イーハトーヴ里山の樹木ウオッチング

岩手県の北上山地に住まいする私が四季を通してイーハトーヴの里山の樹木と自然と生活をウオッチング。

漢方でも有名なキハダという樹木

2007-06-29 12:21:03 | Weblog


 ミカン科のキハダの葉っぱです、クルミやサンショウ、ニセアカシア、エンジュなどの葉っぱによく似ていますね、こんな葉っぱのことを「羽状複葉」と呼んでいます、葉っぱの付き方が羽のように複数ついているということです。このキハダの葉っぱはその中でも突端にひとつ葉っぱがついているので奇数がついて「奇数羽状複葉」と呼んでいます。ということは偶数も有るということになりますね。

 これがキハダの実です、まだ青くて若いものです、
冬の間に撮影したものが下の写真です。

 葉が落ちるとこの黒い実がとても目立つ樹木です、キハダの樹肌はコルク層が発達していて別名コルクの木とも呼ばれています、そして内樹皮は鮮黄色でそれとすぐ分かります、ちなみにこの内樹皮はベルベリンを含んでいて苦味があります、これが漢方で使われている黄膚=黄檗(おうばく)です。
 健胃整腸剤の「陀羅尼輔」(だらにすけ)の主成分になっているそうです。
私はこの木から皮を剥いだことは有りませんが15年くらい以前だったでしょうか近くの山仕事をする人からこの皮をいただいたことがありました、そのとき少し試して見ましたがとても苦くてそのままほったらかしになって行方知れずになったままです。
 「陀羅尼輔」のダラニとは梵語の経文のひとつで難解で長文のためこれを唱える僧が眠くなるので眠気を防ぐためこれを含みながらお経を唱えたというところからきているのだそうです。

私のところに有る「キハダ」の木の肌です、内側ほど黄色い色が綺麗で中のほうは少し褐色がかっています、好きな材料のひとつです。
ちなみにパルプ材としては色がつくので嫌われるそうです。


夏かよ!

2007-06-27 19:43:09 | 米作り


積乱雲ですよ!入梅したのにこの有様だ

 これは何だ?その後の田んぼです、草だか稲だかわからない状況、少し見てみない振りしてましたがこのままだと草に稲がやられてしまいます。

 ここは水もあまり入っていなですね、田んぼ全体を見るとたっぷり入っているところもある、ということは誰が考えても田んぼが真平らでない!ということになる。
そこがやり始めた時点で問題だったのです。
水が入っていなければ草は生える、簡単な話です、草が稲に刈ってしまえば稲は獲れない。

 そこでなんと田んぼの中で草刈かよ!まず考えられないことですが、うんと小さな草刈の刃をつけまして草刈となったわけです。手先が緊張します、間違えると稲を刈ってしまう、水につけると水しぶきで刃物がぶれてあらぬ方向に行ってしまう。
今日は2時間、3分の1を刈って終わりにしました、あーしんど、、、。


麦秋

2007-06-25 12:50:23 | Weblog


 麦秋ですね、これは減反の田んぼにまかれた小麦です。もうそろそろ刈り時でしょうか、日本では刈り取り時期がちょうど梅雨にあたりますので大変なのです、つまり刈り取っても乾燥するのが大変です、雨が多いと小麦が萌え始めてだめになってしまいます。
 というのは小規模で耕作して天日で乾かすというやり方をする場合です、大規模コンバインの刈り取りはそのまま機械で乾燥しますのでそれほどではないようです。

 私も以前1反歩(300坪)ほど作っていました、大変だったのはやはり乾燥と草取りですね、頭の脳天がこげるような暑さにめまいがした覚えが有りました。
 後問題は、小規模の製粉が出来ないことです、たまたま私は何とか小口でやってくださるところを見つけてそこでお願いしていましたが幸運でした。
 いまどき小麦かや!というのが農業の常識なのですね、大規模は製粉会社でどれもこれも一緒に製粉するわけです「私の小麦粉」が出来ないのです。

つい麦秋といって眺めていられない私なのでした


初めてウリノキの花に会った

2007-06-22 22:21:00 | Weblog


 昨日俳句会の吟行で曹洞宗の古刹正法寺にいってきました、詠んだ俳句についてはこの後お知らせするとして、初めて会ったウリノキの花を見てください。

初めてでした、ほんとにおもちゃのような花です、あっあーこれがあのウリノキの花なんだー!

これがウリノキの葉っぱです、この葉っぱだけではなかなか初対面のウリノキを鑑定できません、しかしこれで今度他の場所で出会ったら分かると思います。
テツカエデとかキリの木の葉っぱに似ているといえば似ていますか。
俳句会も楽しかったのですが、今回はこのウリノキに会えたのが特筆できることでした。


入梅前は草を燃やす

2007-06-20 19:26:12 | 生活


 アザミの花が咲いてそろそろ入梅か?毎年草が胸の辺りまで伸びたころ、種をつけてかつけないかの頃にいっせいに草を刈ります。
 なぜかといえば、それ以上伸びてしまって種が実り始めると頭が重くて倒れてしまうからです、それから草を牛のえさにする人はなるべく草を雨に当てたくないから、刈った草を雨に当てるとそれだけで草の栄養価がガタッと落ちてしまいます。
ですから雨の降る前に乾燥させて丸めなければなりません、貯蔵するために、草の無い冬のためにもです。

牛の餌にしない人はこうして火をつけてきれいにします、
こうしないと次の草が生えてきた時にとても刈りにくくなるからです
また人によっては枯れた草の間が虫の巣窟になるからという
それから採草地などでは次の草が生き生きと生えるためということもあるそうです
燃やした後はまた若々しい草が生えてくるという訳です。

雨の降る前に刈った草を燃やす、農業を生業にする地域では当たり前の行事です
というか仕事です。
山焼きなどしたときは夜に入るとそれはそれは美しい光景に出会えます。


その後の田んぼ

2007-06-19 22:00:57 | 米作り


その後の田んぼの風景ですほかの田んぼと比べるとか細い!

葉先が少し白く網状になっています
これは泥おい虫というやつの食外です
これもイタシカタノないこと
立ち上がりが少し遅れますがノープロブレム
真ん中でえらそうにしているちょっと感じの違う草はセリです

私は何も出来ないけど頑張ってくれよ!

無手勝流米づくり、果たして、乞うご期待!


実がなるもの、葉っぱが変化するもの、花が咲くもの

2007-06-17 20:03:16 | Weblog



(ハナイカダ)

 この間花が咲いて、水を張った瀬戸物に活けておいた「ハナイカダ」が実になってきました、今は緑色ですがそのうち黒くなるはずです、果たしてそこまで持つでしょうか。


(エゴノキの花)

 今年はヤマボウシの花が華やかですが、このエゴノキの花も見事です、ちょっと見には白ドウダンみたいにも見えたりします、この木も大きくなりづらいのですがたまに大きな木があると迫力です。


(マタタビの葉っぱ)

 毎年、当たり前ですがこの時期(花がつき始めるころ)白く変化するマタタビの葉っぱです、まだその理由は分かっていないと言うことです。ちなみに病気ではありません。


(ミヤマガマズミ)

 家の玄関前に一輪挿しで活けて見ました、花はしばらく前に咲きました、もう実がつき始めています、それに比べて今咲いているガマズミもあります。下を見てください。

 ただのガマズミというのは変ですが正真正銘のガマズミです、花の時期がだいぶ違いますね、ガマズミの葉っぱは光沢感がなく両面に毛が生えています。
それに対してミヤマガマズミはほとんど毛が無くてすべすべ光沢感が有ります。
 葉っぱだけの時はそんな特徴で判別するといいようです。

 季節は巡りすべてのものは変化するということですか。


道路際のイタチハギ

2007-06-15 22:13:03 | Weblog


 斜面を切り開いて道路を作った所などにこのイタチハギが今花を咲かせています。

イタチハギ別名クロバナエンジュ

 別名クロバナエンジュですからエンジュの仲間です、この豆科の樹木は道路際の崩れやすいところの土留めとか砂防用に植栽されたり種がまかれたりしています。
 ハリエンジュ=ニセアカシアとか黄色い花が咲くエニシダがそうです。
 しかしこの手の樹木は繁殖力がうんと強くて、砂防と土止めの役割を果たすのは良いのですが、その後種が逃げたりしてどんどん増えてゆきます、そしてニセアカシアのように有害種として駆除の対象になったりします。
 外来種にとって温暖な日本は天国のように住みやすいところなのでしょうね。
誰がつけたかイタチハギというのはいい名前ではありません、クロバナエンジュのほうがいいと思うのですが、やたらと土止めのために種をまかれたのでは他の種類が駆逐されてしまってこのけばけばしいイタチハギに占領されそうです、もう少しその後の環境のことも考えてほしいものです。

 このような葉っぱを羽状複葉といいます、エンジュもハリエンジュも同じような葉っぱをしています。
 そうそう、キノコでもムジナタケというのがありまして、とても食欲をそそるような代物ではないんですが、名前がムジナだとかイタチだとか良くぞつけた名前という感じです。


尿前渓谷からタデ沼

2007-06-13 11:18:09 | 樹を観る会


 今回の木を観る会は「タデヌマ」を目指した山歩き(藪歩き)でした、はじめは合羽を着ていたのですが歩き始めるとすぐ暑くなって半そでとなってしまいました、歩いているうちは良かったのですが、お昼ご飯を食べるのに座ったとたん小さい虫が寄ってきて、しまった!とは思ったのですが時すでに遅し。その後腕はパンパンにはれて今日もぼりぼり掻いている始末です。学習しない人です。
 それもこれも経験です、さて今回の見所を少し案内しておきます。

尿前渓谷(しとまえけいこく)

 なぜ、しとまえ、なのかは分かりません、水量が豊富で水遊びをしたくなるようなところでした。紅葉も素敵でしょう。

新緑の中カッパを着て歩くメンバーと桂の大木

 このあたりは、カツラ、トチ、ヤチダモ、サワグルミ、ミズナラ、ブナの大木が支配しているといった感じがしました。

3人が手を伸ばして届くか届かないか、ミズナラの大木

 今回忘れてはならない、これだけは覚えようというのが北限の「シロヤシオ」、

ゴヨウツツジ・シロヤシオ・マツハダ

 綺麗な五葉ですね、はっきりと五つの葉っぱが確認できます、残念ながら花は終わっていたようですが貴重なものを見せてもらえました。
 シロヤシオというくらいですから白い花が咲くのですね、そのうち画像で紹介したいと思っています。また、別名をマツハダ・松膚というようにツツジにしては変わった幹をしています。

 手前の二股に分かれた幹です、アップの写真がピンボケで残念でしたが、ほんとに松の膚のようでした、ツツジはつるっとした樹肌をしているのが普通ですが面白いものです。今回の目玉でした。

 途中の道端に咲いていました、山野草の好きな人もとっさに名前が出てこなかったようです、どなたかお分かりになる方教えてください。

つづく


カエデらしくないミツデカエデとカラコギカエデ

2007-06-11 18:57:46 | Weblog


 昨日の日曜日、11回目の樹を観る会に行ってきました。寒気が入り込んで日本中不安定な天気になっていましたが、なんと運よく雨に降られなく時々日もさすお天気となり無事に終了することが出来ました。

ミツデカエデ
上と下は個体が違いますが

 この素敵な葉っぱはミツデカエデだと私が認識しているものです。とてもカエデなんていわれても信じがたいような代物です、カエデについては様々な本で説明が加えられていますので素人の私が人の受け売りをしてもしょうがないのですが、カエデはかえる手、つまりカエルの手のような形の葉っぱをしている。
 ところがミツデカエデやこれに良く似たカラコギカエデまたはヒトツバカエデetc全然かえるの手じゃない葉っぱのカエデが沢山有ります。
前にカラコギカエデについて書いていますのでこちらを見てください2006年8月2日

下の写真は今年撮影したカラコギカエデの葉っぱと花です。

図鑑によるとミツデカエデの花は少し違うようです
ミツデカエデのほうはまだ観察が行き届いていないので今後が楽しみです。

11回目の樹を観る会のはじめの報告ですが変わったカエデでした。

つづく