イーハトーヴ里山の樹木ウオッチング

岩手県の北上山地に住まいする私が四季を通してイーハトーヴの里山の樹木と自然と生活をウオッチング。

紅葉・黄葉その2

2008-11-05 17:25:59 | 葉っぱ


 10月26日の日曜日に「樹を見る会」でナメトコ山に行って来ました、あの宮沢賢治の作品「ナメトコ山の熊」で有名な、ですが、このナメトコ山が正式な地形図(国土地理院)に載ったのは平成8年以降のことだそうです。ナメトコ山が実在するにはいろいろあったそうですが、賢治さんがいない今ではそこんところが分からないのです。
 さて、現地に到着した頃にはザーザーぶりの雨、途中晴れ間も見えて「これはと!」甘い期待をしたのはとんでもない間違いでした、そこで山に登るのをあきらめて近辺をウオーキング&ウオッチングに切り替えて約3,5キロを雨の紅葉・黄葉の中出発。

 「マンサク」の黄葉です、

 これも「マンサク」です、一昨年の秋「女神山」に行った時撮影したものですが、マンサクは黄色くなるんじゃないのという常識?を覆す紅葉でした。

 丸い葉っぱなのにかえでとはこれいかに!黄葉の代表選手「ヒトツバカエデ」濃い色の黄色になりますね、これが赤くなる、なった、という話しは聞いたことがありませんが。

 よく似た葉っぱですが「ヤマグワ」です、葉っぱだけ見せられたのでは判断が難しいですね。それにクワには沢山の変形の葉っぱが有って一筋縄では行きません。

 変わったところでは、赤い実をつける「カンボク」の黄葉です、ガマズミとよく似た赤い実ですが葉っぱは裂け目が有ってまるでカエデの一種かと思わせます。

これが「ミヤマガマズミ」の葉っぱ

 これはこの間紹介した「ヒロハゴマギ」です、日本海側に沢山あるということです、ゴマギは(ゴマの匂いがする)からその名前が付いたのですが、「ガマズミ」や「カンボク」「オオカメノキ」などと同じ仲間です。

黄色く黄葉する「イタヤカエデ」

 最後に特徴的な鋸歯でそれと分かる「ケヤキ」です、このケヤキも赤くなるのと黄色くなるのがあります、ケヤキとツキケヤキの違いではないだろうと思いますがご存知の方がいましたら教えてください。


紅葉・黄葉その1

2008-10-30 17:17:50 | 葉っぱ


 山の紅葉がそろそろと里に下りてき始めました。近くの雑木林ですがなにやらレモンイエローの葉っぱです。

 コシアブラですね、コシアブラといえば春には大人気でその若芽は山菜として沢山食べられます。私の家の近くでは「コサバラ」なんていって人によってはタラノメより美味しいとか言っています。
 さてこのコシアブラの黄葉が雑木林の中で薄黄緑に透き通ってとても綺麗です。

 こちらの黄葉は、つる性の「マツブサ」です、これも透き通ってとてもいいですね。蔓も葉っぱもブドウのような実も松の香りがします。別名「ウシブドウ」と呼んでいます。

ウシブドウ

 さて今度は真っ赤な紅葉です、その木が育つ環境などで少し色が違うようですが概ねこんな色に紅葉します。里山には沢山ある樹木です。

 これは「ヤマウルシ」です、ヌルデと一緒にいち早く真っ赤に紅葉するのでこの時期よく分かります。

 これはウルシでも私たちは「里ウルシ」と呼んでいる本物?のウルシです、本物といっていいのかどうか解からないのですが、もともと中国原産で漆を取るのに各所に植栽された物が野生化したものです。
 これとツタウルシはかぶれると大変です。

 これは「ニシキギ」です、赤い実がまだ残っています。ニシキギの親戚には「コマユミ」とか「ツリバナ」とか「ツルマサキ」「ツルウメモドキ」など綺麗に紅葉する樹木が沢山あります。そうそう「マユミ」もそうですね。

つづく

 


近くの紅葉たち

2007-11-12 19:54:30 | 葉っぱ


 今ちょうど紅葉が里に下りています、私の周りは少し過ぎたかなという感じですが、モミジがとても綺麗です。
 以前にも何回かモミジを含むカエデのことは私のブログに登場していますのでそちらも見てください⇒2006年8月2日それから⇒2006年8月26日

今回はカエデの仲間でもモミジを集中的に見てください
その前にもう一度カエデとモミジの関係をヒトクサレ

 いわれているモミジもカエデも植物分類で言いますと全部カエデ科に属しています、カエデ科の中にカエデ属というのがあってその次にイロハモミジとかイタヤカエデとかハウチカエデとかの固体があるわけです。
 しかしモミジといいますと、3種類イロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジ、だけなのです、そのうちイロハモミジは寒いほうには自生していないと言われています、でもお庭などには植栽されていますよね。
 と言うことは山に有る物はヤマモミジとオオモミジだけという事になりそうです。しかしこの分類がとても難しい、葉っぱの鋸歯、つまり葉っぱの外側のギザギザで見分けるようです。
 オオモミジは小さい鋸歯が細かく規則的に付く、ヤマモミジは大きな鋸歯が有りその中に小さな鋸歯が不規則にあるということのようです。
 実は私もよく解かりませんが近くの道端や雑木林で集めたモミジの葉っぱを見てください。

代表的ですね?左ヤマモミジ右オオモミジだと思います

 狭い地域で集めたものですが沢山有りますね、こんなに違っているとは思いませんでした。なかには変異の範疇かと思われるものもありますが大きく違うのもありますね。
 最後の右側の葉っぱはモミジではないようです、エンコウカエデかと思います、何しろカエデは難しい、首を突っ込んでしまうと大変なことになりそうな!


紅葉葉っぱ図鑑

2007-10-21 18:42:47 | 葉っぱ


ナツハゼの紅葉、実も熟れてうまそう

 このところの冷え込みでだいぶ紅葉が進んできましたので色の変わった葉っぱを見てください。

ハウチワカエデでしょうか?

ヒトツバカエデですね

ウリハダカエデ

ミズナラ

イタヤカエデ

ブナ

マンサク

コミネカエデ

最後にツルアジサイを見てください。


桑の葉っぱは面白い

2007-08-13 10:47:21 | 葉っぱ


 クワといえば、お蚕さんの餌で有名ですね、そのほか「クワの葉茶」として葉っぱを煎じてお茶にする、桑の実はおやつとしてもいいです、それからネムノキやカツラの葉っぱと同じようにお香の材料にする、私としては桑の木を家具や木工品にするので身近というか大切な樹種のひとつになっています。
 こう考えてみると桑の木は身近に有って人に役立つ木なんですね。

 今回はその桑の葉っぱの面白いところを見てもらいます。
あ、その前に、クワといっても代表選手を見てみると今回見てもらう「ヤマグワ」と「マグワ」が有ります、葉っぱだけで違いを云々するのは難しいですが、ヤマグワの葉の先端が尖っているのに比べマグワは丸い、マグワの葉はテカリが有り少し厚ぼったい、こんなところでしょうか、そのほかにも実や花などで違いが分かるようです。

これはオーソドックスタイプです

これもクワの木の葉、3裂しています、
同じ木で単葉と三裂葉が有るというのはほかの樹種にもあるようですが

これもクワの葉、5~6裂しています

嘗状葉、つまり手のひらのような葉っぱにも見えます

これらもクワの葉っぱ

終わりに変わったデザインのやつを観てください
これらの葉っぱは全部同じ固体、つまり一本の木についていたものです
不思議の現象ですね。