イーハトーヴ里山の樹木ウオッチング

岩手県の北上山地に住まいする私が四季を通してイーハトーヴの里山の樹木と自然と生活をウオッチング。

ウルシつながり

2009-09-29 18:05:25 | Weblog


 ウルシつながりです、先日は「ツタウルシ」でしたが、それでは他のウルシはどんな感じなのでしょうか?ということで、ツタウルシはその名の通り蔓性ですがら他の樹木に絡みついたり地面を這ったりします。

 これが「ホンウルシ」の葉っぱです、これだけ見てもよく解かりませんよね、葉っぱは羽状複葉という形です、ご存知の方は解かると思いますがクルミやタラノキの葉っぱによく似ています。樹皮の様子を見てください。

 縦に裂け目がありますが少しはがれやすい感じです、これは直径30センチくらいの成木ですが若い木は少し違っています。

 灰色の樹皮にぽつぽつと皮目があります。
 それでは次にヤマウルシを見てみます。

葉柄が赤い

浅く縦に裂ける

 葉っぱはやはり羽状複葉です、上の写真は少し解かりづらいかも知れませんが樹皮もだいぶ違います。それから葉っぱの違いのポイントですがヤマウルシは葉っぱの付け根・葉柄といわれる所が赤い色をしていますがホンウルシは緑色をしているのでよく分かります。
 それからホンウルシは中くらいの高木ですがヤマウルシは小高木という区別になっています、でも例外はあってヤマウルシでも大きな木を見たことがあります。

 ちゃんとした葉っぱのサンプルが無いのは被れるのが怖いからです残念!ついでに以前に漆について書いたものを見てください。
 07年1月5日,,,,05年9月14日,,,,,,06年2月24日


まけたまけたツタウルシに負けた

2009-09-24 18:05:46 | Weblog


 他の地方はどう言うかわかりませんが当地では「ウルシニマケタ」とは漆にかぶれた事を言います。そうなんですこれで何回目だかの漆との戦いで負けてしまいました。

 こともあろうに「ツタウルシ」にやられました。

 葉っぱのアップですがけっこう綺麗なんです、普通先はとんがっているのですが秋になり枯れてきたりするとチト分かりずらくなります。

 これは花が咲いたところです、雄花だか雌花だか解かりませんが花の時期はつる全体が華やかになります。ところがこのツタウルシが曲者で本漆よりも強烈にかぶれます。

 先日「とうわ野鳥観察会」で藤沢渓谷に行きました、渓谷沿いにあったツタウルシを「シラキ」の葉っぱと間違え触ってしまったのです、ほんの少し触っただけなのでどんなもんかなーと思ったいましたがやはりヒドイコトニなりました、顔が腫れて痒くて痒くて、日曜日の出来事ですが今日もまだ直りません、知ったかぶりして「これシラキかも」なんて言ってほんとに後悔しています。

 さて、ウルシといってもこの「ツタウルシ」の他に自生しているものでは「ヤマウルシ」が有りますがヤマウルシのほうはかぶれの具合が弱いようです。それから本ウルシといいましたが、これはウルシを掻くために中国から輸入され植栽された物もしくはそれが増えてしまった物です。本漆もかぶれると大変ですご用心ご用心。

観察会のことはまた。


アクシバ

2009-09-17 17:39:00 | Weblog


 「アクシバ」ー名前の由来、枝が緑色で丈が低い雑木だから「青木柴」と呼ばれていたものが転訛して「アクシバ」になった、また、木を燃やした灰で灰汁を作りアク抜きに用いたからという説があるようです。 
 アクシバはツツジ科スノキ属の落葉低木です、ウスノキやブルーベリー、ナツハゼなど食べられる実がつく種類の仲間ですね。
 この手は花もとても可愛いのですが特にアクシバは特別に可愛いです。
 この間撮影に成功した花を見てください。

09年7月29日撮影


 花は7ミリから10ミリととても小さいので見つけるのも撮影するにも苦労しました。

 同じような環境にあった「コマユミ」の面白い果実、「ニシキギ」の変種だそうです。ニシキギは枝に板状の翼が有りますが「コマユミ」には有りません。


珍しい花

2009-09-15 17:52:34 | 


 私にとってですがこのところ珍しい花をいくつか見ることが出来ました。

 ひとつめはリンドウ科の「アケボノソウ」<曙草>以前に花巻のナメトコ山周辺で見たことがありましたが私の家の近くでははじめでした。
 何株か有りましたもっと増えてくれたらいいのですが。

 花がとても綺麗なのでつい摘んでみました、もう少しアップにしたかったのですがこのくらいで我慢してください。こんな模様を誰が考えたのでしょうか、デザインしたのでしょうか?

 次は今年ナメトコ山近辺で見つけました、ほんとに偶然でした、何の気なしに車を止めて少し歩いたところ道路の山側の斜面になにやら変わった花が、初見でした。

 とりあえず写真に撮って家で図鑑を開きました、ヤマケイの「山に咲く花」を見るがそれらしいものがない、まさかと思い「野に咲く花」を見るとありました、キキョウ科の「ツルニンジン」別名<ジイソブ>名前の由来は根っこが朝鮮人参に似ていることからだそうですがジイソブとはなんだ、バアソブに対するジイソブだそうです。爺と婆ということですがそのソブとは長野県地方の方言でソバカスのこと、ですからお婆さんのソバカスが「バアソブ」それに対してお爺さんのソバカスで「ジイソブ」聞いてみないと分からないものですね。因みにバアソブはツルニンジンによく似ていますが少し花が小さいそうです。詳しくは図鑑をどうぞ。

 この花も初めてでした、シソ科の「テンニンソウ」<天人草>花が咲かなくてはとても目に付くような草ではありません、よくそこで咲いてたなーていう感じでした。

一期一会でした。

 近頃「樹木ウオッチング」といいながら樹木が出てきません、私は樹が多いのでしかたが無い、と思ってまたみてください。


家具の材料

2009-09-09 18:10:08 | クラフト


 少し前に知り合いから「邪魔になるから大きなケヤキの樹を切ったが使いませんか?」というありがたい話しがありました。樹木はなるべく切らないで大切にしたいという思いはありますが、訳あって切られた樹は次の生き方をしてもらう事がイイのでは。
 ということで私がその方から譲られた「ケヤキ」の大木を家具や木工に生かそうと製材所で何枚かの板にしました。

 太いところで直径1.2メートル有りますが普通の製材所では3尺強、つまり90センチプラス位までしか挽くことが出来ませんそこで出っ張ったところを泣く泣く削ってから製材の台車に載せています。

 台車に載せた材料はバンドソー(帯鋸)で挽きます

一回挽いた後の木の肌が出てきました
赤い肌でとてもいい感じの杢です

 こんな大木はとても人の力では動かすことが出来ません、そこでこんなフォークリフトやクレーンが必要になります。

 

 この年季の入った鉈は木の皮をはがすのに使います、職人はいい道具を使います。この大木はこの後私の工房に運んで桟積みにしました。
 おろすのも大変でしたがこのあと何年も自然乾燥してから用途によってまた製材して製品にします。
 いつの事やら?私が生きているうちにこの材料を使って仕事がしたいとは思っていますが、、、、、。

特徴のあるケヤキの葉っぱです。


今年は期待できそう

2009-09-07 17:28:31 | 米作り


 今年の天候はお米にとってはイマイチかなーという感じです。でも概ね平年並みか少しマイナスという予測が出ています。これは普通の米作りの予測で私みたいに勝手に作っている者には当てはまらないことが多いのですが。

 これが昨日現在の私の稲です、通常でも普通の8割がたの収穫量ですが今年は期待できそうな、いい感じになっています、通常の田んぼはすでに水を落としていますが私の田ではまだ水を落としません、普通より稲の色が青いのはそのためです。まだまだ育っているという証拠です。

 因みに早く水を落とすのは、稲刈りのときに大型機械が入りやすくするためだそうです、確かに稲刈りに田んぼが乾いていないとぐちゃぐちゃで苦労するものです。小さな機械もしくは手刈りをするならもっと遅くてもイイのですが。

ベニシジミでしょうか、

まだモミの中身が軽いようです


高下岳のつづき

2009-09-05 18:18:58 | 山歩き


 高下岳は前に行った時より藪がひどくて参りました、それから虫も多くて立ち止まるととたんに襲ってくるという感じでした。

クマのフンでしょうか

 今の時期は花はほとんど終わっているし実が色づくには少し早いしで、あまり見所が無いのですが少し写真に撮りました。

オクモミジハグマの花

ツルシキミ(ミヤマツルシキミ)雄花の花が終わったところかな?
間違えていたら教えてください

ツクバネソウ

ヒメモチでしようか、これから赤く熟すようです。

 アカミノイヌツゲ、東北地方では背の低いハイイヌツゲが多いのですが高い山に来ると見ることが出来ます。たまたま赤い実が一つついていました。

ユキザサこれも一つだけ赤く熟しています。

いちばん派手に主張していたのが「オオカメノキ」=「ムシカリ」でした。
ガマズミの親戚ですね。

今年のブナの実の出来はどうなんでしょうか?

 ガイドブックには登り2時間とありましたが私たちは3時間半、下山に2時間半かかりました、けっこうしんどい山でした。帰りは沢内の川船から豊沢湖に出て鉛温泉でゆったりお湯に浸かりました、ドントハレ!


高下岳に登りました。

2009-09-04 17:53:06 | 山歩き


 夫婦で高下岳に登りました、和賀岳の東側にあって1322.8mの山です。
以前に「樹を観る会」で途中の900メートルあたりまで登ったところでした。けっこう急峻なのぼりがあって苦労した覚えがありましたが、こんかいは一応頂上を目指すつもりでのトライでした。

 この山にはいくつかの登り口があるようですが私たちは「高畑登山口」を選びました。すぐに急なのぼりになると目の前にブナの大木です。

道をふさいだブナの倒木です。

 「クロベ」黒檜/別名ネズコ、ヒノキ科、常緑の高木で樹皮は赤褐色で非常になめらかです、緑のなかでとても目立っています。素敵な樹木です。

 少し上のほうに登るとそろそろ「ダケカンバ」に出会います、確か少し前にこの山域でダケカンバの大木が発見されたそうです、それが何処にあるのかは分かりませんが、、、。

 カバ類はシラカバが良く知られていますが私はこのダケカンバが大好きです。昔からこの皮が火を起こすときに使われていると聞きます。確かにこのての樹皮はよくはがれて乾燥させなくても簡単に火がつきます。
 家具の世界ではこのカバノキ科カバノキ属はよく使われます、特に「ミズメ」別名「ヨグソミネバリ」「アズサ」はサロメチールの匂いがする樹ですがサクラの木肌によく似ていて素敵です。また「ウダイカンバ」ははじめからサクラの代用として使われています。

 林床では「エゾユズリハ」

「タムシバ」の花芽、ビロードのような上等な筆のような
コブシの仲間でニオイコブシとも呼ばれています。

続きは長くなるので次の機会に


今年は夏が無かった

2009-09-01 18:25:39 | 生活


 今年は暑い夏が何日もなかったような感じです、8月の半ばから秋の虫が鳴いていたり思い起こせば真夏日が無かったかな?この調子では秋も冬も早いかもしれませんね。
 そこで急がれるのが薪作りです、なんといっても薪の準備が出来なくては冬が越せない私たちです。

 今はちょっと太目の木を割っています、昨年太くて割らずに置いておいたカラカラに乾いた薪です。これが結構アラウンド還暦にはきつい仕事です、若い頃、といっても40歳の頃にはがんがん割った物ですが今では休み休み、特に節が入っているところなどなかなか割れずに苦労します、近頃は倅に手伝ってもらったりしながら冬に突入です。

この薪割りはもう20年も使っています。

 体をしばる寒さの中で薪ストーブの炎を見ながらコーヒーをすすることが今年も出来るでしょうか。因みにお風呂も薪オンリーなので1年中の薪の備蓄が必要です。ああしんど!

サラシナショウマ