イーハトーヴ里山の樹木ウオッチング

岩手県の北上山地に住まいする私が四季を通してイーハトーヴの里山の樹木と自然と生活をウオッチング。

山笑ふ

2011-05-15 21:05:27 | 東北・関東大震災

「山笑ふ」とは春の山の形容で俳句の季語になっています、郭燕の「春山淡冶にして笑うが如く、、、、、」の詩句によって生まれたと俳句歳時記にはあります。
淡冶とは淡くなまめかしいことで、若い女性がほのかに笑う風情とみてよいとも有ります。

イマイチ読み込みが足らない私ですが改めて歳時記を見てそうなのかと再認識しました、今までは簡単に春になって野山が萌えだしている様を言っているのだなと思っていました。

さて俳句の世界ではこの「山笑ふ」は3月の季語になっています、ところが歳時記はやはり江戸あたりを中心に出来ているようですね、今年は少し遅いようですがみちのくでは今がちょうど山が大笑いをしています。「嗚呼!何といい季節なんだ」いい季節といってしまってはみもふたもありませんが。

そんな山が笑っている風景を少し近寄ってみて見ます。

家の近くの「オオヤマザクラ」

ウグイスカグラの花

家の「サラサドウダンツツジ」蕾をつけています。

ハナイカダ、葉っぱの表面に花をつけます。

ウリハダカエデ、新葉が出てまもなく花をつけます。花は下に垂れ下がっているやつです。

「ミズメ」ヨグソミネバリなどとも言います、カバノキ科で枝を折るとサロメチールの匂いがします。前にたれているのが雄花、枝の上に立っているのが雌花のようです。

ご存知、「ヒトリシズカ」

里山を代表する「コナラ」の新葉です、これが特に里山をパステルカラーに見せている一色になっています。

里山が笑っているほんの一部を見てもらいました。


ハードルを越えなんとして山笑う

2011-05-13 20:40:23 | 東北・関東大震災

あれから2ヶ月が経ちました、あの日から世界が変わった人も沢山います、「津波は人の魂を抜いてしまう」まさにそうなのだろうと思いました、体験した人でないと出ない表現です。

自然災害はみんなの努力や強い気持ちで何とかなってゆくと思うのですが、原発事故だけはそうはいかないようです。

たいした被害を受けなかった私でもあれ以来何だか力が抜けてしまってイマイチ普段の自分のような気がしないのです、今日岩手県でも牛に食わせる牧草から300ベクレルを上回るセシュウムが検出されたようです。いよいよの感がしています、テレビでは相変わらず無責任な人たちが他人事のようなコメントをしています、「すぐに健康に影響することはない」とは何事か!?すぐでなければ何時ごろ健康被害が出ると言うのだろうか。

発行所/ダイヤモンド社  著者/広瀬 隆 

2010年の8月に出版された本です、なんとタイムリーな!予言的な内容でしたが、東海大地震と浜岡原発が東日本大震災と福島第一原発の違いだけでした、原発事故は起こるべくして起こった!

もう一冊ずっと以前に読んだ本があるので紹介します。

発行所/岩波書店  著者/ 高橋 克彦


大震災その後

2011-03-26 19:06:26 | 東北・関東大震災

震災から早2週間が過ぎました、何だかいまだに現実のこととは思えなく日々報道に釘付けになってため息などついています、私は地震が大嫌いです、好きな人はいないと思いますが人よりも嫌いだと自負しています、嫌いというより怖いといったほうが正確です、こちらに引越ししてきたのも震災にあいたくないというのが理由の一つでした、その筈でしたが逃げてきたところで被災してしまいました、津波の被害を受けた沿岸部のことを思うとつらいのですが私の家は地震そのものの被害は運がよくて軽微ですみました正直安堵しているところです

都会での被災は揺れそのものよりも2次的な被害が甚大になるのではないかという不安があります。その点で言えばこちらに移住してきて良かったのだと思っています、こんな地震に東京で遭遇したらと思うと背筋が凍ります。

それから岩手県を選んだもう一つの理由は原発がないことでした、何時かはこんな事になるのではないだろうかと危惧していましたが現実のことになってしまいました、原発事故の福島には何人かの知り合いがいます、川内村、飯舘村、川俣町、いわき市など、ここにきて概ね避難していることが分かり少しホッとしている所です、しかし、これは大変の事態です時間がたつにつれてその被害のものすごさが見えてきました、チェリノブイリ原発事故に匹敵するのではないだろうか?そんな不安がよぎります、それなのに報道は案外のんきに落ち着いて見えます、もちろん不安をあおってどうする訳でもないのですが「これは一大事」です、福島から山形に身を寄せている友人の話では「もう家には戻れないのではないか、他に新天地を選んだほうがよいのではないだろうか」など、切羽詰った状態にあるようです。

忙中閑ありとでも言いましょうかそんな事態を知ってか知らづか猛禽類のノスリのペアーが大きく大きく輪を描いて点になるくらい高い空を飛んでいました求愛行動でしょうか?ほんとにのんびりとした風景で気持ちがよくなりました。ノスリをはじめ野鳥や動植物は地震や津波の被害は受けないでしょうが放射線の被害は受けるのかもしれません。

私たち人間は原発の発電した電気で便利に豊かに暮らしていますが野生生物はその恩恵に浴することなくその被害だけを負うのでしょう、それは片手落ちというものです。人間だけの地球ではないのですから人間がやることが全ての生き物にどんな風に影響するのか考える必要が有るのではないでしょうか。

もしもこの事態が収束したとして「今後原発は要らない」という事になれば替わりのエネルギーのことまたエネルギーを使わない生活の仕方、豊かさとは何か、などもう一度本腰を入れて考え直す必要が有るのではないかと思います。

毎日のように震度5や4の余震が起きています、もう許してよ!といいたいです。