イーハトーヴ里山の樹木ウオッチング

岩手県の北上山地に住まいする私が四季を通してイーハトーヴの里山の樹木と自然と生活をウオッチング。

胡桃(オニグルミ)の雌花

2006-05-31 19:45:18 | Weblog
 写真はオニグルミの雌花とクルミの実の赤ちゃん、くるみの木といえば大木になりますが派手な花は咲かないというイメージです、枝先に垂れ下がった雄花は色気も何にもないという感じですよねー。ところが葉っぱの上に直立してつく雌花は赤い色で結構綺麗なものです、初めて見つけた時は「へっへー」と一人うなずいたものでした、写真はちょっと花の時期を過ぎてしまいましたが赤い花の元が膨らんでいるのがこれから大きくなってクルミの実になる訳です。
 聞いた話しですが、クルミ材は昔の家の敷居などに使われていたそうです、脂分が有って障子や襖のすべりが良いのでしょう、適材適所ですね。
 また欧米では家具の材料としても高い評価で「_ウォールナット」と呼ばれています、クルミはナッツなんですねー。なっつとく。

ホウノキの花

2006-05-29 09:17:51 | Weblog
 ホウノキといえば、ホウ葉味噌、下駄の材料それから版画などで使った版木、小学校の頃に授業で使ったあの薄緑色の板ですが、アレがホウノキですね。
 私には記憶がありませんが「昔豆腐屋にゆくと油揚げや豆腐をこの葉っぱで包んでくれた」という記述がありました、葉っぱが大きいのと香りが良いので何でもつつんだり器の代わりにしたりと便利に使われていたようです、田植え時などは田んぼに持ってゆくお昼のご飯や漬物などをつつんだそうです。
 しかしこの大きな花に初めてであった時は思わず声を上げてしまったほどびっくりしました、「なんじゃコリャ」嬉しくなってうちに持って帰り花瓶にさしたのですがその香りにまたまたびっくり、強すぎてむせるほどでした、その後家の中に持ち込んだかとがありません。自然は楽しい。
 新緑の雑木林で大きな葉っぱの木に白くて大きな卵が乗さっている、というのが印象です。

ウリハダカエデ

2006-05-28 09:34:04 | Weblog
 秋には紅葉が綺麗な「ウリハダカエデ」よくもみじは紅く紅葉してカエデは黄色く、といわれますがカエデでも紅く紅葉します、このウリハダカエデがそうです。
 ウリハダの名前は樹皮が「瓜」に似ていることからだそうですが確かによく目立つ木の肌をしています、よくイノシシの子供をウリボウと呼びますがそんな感じですか、面白い樹です。
 写真は、葉の展開と同時に開花した雄花のようです、雌雄別株ということですから別に雌花が咲くものがあるのでしょう。この時期に立ち会えて写真が撮れたのは幸せなことでした。旧沢内村の雑木林にて。
 今日予定しておりました第7回「樹を観る会」は悪天候が予想されましたので延期しました6月4日に再度チャレンジ、また雨だったらどうしよう、天候はどうにもなりませんのでてるてる坊主でも作りましょうか。
※ 訂正というか追加⇒紅葉すると書きましたが、図鑑によると個体によって紅くなるのと黄色くなるのとが有るそうです、それから樹肌も成木になるとあまり目立たなくなるということです、奥が深い、知ったかぶりをしてはいけませんね。

珍しいベニバナトチノキ

2006-05-26 20:03:25 | Weblog
 北上市の街路樹にトチノキがありましてよくそのとおりを通ります、たまたまつい先日良い天気で街路樹を眺めながら信号でストップ、「アッレ」そこだけ鮮やかというか派手に紅花のトチノキの花が咲いているではありませんか、なんと自己主張の強い花なんだろう、すぐ下りてシャッターを切る、この木は街路樹ではなくて道沿いの変わった家(スエーデンハウスと書いて有った)の角口にあったものです。しゃれた木を植えたものだと感心しきり、今ごろ山に行けば自生のトチノキがそろそろ咲き始める頃ですが一足先に街路樹とスエーデンハウスの(ベニバナ)咲いたのを見る事ができました。

この時期に煙突掃除

2006-05-25 18:46:26 | Weblog
 このところ爽やかな天気が続いていますが昨日は爽やか過ぎて夕方になって寒くなってしまいました、で、やむなくしばらく使っていなかった薪ストーブに火を入れたのです、(梅雨寒で使うかもしれないのでまだしまっていない)ところがどっこい煙突の継ぎ目からモクモクと煙が噴出し薫煙室と化してしまいました、参ったのなんのって、煙突にはちゃんと網をつけてあってスズメが入らないようにしているのですがしばらく焚かなかったのをいい事にさびた金網の裂け目からスズメが入り込んで煙突を巣にしていたのでした。
 薄暗いなか屋根に上がって煙突を取り外し一生懸命集めた藁だとかビニールの屑などをかきだし煤にまみれながらようやく掃除を終えました。因みにまだ卵はありませんでした。
 今年はいつまでも涼しい、梅雨に入ったらどんなことに成るのやら、今朝も7度くらいだったのでストーブには仕事をしてもらいました。
 写真のチョウチョはよく見るのですが名前をなんというのか?結構きれいですよねー。

ミツバウツギ科ミツバウツギ属ミツバウツギ

2006-05-24 18:48:20 | Weblog
 ウツギといえば♪~臭う垣根の卯の花ですが、卯の花のウツギはユキノシタ科なんです、ユキノシタ科といえばアジサイなどに代表されています、ところが写真のミツバウツギはミツバウツギ科なんです。その他にウツギの名前がついているものにスイカズラ科に分類されているタニウツギなどがあります。
 どうなっているの?ウツギ=空ろ木だそうで木の芯が空洞になっているかららしい、そうゆうことであれば納得できます、植物分類上はそれぞれに分かれているということでしょうか。
 ところでミツバウツギをこの地方では「こめっこ」と呼んで三つ葉の新芽を食べるそうです、私はまだ食べたことがありませんが、毒でない新芽はほとんど食べられるようですし中でも美味しいのでしょう、しかし美味しい山菜は沢山有りますからどうしても食べようという気にはなりません。ちょっと余裕をこいてみました。

桜だけど桜には見えないウワミズザクラ

2006-05-22 19:00:36 | Weblog
 旧沢内村から中山峠をとおり花巻に抜けて人里に下りてきた所で撮影しました。桜のようで桜でない、桜でないようで桜でした。ウワミズザクラはバラ科サクラ属の一種だそうです。植物分類は適当でいいのですが、私はこの樹が好きです、私の裏山にも結構あるのですがつい写真に収めるのを忘れて違う場所でカメラに収めました。
 材料としても堅いし、材の肌も綺麗だし乾燥度もいい感じで加工しやすい、以前「コンゴウザクラ」という名前を聞いていい名前だなーと思って図鑑を探しましたが見つからず忘れていました、そんな時「岩手樹木百景」という本に出会い、方言であることが知れたのでした。その後花も好きだし実も好きだし材料としても好きだし、ウワミズザクラという存在が好きになりました。

いつの間にか新緑の季節

2006-05-21 13:23:01 | Weblog
 このところ毎日真面目に働いていますがいつの間にやら新芽が若葉に若葉が展開して新緑の季節になってしまいました、この季節は毎日が変化ですちょっと目を離すと季節が変わってしまいます、今日なんかとてもすがすがしくて新緑の中でめまいがしてしまいそうな!この好天はこの間まで雪に覆われて草一本見えなかった地面をやわらかい一番草で覆い尽くしくれました。また草を刈らなくてはなら無い忙しい季節となります。
 そうそうフジの花も咲き始めました。

79歳の人と働いて

2006-05-19 16:31:50 | Weblog
 今パイプハウスをつくっています、いわゆるビニィ-ルハウスっていうやつですが一人ではやたらと大変なので以前から懇意にしてもらっているAさん79歳にお願いして手伝ってもらっています。このお年よりとはこちらに来てはじめて「山仕事」をしたときいっしょに働いた事がきっかけで付き合いが始まりました。一山というか一丘越えたところに住んでいて、うらやましくなるぐらい素敵な環境に住まいしています、ところが次の代の若夫婦達が街なかに家を建てて今はそちらにいってしまいました。でもやはり年寄り夫婦はこちらの生活が好きでしょっちゅうこちらに来てなにやかにやと働いているのです。
 そんなことで手元が欲しい時には手伝ってもらっているわけです、お休み時間には為になる話を沢山聞かせてくれます、中でもこの人が「満蒙開拓団」で中国にいっていた事、そこで敗戦を迎え大変な目にあいながらも中国人に助けられ生き残ることが出来、日本に帰る事ができた話などです、次から次と私たちが知らない、体験出来ない貴重な話を聞くことが出来ます、何か記録に残したほうがいいのではないかと思うこの頃です。
 今気がついたけど私とAさんは21歳しか年の差がないのですねーこの約20年というのはなんなのだろう、、、、、。
 写真は、ガマズミの花の蕾です、ガマズミといえば赤い実がなってとてもすっぱくて果実酒やジャムにすると酸味が効いていてとても美味しいやつです。

春楡・ハルニレ英名はエルム

2006-05-17 18:46:29 | Weblog
 卵の配達で北上の市内に向かう道すがらです、案外大きな木が切られずにある一角でこの木を見つけました、辺りにはコナラ、ニセアカシア、クリ、アカシデなどの木があるのですが以前から「なんだか違うぞ」という感じで見ていましたところ今日下りて確認の写真を撮って来ました、この若い実を見れば「ハルニレだ!」という事が解りました。イギリスでは「エルム」といわれているそうです、記憶が定かではありませんが「エルム街の殺人」なんて本があったような、違ったかな?
 私の家にある西洋箪笥がこのハルニレの材料で出来ています、私たち夫婦は結婚してからもうすでに30年以上になりますが当時二人はあまりお金を持っていませんでした(今も同じか)それでも嫁入り道具ということで新婚の家にはもったいないぐらいの箪笥がヒトサオ、何にも無いのにこれだけ立派というやつでした。
 杢目はとても素直で木の肌は白っぽく上品な感じの材料です。
 この木も切られずにもっと大木になって欲しいと思いながら帰ってきました。