「法隆寺の柱を鉋で削ると、1300年後の今でもヒノキの香りがする」。ある本のこの記述は、私にはインパクトがありました。
樹木関係の本は、植物学系、森林学系、木材系などたくさん読んでいますが、その多くは学者が書いたもの。木に関する学問的知識や情報を伝える内容です。
ところが、法隆寺の宮大工の棟梁であった西岡常一さんの本は、冒頭の一文のように、木を使う職人の生の感覚が記されています。学問系の本にはない、木に対する実感が綴られていて大変魅力的です。数少ない著書やインタビュー集はもちろん、西岡さんの一番弟子である小川三夫さんの本も読みました。
その西岡棟梁のドキュメント映画が上映されたので観てきました。タイトルは『鬼に訊け』。
「木は生長の方位のまま使え、東西南北はその方位のままに」。つまり、山の北側に生えていた木は建物の北側に使え、しかも(柱に使う時は)同じ向きで立てろ。
これは、法隆寺の宮大工に代々伝わる口伝の一つ。西岡棟梁個人の実感だけでなく、こういう秘伝の技も、いちいち「なるほどな〜」と納得することばかり。
「社殿堂塔の用材は木を買わず、山を買え」という口伝もあります。木は生えている環境で質や癖が決まるので、木材を見て買うのではなく、実際に山に入って判断せよという意味です。
実際、西岡さんは薬師寺の塔を建てる際、日本では入手できないヒノキの大木を確保するために台湾の山へ出向いています。
こうした口伝は著書ですでに知っていましたが、映画には西岡さんの木に対する考え方や、大工としての経験からにじみ出る含蓄のある言葉がいろいろ収録されていて、「なるほど」と納得しどおしでした。
意外だったのは、マニアックな映画館で上映されたマニアックな映画なのに、予想以上に観客が多かったこと。もう亡くなりましたが、西岡棟梁のファンは結構いるんですね。
樹木関係の本は、植物学系、森林学系、木材系などたくさん読んでいますが、その多くは学者が書いたもの。木に関する学問的知識や情報を伝える内容です。
ところが、法隆寺の宮大工の棟梁であった西岡常一さんの本は、冒頭の一文のように、木を使う職人の生の感覚が記されています。学問系の本にはない、木に対する実感が綴られていて大変魅力的です。数少ない著書やインタビュー集はもちろん、西岡さんの一番弟子である小川三夫さんの本も読みました。
その西岡棟梁のドキュメント映画が上映されたので観てきました。タイトルは『鬼に訊け』。
「木は生長の方位のまま使え、東西南北はその方位のままに」。つまり、山の北側に生えていた木は建物の北側に使え、しかも(柱に使う時は)同じ向きで立てろ。
これは、法隆寺の宮大工に代々伝わる口伝の一つ。西岡棟梁個人の実感だけでなく、こういう秘伝の技も、いちいち「なるほどな〜」と納得することばかり。
「社殿堂塔の用材は木を買わず、山を買え」という口伝もあります。木は生えている環境で質や癖が決まるので、木材を見て買うのではなく、実際に山に入って判断せよという意味です。
実際、西岡さんは薬師寺の塔を建てる際、日本では入手できないヒノキの大木を確保するために台湾の山へ出向いています。
こうした口伝は著書ですでに知っていましたが、映画には西岡さんの木に対する考え方や、大工としての経験からにじみ出る含蓄のある言葉がいろいろ収録されていて、「なるほど」と納得しどおしでした。
意外だったのは、マニアックな映画館で上映されたマニアックな映画なのに、予想以上に観客が多かったこと。もう亡くなりましたが、西岡棟梁のファンは結構いるんですね。
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