イーハトーヴ里山の樹木ウオッチング

岩手県の北上山地に住まいする私が四季を通してイーハトーヴの里山の樹木と自然と生活をウオッチング。

恒例になっている暮れの餅つき

2006-12-30 21:25:52 | 生活


 

 今年の暮れもまがりなりにも餅をつくことが出来ました、こちらに来てからは始めの年の暮れから休まずに搗いています、米の蒸かし具合をミスって硬いもちになったこともありましたっけ、それでももう17回ですから手際もよくなりいょちょいのちょいです。
 思い返せば17回の間にはいろいろありました、子供達が小さいうちはそれでまた楽しくて、そのうちに夫婦二人で寂しく搗くようになったりしましたが今年は倅が半分ついてくれました。
 毎年の事ですが、搗いたすぐ後に納豆や大根おろしに絡めて食べます、とても美味しいのでついつい食べ過ぎてしまいます、これが後から効いてくるんですね、特に若い頃は勢いで食べてしまってほんとに苦しくなったりしました、近頃では我慢することが出来るようにはなってきましたがそれでも食べ過ぎてしまいました。

写真を見ると髪振り乱して、という感じになっているようで、、、

 臼と杵です、この杵は「イタヤカエデ」の木を枝ごとそのまま使ったものです、勿論手づくりです。
 臼は、引っ越してきた年に、近くの方から譲られたものです、材質は「ミズメ」=アズサ、ヨグソミネバリと言います、サロメチールの匂いのする木です。
 高級な臼は欅などを使いますが、これでけっこうです。

薪のカマドでもち米を蒸かしている所です。
来年もまた搗けるように

二臼搗き終わる頃には西の雑木山に日が沈んでゆきました。


ゆうきやこんこん♪

2006-12-26 21:50:31 | 生活


 年末ってこんなに忙しかったっけ?大した事してないんだけど、追っかけられています、自分で忙しくしているんですがね。
 実は「樹を観る会」展が12月イッパイで終わりますが、年を越して1月から引き続き「亀の子ギャラリー」をお借りすることになりまして「イーハトーヴ里山ウォッチング」写真展をやる事にしました。
 とか何とか言っているうちに、夜雪が降り始めました

 私の家の玄関前です。薪小屋だとかなんだとか雑然としていますが雪が降るといっぺんに綺麗になります、と言うか綺麗に見えますというよりもあらが隠れます。

 心霊写真か?やたらとシャッターを切ってみました、遊ぶなよ!

木の枝に着雪しています、こうやって着雪する雪は温度が高くて湿った雪なんです、
なんていう雪なんですかね、岩手県出身の新沼健二に聞いてみるとわかるかも。

家の雄猫「姫子」はストーブのそばでニャンとも言わず渋さをましていました。

 明日は冬の嵐とかで雨と風が強くなるようです、すでに今日の夕方からじゃんじゃん雨が降っています、普通だとこの時期には白いものがずんずん積もるはずなんですが、明日の最高温度の予想は10度くらい出そうです暖かそうです。
 降った雪もすっかり解けてしまいました。


カモシカとアオハダ

2006-12-21 17:48:29 | Weblog


 変なタイトルになってしまいましたが、今日北上市からの帰り道国道107号線を車で走っていた時でした、なななに!日本カモシカが国道を渡っているではありませんか、間一髪、車との接触事故は免れたものの、カモシカは悠然と歩道あたりをウロウロ、これはと思い持参のカメラを持って車からひらりと下り、、、、。
 至近距離でカメラに収めようと思ったのですが、敵も去るもの、くるっと踵を返すと山の中に消えていってしまいました。なーんだ!話だけか。案外とっさにはシャッターが切れないもんです、いい訳でした。
 私の家のあたりではカモシカは珍しくもないし、けっこういたずらするので農家にはあまり好かれていませんが、やはり「ニホンカモシカ」たいした貫禄です。
 国道からカモシカを追って少し山に入ったのでついでにウォッチングしました。

手に触れたのが「アオハダ」の木でした、確認のために樹皮を少し爪で、、、
アオハダっーぐらいですから青いんですね。
2005年9月27日に書いているので見てください。

ついでに近くにぶら下がっていた野生の「お蚕さん」
美しい絹がとれるそうです。
どんとはれ!


ツルマサキも実が綺麗

2006-12-20 17:58:54 | Weblog


  私の家の近くにもこんな良い眺めの渓谷があります、夏の間は木の葉に覆われてさほどに感じないのですが今の時期には水も透き通りとてもいい景観を見せてくれます。流れている川は人首川(ヒトカベガワ)といいまして北上川の支流です、ここら辺の地名が「龍宮一」といいますがその由来は私にはわかりません。
 この近くで少しウォッチしたので紹介します

 栗の大木に絡み付いていたツルマサキです、この地方では数少ない常緑でつる性の樹木です。ツルマサキは、ニシキギ科で、ツリバナやマユミの仲間です。
 この近くに誰かが植えたようなマユミがあったのでパチリ!

これは随分派手ですねー

 これは随分地味ですねー、エゴの木の実が食べられたあとです。
あまりに寂しいので、実がついているところを見てください。

ちよっとピンぼけでしたか。
それでは花を見てください!

 ここいら辺では5~6月頃に咲きますが、この花が鈴なりになるとその花の下はいい香りにつつまれます、私が始めて雑木の花で感動したのがこの花でした。
 実はヤマガラの大好物のようです。2005年9月18日に書いたものを見てください。


百舌の速贄(もずのはやにえ)

2006-12-18 19:07:30 | Weblog


 百舌の速贄って知っていますか?知っている人は知っていると思いますが私は知りませんでした。
 ⇒ 鳥の百舌が食事をする時に捕まえた昆虫やカエルトカゲを尖った枝に突き刺して食べます。食べ忘れた残骸の事を速贄(ハヤニエ)というそうです。
そしてこの残された獲物が他の動物への供物として考えられる事から、このように呼ばれています。
 また、このような行動は、本当は縄張りを主張しているからだとも言われています。

 この写真は、M さんが百舌のハヤニエを撮影したものにコメントを書いて「樹を観る会」展に出されたものです。(上はねずみです)よく撮れたものです。
 


初冬を歩く

2006-12-16 18:32:13 | Weblog


 今年の冬は今のところとても暖かです、この間の初雪以降チラッと降ってもすぐに消えてしまうし、雨も良く降るし、去年のように早々根雪にならないので助かっています。
 そんなわけでちよくちょく暇を見ては近くを歩いています。

取り残した柿と後ろに見えるのはサイロです。
残念ながら今は使われていません。

朽ちた木にキツツキが穴を空けて虫を食べたのでしょうか、
静かな林に入ると、いわゆるキツツキのどらミングという奴に
出会うことが良くあります。
コゲラ、アカゲラは良く見かけますがさすがに
クマゲラには会った事が有りません。

草の隙間に枯葉を敷いて?そこで用足しをしたのでしょう
野うさぎだと思いますが

花が咲くととても綺麗で触ると「ウッ」となる「ヘクソカズラ」の実
野鳥もあの匂いが嫌いなんでしょうか

最後の一葉ではありませんが、ようやく枝の先にぶら下がっている
「コナラ」の枯れ葉、あんがい綺麗なものです。

春先には先を争ってその芽を摘まれてしまうコシアブラ

赤い実はいろいろ種類がありますがこれはどうやら「サルトリイバラ」の実
ちょっと食べられてしまったんでしょうか特徴的な実のつき方が分かりにくいかも

斜光線になっていますがお昼頃です、
例年だとてかてかに凍っている頃なんですが
助かっていますが、安心は出来ません。


バードウォッチング

2006-12-13 18:09:59 | Weblog


 この間雪の中を歩きながらバードウオッチングしたことが刺激になっていたようで、今朝、朝仕事していたら鳥の声がしたので(何時もしているんだけど)双眼鏡を持ち出してのぞいてみました。
 スズメかと思ったら、ホオジロ?ん、頭の後ろがとがってベッカムヘアーだ、カシラダカのようでした。カシラダカといったって鷹の仲間ではなくてホオジロの仲間ですね。
 家の周りにはけっこう野鳥がいます、たまに目に付くとウオッチしているんですが、特に双眼鏡など持ち出して鳥だけ見るということはありませんでした、樹木、野鳥なんて区別しているわけではないんですが、やはり、遠野の経験が影響したんですね。

おや枯れ枝の中に何かあるぞ

 野鳥の巣でした、残念な事に、と言うか幸いにといった方が良いのかすでに空家になっていました。白っぽい物はビニールの繊維です、よく集めてきたなー、芸術的、クリスマスのリースのようでした。

 この野鳥の巣がついているのがこの桑の木です、ここは私の草だらけの畑なんですが、いつの間にか種が飛んできて根を下ろしてしまい偉そうに好きなだけ枝を伸ばしています。桑の実は野鳥の大好物です、時期には桑の実を食べた鳥がかまわずどこでもフンをするもんですからそこいらじゅう紫になってしまいます、車のボンネットなんか目立ちますね、白い車だと余計に目立ちます。
 そんなことで今ではお蚕さんを飼う農家が減ってしまい、桑畑もなくなりましたが種が飛んで沢山の桑の木が生えています、もともと山にあったヤマグワとお蚕さんのために植えられたマグワも交雑したような感じになっているようです。
 野鳥と樹木、そして人の生活とのかかわり、皆つながっています、里山の自然は、里山に住む人と生き物が作り上げてきたものなんですね。
 何しろ桑の木の生命力はたいしたものです。


遠野の冬を満喫

2006-12-11 19:16:17 | Weblog


 遠野ふるさと村の曲がり家、柳田国男の「遠野物語」の世界に迷い込んできました。
 環境フロンティア遠野協議会と遠野エコネットの主催で(共催といった方がいいのかな?)「遠野の冬を楽しむエコモデルツァー」の第一回目「里山のエコツァー」という事でいってきました。
 このイベントはこの他に「カンジキ作り体験」や「ブナの森の固雪歩き」などがこの後にあるようなので期待しているところです。

これが遠野だ!

 今回の講師の方や事務局の方がバードウオッチゃーのようで主に野鳥の説明をしてもらいました、もちろんエコツァーの内容や展開の仕方などについてもお話をいただきました。
 私は野鳥も好きですがツリーウオッチゃーなのでつい木のことが気になってしまいました。上の写真は、シナの木とヤドリギです。このシナの木は立派でした、春になったらまた見にこようーっと。チィヨット言い方が軽かったかな。

ニホンジカの足痕?カモシカのではないとの事

ヒバとマツが合体していました

 お昼頃には屋根の雪も解け南部曲がり家が姿をあらわしました、午後からこの曲がり家でネイチャーゲイムの実際やエコツアーのやり方などについて説明がありました。
 次回は来年の1月28日(日)「カンジキ作り体験」だそうです、まだ申し込めば参加できるようですから行きたい方は事務局へ電話したらいいと思います。私の近くの方でしたら一緒に行きましょう、電話でもメールでもください。

 私の住んでいる江刺も寒いが遠野はやはりうんと寒かった!


藁の家?

2006-12-09 12:57:10 | 家づくり


 少し前に、私たちの家を作るために木を切って整地を始めたことを書きました、その後具体的にはほとんど進んでいないんですが、ま、これは今始まった事でも無いんですよ。
日々追われて生きているからなのか、ちょっと時間ができても取り掛かることもせず、怠慢なのか、ほんとに建てる気持ちがあるのか、などといっているうちに随分時間が過ぎたものです。
 ログハウスが良いとか、ドームハウスにしたらどうか、または民家型工法で本格的な和風住宅を建てたいなどと、考えるのは勝手ですが実現可能な家、そろそろ決めないと。
 実はついこの間まで建築家の吉村順三氏が軽井沢に建てた森の中の小さな家をイメージしていました。というのも前に「小さな森の家」という本に出会ったからなのです。
 私はなんでも興味津々、そしてよく感動する、ということで今回も本との出会いがありましたので見てください。

「草のちから藁の家」

 藁の家・ストローベイルハウス 、藁の家といえばすぐに思い浮かぶのが「ブーフーウー」ですね、ぴたっとこない人もいるかもしれませんがNHKの子供向けに放映していた人形劇でした。藁の家は狼がフーっと息を吹きかけるとつぶれてしまって、結果的に煉瓦の家が丈夫で良いという話しのようでした、他にも教訓が隠れていたのかもしれませんが。
 とにかくこのストローベイルハウス(地球にやさしい藁の家)というふれ込みですが確かに面白い、いくつかスタイルがありますがただ屋根を萱やわらで葺いただけではなくて、構造材まで藁でまかなってしまうというのですから笑ってしまいます。
 酪農などで牛を飼っていると良く分かるのですが、牛の餌に草を乾燥させて機械で圧縮して保存します、その圧縮して固める事をベイルというのです。つまり干し草のブロックですね、簡単に言うとこれを煉瓦のように積み上げて内と外を泥や漆喰で固める、、、、うーん面白い、材料は地元で調達できるし、などとやる気になっている今日この頃です。
 ちなみにいまどきは藁・草のベイルはとても大きなロールにしてしまいビニールでラップするのが大流行、これをロールベイルと呼んでいます。それから中身が完全に乾燥しないうちにベイルして、乳酸発酵させるやり方に変わってきています。


池に薄氷がはりました、キクラゲとイチイの幼木を見つけました。

2006-12-07 18:13:39 | Weblog

 

 今朝も冷え込んで真っ白に霜が下りました、上の池も薄い氷がはって鯉も姿を見せません。鯉はどのくらいの温度まで活動するのでしょうか?冬眠するわけではないのだから4~5センチくらいの氷がはる真冬はどおしているのでしょうかね。
 ま、どんなに寒い冬が有っても次の春には必ず顔を出すのだから心配する事も無いのですが。

 「キクラゲ」でしょうか?

 ついでに「イチイ」の幼木を見つけました、そこは以前(もう15年ほど前)大きなイチイの木があったところです、私はその木が立ち枯れているものだとばかり思って薪にしようと伐採してしまったのでした。
 後で輪切りにしてみたら25センチくらいの直径なのに100年くらいの年輪なんです、私は慌てて「只者じゃないな」という事で薪にするのを止めにして残しておいて、近所の人に聞いたものです。
 炭焼きに山の木を切ったときでもあの木だけは切らずに残していたほど価値のある木なんだそうで名前を「オッコ」と教えられました。「オッコ」は地方名ですが。
 確かに材料として製材したら、とても素敵な肌をしていていっぺんに惚れてしまいました、この地方では床の間の床柱に使う木として珍重されているのだそうです。
 その大きなイチイの木が立っていた所にようやく人目に付くぐらいに育った幼木を見てなんだか嬉しくなりました、私には枯れたように見えたあの木から種が落ちてちゃんと次の世代が育っていたんですね。
 この幼木が大きな樹に成るにはあと何年懸かるのか、その時にはここにどんな人が歩いてくるのか見ることが出来ないけどこの木の前に立った人は私のように枯れてると思って切らないで!と願うだけです。