラ」レモンイエローというのでしょうか、透きとおって光が通るようです。これに似た「タカノツメ」は濃い黄色クロームイエローになります。

紅葉の中でひとり変わった主張をしていた樹は「ウリハダカエデ」です。
ムカシウリの肌でしょうか。

ずっと歩いていたいほど気持ちがよかったです。


薬師岳

2009-10-06 17:51:41 | 山歩き


薬師岳山頂1,644.9メートルから隣の早池峰山を望む

 薬師岳は北上高地の中部、早池峰山の南にあります。花巻市大迫と遠野市の境でもあります。
 また有名な話ですが早池峰山は蛇紋岩、これに対して薬師岳は花崗岩が基盤の岩になっているそうです、そのため植物の相も大きく違っているということです。

 頂上から遠野方面の空を見たら大きな雲が、近くにいた人がこの雲は天気が崩れる前触れだといっていました。確かにそうでした。観天望気という奴ですか、面白そうです。

小さな物ですが頂上付近に有りました、

これは「ヒカリゴケ」岩陰に怪しく?ひかっていました。

林床に綺麗な草の実を見つけました
ツバメオモトのようです

春花が咲いているところです。

ムシカリ・オオカメノキの実、はじめの頃は赤い色をしています。

この可愛いのもオオカメノキの冬芽
両方のとがった耳のようなのが葉っぱ、真ん中の丸いのが花の芽
面白いですね

つづく


五葉山

2009-10-02 18:06:52 | 山歩き


 「五葉山」岩手県の南西部、準平原地形の北上高地にあります。写真は1,341メートルの頂上付近です。ササやハイマツなどが背を低くしています、風が強いのでしょう。
 ところで赤坂峠登山口から上り始めるために車を走らせていましたところあっ!とビックリ道路にバンビが!それも2回も出現したのでした。前から五葉山近辺はニホンジカが沢山いるという話を聞いていましたのでなるほどでしたがこんなに簡単に見られるとは思いませんでした。

それではちょっと登山の途中の樹木など見て下さい。

沢山の実をつけた「ガマズミ」です、登山口近辺にありました。

地方名は「ゾーミ」ジャムや果実酒にするととても美味しいです。
昔は大根の漬物などの色付けにしたとか。

「カマツカ」の実
カマツカはバラ科の樹木で別名「ウシコロシ」

食べれる物ばかりですが「サルナシ」の実です
これも食べてもジャムでも果実酒でもいいです。
サルナシで造るお酒を「猿酒」(マシラザケ)といいます。
俳句の季語にまなっています。

夢一夜 さしつさされつ 猿酒  あきら

ハウチワカエデ

 この山の代名詞「シャクナゲ」です。五葉山はこのシャクナゲとツツジで大変有名なのですが、今は時期でないので残念ながらこんな感じです。

 ダケカンバと紅葉です。少し登るとこのダケカンバとヒノキアスナロが目立ちます。

ヒノキアスナロ

 ガイドブックには歩行距離8キロメートル、歩行時間3時間15分と有りましたが私たちは登り2時間30分くだり2時間弱でした、ゆっくりゆっくりそして寄り道、あっちに変わった草があればルーペを覗いたり写真を撮ったりですから標準ではないのが当たり前。でもこの間の「高下岳」とは比べ物にならないくらい歩きやすい山でした。今度は花盛りの時に登りたい。

下りでは太平洋が見えました。