イーハトーヴ里山の樹木ウオッチング

岩手県の北上山地に住まいする私が四季を通してイーハトーヴの里山の樹木と自然と生活をウオッチング。

2009-12-26 18:47:26 | 生活


 いよいよ寒い冬に突入しました、しかし毎年思うのですが春や夏には冬のことがなかなか思えない物です、実際になって見ないと実感がわかないのは私だけでしょうか。ということで暑い夏のうちに薪を用意しなくてはならないと思いつつぎりぎりになってしまいます。
 さて、今回はその薪について少し蘊蓄を、、、、。

 よく燃えています、炎は見た目も暖かくしてくれますね、こんな薪ですが乾燥具合や種類によって燃え方や温度また火持ちが違ってきます。
 この間人から聞いた話ですが①ソロ②ナラ③クルミ④ハンノキ⑤クリの順で昔の人が薪のランク付けをしたそうです、なるほどと納得した物も有りまたそうかなーという物も有りですね

 これが①のソロです、ソロの木などと言っていますが「アカシデ」や「クマシデ」の別名で私の住んでいる地方ではよくソロ、ソロと呼ばれています、中身は真っ白です。確かにこの木はよく燃えます、乾燥もいいです火力もいいみたいですね。

 ②ナラ⇒コナラです、私はやはりこのコナラが薪としては一番かなあと思っています、硬くて密度が高くて燃えれば高温になる、少し水分があったほうが火持ちもいい。コナラに対してオオナラ=ミズナラが有りますがあまり薪にした事がないので分かりませんが材質はコナラに比べて少し優しい感じがします。

 断面=木口ですが③のオニグルミです、3番ということはランク状ですがマーマート言うことでしょうか?コナラなどと比べて密度が低く燃えるには燃えますがあまり火持ちがいいとは言えないのでは?

 コナラもクリモあまり変わらないような感じですが⑤のクリです。このクリの特徴は水に強い・耐久性がある、コナラに比べて密度が低く軽い、、燃え難い、しかしコナラとは違い建築材料になるというのが利用価値があるところです。まあ、薪には向いていないということですね。

 ④のハンノキは燃したことがあまりないので画像がありませんでしたので他の材料を少し見てください。

 クワ、薪としてはイマイチです。真ん中の濃い色と外の白い色が明瞭でいいものは家具材や床柱に珍重されます。

 ウワミズザクラ、外側はサクラに似ていますがサクラより軽くて乾燥がよくて燃えやすいです。個人的には好きな樹種です。

 ホオノキ、あの葉っぱの大きな朴の木ですね、これも軽くて燃えますが火持ちは良く有りません。民俗芸能のお面などの材料はこれを使います。

 最後に「イタヤカエデ」、この木は緻密で重たく燃やし甲斐があります。外の肌では樹種の判断はよくつきませんが中身は少し赤みをおびてとてもいい感じです。家具にしても楽器にしてもつかいみちがおおい樹種です。


野鳥観察

2009-12-21 18:04:47 | 野鳥


 このところ野鳥観察が面白くて観察会でも家の周りでも楽しんでいます。
 昨日は定例のとうわ野鳥観察会に出かけました。

 こんな雪景色の中完璧冬装備で参加しました、珍しく参加者が少なく、だからという訳では有りませんが中身の濃い観察会になりました。
 観察場所はあの「泣き相撲」で有名な花巻市東和町の毘沙門神社と近くの猿が石川のかかる橋でした。
 少し雪が降る中静かな山道を歩きました、寒いけど雪っていいなーなどと思いながら、、、ベテランの洋彦さんに教わり耳を傾けるとチチ・チチ(?)という野鳥の鳴き声「ベニマシコ」がいるぞ!姿も見えないのに、、、、鳴き声のするほうに気持ちを向けていると、やはり「ベニマシコ」がいました、というか姿を見せてくれました。
 こんな感じで観察をするんだなーと何だか鳥見のコツのような?ものを感じました、静かに歩いて聞こえてくる鳥の声に耳を傾けじっと待つそうすればその声の持ち主に必ず会える、そんな気がしてきたのです。そのうちヒー、ヒーという声ジョウビタキ?そうですジョービタキでした、忙しく道に落ちた餌をとりに行ったり来たり。
 というわけで、今回の観察会では沢山の野鳥に出会えることができました。

 ⇒ベニマシコ、カワラヒワ、ジョービタキ、ミヤマホオジロ、シメ、アトリ、カシラダカ、ホオジロ、ツグミ、ヒヨドリ、シジューカラ、ハシボソガラス、スズメ、トビ、ハクセキレイ、カイツブリ、カルガモ、カワガラス、コゲラ、アカゲラ、(声)そしてヤマセミでした。(まとめと違っていたらごめんなさい)

 すごいですねーミヤマホオジロも、川ではヤマセミも見れたのでした。

 それから家の周りの今日の野鳥ですが①ベニマシコ♂②アオゲラたぶん♀(自信ないなー)と、そのアオゲラですが取り残した熟し柿を突っついていました、アオゲラは樹に穴を開けて虫などを食べるばかりではなくて木の実も食べるようです。

日本野鳥の会、フィールドガイド日本の野鳥 より


雪降って本格的な冬になりカワガラス

2009-12-19 19:05:23 | 野鳥


 本格的な冬到来、冷えましたねーがつんと来ましたねー、今まで暖かかったので余計に体に効きます。朝はマイナス7~8度くらいだったでしょうかそして昼間もマイナスの真冬日でした。
 とは言うものの雪が降ればふったで楽しみは沢山あります。

 家の近くの散歩道、左側は田んぼです、そして右側は小川です。雪が降ると大変だけれど初雪はとても綺麗で自分がこの美しい景色の中にいることがとても素敵な思いになります。因みに矢印した辺りが我が家です。

 散歩の途中にその小川で「カワガラス」を見つけました、カメラが遠いのでよく分かりませんが、赤い○を付けてみましたがどうでしょうか?私が歩くと20~30メートル付近をずっと付かず離れず前を行きます。2羽いたのですが一羽はもぐっていたところかな、「カワガラス」はカラスよりずっと小さくて水の近くに住み水の中の昆虫などを採って食べているそうです。
 そのほかにもカシラダカ、ホオジロ、モズ、カワラヒワ、ハシボソガラス、トビ、、、、、などがいました。冬の野鳥観察はいいです。

 

熟柿の一つ一つにベレー帽ー

残り柿みなシャーベットになりにけり

 


カラスウリ

2009-12-16 18:42:26 | Weblog


 今週からいよいよ本格的に冷えてきました、暖冬とはいえ寒い!先週の土曜日から法事で東京にいっていましたので帰ってきてからの寒さはことさらしみています。

 ウリ科の「カラスウリ」の実ですね、久しぶりに見ることが出来ました、というのもこのカラスウリは私の住んでいる岩手県では見たことがありません、?図鑑の分布では本州、四国、九州となっていますが、、、、、。
 その代わり違うウリが見られますので紹介します。

 「キカラスウリ」です、大きさはカラスウリより大きくて10センチくらいあるでしょうか、冬になって枯れた蔓にこれが沢山ぶら下がっているとインパクトが有ります。このキカラスウリの根や種子は薬用になるそうです、それから根のでんぷんからはあのあせもに効く天瓜粉(天花粉)が作られていたそうです、初めて知りました。

 ついでにウリの仲間で小さいのを見てください。

 直径1センチくらいの実が付いています、カラスよりずっと小さいから「スズメウリ」だそうです。

 三種のウリを紹介しましたが、ウリ科にはキュウリ、スイカ、ヒョウタン、ヘチマなどが有りますが「カボチャ」も同じウリ科なんですねこれも初めて知ることでした。ドントハレ!


オオタカさん勘弁してください

2009-12-07 18:33:20 | 野鳥


 今日はとても寒い一日になりまた、冬の夕焼けも寒そうです。さて今日のテーマは?そうなんです、このところ「オオタカ」さんに困っているのです、オオタカは猛禽類のオオタカです。

 私は鶏を飼って卵を頂いて販売してそれで生活をたてています(その他に注文家具を造ったりお米を作ったりしていますが)といってもつつましく一人で世話が出来るくらいです、家の近くに小屋を作ってなるべく自然に近い形にしていますが以前からいわゆる鳥獣害で困っています、キツネ、タヌキ、イタチ、テン、そしてタカ類です、鶏はとても臆病な生き物ででオオタカなどの大きな鳥が近くに飛んでくるだけで驚いて端っこに密集してしまいます、そして下になった鶏が呼吸が出来なくなって死んでしまうのです。
 今回驚いたのですがその密集して死んだ鶏を金網の外から突っついて引きずり出そうとしている事でした、途中で私が現場に急行したので逃げていってしまいましたがほんとに参ってしまいました。

 しかし飛び立つ姿はとても綺麗でした、なんて呑気な事を言ってはいられないわけで、早速まわりにテグスを張り巡らせてみました、その後は大きな被害はないもののやはり近くに来て脅しをかけているようです、何とか来ないで欲しいのですが、いや来てその姿を見せても欲しいのですが、イヤー参りましたねー。

野鳥見に行っている間に鶏襲われて

しみじみと 冬しみじみと しみてくる


外来種

2009-12-04 18:31:38 | Weblog


 とうとう私の家の近くにもこの「セイタカアワダチソウ」がやってきました、私がこの地域に住み始めてから20年経ちますが初めてです、花の咲かないこの時期に黄色い派手な花を咲かせるのでちょっと見では「いいかなっ」て思ってしまいますがこの草が進出してくると大変です。
 ある図鑑によるとこのセイタカアワダチソウは他の植物の成長を押さえる物質を出して、自分の勢力範囲を拡大するといわれています。というわけで日本全国にこの草がはびこって大変なことになっているようです、当地にはまだかなと思っていたのですがとうとうです、この地域をこの黄色い花が埋め尽くすのも時間の問題でしょうか。
 この他にも猛威をふるっている外来種は沢山あります、その中でもこの地域では「オオハンゴンソウ」という厄介なのがあって苦労しています。

オオハンゴンソウ

以前この地元の「後藤さん」が外国から持ってきたので「ゴトウギク」と呼ばれているということをブログに書いた覚えがありますがこの花は夏から秋までずっと咲いていて切れば切るほど又花を咲かせます、そして種と根っこで沢山増やすし背は高いし茎は太いし駆除するのも生半可では有りません。

 さて植物の世界はこんな状態ですが生き物の世界でも外来種の攻撃は大変なようです、先月の9日のことでしたが「コモチカワツボ」という蛍のえさになる「カワニナ」とそっくりの巻貝の現地調査に参加してきました。

コモチカワツボの現地調査

 遠野と花巻の23の自然保護団体が協力して行った大調査でした、コモチカワツボのことは少し知っていましたが、果たしてどんな物なのかを知りたくて参加した私でした。

 実際の水に入って川底などをさらって探しましたが3箇所のうち初めの所では「いるはいるは」こんなに生息しているのかと驚くほどでした。
 そしてコモチカワツボとカワニナの違いなど分かりやすく説明していただきました。
 ではなぜこのニュージーランド原産の巻貝が沢山増えると大変なのか?一つはゲンジボタルがこれを食べてしまうと発光が弱くなる、もしくは光らなくなる、すると、蛍が生殖相手が探せなくて絶滅する恐れが出てくるというわけです。悲しいことですね。その他にも繁殖力の強いこの巻貝がはびこると水生植物が食い荒らされて生態系に悪影響が広がるということがいえるそうです。

 岩手県では今頃という感じですがネットで調べてビックリ日本全国ではすでに大変な状態になっているようです。
 しかし何故こんな事になってしまったのか?ゲンジボタルの幼虫が本来食べる「カワニナ」の稚貝にそっくりなのでホタル繁殖用に放流された可能性?や養殖用の魚にくっついて繁殖した?可能性が考えられているようです、どちらにしても自然に抗うようなこと、経済優先の考え方、人間の欲がこんな事を起こしたのではないでしょうか,,,,,,,なんだか青臭いことを言った様な気がして恥ずかしいですが、誰かが言っていました「岩手の川や自然を都会の釣堀などにするな!ホタルばかりが自然の象徴ではないので単にホタルを増やせばいいという考え方はもうやめよう。ホタルの餌として放流したとすればまったく馬鹿な事をしたとしか言いようが有りませんね。
 この事については他の意見もあるようだしもっと詳しいことはインターネットなどで調べればよく解かると思いますので検索してみてはどうでしょうか。しかしもう止まらない!