イーハトーヴ里山の樹木ウオッチング

岩手県の北上山地に住まいする私が四季を通してイーハトーヴの里山の樹木と自然と生活をウオッチング。

ただいま里山は花盛り

2010-05-26 18:14:56 | Weblog

 今日は昼の最高温度が10度くらいでした、この間の暖かい日と比べれば10度以上下がりました、まだしまっていない薪ストーブに火を入れる始末です、植えたばかりの稲も風邪をひきそうですが、ま、こんな事も有るでしょう。
 さて、3月頃の気温になっても里山では樹木の花の盛りを迎えています。

私の家の裏山にあるウワミズザクラでした、大きな木ですから満開になると凄いです

雪が降ったような花がつく「マルバアオダモ」
またの名を「コバノトネリコ」

もうすぐ咲くぞ!「ヤマボウシ」

アケビの花、三つ葉の赤い花よりこの方がいい感じ

 今日あたりフジの花やキリの花も咲き始めています、もうすぐ里山はムラサキの洪水になります。


イヌエンジュの芽吹きから新葉へ

2010-05-21 18:30:59 | Weblog

 「イヌエンジュ」なんて何でイヌがつくのか不思議です、よくイヌをつけるのは「本物に似ているが役に立たない」というようなときにつけるようですが、このイヌエンジュはもともと日本に自生している種類でイヌがつかない「エンジュ」のほうがよそから日本にやって来た物なんですね、いわばよそ者です。それから役に立たないということも有りません。(よそ者を毛嫌いして排除するわけでは有りませんが)

5月1日

5月10日

5月20日

 冬芽から新葉が展開すろところを見てもらいました、緑がかった銀色といっていいのでしょうか、私はこの頃の姿がとても好きです。毎日少しづつ変化していきます、油断しているといつの間にか大きな葉っぱになってしまうのです。
 「エンジュ」は街路樹やお庭などに植栽されたりしていますが「イヌエンジュ」は自生している樹木ですから近くの雑木林などにもあります。

 それからこの木は材としても有用で日本家屋によく使う床の間の床柱に使われたりします。床柱ですからあまり太くない奴がいいようです。

 これは直径が25センチくらいのイヌエンジュです、中が黒いというかこげ茶色というかそんな色で、外側の白いところと対比的です、この色の明確なところが喜ばれているようです、ですから腐らせて外側がぼろぼろになったのではよさが出ません。こんな風にして乾かさないといけません。
 ちょっと話がそれましたが「イヌ」というのは犬にも申し訳ないしつまらない名前の付け方だと思います皆さんはどう思うでしょうか。

特徴的な樹皮です、

葉っぱは奇数羽状複葉

実は豆科ですから鞘豆のようです


キブシの花

2010-05-19 21:57:34 | Weblog

 キブシという低木があります、春先に林縁に黄色い花を沢山咲かせてくれるので毎年楽しみにしています。
 先日といってももう10日ばかり前になりますが「花巻の野鳥観察会」でキブシの花の雌雄について尋ねられ「雌雄があるのにその違いが分からない」ことに気付かされました。そこでまだ咲いていたキブシを観察する機会があったのでじっくりとその違いを見てきました。

これが雄花です、雄しべが8個、真ん中の雌しべは雄しべより少し短い、

雌花、めしべは花の外に少し突き出ル、雄しべは退化して短い、
チョッと分かりづらいですね

 簡単にその違いを言うと、オス花序は長く黄色いが雌花序は短く黄緑色をしている、花の中を見ると雌花はめしべが真ん中から突き出ているのが特徴です。

このように秋になるとブドウの様な果実を沢山つけます。
これも素敵です。

 因みにこの木の髄をむかし灯心に使ったそうです、ある地方ではその髄がズボッと抜けることから「ズボノキ」などと呼んでいます、この木の髄をズボッと抜いて明かりの芯にしていたのでしょう。自然にあるものを生活に生かしていたほんの一例なんですね。


気象光学現象

2010-05-17 21:37:06 | 奥羽自然観察会(カタクリの会)

 昨日「カタクリの会」が主催する「奥羽自然観察会」で面白い気象現象を体験しました。
 観察会も大変楽しいものでしたが、途中でおきた自然現象について今日はとりあえずお知らせいたします。

 いろいろ調べたのですが気象光学現象と呼ばれるもののようで、大気そのものや、大気中の水滴や氷昌(雲や霧など)によって太陽の光が反射、屈折、回折などを起こすことによって見える光学現象をさすのだそうです。

 この現象には様々あるようですが、こんかい遭遇したのは「日暈」(ひがさ、にちうん)と呼ばれるもののようです。また、虹のように見えるところから白虹(はっこう、しろにじ)とも呼ばれています。
 確かに写真では分かりづらいのですが虹色をしていました。慌てていたので忘れていましたが、ちょうど魚眼レンズを持っていたのでカメラを換えて撮影しましたので見てください。

 下のほうに外側の輪っか・暈があるのがわかるでしょうか、これを内暈と外暈と呼ぶようです、特に外暈が同時に観測されるのはかなり稀であるようです。写真の限界を感じ歯がゆい思いですが、凄いものを見せてもらった観察会でした。

白木峠はユキツバキの花盛りでした。


地味に咲いていました

2010-05-12 16:37:27 | Weblog

 道路際に地味ですがよく見ると一生懸命沢山の花をつけている樹木がありましたので紹介します。

ブドウのように沢山垂れ下がって沢山の花をつけています

地味だけど私の好きな「ミツデカエデ」です

モミジのような葉っぱのカエデではなくて3枚の葉っぱで一組

もうすぐ下のように変化します

若い種子ですね

秋になればこんなに沢山の種をつけます。

面白いですねー

もう一つ紹介します

色も地味なんですが近づいて見るとはっと驚かせられます

コクサギ

北海道を除く全国に自生しているそうですが、
家の近くでも道端によく見られます。

名前のとおり匂いがあります
、でもミカン科に属するということでこの匂いが
好きな人というか嫌いではない人もいるようです。

 


雑木林の下に咲くヒメアオキ

2010-05-07 17:13:30 | Weblog


 急に春になりました、みちのくはゴールデンウイークと桜の花が咲くのが一致して桜の名所では大変な混雑になったとか、私といえば急に芽が開いた山菜採りと初孫の世話?それなりに忙しく声を低めて過ごしました、新しい命の萌えるところを沢山見て幸せな気持ちになっているところです。

 ようやくパステルカラーに染められ始めた里山ですが雑木林のしたではカタクリやショウジョウバカマそしてイチリンソウなどの春の花、スプリングエフェメラルに続いて低木の花が咲き始めています。

雌雄別株のヒメアオキの雄花

雌花

 東北地方では「ヒメ」とか「エゾ」がつく樹木があります、「ヒメコウゾ」とか「ヒメモチ」とか「エゾユズリハ」「エゾエノキ」、、、などです。
 以前住んでいた関東ではアオキはずっとせいが高くて私としてはあまり好きな樹木ではありませんでしたがこちらに来て枯れた雑木林の下で赤い実をつけた常緑のヒメアオキを見た時から好きになりました。

ちょっとアップ過ぎたかな

おまけ

八重咲きの「ヤマブキ」の花の蕾、明日にでも咲きそうです。


春、オオバクロモジが咲きました

2010-05-05 18:11:14 | Weblog


 このところ急に温度が上がって今まで我慢していた植物がいっせいに蕾を膨らませたり花を咲かせたりしています。平地では桜も咲いたとか、私の住んでいる地域ではソメイヨシノが少ないせいかまだまだ満開ということにはなっていませんが、私が好きな「オオバクロモジ」が満開です。

 オオバという名前のとおり葉っぱは「クロモジ」より大きい様です。
 ご存知の通り、高級楊枝に使われているクロモジですね葉っぱや枝はいい香りがします。アブラチャンとこのオオバクロモジはクスノキ科に属しているので香りがいいのでしょうね。

ついこの間までこんな蕾の状態でした。↓

さて秋になると下のように黄色く黄葉します

この時期は毎日毎日様子が変わるので目が離せません

忙しい事です


桂のつづき

2010-05-03 08:59:13 | 珍しい樹木


 先日のカツラの話の続きです、この国指定天然記念物のカツラですが、{曹洞宗早池峰山龍源寺・1574年開山のお寺、シダレカツラの原木は大迫町内川目の山中で発見され岳の早池峰神社在所の妙泉寺境内に移植され後に慶守大和尚がこの地に移した。文政七年1824年本堂修築の際、樹高30メートル余りの巨木に育ったこのカツラを伐り寺の用材として用いた、そのとき使った3尺巾の板戸が今も残っている。現在のシダレカツラは伐株から萌芽して成長した物で樹齢約170年、高さ22メートル樹周3,5メートル}←看板より抜粋

株元はこんな感じです

まるでスダレ状態

 これは龍源寺のシダレカツラから株分けされたもので盛岡市内にある樹齢90年のシダレカツラです。冬になるとこんな感じになります。
 ほんとに枝垂れていますね。

 それから、ある人(S氏)に聞いた話しですがカツラの学名は「アデランス」と言うのだそうです。大笑い、ドントハレ。