イーハトーヴ里山の樹木ウオッチング

岩手県の北上山地に住まいする私が四季を通してイーハトーヴの里山の樹木と自然と生活をウオッチング。

焼石山麓カツラの巨木

2008-05-09 18:50:30 | 巨木・古木


 ゴールデンウィークは何やかやととても忙しくしていました、地元のお祭りもあったし、東和町の野鳥の会の観察会もあったり、少しお疲れめです。
 それと、今年はゴールデンウィークと時期が一緒になってしまったのですが、タラノ芽をはじめとする山菜採りをしていました。あ、それからお米作りの準備もしていました。

 とか何とか言いながら、昨日は焼石岳山麓の桂の巨木を見てきました。

幹周9.46メートル
直径約3.10メートル
樹高30メートル
樹齢600~700年(推定)

 地元紙に紹介されてから、情報提供をなさった及川慶志さんに案内をいただけるようお願いをしていたところ今回実現ということになりました。
 ほんとに有難うございました。

 及川さんによると{カツラは、主幹の周辺から「ひこばえ」が林立し、幹になる物がほとんど。主幹は朽ち果て、空洞になってしまう場合が多い。ひこばえが育ち、一本の木のように見えるようになり、主幹と全体の幹周りの大きさが異なる。このためカツラには巨樹が多く、幹周り5~6メートルの樹も少なくないという、この焼石山麓のカツラは約6メートルの高さまで一本の木として伸びている点が珍しい。}胆江日日新聞から、

見馴れたカツラの葉っぱが太い幹の下のほうから出ていました

近くにはエンレイソウが咲いていました

サンカヨウ

 この地域は今胆沢ダムの工事が進んでいます、それに伴う道路工事などもあり騒然としています、ちょっと危険な区域も有りなかなか簡単に入ることが出来ないので、「樹を観る会」ではしばらく遠慮したいと思いました。

 「樹を観る会」は6月1日(日)、櫃取り湿原の観察を予定しています。
 詳しくは後ほどお知らせいたします。


きたかみ巨木写真展

2008-02-03 19:04:27 | 巨木・古木


 私も席を置かせていただいてる「きたかみ巨木の会」が毎年開いている写真展をのぞいてきました、開催している場所は北上市江釣子のショッピングセンター2F催事場で明日の4日までやっています。

 2日目の日曜日と有って沢山の人がこの巨木写真展のために集まっていました。会の事務局の方々の努力がうかがわれました。

 同時開催というか会員の方々の巨木の絵画もありました。私も次の会には挑戦したいと思っています。

 会長さんや事務局の方々に久しぶりにお会いすることが出来て楽しい時間をすごすことが出来ました。それからこの間の土曜日のTV「人生の楽園」に出演していたTさんにも偶然会うことが出来自宅のログハウスの道順まで教えていただきました。近々お訪ねしたいと思います。

 帰りというかその足で花巻の温泉に向かいましたがその道すがら北上市の隣の花巻市で保存樹木にしている「ナラカシワ」の巨木に出くわしました

普通のお宅のお庭にありました、普通といってもなんだか素敵な歴史がありそうなお宅でした。プライバシーのために写真は撮りませんでした。


最上町で巨木2本

2007-11-07 18:43:34 | 巨木・古木


 

鶏の会の続きです、

 いい感じのお堂がありました、大根が干してあって秋を感じさせます。
最上町はカルデラ状の地形なっていて周りを山に囲まれていました。
こんな山深さのなかでは巨木の臭いがします。

やはり!宿泊した温泉施設の窓から見えたので早速

さもない川筋の道沿いにありました

 直径が1メートルという感じでした。葉っぱはほとんど落ちていましたが、柳の巨木です、柳の大木はあまり無いように思いますので貴重な一本でしょう。何も保護らしいことはしていないような感じでしたので少し心配です。

もう一本、次はすごい!

 地元の方に案内されて平らな地域からちょっと杉の植林された山に入った途端その赤松はそびえていました。日本一の赤松だそうです。

松全体でも現在は一番の巨樹とありました。

樹齢は500から600年

古くからこの地方の山神様の大松として信仰の的になっているそうです。

 大迫力ですね、赤松の巨樹も少ないと思いますのでこれも貴重な一本です。このほかにも最上町には日本一のカツラ周囲20メートルが有るそうですが、山の中にあるので今回はやめておきました。
 


2007ふるさとの巨木ふれあいツアー

2007-10-29 18:25:41 | 巨木・古木


 「きたかみ巨木の会」主催で開催された「ふるさとの巨木ふれあいツアー」に参加しました、前日までの雨が夜半に止んでまずまずのお天気、朝いつもより早めに起きて仕事を済ませ集合場所へと車を走らせました。道々の風景は雨で洗われたのか木々の紅葉が際立っています、姥杉の待つ仙人峠の紅葉が期待されました。

 ここは昨年建立された巨木塔が立つ仙人山の入り口です
写真には写っていませんが、ここで会員の佐藤さんが作詞作曲した「北上巨木賛歌」を会長さんの音頭のもと全員で合唱しました。少し恥ずかしいものの口ぱくで皆さんにあわすことが出来ました。
 峠の姥杉までは普通40分くらいでしょうか、当日はご高齢の八重樫先生もいらっしゃった事などゆっくりゆっくりのリズムで登りました。

水飲み場にて、ホウノキの実とトチの実

春先可愛い花を咲かす「オオバクロモジ」の紅葉
ご存知高級爪楊枝の材料になる

一時間ほどで峠の姥杉に到着、ここでも賛歌を合唱
会長、先生からのお話がありました。

反対側からのショット、大きすぎて全部入りません、

林野庁の森の巨人たち100選
樹周 11,50メートル
樹高 30メートル
推定樹齢 900年

 真横から枝の上を撮ったものですがだいぶ腐れが入っています
何とか不朽が進まないようにしたいものですが、仕方が無い事なのかもしれません。しかし出来るだけのことはするべきだろうと思います。
 今回のツアーのねらいの一つが『巨木たちに触れ、巨木たちを次世代に引き継ぐ活動』とあります、私も遅ればせながら少しでも活動に参加しようと考えています。

枝の途中からいろんな樹木が育っていました、
うす黄色の葉っぱは『コシアブラ』でした

 仙人峠で昼食を摂った後下山、その後北上の市内で登録されている巨木を見学しまして解散ということになりました。
 会長はじめ事務局の皆さん、ガイドの方々、八重樫先生に感謝しながら帰路に着きました。有難うございました。


夏油の巨大桂

2007-10-19 19:02:19 | 巨木・古木


 先日夏油スキ-場から夏油温泉に上る道路沿いの巨大桂を観に行きました、この温泉には何回となく通ったことがありましたが、こんな道路沿いにその巨木があるとは気がつきませんでした。

樹周 12.95m
樹高 26m
推定樹齢 550年

 「きたかみ巨木の会」によって発見、計測確認されたものです。場所は国有林地内夏油温泉に向かう道路沿い山側にあります、夏油高原橋から約4キロ上った地点です。

 一緒に行ったうちのカーチャンがスケールになっていますのでその大きさが分かると思います、目どうり約13メートルですからすごい。ヒコバエが林立する千本桂と違って一定のところまで一本ですからこんな桂は他に無いのではないでしょうか。

樹というより岩といった感じです。

 この桂の周りで触ったり眺めたりしていたら、もう一本斜面のすぐ上に巨大な桂がありました。発見!これは巨木のガイドには乗っていませんでした。

これも完全に一本でたっています。
こんな調子だとこの一帯の道なき道を登ったり下ったりすればもっとすごいのが沢山見つかるのではないかと思われました。

もう一本の桂は夏油温泉の駐車場のすぐ上に有りました。

山上神社の兄弟桂です

これは千本桂のようになってます、こうなるのは相当の年なんでしょう、案内書には推定500年とありましたが。

桂のハート型の葉っぱもだいぶ黄色くなっていました、でも今年は遅いです。今回はカツラばかりでしたが、ミズナラも、カエデもトチノキも色付き始めていました。

奥羽山系は巨木の宝庫です。


北上の巨木3本

2007-10-03 12:48:17 | 巨木・古木


 「きたかみ巨木の会」が指定して保存活動をしている巨木を見てきました、50本のうちの3本です。①ケヤキ②ホウノキ③サイカチ

 巨木マップを片手に一本目のケヤキを探してウロウロしてしまいましたが、遠目にも大きな樹だなーと目安をつけて行ってみるとやはり探していた丹内神社とケヤキの木でした。

 入り口というよりは崖といった感じですが松ノ木が枝を張った下に鳥居が見えていました。

 この程度の巨木は日本中を見れば結構あるだろうと思いますが、改めて訪ねてみるとその迫力に圧倒されます。

 2本目のホウノキがすぐそばに有りました、

 ホオノキの巨木というのはなかなか見られないものです、
だいぶ腐ったところが見受けられましたがそれでも大きな葉っぱをつけて頑張っていました。

 3本目は移動して、岩野目のサイカチを見てください

 今は住宅街の中にひっそりと生きていますが、その昔はそばを奥州街道が通っていてにぎやかだったようです。
 樹の周り 5.5メートル、推定樹齢 400年だそうです。

だいぶ腐朽した部分があります

今でもサイカチの実が成っています、昔の人はこれを洗剤の代わりにしたとか、確かにそのような匂いと手触りがします。


カヤの巨木

2007-09-20 18:40:32 | 巨木・古木


北上市の北上川のほとりのある大カヤです

.

 北上市の「北上巨木の会」によりますと●樹周6,35m ●樹高20m●樹齢600年という事でした。

 

 左後ろに人がいるので比べるとこの樹の大きさが分かると思います、カヤは自生地の北限が宮城とか山形県だそうですからこれは北限の北限といっていいのかもしれませんね。でも、岩手県でも結構お寺や神社に植えられたものを見ることができます。

 

カヤの実です、下のは殻をむいた物です。

 

大カヤのすぐそこを流れる北上川、普段はずっと下のほうを流れているのですが、先日の大雨によって濁流と化し満々たる流れになっていました。

 これはカヤの枝に張り付いたビニールの屑です、ということはこの大カヤも水をかぶってしまったということなのですね、大変なことでしたがそれでも大カヤは残った、ですね。良かった良かった。


原木市場

2007-08-07 14:56:27 | 巨木・古木


 先日急ぎで盛岡に行く用事が有って4号線を避けていつもの山沿いの道を車で走りました。毎度のことですが、途中煙山というところの原木市場を覗き何時もの様にため息をついてきました。

ケヤキですね

これもケヤキです、1m50はありました有るところには有るもんです

 このケヤキは岩手と秋田を結ぶ仙人峠の入り口あたりにドカンと居座っている生きているケヤキの大木です。このケヤキが切り倒されることは今のところないとは思いますが、原木市場に有ったケヤキがどんな所に有ってどんな風に切り倒されてここまで連れて来られたのか、、、、。

ケヤキの若葉

 この木は『セン』と名札がついていました、栓=セン=ハリギリですね、こんなに太くなると幹のほうにはほとんど棘が見られませんね。

これが2~3歳の幼木、タラノメに似ていますね、食べられます。
ハリが痛そうです。

葉っぱはカエデによく似ていますが良く見るとだいぶ違います

 これはタモと書いてありました、タモというと『ヤチダモ』や『アオダモ』がありますがこの様子だとヤチダモであろうと思います、家具などの世界ではタモといえばあれだなという風に木目とか色とか加工のよさはどうかなど材料としての見方で納得します。ちなみに材料のタモは木へんにほとけと書きます。

これは道路沿いのお庭にそびえているヤチダモの大木です

その他にも沢山有りましたが、これは『エンジュ』です
建築の世界では床の間の柱などに使われています
外の白と中の黒がとても綺麗な材料です。

ため息をつきながらシヤッターを切っていました
どんなため息だったか?


一里塚の木

2007-01-10 19:04:42 | 巨木・古木


 一里塚の思い出、私が生まれて中学生まで居たのが東京の板橋区志村というところです。
 もう40年以上も前のことですから記憶も途切れ途切れになっていますのに、たまたまこの間盛岡に仕事があって旧街道を走っていましたところ北上市の成田というところで一里塚に大きなケヤキの木が空にそびえていたのを見たのがきっかけで、子供の頃に何故か印象に残っていた志村の一里塚(中仙道沿い)を思い出したのでした。
 さっそくネットで一里塚を調べていたら「志村の一里塚」があったのでリンクしてみました。なんだかとても懐かしく写真を眺めてしまいました。
 確かこの近くに大きなお店があって?そこの建物の梁だか柱にはあの新撰組の近藤勇が立ち回りをした時に出来た刀の傷がある、ということだけ鮮明に思い出されました。記憶って面白いものですね、急に忘れていた物がショートした電気の線みたいにつながって鮮明な映像が映し出されるような、そんな感じですか。

これは、旧奥州街道北上市成田の一里塚です。

現在奥州街道で残っている一里塚は20余ヶ所、
この一里塚は日本橋から129里(506.6キロ)盛岡までは10里(39.3キロ)
明治以来国道が他に出来たのでこの一里塚はそのまま残ったものだそうです。
してみると板橋区志村の一里塚は昔から中仙道沿いにあって
そのままのこっているのだからたいしたものなんですね。

ついでに旧4号線沿いにあった祠の前に植わっていた木を見てください
手前が相当古木になっているシデ、多分アカシデだと思いますが
そして奥がフジのツルです、シデとフジはたがいによりかかっているかのようでした
今度、葉っぱがついたり花が咲いた時に来てみよう。
それから一里塚になっている木はどんな木が多いのか知りたいものです、
エノキなんかも多いのじゃないかなと思ったりしていますがどうでしょうか。
「一里塚探検隊」なんてのも面白そうですね。

 


神社仏閣には大木や古木がある

2005-11-15 09:20:13 | 巨木・古木
我が地域のお寺の遠景です、そびえているのがモミノキ、その後ろで黄葉しているのはイチョウです。
その他にも珍しいイトヒバの大木やモミジの古木など後世に残してもらいたい樹木があります。
我が市では保存樹木などの指定が無い様で(知らないだけかも)チト遅れているのかなーという思いです。
岩手日報社から出ている「岩手の銘木・巨木」という本にもこのお寺にあるイトヒバとカヤの大木がエントリーされているのに地元の人も行政の方もあまり知らないようです。その他にも知られていない巨木があるはずだと思うのですが、保護されないままに切られてチップなどになっているのではないだろうかと心配しています。
しかし、発見されて日本一などと報道され人が大勢集まって来ても、良いのだか悪いのだか、ということもあるのですが。