このキクラゲのような物は何でしょうか?近くを見渡せばすでに葉を落とした「ヌルデ」の樹がありました、「そうするとこれがあの伍倍子という奴か!」と思いついて持ち帰りパチリ!
五倍子とはヌルデの葉にできる虫えい、つまり虫が寄生して出来たものだそうです、虫の名前は「ヌルデノミミフシ」です。
これがヌルデノ葉っぱです、葉軸に翼が有るのが大きな特徴です。それから五倍子のことを(フシ)と呼んでいる所からヌルデ=フシノキ、だそうです。
この木は「ウルシ」の仲間で紅葉もウルシ同様赤くてよく目立ちます。
2005年9月10日の書き込みを見てください。
ウルシの仲間には、本家のウルシ、ヤマウルシ、ツタウルシ、それから関東以西にしか自生していないと言われる、ハゼノキとヤマハゼがあります。
上の写真は、漆掻きをした痕跡が見られるウルシの木です、私の家に近くにはこんな樹がちょっとした林や沢沿いに何本か見受けられます。
全体像が分かる写真が無いのですが、ヤマウルシとは明らかに違うのが分かります。
これがウルシの冬芽です。
私が何時ものぞいている「このきなんの樹」というHPの掲示板で宮城の人が私にはウルシのように見えた木の写真を投稿して、皆さんに答えを求めていました。
回答する(そのHPにアクセスしている)人たちは案外関東以西の人が多く、「ハゼノキではないか」という意見が大勢を占めていました、私はつい気になって「サトウルシ=ウルシではないでしょうか」と投稿してしまいました、その結果、皆さんを撹乱してしまい様々な意見が掲示板上に書き込まれ、私も楽しくなって冬芽の写真とか樹肌の写真などを投稿していました。
結果的には、宮城の人が貼り付けた冬芽の写真や中国地方の人が貼り付けた写真、またHPの管理人(樹木の本など書いている人)の意見など比較検討してハゼノキということになりました。
私も納得したのですが、面白かったのが、私みたいに北の人間にとっては「ハゼノキ」は見た事がないし、西の人は「ウルシ」をあまり見た事がないので日本各地からの情報をあわせると面白いことになるのだなーという事でした。
それから常識になっている植生地域は「概ね」そうゆう事だということで、西の物がどんどん北に上がってくる事もあり、無いはずの物が植栽されて逃げ出して野生化することもあり、決め付けは駄目だなという事を確認した次第でした。
「ハゼノキ」を見た事が無い!という私の感覚も案外決め付けで見てはいるが確認していないのかもしれないのかも、、、、。