東北北部も今日あたりから入梅だそうです、しばらくはじめじめした天気が続くようです、たまのの雨なら骨休めになっていいのですが、程々にしてもらいたい物です。
さて、タイトルの「土神と狼」はご存知の方はご存知と思いますが(私は読んだ事が有りませんでした)宮沢賢治さんの童話ですね、その話の中に出てくる「綺麗な女の樺の木」についての考察です。
幹はてかてか黒くひかり、枝は美しくのびて、5月には白い花を雲のようにつけ、秋は黄金や紅色やいろいろの葉を降らせました。
こんな文章が綺麗な女の樺の木のことを表しているところですが、樺の木は5月に白い花を雲のようにつける訳が無いですよね、そんな事からカバ細工に使われているのはヤマザクラだから「ヤマザクラ」だという説が有力のようです。
何でこの話になったのかは野鳥の会の会員で宮沢賢治の研究をしていらしゃるnenemu8921さんのブログを見てください。
これは「オオヤマザクラ」の樹皮です。
確かに黒いですがてかてか光っている訳ではないですね。
白い花を雲のようにつける?
これは「ウワミズザクラ」の樹皮です。
白い花を雲のようにというところではこれかな?
これは「ウダイカンバ」=「マカンバ」の樹皮です。
「桜の家具」はこの木がよく使われています。
樺細工にしても桜の家具にしてもごっちやになっているようです。
こんな事かなーと思われる説があったので次を読んでください。
ウダイカンバやオオヤマザクラの樹皮を意味すアイヌ語=karimpa=カバ
日本語のカバの語も必ずしもシラカバ属の木に限らずチョウジザクラなどの桜の仲間を含めた物の樹皮をいう。
どうですか「チョウジザクラ」なんて樹皮から言えばいいかなーと思いましたが、しかし花は白いというよりピンクかなー。
樺の木と有るけれどいわゆるシラカバやダケカンバやミズメ(ヨグソミネバリ)などの樺の木ではないようです、そしてヤマザクラというのもイマイチですね。
樹皮の写真がないのが残念ですが、もしかすると「シウリザクラ」の若い木?「それはそんなに大きくは有りませんでしたが」と文中に有る事から「シウリザクラ」の若い木なら「黒く光る」はいい表現ではないでしょうか。そして「白い花を雲のように」というのも頷ける。シウリザクラは別名ミヤマイヌザクラ・シオリザクラと言われていますがウワミズザクラともよく似た樹木です。
賢治さんの童話の内容をそっちのけで能書きを並べてしまいましたが、もう一つこんな樹木も候補に入るかな?
「イヌブナ」の花、たれた雄花序は白い綿のようです。
樹皮はクロブナと言われている様にブナよりも黒いです。
?
しかし今となっては確定するにも本人には聞けません。
ドントハレ!!